土曜日, 9月 1

10月のコミック新刊発売予定

9月が豊作すぎた反動もあってか、さすがに不作の様相。貴重な供給源だった藤子F全集も、実質的に打ち止めだし。

10/04  べるぜバブ 18  田村 隆平  420
17巻は並の評価だったので、楽天ブックスのキャンペーンの状況によっては、中古で購入する可能性も。

10/26  機動戦士ガンダム ハイブリッド4コマ大戦線 4  谷 和也/矢立 肇/富野 由悠季  588
購入確定。おそらく半分ほどは未読だろうと予想。

追記
10/26  のろガール! (1)  久遠 まこと  588
男の娘がちょっと可愛かったという記憶しか無い…(笑)。これも恐らく半分ぐらいは未読だろうからバクチ要素が大きいけど、どうせ不作だし、試しに買ってみるか?

ローマ人の物語 パクス・ロマーナ

副題としては、確かに(結果として現出した)“パクス・ロマーナ”でも間違いではないし、そのほうが(知名度のある言葉だけに)分かりやすくて読者の受けも良さそうではある。しかし実際にページが多く割かれているのは、その経緯や過程におけるアウグゥトゥスの考えや労苦についての記述であることから、たとえば“帝政の成立”みたいなタイトルのほうが、より正確に内容を反映したのではないかと。
「帝政への移行」と聞けば、どうしても銀英伝ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムが思い浮かんでしまうのは仕方ないけど(苦笑)、あれはテーマを明確に伝えるという意図ゆえに、かなりアレンジ(あるいはデフォルメと言うべきか)した描き方をされているのであって、現実世界の背景はそれほど単純では無かったことが分かる。つーかルドルフの、(さまざまな意味においての)民主制の衰退に伴って湧き出た英雄待望論に乗っかる…という図式は、むしろ20世紀の独裁者に近いものがあるな。
一方のアウグゥトゥスは、“王制に対しては深刻なアレルギーがありながら、制度疲労に陥った共和制にも期待できない”というアンビバレンツな思いを抱えているローマ市民の心情を的確に察し、長い時間をかけながら慎重に少しずつ個々の制度を改めることによって、“表面的には共和制の維持を取り繕いながら、実際には皇帝が全権を掌握する帝政にシフトする”という、とんでもなく面倒な手法を(カエサルの轍を踏むのを避けるためには)取らざるを得なかったわけで、こちらの方が大衆の心理としてもリアルではある。



蛇足だが、肥大化した経済が政治を凌駕し(←「企業が政府を」ではないことに注意。あれは結局、サイバーパンク世代の夢物語だったのかねぇ…)、民主主義システムの限界をリアルに実感できる今の時代において、銀英伝という作品が古くさいと感じられるのは当たり前としても、ならば今の時代におけるリアリティを備えた“SF三国志”を構想するなら、どんな形になるだろうか?
まず統治形態についての対立は、政治レベルではなく、それより上位に位置するようになった経済と情報の流通を司る、インフラのあり方として争われるようになるだろう。すなわち、中央集権型(←かつての銀河帝国)を標榜する、古典的なメインフレーム方式と、権力分散型(←同じく、自由惑星同盟)である新興のインターネット(もしくはクラウド)方式との闘争だな。
あるいは、より卑近なところからアイデアを引っ張ってきて、ひとりの天才に主導される組織(Apple/銀河帝国)と、多数のメンバーに運営される組織(Microsoft/自由惑星同盟)が業界の覇権を賭けて戦う…というのもアリかも知れないが、さすがに安易すぎるか(苦笑)。
そして、それら両勢力とは異なる武器を用いて争いに加わってくる第三勢力(もちろんフェザーン)に該当するのが、ソフトウェア業界。経済至上主義を掲げたフェザーンの立ち位置を踏襲するのであれば、SNS系の中でも特にカネに目がない連中…つまり課金型ソーシャルゲーでボロ儲けしているような奴らというのが、イメージ的にもピッタリじゃないかと(笑)。

木曜日, 8月 30

仔犬のしっぽとお砂糖と

アワーズ立ち読みの代償として、ネット注文しておいたものをV書店にて購入。


アワーズ10月号

今日は夜勤明け。勤務終了後は帰宅せず図書館に直行するという、今年の夏の恒例パターン…しかし昨日は待機シフトだったから大して疲れるはず無いのに、なぜか強烈な眠気に襲われ、結局ほとんど居眠りしてばかりだった(苦笑)。
それはともかく、今日は夕方から職場の飲み会が控えているため、いつもと違って昼過ぎには引き上げ、通勤電車で帰途につく。
図書館ではあまり読み進められなかったSFマガジンだが、昨日までに大部分を読み終えていたこともあり、残りは電車内で読了…これで明日からは、またローマ人の物語の続きに戻れるな。

