金曜日, 5月 31

トラウマ量子結晶 第6巻

メガミマガジン立ち読みの代償として、V書店にて購入。

今回のオビで本作を推薦しているのは、あの青木ハヤト大先生…って、おい!(笑)
それにしても──いかに、描くのが難しい微妙な角度とはいえ──表紙の久音は、ひどすぎるだろ…いちおうメインヒロインなのに。テリアを描くのに気合を入れすぎて、力を使い果たしたか?

内容のほうは、かなり微妙…ほとんどシリアス寄りのバトルばかり(←この巻で終わるのかと思ったほど)なんだけど、とくに展開や演出が盛り上がったワケでも無いし。けっきょく、何の脈絡もなく以前に戦った相手と再戦して終了とか、思いっきりお茶を濁された感じ(←デジモン02の悪夢を思い出した)。
唯一、ギャグ要素が多めだった話も、キモオタ師匠うんぬんが(悪い意味で)唐突すぎて、ついて行けなかったし。
正直、アニメ化推薦枠を取り消したいぐらいの気分なのだが、ここから挽回できるのかね? そろそろ最終回が近そうではあるけど。

メガミマガジン) 2013年 07月号

今日は通常日勤。仕事を終えて、帰りの電車をV書店の最寄り駅で途中下車し、メガミマガジンを立ち読み。

表紙&巻頭特集は、OVAおよび劇場版の制作が公表されたガルパン。それにしても、いかにOVA版が話題の中心とはいえ、まさかアンチョビが表紙を飾る日が来るとは…生徒会チームやダージリンさんでさえ、まだなのに(笑)。まさに、人間万事塞翁が馬or残り物には福があるといった感じだな。
そして劇場版のほうは、どうやら“チハタン”がキーワードとなるようで、やはりパワーインフレに走るような展開は避けようという判断か…まぁ「WWII時代の戦車に限定」という大前提がある以上、すでにTV版の時点で天井に到達してしまっているのも事実だが。純粋に作品としての興味に加えて、この「今後できるだけコンテンツとしての寿命を延ばすために、どのような方向性を模索するのか?」という部分でも楽しみだな。

中二病の2期についても情報あり。前シリーズで不評だったシリアス成分を減らすというのは、賢明な判断だな…同様の路線変更が好評だったDOG DAYSの例に倣ったか?(←個人的には、アレは1期、2期とも微妙な評価なんだけどね)
だがストーリー的には“キレイに収束してしまっている”感が強いこともあって、やはり新キャラ投入&旧キャラの出番カットは避けられないか…凸守やモリサマーに匹敵する良キャラを生み出せるかどうかが、命運を分けることになりそうだな。
まぁ仮に新キャラがコケたとして、主役カップルについても「適度な距離感を保つことを心がける」との事だから(←実際、キスまで行くと話が終わってしまうんだよなぁ…その直前の、初々しくもイチャイチャしている頃が最高であって)、そっち方面だけでも楽しめれば善しとするか。

ピンナップについては、目を惹くものは皆無…まぁ今期は不作なので仕方あるまい。
数少ない例外である変猫(←飽くまで、キャラクター面に限っての高評価だが)も、せっかく付録として特大ポスターが付録いていたものの、なにぶん綴じられた状態なので、絵柄の全容は把握できず。とりあえず黒灰色の髪はロング、ショートともに確認できたことから、筒隠姉妹が描かれているのは間違いなさそうだが、一方で小豆梓の存在を匂わせるパーツが見当たらないとなれば、カネを払って買うのは無理というもの。
記事のほうでも相変わらず、筒隠姉妹には冒頭2ページが割り当てられていたのに対し、小豆梓は後半1ページという不遇ぶりだし…まぁ「扱いが不憫だからこそ萌える」という要素があるのも否定できないけどさ(笑)。

木曜日, 5月 30

三文未来の家庭訪問 庄司創短編集

アワーズ立ち読みの代償として、V書店にて購入。
できればトラウマ量子結晶第6巻を早く読みたかったし、べるぜバブ第21巻も(作者への支援という意味で)早く押さえておきたいところではあったのだが、こっちも発売から時間が経っている(←ちょうど昨日、図書館で借りたSFマガジン先月号で紹介されていたおかげで、いつの間にか出ていたことを知ったという…アフタヌーンを読まなくなって久しいこともあり、発売の告知を思いっきり見落としていたらしい)うえに、恐らく初版の冊数は多くないだろうから売り切れリスクも考えて、最優先で確保することにした次第。
結果、無事にオビ付き初版だったのでひと安心。


