土曜日, 6月 15

ドルアーガの塔 FLOOR.28

【FLOOR.28】
モンスター①ミノタウルス2匹(技量ポイント:10、体力ポイント:10)
②トロール(下記参照)※
宝物①エレベーターの使用権(エレベーターを使用可能)
②ジプシーの守り札(34階でイシターを呼び出す。影の兵士の矢を無効化)
③NAZLEの呪文(敵を眠らせる)
出現方法①エレベーターがある場所に行く
②ミノタウルスの部屋の、ドアの前で待ち構える(確率:3分の1)
③タウルスを救け出す
階移動①北東の階段⇔25,26,27階
②エレベーター⇔21,25階
③南西の階段→29階
※倒すには、イラニスタンの油が必要

21階は商店街、25階は船着場と、それぞれ重要な施設があるのは分かるが、じゃあ28階にエレベーターが停止するのは何故だろう? 単にタウルスが囚われているから…というだけでは理由として弱い気がする。
そこで、南東の角を歩いていると警備隊のトロールに出くわし、多数の応援を呼ばれて捕まりそうになる事や、タウルスと合流した直後に警備隊の連中が殺到してきて、激しい追跡劇が繰り広げられる事なども踏まえて考えると、「この階は警備隊の本拠地なのではないか?」という推測が浮上してきた。
そう言われてマップを眺めてみると、北西にある2ブロック×3ブロックの侵入不可能スペースは、じつは警備隊員の詰所になっており、どこからともなく大量発生したように見えるトロールオークたちは、この中から湧き出してきたのかも?とか、妄想が広がるな。

そんなワケで、この階を歩き回るに際しては細心の注意を要する。南東の角でトロールから逃げるのに失敗すれば、降伏して24階へ送られる羽目になる(←なので、確実に逃げられるようにイラニスタンの油を買っておいた方がいいだろう)し、事前の選択肢で100%逃げられるとはいえ、間違えてミノタウルスがいる部屋のドアの前に留まってしまうと、そのまま済し崩し的に、29階から先へ進まざるを得なくなる。
そもそも危険を冒してまで、この階に来るような用途なんて、ほとんど無いんだけどね…せいぜいエレベーターをタダで使えるようにするため(→25階を参照)か、南の部屋で食事をして体力ポイントを回復するぐらい。どちらも極めてセコい行為であり(苦笑)、資金に余裕のある旧版ならば、敢えて行なう必要性は低い。

それ以外で訪れるのは、21階~27階までのイベントを全て終え、さらに先へと進む準備が完了した時だろう。それでは最終確認…イラニスタンの油グリーンアミュレットを持っているかどうかによって、経験値を調整(←詳細は29階で)したうえで、ミノタウルスの部屋へと向かうこと。
この部屋からは、3分の1の確率でジプシーの娘が出てくる。彼女から渡されるジプシーの守り札は、いろいろと役に立つ──少なくともレッドアミュレットなんぞよりは、ずっと便利(苦笑)──のだが、これについては純粋にサイコロ次第なので、せいぜい祈りながら振るしかない。

ミノタウルス戦については、技量ポイントそのものは低いので敗北する恐れは少ないと思われるが、体力ポイントだけは無駄に高いせいで、やたら長引く。
思うに、これはクロムの長剣を手に入れる前に行なわれる最後の通常戦闘なので、プレイヤーに「体力の高い敵と戦うのは面倒だ」と印象づける狙いがあるのではないか? そうする事で、後ほど行なわれるクロムの長剣のデビュー戦において、その圧倒的な破壊力のインパクトを、より強烈なものにする効果が期待できるわけだ。
ただし、仮にそうだったとしても、長期戦を回避できる選択肢は用意されている。まず旧版では、NAZLEの呪文が有効…って、それを習得できるのは、この直後だろ! 勘違いをやらかしたのでなければ、作者の意図としては「30階や33階で降伏して24回に戻された場合、もう一度ミノタウルス相手にダラダラと長期戦をやらされるのは億劫だろうから、瞬殺させてあげよう」といったところかね? けっきょくリメイク版ではNARROに差し替えられた事からして、作者自身も「あまり意味がない」と考えたのかも知れないけど。
で、そのリメイク版におけるNARROだが、命中すれば2匹それぞれの体力ポイントを、4ポイントずつにまで低下させることができる。基本的にNARROは、1匹だけにしか効果がない(←49階のハイパーナイト戦は例外だったが、あれは体力ポイントの消費も大きく、実質的にMIRRAと同じ)はずだったのに、リメイク版ではバリエーションが増えたらしい…どちらかと言えば本来の効果で、1匹を完全に仕留めてくれたほうが有りがたいんだけどねー(苦笑)。

さて、首尾よくミノタウルスを始末してタウルスを救い出したら、あとは彼の先導に従って29階へと向かうことになる。29階に通じる階段は、カギ付きのドアで閉ざされていたワケだが、
>このフロアのカギを持っているなら(中略)カギに刻まれた数字の項目へ進め
というのはダミーであって、実際にはタウルスに開けてもらうしかない。
また、この先では同じようにカギのかかったドアが頻出するけど、これは明らかに、タウルスが開けることを前提に配置されたものだろうな…もちろん建て前としては「21~28階はモンスターの往来が激しいので、ドアや階段はフリーで通行できるようになっているのに対し、29階から先は往来を制限されているため、あちこちにカギがかかっている」という事なのだろうが、じゃあ30階の酒場については、どう説明するんだよっていう(笑)。
もうひとつのツッコミどころとしては、救い出されたタウルスが、階段を目指す途中でミノタウルスの斧を使って壁を壊してしまった点…おい、それが可能なら壁抜けパウダーとか必要ないだろ!(笑) 33階の、グリーンクリスタルロッドが隠されている部屋の壁とかも、全部ぶち壊してしまえばいいじゃねーか!

CLAYMORE 第24巻

15日までの期間限定ポイントは、わずか12ポイント。流してしまっても良かったんだが、買っていない書籍が溜まってきた(←ほとんど立ち読みをしなくなったのが原因だな…)事もあって、使用することに。
買ったのはコレ。


適用されるキャンペーンは、恒例の<週末の楽天カード使用で3倍のみ。ただし、その内の2倍分については、キャンペーン適用の対象となるのは現金分のみであることに注意。
具体的には、期間限定ポイントを消費するために50ポイント(←利用できる最低単位)の値引きとして使用したので420-50=370となり、その2%である6ポイントが加算される。よって、
通常の楽天カード使用分(1%):4ポイント
週末(2%、ただし現金での支払い分のみ):6ポイント
で、合計10円引き。
普通に図書カードを使って買ったとすれば、420円の4%で16.8円の値引きだったわけで、損失のほうが大きい…せめて昨日、楽天イーグルスが勝ってくれていたらなぁ。

木曜日, 6月 13

ドルアーガの塔 FLOOR.27

【FLOOR.27】
モンスター①リザードマン2匹(技量ポイント:12、体力ポイント:10)
②シルバードラゴン(技量ポイント:12、体力ポイント:12)※
トラップ床下の穴(フックつきのロープを使わずに飛び下りると、ポーションの瓶が全て割れてしまう)
宝物①フルート(霧の精霊を呼び出す)※※
②フックつきのロープ(特定の場所で、特殊な階移動が可能)
出現方法①②ハメルーンのフルートを聞く
階移動①階段⇔25,26,28階
②窓→28階
③床下の穴→26階
※リメイク版では、体力ポイント:16
※※力ずくで奪った場合、効果を発揮しない

20階で騙されたドルアーガが、リベンジのために用意した場所…という設定の27階だが、それ以前は何に使われていたんだろう?(笑) タウルスメスロンと違って、単なるフルート吹きに過ぎないハメルーンを閉じ込めておくのに、わざわざフロアひとつ丸ごと使うというのは大げさだろうし…まぁ、あまり容赦なくツッコミを入れるのも野暮というものか。
初プレイ時には、23階でヒント(←乞食の歌)を聞いていたにも拘わらず、見事に引っかかって悔しい思いをさせられたけど、その腹いせにドルアーガの分身をおちょくる(←バケツを引っくり返して泣きそうになる演技を、完全にスルーして東に戻る…を何度も繰り返す)というような、セコい真似はしないように(笑)。
それは冗談としても、このフロア自体をスルーするというのは、じつは悪い選択では無かったりする…なにしろ、過酷な戦いを強いられる割に、得られるのは経験値だけという、実入りの少ない階なんだよね。とくにリメイク版では、こんなところで浪費(←それなりに手傷を負わされてポーションを買うことになるだろうし、リザードマン戦に備えてイラニスタンの油も用意しておいた方がいい)してしまうと、ますますアルカニウム鉱が遠のいてしまう事になる。

ただし、ここで得られなかった分の経験値については後ほど33階のレッドナイト戦で帳尻を合わせることになるワケだけど、これは全く緊張感に欠ける戦いであり、それを何度も繰り返さなければならないというのは、なかなか退屈だったりする(まぁ同じ敵と何度も戦う“作業”なんてCRPGじゃ当たり前だし、難易度が上昇するに連れて“正解”以外の行動を取る自由が狭まるというのもよくある事だから、批判的な物言いは控えるべきか)。なので、資金繰りを深く考えなくても何とかなるであろう旧版ならば、単純に「刺激が欲しいから」という理由だけでも、この罠に敢えて飛び込む動機としては充分だろう。
もちろん、敵を突破してハメルーンの部屋に到達できれば、フルートが手に入る(=金貨100枚と交換すれば、イラニスタンの油レッドおよびブルーポーションをそれぞれ1本ずつ買っても、なお余る計算になる)わけで、何とか元を取れると言えなくもない。
とはいえ、これは第1巻でフックつきのロープを入手していない場合の話であって、もしロープを持っているのなら、わざわざ敵が待ち構えているところを強行突破なんてしなくても、26階から直接ハメルーンの部屋にアプローチすれば済むのだが(笑)。

フルートと交換して得られる金貨100枚のうち、10枚をイラニスタンの油の購入資金として計上しているのは、リザードマン2匹と正面から斬り合うのが──20階の頃に較べて少しはレベルアップしているとしても──かなりキツいと思われるためである。
ブルーポーション(金貨30枚)で体力ポイントが10ポイント回復、同じくレッドポーション(金貨50枚)で原体力ポイントまで回復するので、極めて乱暴な計算だが“金貨10枚=体力ポイント4ポイント”ぐらい? そして、リザードマンを2匹まとめて相手にした際、1匹目を仕留めるまでに食らうダメージは、恐らく4ポイント(=金貨10枚)を上回るはずだから、普通に2匹と戦ったあとポーションで回復するよりも、先にイラニスタンの油を使って1匹片づけたほうが、負担が少なくて済むのは明らか…という事ね。ついでに、サイコロを振る回数も間違いなく減らせるし(笑)。
同じ理由で、つづくシルバードラゴン戦についても、もし使えるのならリアフェールなりNARROの呪文なりを用いたほうが無難。とくにリアフェールを持っていれば、この階の危険度が大幅に下がることになるので、安心して(?)罠に突撃できる。

リアフェールに関しては、他作品で似たような効果として思いつくのは、ソーサリーシリーズのGAKの呪文かね…あちらと違って経験値の概念が存在する本作では、“倒さずに追い払う”という選択肢にネガティブな印象が伴うのは否定できないが、ドラゴンの体力ポイントの高さや、その気になれば何度も/いつでも戦えること、それに倒しても宝物が得られないことを知ったならば、それほど悪い判断では無いと思えるだろう。
しかし、RPGを含めたファンタジー全般において高確率で成立しているはずの“ドラゴン=いっぱい財宝を持っている”という図式が、このシルバードラゴンについては当てはまらないんだよね…本作においても、15階のクオックスは金庫のカギを守っていたし、53階のブラックドラゴンも(一応は)レッドポーションを持っていたのに。あるいは、これは本作の原典であるボードゲーム版において、宝物の出現条件が「負けると宝物が出現」とか「宝物は持っていません。悪しからず」という、変テコなモンスター(←あれは確か、シルバードラゴンじゃなくてクオックスだったような記憶がある)を、リスペクトしたものだろうか?

ところで、リアフェールは原作におけるパールの代用品だと思われるが、相手の動きを止められる(=その気になれば、一方的にボコることが可能な)パールに較べると、リアフェールは相手を追い払えるだけ(=倒せない)であり、パワーダウンしている印象。
他作品でパールに似たような効果と言えば、ワルキューレの冒険星笛の術というのがあったな。でも、やはり動きを止める→自動的に勝利というのは安易すぎて、面白くなかったというのが実感。それを知ってか知らずか鈴木直人作品では、パンタクル馬佐呂スーパー・ブラックオニキスにおけるARZONの呪文のように(敵の動きを止めるのではなく)自分や味方の動きを加速することで、攻撃回数を増やすという方式が用いられている。
原作でも、パールによって動きの止まったドラゴンは(星笛の術のように)一撃で倒せるわけではなく、何度もグサグサと突き刺してやる必要があるわけで、その点では星笛の術よりも馬佐呂ARZONのほうが近い気もするな。

では最後に、シルバードラゴンがいる部屋の挿絵についてツッコミを…いや、もともと本編の設定(1ブロック=5メートル)と、挿絵に描かれている空間の縮尺が明らかに異なっている(←だいたい1ブロック=2~3メートルぐらい?)ことについて、パオトさんとアンフ君の間で暗黙の了解があるというのは分かるけど、この絵はさすがにヒドすぎる(笑)。
東西の長さは8ブロック(=40メートル)という設定のはずなのに、どう見たって10メートルも無いだろ!

火曜日, 6月 11

ドルアーガの塔 FLOOR.26

【FLOOR.26】
トラップ霧の精霊(霧の中を歩いていると殴られて、2ポイントのダメージ)
宝物①金貨100枚
②霧の玉3つ(霧を発生させ、敵の目をくらます)
どちらか一方のみ選択可
出現方法①②霧の精霊にフルートを渡す(下記参照)
階移動①階段⇔25,27,28階
②天井の穴(フックつきのロープが必要)⇔27階

全般的なイメージとして、第1巻で描かれたエリアが“暗くて湿度が高い”という、いかにもダンジョンっぽい雰囲気だったのに較べると、第2巻はもう少し明るくて湿度も低いような印象を受ける。これは、第1巻エリアが侵入者対策メインだったのに対し、第2巻エリアはおもにモンスターの居住・生活空間として用いられているため、あるいは(ゲーム的には不必要な)五感に訴えかけるような細かい状況の描写が、第2巻では大幅に減ったため…というのが理由だろうか。
そんな中では例外的なのが、この26階。なにしろ霧の精霊の影響下にあるせいで、湿度の高さは全60階の中でも、7階と並んでトップクラス(笑)…あ、モンスターが全く出現しない点も、7階と共通しているな。
作者あとがきによると「第2巻では数少ない、マッピングが必要なフロア」との事で、確かにその通りなのだが、霧によって視界が遮られているせいもあり、正確なマップは書けない仕様になっている。にも拘わらず(だからこそ?)、他の階では見られない「東西2ブロック半」なんて中途半端な長さの部屋があるのが意味不明…どうせキッチリとしたマップを書けないのだから、適当に混乱させてやろうという意図だろうか?
余談だが、このゲームブック版に原作のBGMを充てがうとしたら、暗くて緊張感の漂う第1巻エリアは、ドラゴンのテーマが主体という構成になりそう。ただし戦闘が発生せず、やや雰囲気も明るめな12階とか14階はサキュバス・プリンセス(イシターの復活バージョン)もしくはローパーのテーマのような、女性的な曲で。
それに対して第2巻は、より明るい曲調であるメインテーマドルアーガの塔でも構わないが、どちらかと言えばイシターの復活のほうがしっくり来る)が主体だな。で、この26階については、湿度は高いものの暗くはないので、ドラゴンのテーマは似合わないな…やはり女性的な雰囲気ということで、サキュバス・プリンセスローパーのテーマかね。

基本構造としては24階(旧版)などと同じく、外壁に沿って通路が一周しており、その内側にイベント関連のスペースが収まっている形。25階から階段を上がって北東の角に出たら、そのまま時計回りに外周を巡って行くだけで、ちょうど順序よくイベントフラグが消化されていくという、極めて親切な設計だったりする(笑)。
具体的には、まず東の通路を南下していくと天井に穴が空いているので、そこからフックつきのロープを使って27階に登り、ハメルーンに会ってフルートをもらう。
次に通路を南に回り込むと、西へ行く途中に2つのドアが並んでいる。ここでは(シャトラングの予言にあったように)右側のドアを開けて進み、その先でフルートを吹けば霧の精霊が姿を現すので、焦らした上でフルートを渡したら、引き換えに金貨100枚をゲットできる。
あとは来た道を引き返すだけなのだが、その前に、外周の通路をさらに西へ向かうと、南西の角が食事スポットになっている。もし体力が減少している場合は、ついでに回復しておくと良いだろう。

なお、フロア中央は濃密な霧が発生しているのに加えて、空間まで歪んでいるのか、南寄りにある通路の両端はワープポイントになっており、東西の壁を通り抜けて反対側にワープしてしまう。また、この通路上を歩いていると霧の精霊に殴られてダメージを受けるなど、翻弄されるばかりで何のメリットも無いため、踏み込まない方がいい。
それにしても、霧の精霊フルートの代償として用意した100枚もの金貨は、一体どうやって稼いだのやら…上記の件も含めて考えると、ここに迷い込んだ犠牲者にノックアウト強盗を働いたとか?(笑) まぁ冗談はさておき、もうひとつの交換条件として提示されたのが霧の玉であることを踏まえると、じつは霧の玉を作ったのは彼女であり、それをトウトアモンに売却して得たカネではないかと推測。

資金繰りに余裕のある旧版ならば、たわむれに霧の玉を使ってみるのも面白いかも知れない…ただし、ここで霧の精霊から直接霧の玉3つをもらうよりも、金貨100枚を選択したほうが、それを元手に21階で霧の玉4つ買えるので、ちょっとだけ得である。
まぁ、もともと霧の玉イラニスタンの油などに較べて、割高のくせに効果は薄いし、使える場面も少ないというハズレアイテムだから、あまり意味ないんだけどね…役に立つのは、28階や29階で警備隊に囲まれた時と、30階の魔術師会議を突破する時ぐらいで、ぜんぶ合わせても3回だけ。あとは52階でブルーナイトの罠から抜け出す時(→でも失敗)とか、55階の泉に投げ込む(→何も起こらない)とか…ほんとに役に立たねぇ!(苦笑) 38階で影の兵士たちの集中砲火を浴びる時なんて、絶好の使いどころだろうに。

月曜日, 6月 10

ドルアーガの塔 FLOOR.25

【FLOOR.25】
モンスター①オーク(技量ポイント:12、体力ポイント:10)
②ブラックエルフ2匹(技量ポイント:7、体力ポイント:6)※
③ケンタウルス2匹(技量ポイント:11、体力ポイント:8)
宝物①金貨30枚
②MAGNOの呪文(相手の魔力を封じる)
③NARROの呪文(ファイヤーボール)
④原体力ポイント3ポイント上昇
⑤レッドアミュレット(影の兵士を消滅させる)
⑥ドラゴンポット(ドラゴンを一撃で倒せる)※
⑦黄金の短剣(金貨400枚の価値)※
⑧金貨40枚
⑨薬草酒(体力ポイントを10ポイント回復)
⑩リアフェール(ドラゴンを追い払える)
⑪エレベーターの使用権(エレベーターを使用可能)
出現方法①「船」に乗って、与えられた任務をこなす(ただし、正体がバレた場合は無効)。
または「船」を乗っ取って女人族の都に降りた後、褒美として「ガラソン」を要求する※
②③「船」でノームの集落に行き、傷ついたノームを救ける(ポーションが必要)
④オークを倒す
⑤「船」を乗っ取って女人族の都に降りる(リメイク版の場合は、その後に褒美として「ドルアーガを倒す方法」もしくは「金」を要求する)
⑥「船」を乗っ取って女人族の都に降りた後、褒美として「ドルアーガを倒す方法」を要求する
⑦「船」を乗っ取って女人族の都に降りた後、褒美として「金」を要求する
⑧正体に気づいたブラックエルフを倒す
⑨ブラックエルフが、正体に気づかなければもらえる
⑩ケンタウルスを倒す
⑪案内人のノームに、金貨10枚を払う
階移動①南階段⇔23,24階
②北階段⇔26,27,28階
③エレベーター⇔21,28階※※
※リメイク版のみ
※※使い方を知っている必要あり

いよいよ、本作を語るうえで最も特徴的な存在のひとつである「船」が登場。まぁ、もうひとつのゲームブックに──ウソ予告として──描かれていたドルアガドンやらドルナイトやらの方が(悪い意味での)インパクトは大きかったし、後年に制作されることになったMMORPG版や、それをベースにしたアニメ版などの影響もあって、もはや“本来のドルアーガの塔のイメージ”なんてものに拘わるのも虚しいような気がするけど、それでも当時、これを初めて見た時の衝撃は大きかった。

さて、それでは「船」関連のイベントについて語る前に、まず状況を整理しておこう。「船」の発着場は重要な施設であるが故に、この25階にはエレベーターの乗り場があるワケだが、これを利用する際に、金貨10枚を払わずに済ませる方法がある。
ちょっと面倒だが、そのまま案内人のノームを通り過ぎて北に向かい、階段を28階まで上ったら、西→南→南のドアを開ける→北のドア(右側)を開ける→北→東→東に逃げる→南…という順で進む。するとエレベーターが無人状態で停止しており、なぜか(←28階の記述を読む限りではバグじゃなく、飽くまで作者の意図に基づく裏技っぽいけど)タダで利用できるようになるのだ。
まぁ旧版なら、こんな手間をかけずに(恐らくは「船」の連中に捕えられて、奴隷として働かされているのであろう)ノームに金貨10枚ぐらい払ってやってもいいだろうと思うのだが、リメイク版で節約プレイに徹している場合は、その程度の振る舞いも贅沢だというのが実状なんだよね。

で、そんな節約プレイを行なう究極の目的──すなわちアルカニウム鉱を購入するためには、一体いくら稼がなければならないのか、ここで改めて計算してみよう。
21階で不要な武器を売り払った時点での所持金が、金貨158枚になることは以前に述べた。その後、22階では金貨30枚を持つドルイドを2回倒して、218枚。23階ではダークグリーンスライムの持つ20枚と宝箱の中身である90枚を加え、328枚。24階では安全策を採って、黒竜の牙アイアンゴーレムを倒し、差し引き10枚をプラスして338枚。さらに、26階では霧の精霊からフルートと引き換えに金貨100枚を得られるので、合計438枚となる。
つまり、金貨500枚のアルカニウム鉱を手に入れるためには、あと金貨62枚が必要…って、意外と少ないな。これなら何とかなりそうだ。もちろん、これは他に何も買わないという前提に基づいた最低限の額であり、実際には(無傷というわけに行かないだろうし、第1巻から持ち越した分だけでは足りない場合の)ポーションの購入費などを含めて、もう少し余裕が欲しいところだが。

目標となる金額が判明したところで、いよいよ「船」関連のイベントについて見ていこう。とりあえず──クリアする上で不可欠なアイテムは存在しないものの──敢えて優先順位をつけるなら、一番おいしいのが「3」の目であることに議論の余地はあるまい。オークを倒すことで、原体力ポイントが3ポイント上昇する奇跡を得られるワケだが、体力はいくらあっても困ることは無いし、とくにドルアーガとガチンコ対決する場合などを考えると、これでも足りないか不安なぐらいだ。
問題点としては、1/2の確率で他の連中に戦闘を目撃されてしまい、さらに運が悪ければ(=確率3分の1)「船」に置き去りにされて第1巻からやり直す羽目になるリスクがあること。まぁ、この「第1巻からやり直し」というのは──ソーサリーシリーズにおいて、中途半端な知識でZEDの呪文を唱えた結果、それまでの冒険の途中に飛ばされるのと同じで──おそらく作者も、プレイヤーが本気で実行するとは思っていないだろう…ルールが曖昧すぎるし(←パラメータやアイテムは保持されるのか、それとも初期化するのか? 前者の場合、さまざまな矛盾や混乱が生じるであろうことは、容易に想像される)。あるいは、原作におけるZAPの概念を持ち込もうとした…という可能性も考えられるか。
なお正体がバレずに済んだならば、日当として金貨30枚が支給されるのだが、これも確率の問題があるので、攻略の目算を立てにくいのが困ったところ。
オークについては、元ネタであるボードゲーム版ではデーモン系5階クラスに位置しており、同じデーモン系で4階クラスのバンパイヤよりも少し強いという、本作での設定は妥当と言えるだろう。ちなみにカイの冒険においては、両者は同格の扱いだそうで(←ゲームブック版では、互いをライバル視し合っている描写があったな)。
しかし謎なのは、ボードゲーム版において“ORGLE”という意味不明な名前になっていること…たぶん人食い鬼のOGREが混じっているのだと思われる。それにしてもOGREは、“オグル”やら“オグレ”などの間違った発音をされたり、ハイドライドIIでは“ORGE”と誤表記されたり、いろいろと不遇きわまりない気がするぞ(笑)。
それとは無関係だが、作中での扱いの悪さにも同情したくなる…体力や技量ポイントを見るかぎりでは鬼族の中でも最強のはずなのに、頭が悪いためかホブゴブリンよりも格下(←「船」でも隊長役はホブゴブリンで、オークのほうは下っ端)みたいだし。
あと、ボードゲーム版では武器としてトライデントを所持していたはずだが、本作のオークは挿絵において、棍棒を振り上げていたりする…まぁ他にもゴブリンが鎌を持っていたり、サラマンダーが口から火を噴いていたりと、ボードゲーム版ゲームブック版では異なっている部分も多いから、騒ぐほどの事でも無いか。
ところで、ゲームブック版の挿絵でオークが持っている盾には、手のような紋様が描かれているんだけど、これは指輪物語においてサルーマン配下のオークたち(ウルク・ハイ)が盾に描いていた“白い手”の紋様のオマージュなのか、それとも単なる偶然? でも旧版において、しばしば“オーク鬼”という表記が見られた(←リメイク版では、普通に“オーク”と修正されていたが)事と併せて考えると、作者が指輪物語を愛好している可能性は、かなり高いのではないかと憶測。

その次に狙いたいイベントは──ちょっと意外だが──「5」のブラックエルフの村だったりする…すごいアイテムが手に入るとかでは無いんだけど、じつは、ひそかにメリットが大きい(その割にデメリットは少ない)んだよね。
ここでも確率2分の1で正体バレ判定を行なうことになるワケだが、まず正体に気づかれず済んだ場合は、薬草酒によって体力を10ポイント回復できる。これはブルーポーション1本分の回復量に相当するため、金貨30枚の価値があると見なして良いだろう…ただしポーションと違って持ち越すことは不可能なので、その時点で10ポイント以上のダメージを受けている必要がある。これを飲めることを期待して、ダメージを回復しないまま「船」に乗り込んだところ、アテが外れてオークケンタウルスと戦う羽目になり死亡…などという間抜けなオチを迎えたら笑えないな。
逆に正体がバレてしまった場合も、さすがに技量ポイント7の相手に2回も攻撃を失敗するほど不運が連続するとは思えないので、ブラックエルフの持っている金貨40枚を頂戴できるチャンスと前向きに捉えるべきだろう。最悪、口封じに失敗しても最後の置き去り判定で、3分の2の確率で「船」に戻れるわけだし(←この場合、日当の金貨30枚をもらい損ねることになるけど、仕方あるまい)。
そんなわけで、最低でも日当分の金貨30枚、さらにうまく行けば金貨40枚が追加で得られる(=これだけで、アルカニウム鉱の購入に必要な金貨62枚を上回る)、じつに美味しいイベントと言えよう。