ひとまず家へ帰る前に、電車を途中下車してV書店に赴いたのだが、アワーズについては、先月は発売の翌日であったにも拘わらず2冊が残っていたワケで、それならば発売当日である今日(←しかも、まだ昼間だし)なら確実に2冊以上あるはず…と思いきや、1冊だけしか見当たらなかったのは予想外。
早々に売れてしまったのか、あるいは入荷冊数そのものが減らされたのかは不明だけど、どちらにせよ余裕が無くなったことだけは事実…立ち読みさせてもらっている側としては、来月は元通りになることを願うばかりである。

天にひびき
とりあえず、マイナーなコンクールで好成績を収めて自信をつけさせるつもりだったのに、普通なら出場しないような一流どころが2人も、賞金目当てに参加していた…という計算違い。いかに実力本位の世界とはいえ、こりゃキツいわな。
まぁ何とか無事に終わったものの、(予選の通過を第一に考えた)手堅い演奏をしなかったことについて、打ち上げの席で説教する先生がかわいい…年上の女性が、酔っ払って本音をぶちまけるというのも、王道の萌えシチュエーションだなぁ(笑)。
コラムは、ヴァイオリンに関する雑学いろいろ。ストラディバリウスについては一応、最低限の知識はあったけど、ヴァイオリンの各パーツがそれぞれ異なる木を材料にしているとは知らなかった。

ソレミテ
街の1区画ごとにコンビニが隙間なくひしめき合い、それ以外にも24時間営業の店舗なんて珍しくない今どきの都心に、心霊スポットを求めること自体がナンセンスだろうに。せめて、もう少し雰囲気のありそうな場所まで足を延ばせよ…。
予想どおり、石黒×小野寺の掛け合いも特に面白くは無かったし、今回で切り確定だな。

アニマル部!葉桜中学アニマル部
こちらも、何ら秀でた要素は見当たらないので、切り確定。なにしろスピリットサークルでさえ、盛り上がりに欠ける展開にイライラさせられている状況だし…いや、まだ風呂敷を広げている段階なんだから見切るのは早いと、頭で分かっちゃいるんだけどさ。

ナポレオン~覇道進撃~
今月も色々ありすぎて、何から書けばいいのやら…まずサン・ジュストに関しては、完全に予想が外れた形だな。ナポに引導を渡す役回りとして最終回まで温存されると考えていたが、今回ここまで描いてしまった以上、今後また再登場したとしても、もうインパクトを与えることは困難で、それどころか「またかよ、いい加減しつこい」とさえ思いかねない気が。
胸に撃ち込まれた弾丸を、書物が防いでくれた…というネタが、ジュベールの使い回し(←あっちは、事前に捨てちゃったせいで助からなかったけど)だったのもイマイチ。
この時点でフーシェが「王政復古したら、自分は破滅だ」という諦観を抱いていたのは、ちょっと違和感…もちろん史実に照らし合わせれば“正しい”伏線なんだけど、フーシェたるもの、王統派さえ手玉に取るぐらいの気概を見せて欲しいわけで、せめて“今回は消去法で、とりあえずナポに味方することにした”みたいな描写にすべきだったんじゃないかと。
ミュラが、自分の子を気にかけたのは意外だった…てっきり「3人もいるんだから、1人ぐらい死んでもいいや♪」とか言いながら、遠慮なく撃つものとばかり(←そこまでクズ扱いしたら、さすがに非難轟々か…笑)。
モローは、性懲りもないと言うか、扱いづらい人材だな…フーシェやタレイランも含めて、こんな油断できない連中ばかりがウヨウヨしてたら、そりゃナポも疑心暗鬼になって、周りをイエスマンで固めたくなるわ(苦笑)。
気球を撃ち落とす役は、スルトの担当だったか。またビクトルが持って行くんじゃ…と不安だったけど、むしろ“巻き添えを食って店が全焼してしまい、茫然自失”という、本来のビクトルらしい役に収まったので、この点は満足(笑)。

ドリフターズ
またまた休載(笑)。お茶を濁すために描かれたダバ絵マンガでの、「今どき女体化されていない信長なんて…」という内輪ネタに、不覚にも笑わされてしまった。

水曜日, 8月 29

ドラゴンスレイヤー(MSX版)~ドラスレファミリー

けっきょくMSX版ドラスレについては、2周目の6面で終了せざるを得なくなった…Ver1.1のように、パラメータ最大の敵が大量に出現して確実に殺されるというわけではなく、もっと単純な理由で絶対にクリア不可能なのである。
すなわち、マップ全体が(何から何まで)直前の面のクリア直後の状態を引き継いで始まるため、剣は拾えないわ、ドラゴンは最初から死んでるわ、全くもってどうしようもないのだ。


2周目の5面、クリア直前の状況


2周目の6面、スタート直後の状況


この通り、ドラゴンも最初から死んでるし…

そんなわけで、中断していたドラスレファミリーの攻略に戻って約2週間、ようやくクリアすることができた。
以前にも述べたとおり、スクショ機能のおかげで信頼性の高いマップを容易に作成できたのと、ステートセーブを使いまくったことにより、実機でプレイするのに比べて、かなり楽をさせてもらえたはず。
基本的に、とくに頭をヒネらなければ解けないような謎は存在せず、せいぜい隠し通路やダミーの壁といった地形トリックの有無を、いちいちチェックするのが面倒だったぐらい(←じつを言えば1ヶ所だけ、最後まで進入できなかったエリアが残っている…どうやって入るんだろ?)。
この点に関しては、スクショ機能を利用して作ったマップの貢献度が極めて大きい…隣接する進入不可能区画への隠し通路の場所について、目星をつけるのに役立ったりとかね。