アワーズ 2013年 07月号

今日は遅出勤務。例によってアワーズの売り切れリスクを回避すべく、出勤時間にギリギリ間に合うぐらい遅く、なおかつ開店直後に店員が行なう新刊の陳列作業が終わっているタイミングを見計らってV書店を訪れ、アワーズの立ち読みを敢行。
さすがに発売日なので在庫は2冊あり、余裕で手に取ることができた。またメガミマガジンも立ち読みフリー状態だったのを確認したが、あいにく娘TYPEはシュリンクされていたため、ほかの店を巡回する必要あり。
しかし、今日は仕事のほうも待機シフトだから気楽に構えられるはずだったのに、予定の通勤電車より1本乗り遅れたせいで、内心ちょっと焦りながら読む羽目に…その原因は、ここしばらく仕事上のトラブルが連続したことで激しくテンションが落ち込み、そのせいもあってか(睡眠時間はタップリと確保していたにも拘わらず)なかなか疲労感が拭えなかったこと。
おかげで立ち読み当時も、これを書いている今も、何かを楽しめるような気分じゃないんだよね。こんな時こそ、何か楽しいモノに触れて現実逃避すべきなのだろうけど、あいにくアワーズでは役者不足だわ(苦笑)。

スピリットサークル
嫁さん以外の連中には名前で呼んでもらえず、また色々と誤解されたまま人生を終えることになったとか、その嫁さんにも別の想い人がいたらしいとか…けっきょく殺す/殺される事は無かったとはいえ、とても満足できるような人生じゃないだろコレ。
オレ自身も、上述のように思いっきりメンタルが凹んでいる状態だったので、余計に堪えるものがあったわ(笑…えねえ)。来月には、何らかの救いが示されないとツラいぞ。

裸者と裸者
諸勢力による会合の中で、中韓の勢力が日本に難癖をつけていたけど、この描写が奇しくも明らかにしたように、今の日本人にとって“リアリティの感じられる紛争”とは、もう完全に領土問題へと移行しており、すでに対テロ戦争は題材としての旬を過ぎてしまったように思える。
まぁ「トレンドな話題じゃないから、フィクションの題材として面白くない」と決めつけることも無いんだけど、じゃあ中枢なき細胞型テロ組織との戦いを、リアリティを損なわず、それでいて物語としてキレイに決着させることができるかというと、それは至難の技ではないかと…実際には(現実世界がそうであったように)長い時間をかけて地道に気長に掃討戦を続けるぐらいしか解決策は見当たらないし、さもなければ、終わりが見えないという絶望を嘆きつつ幕を引くような“投げっ放しEND”にするぐらいしか、思い浮かばない。
本作では、リアリティの追求を諦めたのか、思いのほかアッサリと諸勢力が妥協したけど、現実には共通の敵を倒した直後から裏切りやら抜け駆けが多発して、それらをひとつずつ潰していくという果てしない闘争が、新たに始まるんだろうなぁ…もちろん、そんなのを延々と描いても面白くならないだろうから、「めでたしメデタシ、これにて終了!」ってなりそうだが(笑)。

ナポレオン~覇道進撃~
トラファルガーの戦いといえば、それなりに知名度もあるし、一連の流れの中でも重要な戦いだろうから、さぞ丹念に描かれるのだろうと期待していたが、そんなことは無かったぜ! …作者としては「海戦はアブキールで存分に描いたから、もういいや」って事なのかね?
まぁ確かに、あまり長々と続けられてもウンザリするかも知れんが、それにしてもネルソンが死ぬまでの展開はアッサリし過ぎだろ…まるで、ほかに重要なイベントなど何も無いかのごとく淡々と描かれ、あとは戦闘に関する最低限の状況描写のみ。しかも、気のせいかコマ割りにもテンポが感じられず、盛り上がりを欠くどころか、流れを把握するのにさえ手こずる有り様…ほんとに作者は、やる気が無かったんじゃないかと疑いたくなった(←他誌の連載が忙しくて、手をかけるヒマが無かったんだろうか?)

水曜日, 5月 29

ドルアーガの塔 FLOOR.22

【FLOOR.22】
モンスター①ドルイド(技量ポイント:13、体力ポイント:6)
②スケルトン(技量ポイント:8、体力ポイント:4)
宝物①NAEROの呪文(物体を引き寄せる)
②金貨30枚
③呪文の書(呪文:MUALA、MAGNO)※
出現方法①②ドルイドを倒す
③スケルトンを倒す
階移動①南東の階段⇔21階
②南の階段⇔23階
※リメイク版ではMUALAとMUALUに変更

22階は、第2巻としては珍しい“普通の迷路”タイプのフロアである。しかし第1巻とは違って、階段についての
>一度通ると落ちてくる石ドアというような仕掛けは見られない。ここは塔の中でも通行の激しい「街」のような部分なので、不便な装置ははずしてあるのだろう
という記述が、少し引っかかる。せっかく開放されているにも拘わらず、21階と25階を除いては、モンスターたちが生活したり、それどころか往来している気配さえ、ほとんど感じられないんだよね。
これは憶測だが、もともと商店街のあった21階と「船」の発着場である25階が特に賑わっていたうえ、その双方を結ぶエレベーターが後から建造された結果、ますます賑わいが集中する一方で、それ以外の階は寂れていったのではないかと…喩えるなら、鉄道が停まらない街と駅がある街とで、過疎と過密の二極化が進んだようなものか。23階に乞食がいたり、24階が収容所(?)として利用されているのも、これらの階が「街外れ」とかスラムのような位置づけだからかも。
そして、この22階に至っては、そういったディティールさえ欠落した、本当にシンプルな“迷路と敵だけ”のフロアであり、まるで第1巻の序盤(←1〜8階あたりのような雰囲気)に立ち返ったかのよう。

さて、この階にはドルイドスケルトンという2種類のモンスターが出現するのだが、どちらも経験値が2以上になると戦えなくなってしまうため、最優先で倒しに行く必要がある。
もし第1巻のラストにおける選択の結果、この巻を行番号100からスタートすることになった場合は、連行するミラーナイト2人を屠った時点で経験値が2になってしまい、この階の敵とは戦うことができなくなる。同じく行番号200からスタートした場合も、最低でもバンパイヤを倒さなければ脱出できない以上、経験値が1ポイント加わってしまうため、ドルイドスケルトンどちらかを諦めなければならない。

普通にプレイしているならば、そういった制約もなく戦う相手を自由に選べるワケだが、その場合のベストな選択とは?
まずは双方を1回ずつ倒すという、極めてスタンダードなケースを考えてみると、難易度としては平均的だし、宝物が全て揃うという利点もある。
次に、ドルイドと2回連続で戦うケースでは、金貨30枚を追加で獲得できるのがメリットであり、これは言い換えるとブルーポーションを1本分に相当する。じつを言うとドルイドは(技量ポイントだけ見ると)この巻の前半で遭遇する敵の中では、オーク鬼と並んで最強クラスだったりするのだが、それでも10ポイント以上のダメージを食らうとは考えにくいため、ブルーポーション1本と引き換えなら、充分に元が取れるはず。
なので、もしリメイク版をプレイしており、何が何でもアルカニウム鉱を手に入れたい場合などは、ドルイドと2連戦するのもアリだろう。
一方でデメリットとしては、スケルトンが持つ呪文の書を手に入れることができなくなる。ただし、MUALAについては5階でフュリーから聞いているはずなので問題ないし、MAGNOについても、最終的には35階でメスロンから教わることができるので、どうしても今すぐ必要というわけではない(←それ以前の使いどころとしては、30階の魔術師たちを黙らせる時ぐらいだが、これも色々と複雑な要素があるからなぁ…詳細は30階の解説で)。またリメイク版では、ハズレ呪文のMUALUに代わっているため、考慮の必要性は皆無。
逆にドルイドとの戦いを避け、スケルトンだけと2連戦するケースも選択肢としては存在するが、これはデメリットが大きいので、あまりオススメできない。ドルイド自身の持つ金貨30枚はもちろん、NAEROの呪文も手に入らなくなるため、23階で落ちたカギを回収できず、金貨90枚をゲットする機会が失われるのだ。資金繰りに余裕のある旧版なら、致命的というほどの損失にはならないだろうけど、手痛いロスであることは間違いあるまい。
まぁ、例えば第2巻からプレイを始めて、しかもサイコロの目が悪かったせいで原戦力ポイントが低く、ドルイドを相手に苦戦しそうな場合などは、スケルトン狙いで妥協するというのも仕方ないかも知れないが。それでも、1回ドルイドを倒せば30枚+90枚=120枚の金貨が得られると考えれば、レッドポーションを2本買ってお釣りがくるワケで、ちょっとぐらい無理してもドルイドに挑むべきではないかと。

面白いのは、おそらく第2巻で最初に戦う相手であろうドルイドが、第1巻の最強クラスだったリザードマンゾロアを、技量ポイントの面でアッサリと凌駕している(←にも拘わらず、ギルも相当にパワーアップしているため、意外と簡単に勝てるという…)一方で、第1巻では苦戦させられたスケルトンが、すっかりザコ扱いとなってしまっている点(笑)。
まぁ、ただでさえギルは9階の頃より格段に強くなっているうえに、今回は3匹がかりだった前回と違って、サシで勝負という無謀な状況だしなぁ…9階で煮え湯を飲まされた恨みを、ここで晴らしたプレイヤーも多かったと思われる(←はい、俺のことです)。

スケルトンから得られる呪文のほかに、旧版とリメイク版で異なる点としては、スケルトンの武器がシミターだと明記されている事と、ドルイドの出現時に破壊される壁が、東側(←これって、位置としては外壁のはずだろ…と、当時の俺もツッコミを入れたものだった)から西側に変更された事ぐらいか。
ドルイドの部屋に関しては、いかにも「ここに住んでいた」と思わせるような描写が欲しかったところ。宝物についてもドルイド自身が所持しているのではなく、室内に実験器具やら何やらを配置して(←24階とカブるのが問題だが)、それらを探った末にNAEROの巻き物が見つかるとか、ドルイドが破壊した壁の向こうは隠し金庫になっており、その中に金貨30枚が貯蔵してあったとかね。

火曜日, 5月 28

ドルアーガの塔 FLOOR.21

【FLOOR.21】
宝物①鎧一式(プレートメール、ヘルメット、ガントレット、いずれも防具ポイント:2)
②ドクロの盾(防具ポイント:1)
③モンスターの盾(防具ポイント:3)
④巨大な目の盾(防具ポイント:4)
⑤食料10食分
⑥レッドポーション(体力ポイントを原体力ポイントまで回復)
⑦ホワイトポーション(体力ポイントを6ポイント回復)
⑧ブルーポーション(体力ポイントを10ポイント回復)
⑨シミター(武器ポイント:5)
⑩レッドソード(武器ポイント:4)
⑪黒竜の牙(スケルトン6体が現れて敵を攻撃)
⑫イラニスタンの油(敵1体を焼き殺す)
⑬グリーンアミュレット(ワープする祭壇を利用できるようになる)
⑭ウイングブーツ(攻撃力と防御力が1ポイントずつ増加)
⑮霧の玉4つ(霧を発生させ、敵の目をくらます)
⑯アルカニウム鉱(不明)※
⑰情報
出現方法①赤い羽飾りの店で金貨100枚を払う
②③④赤い羽飾りの店で金貨50枚を払う
⑤自由な野良犬の店で金貨30枚を払う
⑥雨の妹の店で金貨50枚を払う
⑦⑧雨の妹の店で金貨30枚を払う
⑨三本の抜き身の店で金貨50枚を払う
⑩三本の抜き身の店で金貨30枚を払う
⑪⑫⑬トウトアモンの黒き祭りの店で金貨10枚を払う
⑭トウトアモンの黒き祭りの店で金貨50枚を払う
⑮トウトアモンの黒き祭りの店で金貨100枚を払う
⑯トウトアモンの黒き祭りの店で金貨500枚を払う
⑰ジプシーの老婆と話す
階移動①階段⇔22階
②エレベーター⇔25,28階※※
※リメイク版のみ
※※使い方を知っている必要あり

ここからは第2巻に突入。すでに第1巻において、食堂・コロシアム・宿屋といった施設が登場することで、モンスターたちが普通に生活を営んでいる様子が描写されてきたワケだが、この21階の商店街や25階の「船」による遠出イベントによって、ドルアーガの配下たちが近隣に勢力を拡大しつつ人間たちを隷属させている状況が、より具体的に描かれ、リアリティを感じることができるようになったと思える。まぁ、そのせいで逆に「第3巻の立体迷路って、何のために造られたんだ?」(←ただひたすら、あちこちにギルを走り回らせるという目的だけに特化しているとしか思えない)という違和感が強調されることにもなってしまったが(笑)。

