木曜日, 3月 29

2012冬クールアニメ総括(承前)

同じく続編モノで大失敗だったのが、ミルキィホームズ第2幕だろう。こちらは本来ギャグ作品であり、さほどメインストーリーを重視しなくても良いはずなのだが、実際に足を引っぱった要素のひとつは、メインストーリーの迷走(もしくは不在)じゃないかという気がする。
もちろん“何でもアリ、むしろ暴走したほうが面白い”という方針で話を作ること自体は間違いじゃないはずだけど、その自由度の高さがかえって仇となり、ギャグのパターンというかカラーというか、そういう最低限の土台さえも見失った状態で、当てずっぽうにネタを繰り出しただけ…みたいな形になってしまった感がある。

あとはキャラ配置の問題かねぇ…。この作品とギャラクシーエンジェルの関係性については今さら指摘するまでもないが、あちらに比べると、投げられたボール(ギャグ)をうまく受け取ったり投げ返せるキャラが居ないんじゃないかと。
ツッコミ役といえばこころだが、これは単に拒絶的なリアクションを取っているだけで、銀魂における新八のように、絶妙な返し方をしているわけじゃない。こころ以外のG4は空気に近いし、20は傍若無人に叫ぶのみ。
最悪なのがアルセーヌで、大半のキャラが(その非常識さゆえに)感情移入が困難である中、ほとんど唯一の常識人として視聴者の感情移入の対象となり…だからこそ彼女がミルキィホームズに感じるストレスを、そのまま同じように視聴者も感じてしまったように思える。
…とはいえ、第1期に較べて主要キャラが増減したわけでもない以上、やはり見せ方が悪くなったとしか考えられないか。

敢えて「面白かった回を挙げろ」と言われたら、とりあえず第1話ということになるかねぇ…。ただ単に、まだこの頃には抱いていた期待感を、面白さと錯覚していただけ…という可能性も否定できないが(苦笑)。

第1話が収録された、BD第1巻


確かに続編モノは駄作ぞろいだが、それ以外の新作についても状況は似たようなもので、けっきょくは原作の枯渇という結論に行き着いてしまう。
とくに萌え系は壊滅状態…なにしろ、購入レベルに到達したのがキルミーベイベーだけ(←と言っても、どちらかと言えばギャグ作品としての評価だが)という有り様で、ほかに最終回まで視聴継続したのは、パパのいうことを聞きなさい!ぐらいだな。
これも、キャラデザとサービスシーンは悪くないものの、中途半端にシリアスだったりリアルな要素を挿入した(←しかもそれが、ただ単に不快なだけの描写だったり、ご都合主義的に解決されるせいで、ことごとくマイナスの影響しか与えていないという…)ことにより、萌え系としての売りを、自ら殺してしまった格好。
それでも敢えてマシな回を挙げるなら、不快な要素が顔を覗かせる前の第1話ということになるか…いっそ“名場面集”と題して、サービスシーンだけ抜き出した特別編でもリリースしてくれたなら、それを買って済ませるのに(笑)。

第1話が収録された、BD第1巻

0 件のコメント: