土曜日, 8月 14

ヴァルプルギスの後悔〈Fire3.〉

ニュータイプ立ち読みの代償として、O書店で購入。

「全4巻のうち3巻目だから、起承転結で言えば“転”にあたるのか」と勝手に考えていたのだが、実際には“承”というか、転へ突入する段取りを整えるための巻だな。ゆえに単巻としての評価は低くならざるを得ないものの、次巻に対する期待は高い。
キャラとしては、フォルテッシモといったお好み連中は全く出てこないし、レインラウンダバウト、健太郎も早々にリタイヤ。はグズグズと悩み続けているうえ正樹とすれ違いを繰り返し…と、どうにも楽しめる部分が少なすぎて困る。
ジィドはいけ好かないキャラだけど、トラス・フロントに軽く見られているのを腹立たしく思ってしまうあたり、やはり馴染みの薄い新キャラより顔見知りの連中を贔屓してしまうのは、読者の心理として仕方のないところだろうか。今回の新キャラであるマキシムフェイは、キャラとしても超能力バトル要員としても、いささか魅力に欠ける感は否めないし。
だがラストで描かれた転章…レイン末真の宿命の出会いで、期待は一気に高まった。正直、魔女同士の戦いは時空を超越しており、統和機構の後継者争いなんていう世俗的な問題とはスケールが違いすぎて、ストーリーの軸としては相性が悪いように思えるのだけど、どう落しどころを見つけるのかお手並み拝見ということで。

状況を整理しておくと(←恐らく次巻が発売される頃には、また粗筋を忘却してここを読み直す可能性があるので)…は、ヴァルプに敗北したアルケーと融合して“氷の魔女”にクラスチェンジ。イディオティックと合流。
ヴァルプアルケーとの戦いの過程で、の身体から長谷部鏡子の身体に移動。マキシムフェイ、さらにパール一味まで従えて、統和機構の支配を宣言。
これで、凪+綺+イディオティックVSその他ALLという、かなり分かりやすい図式に整理されたな。ただし凪に蹴り落とされた(と勘違いして)逆恨みしているビート&朝子は不確定要因か…早いとこ誤解を解かないとマズそうだ。
例によって末真は、直接は事態に関わらないんだろうな。しかしこの流れで行けば、最終的に彼女がアクシズの後継者となるところまで描かれるんだろうか? うまい具合に対抗勢力が一つにまとまりつつあるようだし、マキシムの裏切りを監視しているカレイドスコープなんて伏線まで張っているぐらいだからなぁ。
あとは「末真と出会ったことで辛うじて救われる」というレインのエピソードか。その結果として彼女も、末真の味方になるのは間違いないだろう。末真やレインが統括することで統和機構は穏健化し(←釘斗博士の「MPLSを狩るのは、適切な方法ではない」というセリフは、その伏線?)、凪が戦う理由も無くなるから、めでたしめでたし…となるのだろうか。

ニュータイプ9月号

今日は早出勤務。どうやら夏休み家族サービス&お盆の帰省などによる休暇申請も峠を越えるようで、来週は正規の勤務シフトに則った連休を確保できそう…半月ぶりの休日だ(笑)。
だから立ち読みは来週まで先延ばしにしても良かったんだけど、ニュータイプ自体&代償として購入するヴァルプルギスが売り切れる不安を拭いきれず、今日のうちにO書店へ。
先日の下調べ──閉店時間が迫っていたのでニュータイプは諦め、DIMEのアニメ特集号のみ立ち読みした──の際には、ヴァルプは1冊だけ棚差しになっていたのだが、今日まだ売れ残っていたのは幸いだった(←あくまで俺にとっては。同じ1冊が売れ残っていたのだとしたら、作品の人気について心配せざるを得ないところだが)。