謎と言えるのはセリナ姫の肖像画ぐらいだろうけど、あれもザナドゥ シナリオIIのDragon Caveを経験していれば、クラウンを装備して飛び込めば何かが起こる…というのは容易に想像できるわな。
もちろん、恐らくザナドゥを未プレイであろうファミコン版のユーザーなどは、それなりに頭を悩ませたのかも知れないが。

謎解きの要素が希薄だった分、むしろ比重が大きかったのはアクションのほうで、こちらは(もしステートセーブ機能が無ければ)何度もやり直しをさせられて、膨大な時間をロスする羽目に陥ったことだろう。
まぁ幸い、最大の難所と思われた岩を動かすパズルについては、結局のところオヤジに頼ることは殆んど無く、お母さんのキックで吹っ飛ばすか、さもなきゃ妹がマトックで壊して突破できたので助かったが(←それにしても、オヤジとポチは出番が少なすぎて、ぜんぜん印象に残ってないような…)、それでも相当な回数、失敗してはリセットを繰り返すことになった。足場が不安定な区画でのジャンプに関しては、言わずもがなである。

ボス戦については、のちにイースの多彩なボスたちにつながる萌芽が見受けられる…と言うのは贔屓目に過ぎるか? 
いちおう“3体目は攻撃重視型なので、シールドを装備して身を守るのが必須。逆に4体目は防御重視型なので、防御を捨てて攻撃力を強化し、速攻で撃破すべし”程度のバリエーションは設定されており、少なくともザナドゥのボス連中より攻略要素が増しているのは間違いない。

そして、ついに入手できたドラゴンスレイヤーを装備して臨んだら、これまた予想を裏切ることなく最終ボスのドラゴン(ディルギオス)との戦いに突入! ところが最初の10分ほどは、わずかなダメージしか与えられないまま敗北…という結果の繰り返し。なんと、ドラゴンは頭部を攻めるべし!という歴代シリーズで植え付けられた先入観の裏をかいて、今回は足のほうが弱点だったというオチでした(笑)。
まぁ長年に渡って身体中に染み込んだ記憶というのは恐ろしいもので、さっきまでは普通に飛び道具を撃って敵を攻撃していたのに、ドラゴンと見るや歴代シリーズの記憶がよみがえって、いきなり体当たりで倒そうとしてしまったし。

さて、これまでずっとアクティブRPG系ばかりプレイして少し飽きてきたし、ちょっと気分を変えて次はロードモナークにでも手を付けてみるかね。

日曜日, 8月 26

ローマ人の物語(承前)

まず極めて基本的なことで無知をさらしてしまったのが、ケルト人=ガリア人とは知らなかったこと(爆)。だってさぁ、“ケルト”という言葉から連想されるモノといえば、妖精、クーフーリン、魔法使いマーリン…と、いずれもイングランド系のイメージが色濃くて、ガリアすなわちフランスとは縁遠いだろ(←言い訳)。
一方、ケルトといえばドルイド…というのは間違いじゃなかったものの、こちらもD&Dの設定にあったドルイド=自然崇拝というのは史実ではなく、人の姿をとった神々(←ローマ人などと同じく、ギリシャ神話の神)を崇めていたそうな。むしろケルト人(ガリア人)とは対立関係にあったゲルマン人のほうが、そういった擬人化のされていない自然そのものを崇拝していたとか。

で、いわゆるガリア戦記の後半において、ガリア人の部族一斉蜂起の中心人物となったのが、かのヴェルキンゲトリクス…ローマに敵対した人物として、レイストームのボスキャラに名前を冠された7人のうちの、3人目である。7人といってもペンドラゴンは実在していないから、これで6人のうち、ちょうど半分まで来たワケだ。
しかし年代順に並べると、ハンニバル(4面)、スパルタカス(7面)、ヴェルキンゲトリクス(2面)と、見事にバラバラだな…どちらかと言えば地域順に沿って並べたということなんだろうけど、それもちょっと無理がある気が。

勘違いの第二は、かの有名なフレーズ「来た、見た、勝った」が、ガリア戦役ではなく、それよりも後の戦役の際に記されたものだったという事…うーむ、この辺りについては高校の世界史で軽くなぞっただけだから、いろいろとゴッチャになっているな。グラックス兄弟の改革やスッラなど、個々の名前は記憶の奥底に残っていたんだけどねー。

しかしローマ中興の祖にして第二の国父、最後には神にまで叙せられたカエサルも、苦楽を共にした兵士たちには“ハゲの女たらし”呼ばわりだったそうで、ナポレオンの“(チビ)伍長”よりヒドいな(笑)…まぁ、飽くまで凱旋式の際に、ハメを外した兵士たちが愛情を込めて発した呼称ではあるそうだが。