一方、作り手側の観点に立つと、第2巻のスタート地点であるこの階には、
①普通に第1巻をクリアして、ここにやって来た。
②第1巻の20階における行動選択の結果、あるいは第2巻において降伏したり囚われた結果として24階に送られ、そこから逃亡してきた。
③第2巻から本作をプレイし始めた。
…といった多様な経緯のプレイヤーが訪れることが想定され、それらの状況をある程度均一化するために、商店街という施設が効果的だという考えもあったのではないかと思われる。
なお、②のケースでは、唯一の所持品である銀のフォークを売却することで金貨300枚が得られるし、③のケースでは、①のプレイヤーとの格差を埋め合わせるためとして、同じく金貨300枚が与えられている。この金をどのように用いるかという事だが、まずは金貨100枚で鎧一式を購入し、次に金貨50枚ずつを払ってシミター、目玉の盾、ウイングブーツを買うのが無難だろう。残った金貨50枚の使い道については取りあえず保留しておき、その後のプレイ状況に応じてポーションなりマジックアイテムなりを購入すればいい。
旧版ならば、ここからでも立て直せるだろうし、リメイク版にしても、ベストの状況から逸脱してしまった時点でアルカニウム鉱は諦めざるを得ないため、逆に気楽だろう。普通にプレイしていれば、どんどん金貨が貯まっていって、むしろ使い道に困るほどだったりするし(笑)…初プレイ当時はポーションを10本ほど買いまくった上に、それでも金が余ったから仕方なく食料を追加購入したものの、けっきょく手をつけないまま終わったなぁ(←もったいない話だ)。

だがリメイク版でアルカニウム鉱の購入を目指すのであれば、事情は一変する。ムダ遣いが一切できないどころか、可能な限りポーションの消耗も控えるために、各階にある食事スポットを有効利用するなど、徹底した切り詰めを行なう一方で、カネを稼ぐ方法も極限まで考え抜く必要があるのだ。
まず、この階ではクルスの助言に従って、不要な武器──斧と鎚矛、それにレッドソードおよびホワイトソード(←それぞれ金貨20枚ずつ)、そして十文字槍(金貨30枚)──をすべて売り払い、合計で110枚の金貨を稼ぐこと。第1巻から持ち越してきた分の48枚と合わせて、これで158枚となる。

しかし「使えない武器は金に替えろ」という助言は、ほんとに身も蓋もないな(笑)。まぁ他にも、14階のフレイヤーとの会話でプロ野球ネタをやったり、28階のミノタウルス戦で呪文の選択肢の中に“NAMCO”なんてのがあったけど、それでも作品世界の雰囲気がぶち壊しにならずに済んだのは、こういったパロディやメタフィクションによる脱線は飽くまで瑣末な部分であり、それ以外の大部分に関しては、きちんと世界観に沿った手堅い記述が行なわれていたからだろう。
反面、そういった世界観の醸成にさほど労力を注いでいない(言わば、“ゲームブック”の“ブック”の部分が希薄な)タイプの作品──具体的にタイトルを挙げると、スーパー・ブラックオニキスとかパンタクル2とか──では、ちょっとふざけた文体やネタが目につくと、たちまち雰囲気が台無しになってしまうように思える。

ちなみに、リメイク版ではジプシーの老婆のセリフが一部修正されており、ギルが“未来の王”となることを示唆する第3巻エンディングの伏線や、クルスが仲間になるフラグ──に見せかけた、旧版をプレイしていない者に向けてのミスリード(笑)──が追加された。
そして、細かいところでは赤い羽飾りの店のイラストに描かれていた値札の数字も、ひそかに修正されていたりする…旧版では、なぜか金貨の枚数の5分の2だったんだよね。ということは、換金レートは1ドル(旧版)=金貨2.5枚(リメイク版)なんだろうか? …もちろん、この「ドル」とは我々の現実世界における基軸通貨のことではなく、この作品世界において闇の住人たちが使用している、ドルアーガの名前を冠した通貨のことである(笑)。