DIMEに関しては、基本的な部分は概ね抑えているな…という印象で、それ以上でもそれ以下でもない。表紙どころか付録のクリアファイルまでけいおん尽くしにする勇気には感服したが、本来の読者層(←お堅いビジネスマン?)はドン引きじゃないのかと心配。
ブラックロックシューター商法が成功すれば、アニメビジネスが変わる」という意見は、どこまで信じていいものやら。過去にOVA商法、製作委員会方式、DVD商法、OAD商法、小規模劇場公開…と色々な販売方式が出てきたけど、どれも結局、後から参入してきた連中が粗製濫造を行なっては市場を荒廃させ…という歴史の繰り返しだからなぁ。
岡田斗司夫の言うように「ひたすら当てずっぽうに作りまくって、とりあえず当たった作品に乗っかって行くしかない」というのが現実か。

なおO書店へ辿り着く前に、自宅近くのコンビニであきそらOVA上巻DVDを回収し、Sスーパーでアイスの安売りをチェック。あいにくアイスは通常価格だったものの、向かいにある100円ショップを覗いてみたところ、折りたたみ傘を発見し、これ幸いと購入した。

巻頭はけいおん京アニ特集に続いて戦国BASARA弐黒執事Ⅱで、とうとうニュータイプまで腐女子シフトしたのかと焦った(笑)。実際は、むしろキャラ人気投票ランキングでAngel Beats!勢がトップを占めるなど、やはり他の2誌とは異なる読者層であることを再認識させられたわけだが。
世紀末オカルト学院で最年少の脚本家メンバーいわく「ノストラダムスって誰ですか?」…昭和は遠くなりにけりだなぁ。

ユニコーンは、すでにエピソード2が完成。冒頭のデストロイVSクシャトリヤが2分半しかないというのは残念だが、「セリフの接続詞ひとつを削って、何とか収録時間内に収めきった」というタイトな状況では仕方ないか…とか言いつつ主砲の旋回シーンは時間をかけて、じっくり描いているという(笑)。
1週間前から酒断ちしてアフレコに臨んだという、池田秀一の演技に期待。そしてアイザックが(一瞬だけ)登場するということは、次回ガエルちゃんの活躍に期待していいんだな!?

富野×冲方対談は、ビジュアル重視の危険性について。そもそも単なる現実逃避&刹那的な快楽を得る手段に過ぎなかったはずが、現実よりも重要だという主客転倒が起こってしまい、現実の問題に対する思考力が鈍化している…ということが危機的だという話。
この現実に対する閉塞感は1930年代と似た傾向であり、その行き着く先は全体主義の台頭だと警鐘を鳴らす。富野は最近アンナ・ハーレントにかぶれていたわけだが、新たにドラッカーの著作の中から、今ある問題への説得力ある説明を見出した模様…うーん、ここまで「もしドラ」がブームになってしまった後で、ドラッカーというのはタイミング的にどうかと思うぞ(笑)。というか「独伊が全体主義に走ったのは、国土統一の遅れが一因」という見解は、ちょっと関連書籍を齧れば見つかるはずだがなぁ。
山積する問題に対して政治家が無力すぎると嘆いてみても、実際のところ解決できる限界を超えているんだから仕方ないだろうし。小泉改革程度の痛みに音を上げているようでは、この先生き残るのに必要な大変革を仮に行なったとしても、その痛みに耐えられるはずがないわけで。
問題は、いずれ訪れるであろうカタストロフの後、人類社会が生き延びる(←サスティナビリティ的な意味で)のに必要な叡智を伝えられるかどうかではないかと。その意味でWWⅡの後の冷戦は理想的なシステムだったわけだが、今回は「新たな敵が現れたので、これまでのことは水に流そう」的な論法は使えないだろうしな…もはや外側に“新たな敵”を求めることもできないし、闘争を(←ポーズだけでさえ)行う余裕もない。となると流血を伴い、後の世代に怨念を残すような形のカタストロフ(=つまり戦争)は不可であり、経済破綻や自然災害といった、他社に責任転嫁できないタイプの破滅が相応しいことになる。
その点で今の日本の状況というのは、そんなに悪くないと思うんだけどね。流血も混乱もなしに、人口の自然減と経済の縮小が進んでいるというのは極めて理想的であって、無意識に現実問題への関わりを拒絶しようとする姿勢がその背景にあるとするなら、ビジュアル享楽主義も一概に否定されるべきではない…と、悲観的楽観主義者である小生は愚考する次第です。

木曜日, 8月 12

アニメージュ9月号

今日は休日出勤。遅出勤務だったので、早めに家を出て、出勤時間まで図書館でアニメージュを読むといういつものパターンを実行。
じつは昨日もいちおう図書館を覗いたのだが、さすがに夏休みだけあってガキんちょが多い多い…座れる席もほとんど無い状態だったので、ひとまず退散したのである。
午前中なら少しは空いているかと期待し、今日あらためて訪れたところ、これが目論見どおり。ガキんちょ不在の、いつもの静かな図書館で、落ち着いて読むことができた。

ただし誌面のほうは目論見に反して、表紙&キャラ人気投票ツートップのデュラララに、黒執事Ⅱ戦国BASARA弐も加わった、アニメディアもびっくりの腐女子シフト。
おかげで目を通すページがやたら少なく、いつもは2時間かけて読むことを想定しているのに、今回は1時間ほどで読み終わってしまった。
けいおんイナズマイレブン、銀魂といった作品の記事もあるにはあったものの、敢えて書き記すような内容は無し。ユニコーン関連で、シャアのオマージュ台詞が思ったより多用されそうなのは不安…という事ぐらいか。
アニメイト店員日記によると、ハガレンFAは本当にスロースタートで、最終回が近づいてから急にグッズが売れだしたそうな。

この人に話をききたい」は、アリエッティの監督。
どう作れば面白くなるのか分からなくなっていたところに、宮崎が脚本を書いて方向性を示してくれたという依存ぶりを聞くと、ジブリに入るということは、去勢されて宮崎の奴隷職工に成り下がることなのだな…と、改めて思い知らされる。
ちょうど富野に訊け!で富野が語っていたように、工芸品を作ってもクリエイターとは言えないんだよね。「こういう作品を作りたい!」という強烈な飢餓感とか熱情みたいなものが原動力じゃなく、ただ淡々と与えられた仕事をこなすだけのサラリーマン(あるいは公務員)的な存在。
まぁ本人もその事は自覚しているようで、監督のオファーがあった際に「監督に必要な、思想や主張がない」と言って断ろうとしたらしいし、とくに作りたい作品があるわけでもないので、どうしても監督をもう一度やりたいとも思っていないとか。
驚きの表現とか父親のゴーグルのデザインなど、既存の宮崎アニメと似通ってしまった部分は「とくに意識して似せようとしたわけではない」と言っていたが、もしそうなら引き出しが少なすぎだし、宮崎のマネして事足れりと思っているなら、それはそれで問題だな。
これもジブリブランド独り勝ちの弊害か…プロジェクトの経済的規模が大きくなり過ぎた(かつ、代替となるものが存在しない)せいで、ハズレ作品を作ることが許されず、「ジブリ作品」であることを求める巨大な客層の期待に迎合しなければならないという。
でも(方向性は激しく間違っていたものの)ゲドという前例があるわけだから、「期待したものとは違う、けど面白い」という作品を作り出すことに活路を求めるしか無いんじゃないかねぇ…もう残された時間も少ないし。

水曜日, 8月 11

楽天アフィリエイト

また楽天トラベルかよ…。あまり効果が出ないから躍起になっているのか、それとも逆に効果的だからバンバンやってくれという事なのか、どっちだろ? まぁポイントを戴けるなら何度でも貼るけどね。
とりあえず以前と同じバナーを選ぶのは芸がないので候補から除いていったら、なんかピンク色の毒々しいというか、エロスの香りが漂うバナーしか残ってない…これは不倫旅行用ですか?(笑)

アリスへの決別

アニメディア立ち読みの代償として、D書店で購入。
SFマガジン初出の「地球から来た男」と「オルダーセンの世界」は既読だけど、ほかの収録作5本は未読だし、「地球から~」はそこそこ面白かったので、買って損は無いだろうという判断。

アリスへの決別
児童ポルノ法への反論とSFガジェットを組み合わせただけで、ストーリー的には全くヒネリが無いため、設定を把握してしまえば後は完全に予想通りの内容だけで終了。まぁページ数の少なさとか読者層(←ロリコン雑誌うぶモードって聞いたこと無かったけど、コアマガジンの出版なのか。何にせよ、本格SFを載せるような雑誌じゃないわな)を考えれば致し方ないか。

リトルガールふたたび
不謹慎な内容で「あくまでコメディ(パロディ)ですから!」という断りの入った作品というのは、判断が難しくて困る。断りさえ入れれば何を書いてもいいとすれば、それ自体が不謹慎であって(←いわばメタ不謹慎?)、そもそも作者がパロディと自覚しているのか、それとも本気なのか判別しづらいんだよね。
全世界が、何の躊躇いもなく核兵器廃絶の流れに向かう中で、日本“だけ”がひたすら愚かな選択を積み重ねて破滅に至る…などというあり得ない展開は、典型的な自虐的思考から出てきたような発想だし、ネット世論に対する嫌悪感あふれる否定ぶりなども「いかにも山本弘なら書きそうだ」と思ってしまう内容なんだけど、そう読者に思わせることも計算に含めた上で、極端にデフォルメされた世界を描いたとも取れる。
「去年はいい年に~」でも感じたけど、最近の山本弘は、こういう自分の思想・姿勢そのものを芸風にしている気がするんだよね…もちろん「リトル・ボーイ再び」への返歌だというのは分かってるんだけどさ。
あと“独裁者なき独裁”の可能性が増すことについては同意するものの、それならオチまで徹するべきだったのではないかと。「クーデターを起こして、権力を掌握した軍人の独裁(←しかも世襲)でした」では、テーマに沿っていない気がするぞ。「リトル・ボーイ」との関連性から考えても、第2次GHQ占領政策によるものだった…みたいな真相にした方が、しっくり来ただろうに。

地球から来た男
既読なので感想は省略するけど、こんなシンプルすぎる題名、すでにどこかで使用済みと考えるのが普通だろ…事前にちゃんと調べろよ(笑)。

夢幻潜航艇
この書き下ろし作品のためだけでも、買う価値はあったと満足。現実と無意識の境界領域に棲息する海生生物…というイメージは、ZUNTATA版ダライアス外伝の設定を思わせるものがあったけど、クライマックスの邂逅シーンは、むしろダライアスバーストのJゾーンENDだった…集団知性を持つ〈魚〉はベルサーというよりシーマだし、彼らとの接触を試みるヒロインの姿は、ジ・エンブリオンを説得しようとするTi2だな。
TRPG系に関わりが深いことは周知の山本弘だが、アーケード方面はどうだったっけ? むかしのゲーメストの読者ページに「1945」という極めて不謹慎な(笑)パロディゲームのネタが掲載されており、その投稿者の名前が他ならぬ“山本弘”だったんだけど、あれは果たして本人なのか…?
あとがきによると、原型となる話が書かれたのは'85年で、初代ダライアスが'86年発売だから、直接関係は無いようだ。また〈魚〉のイメージの由来は「天使のたまご」かと思ったんだが、これも'86年の作品だから無関係…のはず。あくまで、あとがきを信用するならの話だけどねー。
まぁ別にパクリ云々とくだらない話をするつもりは無いものの、つい関連性を妄想してしまう好奇心は、なかなか抑え難いものがあるので困る。中盤の、さまざまな世界を転々としていく展開は宇宙刑事シリーズの、幻夢界とか不思議時空を想起させるものがあるし…マネキンが並んでる、ちょっとホラー風味なシーンとかさ。
〈魚〉と感応した際の言語表記のアイデアは、海外SFに元ネタがあるらしい…まぁ小説媒体のSFなら、こういう文字をいじくり回す手法なんて誰でも思いつくというか、つい試したくなるのがSF屋のさがだろう。個人的に「SFで言語ネタ」といえば森岡浩之だったのに、最近あまりお目にかかっていない&「アイの物語」や本作の印象で、すっかり山本のほうが、お馴染みになってしまった感がある。

アニメディア9月号

日付が改まってしまったが、10日の分。
さて先日、またもや次の休日に出勤することになり、これで今月に入ってからとうとう休み無しの17日連続勤務が確定してしまったわけだが(笑)。出勤簿に隙間なくズラリと並んだハンコを見て、小学生の頃のプール(もしくはラジオ体操)を思い出したわ。
こうなると時間的な余裕も減少するし、体調管理をより慎重に行うべきだから、むやみに立ち読みにも出かけられない状態。

で、昨日(10日)の泊まり勤務も、休憩時間は仮眠に充てるのが無難だと考えていたものの、いざその時になってみるとあまり眠れそうにない状態。仕方なくD書店へ出かけ、ここ最近しばしば立ち読みするのに苦労させられたアニメディアを優先して片づけることに。
代償として購入したのは、アリスへの決別。正確な出版社を覚えていなかったので、探すのにちょっと苦労してしまった。なおブギーポップも候補だったわけだが、1冊も見あたらないという困った状況…D書店のことだから、また恐らく入荷が遅れているだけだとは思うけど、ラノベ売り場面積の大半を占めているラインナップのアレやソレ(←おもにTVアニメ放映中のタイトルである)の扱いと比べると、隔世の感があるな。

巻頭&付録DVDブラックロックシューター…って、またかよ! これで何冊目だよ!? 俺は立ち読みだからいいけど、これらの雑誌を普段から全部買ってる奴は、堪ったもんじゃないだろうな…ダブりの付録のために、上乗せされた特別定価を払わされるとか(←調べてみるとホビージャパンは価格据え置きで、メガミマガジンが100円上乗せ。アニメディアも特別定価になってるけど、最近は特別定価を頻発しまくりなので、そもそも「本来の価格」というものがアヤフヤになりつつある感じ)。
まぁでもフィギュアの予約数は記録的らしいから、プロジェクトとしては成功かね? 関わったヤマカンは、いつにもましてさぞ得意満面だろうと思いきや、「フラクタル」に関する声明のほうでは、えらく低姿勢に徹していたな…本気で「これが最後の挑戦。売れなければアニメ業界を辞める」という決意なのか、何かよっぽど凹まされるような目に遭ったのか。賭に出るにしては、ノイタミナという枠は作風に合っていない気もするのだが…いや東のエデンの例もあるから、何とも言えないか。

巻頭特集は、まず戦国BASARA弐はスルーして、次にユニコーンを4ページかけて、ダブルオーと折半で紹介。ファン層が全くカブってないとは言わないけど、アニメディア誌上では別々に取り上げるほうが無難だと思うんだがな。
「第2巻の最後でパラオまで。第3巻では地球へ」という構成は既定通りだし、とくに目新しい情報は無し。
「原作をそのままアニメ化するとテレビで52話かけても足りないから、“どこを省略するか”ではなく“どのエピソードを拾うか”」という思考法になるとのことで、その際に中心となるのがバナージとオードリーの関係だとか。
まったくもって正論だと思うが、そうなるとジンネマンやダグザ、ガエルちゃんあたりのオッサンキャラの見せ場が少なくなりそうで心配…まぁ「第1巻のカーディアスのように、毎回必ずバナージと大人キャラを対比して見せる」とも言っていたから、そこに期待するか。そうなると後は、マリーダの過去回想がどう描かれるかだな。

けいおん人気は相変わらずだけど、「女性読者にも大人気」との煽り文句を信じていいものやら…第2期の売り上げ枚数におけるBD/DVD比率が、とんでもない事になってるしなぁ…「萌えオタはBD派。腐女子と一般人はDVD派」という俗説のほうが間違っているんだろうか?
キャラクター人気ランキングでは、男性に人気の澪のほうが、女性に人気があるという律よりも上位だけど、これは「男性ファンの方が多い」という当たり前の事実を証明しているだけだし、そもそも唯と梓がワンツートップという時点で、ドングリの背比べに過ぎないわけで(←ちなみに俺も最近、ゆいあずの評価が急上昇しているのだが、たまたま良質なエピソードが巡ってきているのか、演出の腕が上がったか、あるいは俺の好みの変化?)

イナズマイレブンは、俺の試聴が追いついてきたせいもあって(笑)、記事の内容が微妙にネタバレを含むようになってきたな…まぁ今月号で紹介されているエピソードを実際に見る頃には、ちょうど忘却の彼方だとは思うが。
生徒会役員共は、版権絵ぐらいまともなキャラデザで描けよと言いたい…とっくに視聴打ち切ったから、どうでもいいけどさ。

渡辺コラムは、自身の仕事場における日常の模様をピックアップ。「ランドセルの取れた女の子に価値は無い」という意見にはノーコメントとして、「家に帰っても冷房代が勿体ないだけだから、会社に泊まり込もう」という姿勢には、セコロジストとして共感を覚えずにいられない(笑)。
俺もなるべく真夏は休暇を取らず、職場で過ごすよう努めているわけで、その甲斐もあって先月の電気代を3千円未満に抑えることに成功した。俺の場合は単純に、こういうセコロジスト的な振る舞いが性に合っているんだけど、アニメーターという職業は基本的に生活苦しそうだから、本人の性分とは関係なしに、セコロジストの思考や行動が身についてしまいそうだ。

新番組紹介では、アニメディア的に本命と思われた日5枠のSTAR DRIVERよりも、ミルキィホームズを優先するという予想外の扱い。俺も個人的に注目している作品なんだけど、何となく地雷臭も漂っているんだよな…さてどうなることやら。

火曜日, 8月 10

ドルアーガの塔 FLOOR.12

【FLOOR.12】
トラップ①出口のない部屋(体力を1ポイントずつ消耗し、3ポイント以下になると気絶)
②くずかご(調べると、白い蛇に噛まれて2ポイントのダメージ)
宝物①銀色のヘルメット(防具ポイント:2)
②情報(ドルアーガの能力と、魅了の術の破り方のヒント)
出現方法①DIEのルートから脱出する
②南壁の本とくずかごを調べる
階移動①外階段→14階
②階段→13階
③フック付きロープ(失敗するごとに1ポイントのダメージ)→14階
④飛び降り(落下により1d6のダメージ)→10階

モンスターの全く登場しないイベント階である。シンプルなトラップから成る(あえて言えばアクションゲームに近い)7階とは異なり、こちらは調査&謎解きを主題とした、いかにもゲームブックっぽい──言い換えればアドべンチャーゲーム的、あるいはTRPG的とでも言えようか──内容となっている。
室内は清潔で落ち着いた雰囲気だから、BGMとしては「イシター」版“サキュバス・プリンセス”が適当だろうか。もしくは、じわじわと体力が奪われていく危険性(←ただし急かすほどではない)から、DRUAGA'S GRAVEの曲とか。
これまでは各階にひとつある階段を1階ずつ順番に上っていくというスタンダードな展開だったが、ここでは出口が3つに増え、階移動も不規則なものが登場するようになる。

それにしても、たかが部屋に閉じ込められたぐらいで、熱湯プールに落ちたのと同じダメージを受けるとは、我らが英雄ギルガメスも意外と繊細なハートの持ち主だったのだな(笑)。べつに毒ガスが流れ込んできた(29階)とか、水責めに遭った(37階)わけでもないんだから、そんなに焦らなくてもいいだろうに…北側に窓があるので、窒息する心配も無いし。
細かいことだが「体力が3ポイント以下になっていたら気絶。ただし1回だけ食事をしてもいい」という記述をどう解釈すべきなのかは、意見が分かれるところかも。体力ポイントが足りなければ、食事をする間もなく入室した瞬間にバタンキューしてしまうのか。それとも大急ぎで食事を取ればセーフなのか。

「モンスターが近くに潜んでいる気配はない」という描写や、実際にマップを書いても隠しスペースが存在しないことから、この階にモンスターが常駐していないのは確かだろう。また11階にもウィスプしか居ないので、気絶したギルを10階まで運んだのは、その10階に所属するモンスターではないかと推測される。
実際に遭遇した3匹のほかにも、雑用係としてコボルト(あるいはゴブリン?)が配属されている可能性はあるだろうけど、小鬼族の腕力では、気絶した人間を遠くまで運ぶのは難しいかと。
そこで思い出されるのが「大きく重いモーニングスターが置かれている」という拷問部屋の描写で、これは恐らくオーク用のものだろう。たまたま別の場所にいてギルとは出会わなかったものの、その怪力を生かして気絶した侵入者を運んだり、捕虜を拷問する役割を担っているのではないだろうか。
同様に13階で気絶した侵入者を運ぶのも、このオークの役目と思われる…なにしろ、あそこにはスライムしか居ないし。たぶん1日1回、12階と13階を見回るよう言いつけられているんだろうな。
でもオークは間抜けなので、13階への通路を開くダイヤルを正しく合わせられるか、いささか心許ないような…あるいはダイヤル合わせや、13階に設置されている松明の補充のような細かい雑用をさせるため、小鬼族を同伴させているかも。

室内が清潔に保たれている理由は、以前に述べた、6階のカギの置かれている部屋にホコリが積もっている理由と同じだろう。こちらは清潔な状態がデフォルトであり、どんなに汚しても、時間が経てば元通りキレイに戻るわけだ。
あるいは中央のドルアーガ像が、じつは43階のものと同じリビングステーテュ(生きている像)であり、侵入者が居ない間は小まめに掃除して回っているとか。
そして侵入者がやって来たときは普通の像のフリをしつつ、侵入者が脱出方法を探しているスキを狙って、その後頭部をいきなり殴ってはダメージを与えていたに違いない…って、ドリフのコントかよ! つーか、この部屋でダメージ受ける理由ってそれかよ!

北壁の窓からは外の様子を覗くことが可能で、今が2日目の朝、天気は爽やかな晴れであることが分かる。ここには数羽のカラスがいて、そのうちの1羽がレイベンである…ということは、ここで出会った時のレイベンは、どうやら普通のカラスと見分けのつかない大きさらしい。
でも第3巻では「翼長5メートルはありそうな、巨大なカラス」って描写されているんだよな。自身(もしくはメスロン)の意志によって、サイズを自在に変えられるとか? あるいは、第1巻では人間の言葉を話していたのに第3巻では喋れなくなっているらしいことから、知力と体力が逆相関の関係にあり、輸送力を強化するため会話能力をオミットしたのかも知れない。
レイベンが与えるヒントは、本文にもあるように分かりにくし、どうしても必要なわけでもないので、北側の壁を調べるのは体力のムダである。
また東側の壁も、ただの壁で何の情報も得られないため、調べるのは全くのムダ。
そして南壁では、書棚の本からドルアーガに関する情報、くずかごからは魅了の術についての情報を得られるものの、これらは直接的には冒険の役に立たず、あくまでヒントや予備知識の域を出ないため、体力を消耗してまで獲得するほどの価値はない。
つまり結論としては、西壁の壁画だけを見てそのまま中央の石像のダイヤルにアプローチするのが、最低限のダメージ(=最初の1ポイントのみ)で、この部屋を脱出する方法ということになる。

