木曜日, 8月 16

べるぜバブ 第17巻

ニュータイプアニメディア立ち読みの代償として、O書店にて購入。できれば(立ち読み対象との、価格的な釣り合いを考えて)F全集のドラえもん第19巻を買いたかったんだけど、あいにく売り切れていた。


ニュータイプ&アニメディア9月号

今日も遅出勤務。ベストなコンディションで立ち読みに臨めるよう、昨晩はドラスレの徹夜プレイも自粛したものの、やはり夏バテと睡眠不足で溜まった疲れは簡単に抜けるものでは無く、寝起きはツラかった。
とは言え、起きたばかりの体温の低い状態で出かけたことが効を奏し、カンカン照りの中でチャリンコを漕いだにも拘わらず、O書店に到着するまでに大して汗をかかずに済み、冷却期間を置かずダイレクトに立ち読みの態勢を取れたので、無理を押して起きた甲斐はあったと言えよう。
さらにO書店の状況も、ニュータイプアニメディアいずれも(見本誌ではなく)立ち読みフリーという極めて寛大なものだった…のだが、これほど外部状況に恵まれたというのに、肝心の雑誌の中身のほうは全く読みごたえが無く、なんだか幸運ポイントをムダ遣いしてしまったかのような気分(苦笑)。

とくにニュータイプの記事は、取り上げられている作品の大半が、スタッフやキャストのインタビューも無く、あらすじを適当に書き連ねただけという手抜きっぷり。
そしてトップ記事は、またもやゴテイックメード(苦笑)。まぁ永野と最も関わりが深いのはニュータイプだから、致し方ない面もあるだろうとは思っていたが、今月の記事を読むと、どうやら想像していた以上に、この作品の制作は(角川ではなく)ニュータイプ編集部と密接な関係の下で行われているらしい。
それはさておき、記事内容のほうは相変わらず、受け手を置き去りにした、作り手を異様に持ち上げる自画自賛ぶりが鼻につく…内部機構の動きを精密に作画したのに、レイヤーを重ねたら見えなくなったとか、もうアホかと。「俺たちスゴい事やってる!」と悦に入ってるのかも知れないが、傍から見れば単なる自慰行為ということに気づかんのかね? また制作期間の長さなどもスチームボーイと重なるものがあり、いずれは同じ運命をたどるんじゃないかと予想。

表紙&巻頭特集はTIGER&BUNNY…もちろん劇場版の公開が近いこともあるけど、どちらかと言えば小説版の宣伝が主目的と思われる。
その小説版の文章が一部抜粋され、2ページに渡って掲載されていたものの、さすがに読む気なし。まぁ作品自体に興味が薄いのも事実だが、仮にもっと興味のあるタイトルだったとしても、果たして読むだけの気力と体力があったかどうか…かつてガンダムUCシャングリ・ラを立ち読みで完全読破したなんて、今や自分でも信じられん(苦笑)。

同じく劇場版のノベライズ企画が(こちらはNT誌への連載形式で、今月号から)スタートした009 RE:CYBORGは、同時掲載されていた作者インタビューの中で、今回の劇場版が原作の未完シリーズである「天使編」と「神々との戦い編」に準拠したもので、黒幕が神(宇宙人)だと明言された。
さて、先日読み終えたリトル・ピープルの時代においては、光の国という“外部”の理想郷から来訪したゆえに“絶対の善”の体現者たり得たウルトラマンとは異なり、石ノ森ヒーローたち(←おもに言及されていたのは仮面ライダーだが)は悪の組織──人間(社会)そのもの──という“内部”から生み出された出自ゆえに、世界から“外部”(=絶対的な善悪や、敵味方の峻別)が失われた、いわゆる“世界内戦”状態にある現代への適応性が高い…という解釈が示されている。
この仮説に従うならば、神(宇宙人)という絶対的存在を登場させる──すなわち“外部”を再び蘇らせる──ことは、時代の流れに逆行する行為のようにも見える。もちろん、あの“攻殻S.A.C.の神山”が、その程度のことに気づかないほど鈍感になったとは思いたくないし、何らかの勝算あっての事だと信じたい。あるいは単に、原作への準拠を強要されたという恐れもあるけど。

Recommendationは、おおかみこども。身内の作品だけにヨイショしまくりだろうと思いきや、意外にも「どうやって褒めたものか」と困惑しているような印象を受けた。まぁネットの噂を信じるなら、かなり激しく賛否両論が分かれているらしいので、手放しで絶賛するのは難しいのかもね。
見ていない俺としては判断しようが無いけど、この記事でも指摘されているように「予告編CMから受ける“母親の視点による子育てアニメ”というイメージと違って、実際には娘の視点がメインで描かれており、そのせいでテーマが中途半端になってしまった」という意見は、他でも聞いたな。

花澤香菜コラムは、今回はゼーガペインの頃の話…と言っても特に興味を抱くような裏話などは無く、新人声優なら誰でも体験するような状況について語られただけ。
カミナギは、幼なじみと恋人の間で揺れ動く経緯や心理が丁寧に描かれた点や、覚醒から幻体喪失、さらに不完全状態での復活など予想外の展開の数々に目が離せなかったこともあり、かなり好きなキャラなんだけど、それは脚本と演出が巧妙だったことによる。確かに花澤の(当時の、ナチュラルな棒演技の)声はカミナギのイメージとうまく合致しており、それで魅力が更に増したのは事実だが、それは飽くまで偶然の結果だし。
しかし「今でもオーディションに落ちる」という記述は、素直に信じて良いものか…あれだけ色んな作品に出まくっているのだから、オーディションなんて全戦全勝、あるいは指名を受けて出演するようなケースばかりじゃねえの?と勘ぐってしまう(笑)。

キャラ人気投票は、両部門とも1位が氷菓で2位がFate/Zeroという、いかにもNT誌らしい(笑)安定ぶり。女性部門では、ともに映画化されたけいおんリリカルなのはの両作品から、それぞれの人気ペアが揃ってランク入り。映画の公開時期を考えれば、すでに人気のピークを過ぎたけいおんのほうが、順位は下になるのが妥当とも思えたのに、やはり幅広い層に受け入れられたけいおんに対し、なのははコアな層の支持だけにとどまっているという事だろうか?
一方の男性部門では、HDリメイク版が放送中のSEEDと、新シリーズ開始の影響を受けて(?)コードギアスが上位に。ギアスに関しては、ルルーシュというキャラクターの個人的人気に依るところが大きいだろうから、恐らくルルーシュが登場しないであろう新シリーズは、(監督が谷口でないことに加えて)その意味でも、苦しい戦いを強いられそうだな。
逆に言えば、タイトルにも名を冠されている今回の主人公・アキトの人気によっては、化ける可能性があるという事でもあるか。とりあえず、SEED DESTINYの悪夢──迷走した挙げ句、前作の主人公に作品を乗っ取られてしまう──を再現するのだけは勘弁してくれよ(爆笑)。
夏クールから放送の始まった新作からは、DOG DAYS'のシンクがランクイン。ド直球の萌え系作品でありながら、数多い女性キャラたちではなく主人公がランク入りというのは意外にも思えるが、これは恐らく、アニメージュグランプリにおける神楽、もしくはイナイレ女子マネ軍団と同じ現象だと推測される…すなわち、女性部門では(ヒロインの人数の多さゆえに)投票先が分散してしまった反面、実質的に作中で唯一の男キャラであるシンクについては、そういった事態に陥らず済んだわけだ。まぁシンクというキャラ自体ではなく、作品への支持として投じられた票である可能性が高いことも、上述した神楽などのケースと同じだな。

これに対しアニメディアのほうは、けいおんコンビがツートップを確保し、さらには夏目友人帳妖狐×僕SSといった放送終了作品のキャラも多くランク入りしている一方で、黒子のバスケのような新興勢力の台頭ぶりも無視できないなど、全体としてはカオスな様相を呈している…ま、こんな風に新旧さまざまなメンツが入り乱れる状況のほうが、見ていて面白いのは確かだな。

表紙&巻頭特集はコードギアス 亡国のアキト。折り込み式の特殊な表紙…なんて手の込んだ事をするあたり、けっこう気合いを入れてプッシュする方針なのかね? いちおうシリーズ続編とは言え、TV媒体ではなく劇場で公開される作品を表紙にまで据えるというのは珍しいような…リリカルなのはの場合は、メガミマガジンからのフィードバックで人気度を推し量ったうえで判断を下せた(←あるいは、角川に対する意地という面もあったかも?)だろうけど、コードギアスに関しては、そこまでの確証が得られたとは思えないし。
上述したように、ルルーシュ個人の人気に依存する部分が大きい以上、キャラクターランキングでのルルーシュ支持票は参考にならないだろうしなぁ…。じつは「ほかに有力な候補が無かったから」みたいな、身も蓋もない理由だったりして(笑)。

ハヤテの新シリーズについては、とりあえず第一報と、公式サイトのトップ絵が掲載されているだけ…しかし続報を待つまでも無く、この絵を見ただけで視聴意欲を失わせるには充分だな(爆)。

原作の絵が劣化したからと言って、なにもアニメ版まで追従する必要はあるまいに…(苦笑)。

劇場版リリカルなのはは、今月も記事あり。ただし1ページのみで、しかも音楽に関しての話題だったのでスルー。
アクセル・ワールドは、版権イラストの黒雪姫が良かったけれど、ちょっと頭身が短めに(ロリっぽく)描かれると、すぐにシャナと区別がつかなくなるのは相変わらず(笑)。
ダンボール戦機Wが、単体で取り上げられたのは今回が初めてだっけ? しかし1ページのみ、しかもクローズアップされたのが山野博士とか…キャラ人気であれストーリー紹介であれ、もっと読者の食いつきを見込める素材を選べよ!(苦笑)

水曜日, 8月 15

アニメージュ9月号

今日は遅出勤務。そろそろアニメ雑誌を片付けないとヤバい時期だが、実際のところ、それほど積極的に読みたいワケでも無し、また夏バテやらドラスレ•クロニクルの徹夜プレイやらでコンディションが良好とは言い難いし…ということで、ここは敢えて目覚ましをセットせず放置することで、自分の身体に訊いてみることにした(笑)。
すなわち、早めに起きることができたなら「体調に余裕あり」と解釈し、出勤前にV書店へ赴いてニュータイプアニメディアを立ち読み。逆に遅くまで眠り込んでしまうようならば、体調に余裕なし&立ち読みに出かける気もナシと見なして、後日に先送り…というわけだ。
ところが、いざフタを開けてみると、NTTからの電話(←それも、緊急を要するような内容ではなく、どうでもいいような営業目的の…怒)で起こされ、しかも時間的には、V書店へ向かうには間に合わず、かと言って出勤するには早すぎるという中途半端なタイミングだったことから、とりあえず妥協案として、図書館に行ってアニメージュを読むことに。

近頃ずっと入り浸りだったことから、夏休みと言っても子供の利用者が少ないことは判っており、アニメージュについても他の誰かに読まれている心配は少ない…と踏んでいたが、その通り簡単に読むことができた(←なにしろ、まだ入館者が増える前の午前中だったとはいえ、発売直後の日曜日にさえ読めたぐらいである…まぁその時は「ほぼ毎日いつでも来られる俺としては、ここは日曜日にしか来られない利用者に譲るべきだろう」と考えて、手に取らなかったワケだが)。
例によって、この人に話を聞きたいが休載だった(←アニメ様のブログによると、連載再開については調整中らしいが、このままアニメスタイル誌に移行という事にでもなれば、もう完全に“古きよきアニメージュ”の雰囲気を残すページが消え去ってしまうな…)ことに加えて、他にも目ぼしい記事は無かったおかげで、かなり早々と読み進めることができたものの、半分ほど読み終えたところでタイムアップとなり、残りは後日に…ま、おおむね予想通りのペースと言えよう。
残り半分は、休日である19日に読了。日曜日、しかも家を出るのが遅れたせいで午後3時ごろという、最も利用者の多そうな日時であったが、とくに支障なく読むことができた。

編集部としては、どうにもクロノ•ストーン編に突入してからのイナズマイレブンは迷走気味で、これまでのように独り勝ち状況を維持できるのか不安なのでは無いだろうか? そんな状況において、黒子のバスケを表紙&巻頭特集に採用するのは、なかなか微妙な決断だったのではないかという気がする。
作品の方向性•クオリティともに堅実で、それゆえ着実に人気を積み上げてきたタイトルではあるし、今期の顔ぶれと読者の嗜好を勘案すれば妥当な判断と言えなくも無いが、果たして今後、イナイレと並ぶ(あるいは、代わる)ほどの人気タイトルにまで育つかどうか…という長期的な見通しは、かなり難しいわけで。原作の連載が続いている以上、アニメについても2期があるかどうかで大きく変わってくるだろうし。
しかし、声優インタビューでは(桃井ともども)遠慮されるわ、作画への指示では女の子扱いされてないわ、カントクが可哀想すぎるだろ! 俺はカントクかわいいと思うぞ…おもにコミカル系の描写においてだが(笑)。

黒子と同じくポスト•イナイレ候補のひとつと目されるマギも、先月号に引き続いて取り上げられるなど、まだ放送開始前にしては異様に肩入れされている印象…ピンナップまであったし。
それだけ、ガンダムAGE(←こちらも、今月も記事は掲載されていたものの、読者の需要というより制作側の意向じゃないのかと勘ぐってしまう…苦笑)で失ったモノが大きいという事なんだろうなぁ。

ほかに新作タイトルで目を惹かれたのは、武装神姫ファンタジスタドールぐらいか。
どちらも、バトルやシリアスよりは日常や女の子のかわいさに主軸を置いた作品づくりを志向しているようだが、ここ最近のバトルorシリアス系作品が駄作だらけなのを見ると、その方針は間違ってないだろうと思えるな。
とくにファンタジスタドールにおいて、谷口は監督を務めずプロデューサーに徹するというのが象徴的…個人的には、谷口には本気の──つまりシリアス系の作品で勝負してもらいたいところだけど、この作品の方向性とは合わなさそうだし、そういうのが得意なスタッフに任せるというのは、適切な判断だろう。

アルカナ•ファミリアは、キャラクターCDの出演声優たちが口を揃えて「今回は能登という相手役がいたので、独り語りだった前回よりも良かった」とコメントしていたのが可笑しかった…確かに本音なんだろうけど、腐女子に対する営業トークとして考えれば、ぶっちゃけ過ぎじゃないかと(笑)。

キャラ人気投票は、イナイレが全盛期に比べて弱体化しつつあるのは確かだけど、その空いた穴を単独で埋められるほどの強力な対抗馬は不在で、群雄割拠の様相。最有力候補と思われていた黒子のバスケ勢は、意外なことに先月よりも後退していたという…ただし今月号の特集を受けて、来月以降ふたたび躍進する可能性は少なからずありそう。
そんなわけで、今月の時点でイナイレに次ぐ勢力を敢えて挙げるなら、TIGER&BUNNYけいおんということになるか。前者は、劇場版の公開が近いこともあって当面は安定した支持を得られそうだが、すでに人気はピークを迎えており、これ以上の伸びしろは少ない──すなわち今月の順位(←バーナビーが2位で虎徹もランク入り)を上回ったり、イナイレのようにサブキャラ連中までがランキングに顔を並べるような可能性は低い──と思われる。
一方のけいおんは澪を含めて3人がランク入りしており、他誌と比較すれば支持層が厚いようにも見えるものの、これは少数派に追いやられた萌えオタが、生存本能に基づき「腐女子の牙城を、少しでも突き崩すことが最優先」と考えた結果、大部分の票を集中させたのではないかと憶測…他誌と異なり、ほかにランクインを見込める有力な萌えキャラ候補が不在という状況では、マイナーな候補に投票して“死票”となるよりも、ランク入り濃厚な“勝ち馬”であるけいおん勢に一票を投ずることを選択したわけだ。

あまり関係ないけど、ここを書く参考にするためアニメージュ公式に行ったら、なぜか黒猫のバナーが…速攻でクリックすると(笑)、徳間は今回のコミケで、こんなものを売っていたそうな。

原作の出版元である角川なら分かるけど、なぜ徳間が俺妹を? まぁ、ほかの作品のグッズも販売していたようだが、それにしてもナゼ今のタイミングで俺妹推し?
しかし、既出の版権絵を使い回すだけのグッズで数千円とか、ほんとにボッタクリだねぇ…ま、ああいう場所では金銭感覚がマヒするんだろうけどね。

ドラスレファミリー〜ドラゴンスレイヤー(MSX版)

ドラスレ(Ver1.1)の次に手を付けたのが、ドラスレファミリー。ザナドゥは前回のプレイから間が空いてないし、極悪な難易度という噂のロマンシアは最後に回そう…という判断である。

さて、そのドラスレファミリーだが、もともとはファミコン用というだけあって、元祖ドラスレザナドゥの良かった部分を抽出して2で割り、ライトユーザー向けのアレンジを施した手堅い作品…という印象。
ただし、それが裏目に出てしまった部分もあって、例えば体力や魔力が低下してくると、それらを回復されるアイテムばかりが出現するようになる。おかげで簡単には死なずに済むわけだが、SHOPで重要なアイテム(←おおむね80〜95Goldと高価)を買うためにGoldを貯めようとした際には、これがネックとなる。
本作では、攻撃の手段が魔法に限定されているにも拘わらず、ザナドゥのように無制限に乱射することも、ソーサリアンのように魔力が自動回復することもないので、ちょっと戦っただけで直ぐにMPが低下し、やがて出現アイテムはMP回復アイテムばかりになってしまうのだ。
こうなるとGoldが出現しなくなるので、金を貯めるためには“スタート地点の付近で適当に敵を倒してGoldを稼ぎ、MPが減ってきたら即座に離脱する”という退屈な作業を何度か繰り返すことになる。

そうやって稼いだカネでマトックウイングといったアイテムを購入&使用することにより、それまでは行けなかった場所への移動が新たに可能となる…というのは、元祖ドラスレザナドゥと同じ。その意味では、きわめて堅実なドラスレシリーズの系譜に連なる作品ではあるものの、その一方で目新しさに乏しいというのも正直なところ。
ドラゴンスレイヤー獲得の条件となる4つのクラウンは、それぞれ中ボスが守っているらしいけど、もうちょっと早めに最初の1体目が登場するような構成にした方が良かったんじゃないかと。

もうひとつ減点の対象となったのが、岩を動かすという要素。元祖ドラスレの、ブロックや家を動かせるようになる指輪の延長上にあるアイデアだとは思うけど、これが──元祖ドラスレ(あるいは倉庫番)のように──進行方向に“押す”だけじゃなく、横に“ずらす”こともできるというのが、感覚的に受け入れられない…というか、単に上手く操作できないのが腹立たしいだけなんだけどさ(苦笑)。
まぁ例によってステートセーブを使えば、簡単にやり直せるので失敗しても構わないんだが、やはり思うように操作できないと、どうしてもイライラが募るんだよね、人間だもの。

逆に、ステートセーブと並んで威力を発揮したのが、スクリーンショット機能。これも当然、原作には無かった機能だが、おかげでマッピング作業の労苦が大幅に軽減された…キャラクター単位で任意スクロールする元祖ドラスレザナドゥと違って、画面単位で切り替わる本作では、じつに有効なのである。
しかし画面が固定される一方、その中での移動がキャラクター単位からドット単位に改められたことで、要求されるアクション操作はシビアさを増した感がある…ザナドゥの助走2段ジャンプなどは、いったん法則性さえ把握してしまえば、全く同じ動きが簡単に何度でも可能だったのに対し、本作では同じ場所でジャンプする際にも、そのたびにギリギリの間合いとタイミングを図らなければならないワケだし。

で、現在の攻略状況は、マトックウイングを購入したところ。これまでスクショ機能を使って作ったマップを見るかぎり、全体が縦16面×横20面だと仮定すると、だいたい60%ぐらい進行したことになるだろうか?
だが上述したように、いまだ1体目の中ボスにも遭遇できないのと、なにより夏バテでモチベーションを維持できないため、ここでプレイは中座。

代わって今は、(少し前にVer1.1を終えたばかりなので)さほど考えなくて済むMSX版ドラスレを、ボチボチとやっていたりする(笑)。
さすがに、続けざまにVer2.0をプレイするというのは、あまりにも変わり映えしなくてツマらないだろう…というヒネくれた発想からMSX版をチョイスしたわけだが、これは選択を誤ったかも知れない。(サターン版は言うに及ばず)PC88版に比べて、いろいろと細かい仕様が変更されており、それが結果的に難易度を高めているのである。
いちばん鬱陶しいのがグラフィック関連で、まぁMSXのスペックを考えれば全般的にショボくなるのは致し方ないとしても、その配色センスには違和感を抱かざるを得ない。こちらのコンディション(←残り体力など)に応じて表示される色が変わる…というのは、しばしば他の作品にも見受けられる、むしろ当たり前の仕様とさえ言えるかもしれないが、それはステータスウィンドゥ内部などに限定して行われるのが普通だろうに、本作では画面全体の配色が一斉に変化するのだ。


まぁ、これも最初は驚かされたものの、慣れてしまえば状況判断の助けになるので頭ごなしに文句を言うつもりは無いが、さらに問題なのがFLASHの魔法を使った時で、もはや何が何だか判別できない有り様…

↑は静止画像だからマシだけど、これがスクロールするとなると、もうワケワカメ(←とくに黄色系の敵なんて、ほとんど見えないし)。魔法が発動中であることを表現できれば良いんだから、背景の色を反転させるだけで充分だろうに、何故こんな処理をしたのやら…テストプレイした際に、見づらいとか感じなかったのかね?

次に悩ましいのが、キーボード操作の問題。これは、基本的にテンキーをオミットされていたMSXの宿命ではあるんだけど、移動に用いるのはカーソルキー(←言うまでもなく、4方向のみ)であるため、斜め移動を行なうには2つのキーを同時押しするしかない。
これが、テンキーでの斜め移動に慣れ親しんできた(←とりわけザナドゥにおいては攻略上、習得するのが必要不可欠だし)身としては、なかなか適応できないのである。
まぁドラゴンを攻撃する場合は、斜めのポジションを確保していれば反撃を喰らわないので、じっくり身構える余裕があるものの、モンスターの追跡を振り切ろうとする際などは、間断なく(←とくに、後述する逆襲モードに突入したモンスターは、恐ろしく早いため)複雑な動きを入力し続ける必要があり、やがて指先が対応できなくなってグダグダに…という事態に、何度も陥った。
こうなると、素直にジョイスティックを使うしか無いかねぇ…。

操作に手こずった理由のひとつが、ゲームの進行速度の違い。処理速度の遅さにイラつかされた88版だけど、いつの間にか順応してしまったらしく、逆にMSX版は早すぎて、細かい操作が上手く行かない。とりわけ、1歩移動しては宝箱を開く…という単純作業の繰り返しや、瀕死の状態で家に飛び込んで体力を回復→即座に引き返し、敵に踏み込まれる前に戦闘を継続…という動作において、こちらのキー操作とゲーム側の処理のタイミングが一致せず、歩数が足りなかったり、反対に歩き過ぎてしまったりするトラブルが多発した。
まぁこの件に関しては、オプションの“ゲーム速度設定”を0.5倍に切り替えることで解決できたけど、個人的には0.75倍ぐらいがベストという感覚だな…どうせ4倍なんて必要ない(←各面スタート時に流れるショボいBGMと、ドラゴンを倒して宝箱からクラウンが出現する演出を早送りする際に、ちょっと使うぐらい…笑)んだから、できれば0.5倍/0.75倍/1倍/2倍の4段階に設定してくれれば良かったのに。

そして、最大の変更点にして難易度を釣り上げているのが、ドラゴンを倒したあとのクリア方法と、それを阻止しようとするモンスターたちの振る舞い。
前者は、PC88版ではクラウンを1個ずつ家に持ち帰る仕様だったのに対し、こちらでは4個まとめて持ち帰るように変更されたこと。いちいち家に戻らず、最後に1回だけ帰れば済むワケだから、一見すると楽になったように思えるけど、問題は“クラウンを所持している間は、魔法を使用できない”というルールである。
手っ取り早くクラウンを探す方法としては、立ちふさがる壁をBREAKで破壊しつつ一直線に突き進んでいくローラー作戦が一番。ところがMSX版では、たとえば3つまでクラウンを見つけて4つ目を探す際には、いちいち手持ちのクラウン3個を足もとに置いてからBREAKを使用し、またクラウンを拾い直して進む…という作業を繰り返さなければならず、とてつもなく面倒臭いものになる。
とりあえず発見した分のクラウンを一カ所にまとめたうえで残りを探すとしても、そうやって探し回っている間にゴーストが持ち去ってしまう可能性が高いし。
ただしMSX版では、88版よりも十字架の効力が増強されており、地面に置いた状態でもモンスターの攻撃の攻撃・侵攻を阻止できる。これはゴーストに対しても有効なので、ひとまず十字架で囲った場所にクラウンを保管しておけば、ゴーストに奪われる心配をせず、また普通にBREAKなどの魔法を駆使しつつ、残りのクラウン探しに専念できる。

それゆえに、(最初から多数の十字架が配置されている面を除いては)各所に散らばっている十字架を集める作業も、攻略の過程に組み込んでおくのがベター。
なおサターン版では、十字架を所持した状態で敵を攻撃すると、ダメージを──わずか10ポイントずつではあるが──与えることができたのに対し、MSX版はそこまでサービスが良くないので、敵に囲まれてしまった場合は(88版と同じく)魔法で逃げるか、さもなくばリセットするしかない。

そして後者…すなわちモンスターの逆襲モードに関しては、まず第一段階として、ドラゴンの首をひとつ落とした時点でモンスターの移動速度が倍増し、振り切って逃げることが非常に困難となる。まぁ敵の挙動の遅さにイラつかされることも多い通常モードに比べれば、むしろゲームの進行がスムーズになるため、こちらの動きに対するレスポンスの良さという点に限って言えば、それほど悪い話ではない。
もっとも、敵の数が増えて押しまくられるようになったら、そんな悠長なことも言っていられなくなるワケだが。

だが何よりも驚かされたのは、ドラゴンを完全に倒すと発動する第二段階で、なんと敵の出現ポイントが、家の中に変更されてしまうのだ! すなわち、モンスターを倒すと、間髪を置かずに新手のモンスターが家の中から出現するため、家に飛び込むどころか、近寄るのも非常に困難となる。
敵が広く分散したタイミングを慎重に見極めつつ、徹底的に戦いを避けて近づく…というのは難しいので、どうしても家に入る必要がある際には、恐らくFLASHの魔法に頼ることになるだろう。
そんなわけで最初は何度もゲームオーバーになって途方に暮れたものの、幸いなことに、“出現ポイントに重なった敵をFREEZEで凍らせれば、新手の敵が出現しなくなる”というテクニックは有効だし、上述したようにクラウンは最後に4個まとめて持ち帰れば良いので、あとは深刻なダメージを負わないように気をつける(=できるだけ敵との直接交戦は避け、逃げるか魔法を使う)ようにして、なるべく家に入らずに済ませるようにすれば、それほど激ムズというわけでも無いことに気づいてからは、けっこうアッサリとクリアできるようになった。
88版をプレイしたばかりで勘も鈍っていないし、おまけにマップ(←全5面しか無かった…苦笑)も、どれも見覚えのあるものばかりだったし。

こうして全5面をクリアすると、88版と同じく、敵のパラメータが増強された2周目に突入。今のところ(←1面)は、序盤の敵から手を付けられないほど強いということもなく、適度にキツい難易度で歯ごたえを楽しんでいるけど、この先どうなることやら…。