最大のツッコミどころは、くずかごから見つかる魔術師のメモだろう…なぜ日本語!? そりゃあ全文が謎の文字(←2階のメスロンの地図や、9階の酒蔵の挿し絵に書かれているアレ)で書かれていたら、とても読めないだろうけどさ。そして当時のプレイヤーの多くは、この件に関して別に違和感は持たなかったのではないか…かつて俺がそうだったように。
そういえば「七匹の大蛇」に出てきた、時の蛇の力を打ち破る魔法の巻物…あれに書かれていた謎の文字も、何とか意味を解読しようと、ムダな努力をしたっけ。結局あの呪文めいた文字列は全てダミーで、その上にデカデカと記されていたLIXの3文字が、単なるローマ数字だと知ったときの脱力感ときたら…(苦笑)。
話を戻すと“挿絵の中に日本語が存在すること”が問題なのだから、挿絵には謎の文字で記述──さもなくば挿絵そのものを省略──し、その訳である日本語を、本文中に記述すればいいんじゃないのかと…実際、呪文の記された巻物や書物(←これらの多くは古代語で書かれている)については、この方式が用いられているわけだし。

まぁ文字の表記についてはこの方式で乗り切るとしても、肝心のメモの内容そのものが言い訳不可能なので、どうしようも無いわけだが(笑)。
真鍮」と「真珠」を意味する単語が似通っている言語なんて、日本語ぐらいだろ…いや、他の言語なんてろくに知らないくせに、適当に言ってるんだけどさ。しかし仮に日本語だとして「しんちゅう」と「しんじゅ」は語感が似ているから、空耳してしまう可能性は否定できないものの、漢字で「真」を「真」と書き損じるだろうか?
たとえば魔法のワープロか何かを使っていて、変換前のカナ入力で「しんちゅう」を「しんじゅ」と間違えたとか…あー、魔法のワープロなら音声入力機能とか普通にありそうだけど、ちょっと使い手の滑舌が悪かったりしたら、入力ミスが頻発しそうではあるな。
というわけで、この世界の公用語は日本語だと認めなければなるまい。でもそうなると、34階でメスロンと邂逅して呪文の知識を交換する際、

メスロンMAGNOの呪文は、東洋では断公九封呪魔と書くんだけど、ね、読めないでしょう?」
ギル「いや、普通に読めるんだが」
メスロン「………」

みたいに、非常に気まずい空気が流れそうで困る(笑)。

中央の像にはドルアーガのフルネームが刻まれている。イニシャルにするとD.E.D、すなわち13階に通じる通路を開く暗号であり、壁画から文字を見出だせなかった(あるいは2つとも見出して、どちらが正しいか迷っている)場合に、誤った答えに誘導する意図もあるのかも知れない。

“1階まで帰る通路”は、その性質上どこに出口を設けても問題ないわけだが、あえて14階の窓や10階のバルコニーの近くに設置されているのは、「もう一度だけチャンスを与えよう」というドルアーガの親心だったりして…ドルアーガ様、じつはツンデレ?(笑)
“1階まで帰る通路”から14階の窓に向かってフック付きロープを投げるときの記述によると、12階から14階までの距離は15メートルであるらしい…つまり1階あたりの高さは約7.5メートルという計算だな。
普通の建物に比べるとかなり高いという印象だが、ドラゴンのような大型モンスターが暴れ回る衝撃に耐え、泉や熱湯プールなどの設備を収めるキャパシティを考えれば、これぐらいの厚みは必要なのかも。
そうなると12階から10階までの高さも、同様に15メートル前後と考えるべきで、飛び降りたら普通死ぬか、少なくとも大ケガして病院に運ばれるレベルだな…まぁ、あまりリアルな話をするのもナンセンスか。
そんな死のダイビングの衝撃でも割れないポーションの瓶が、なぜかより短い1階分のダイブ(←27階から26階への降下、あるいは7階の腐った階段からの落下)では割れるんだよなぁ。それどころか、10階のバルコニーで強風にあおられて、転倒しただけで割れてしまうという…どんだけスゴい風なんだよ!?