3番目に来るのは、「2」の目で訪れることになるノームの集落だろうか。選択肢を誤って逃げ出さない限り、確実に日当の金貨30枚を得られるし、置き去りにされるリスクも生じない。ノームを救うにはポーションを1本飲ませてやる必要があるけど、これは日当分の金貨30枚で補填すれば、差し引きで損はしていない事になる…まぁ何よりも、いかに資金繰りが厳しいとはいえ見殺しにするのは寝覚めが悪いし(←これがワルキューレの冒険だったら、魅力ポイントの暴落は避けられまい)。
ノームがお礼に教えてくれる2つの呪文は、34階でメスロンから教えてもらえるし、それ以前の場面では有効な使い道が少ないので、このイベントを積極的に狙いに行く動機としては、いささか弱いんだよね…MAGNOについては30階で述べるとして、NARROのほうは、とにかく命中率にムラがあり過ぎるため、成功するという前提で攻略を考えるわけには行かないというのが痛い。まぁリメイク版では、新たにミノタウルス戦でも使用できるようになって、うまく命中すれば長ったらしい戦闘を短縮できるのは有り難いんだけどさ。

最もメリットが少ないと思われるのが、「6」の目で戦うことになるケンタウルス。置き去りにされるリスクなどは無いものの、2体を相手に戦えば無傷で済ませるのは難しいだろうし、そうなると、せっかく日当として得られた金貨30枚も、傷を治すための費用として消えてしまう可能性が高い。
他にはリアフェールもゲットできるけど、あまり慰めにならない…シルバードラゴンとの戦いを回避したいのであれば、そもそも27階には近づかないのが最善なワケだし。

そして最後は「4」の目、女人族の都について。まず触れておかなければならないのが、ここで与えられるレッドアミュレットの効用である。これは38階において、影の兵士たちを瞬時に全滅させる威力があるのだが、その際に得られる経験値は皆無であるため、第2巻をクリアするまでに経験値を30に上げるのが、非常に面倒くさいことになるのだ…なので、旧版なら迷わず「荷物室に隠れる」を選ぶのが無難。
しかし選択肢と獲得アイテムを追加されたリメイク版では、少し事情が異なる。とりあえずアルカニウム鉱の購入を最優先するなら、船を乗っ取ったうえで「金が欲しい」を選択すれば、金貨400枚の価値がある黄金の短剣をもらえるので、一気に資金不足の悩みから解放されるはず…ただし、おまけとしてレッドアミュレットも押し付けられるので、後半戦で苦労することになるだろう。
またドルアーガを倒す方法を尋ねた場合は、リメイク版の新アイテムであるドラゴンポットを与えられる。これはドラゴンを相手にする際には頼もしい効果を発揮するのだが、もっと簡単で確実な方法(=戦闘そのものを避ける)が存在するうえに、これまたレッドアミュレットが抱き合わせで付いてくるため、これを選ぶのも賢明とは言い難い。
というわけで、女人族と険悪な雰囲気となるため一見すると間違いに思える選択肢…すなわち「ガラソン」が欲しいと答えるのが、一番マシな結末を迎えることができる。せっかくリメイクに際して加筆修正が行われたにも拘わらず、けっきょく得られるのは(他のイベントなら日当分に等しい)金貨30枚だけというのも割に合わない話という気がするけど、まぁダメージを受けたり置き去りにされるリスクが無いだけ、まだ良いという見方もできるか。

…と、以上を踏まえたうえで攻略の方針を考えるワケだが、なにぶん「船」の行き先がサイコロの目に左右されるため、すべて仮定の話になってしまう。
それを承知で語るなら、とりあえず大半のイベントで得られる金貨は30枚であり、アルカニウム鉱を購入するのに不足している金貨が62枚なので、最低でも3つのイベントを消化しなければならない…ということが分かる。ただしブラックエルフは例外で、運が良ければ上述のように金貨40枚を追加で獲得できるため、このイベントひとつで条件を満たせてしまうのだが。
逆にオークとの戦いでは、正体がバレて日当をもらい損ねる可能性があり、そうなると更にもうひとつイベントを消化しなければならず、それだけ墜落のリスクが高まることになる。とくにリメイク版では「一度でも行った場所には、もう一度行くことができない」という縛りが加わったせいで、墜落リスクはイベントを消化するごとに急上昇していく。ゆえに、なるべく少ないイベント数で切り上げたいところなのだが、もし“所持金は十分に貯まったものの、まだ原体力ポイント上昇のイベントが来ない”といった状況に陥った場合は、激しく悩むことになるだろう。

以前にも記したが、このように墜落したり置き去りにされてゲームオーバーになるリスクを排除できない以上、そういった最悪の事態を想定したうえで、なるべく損失を軽減させるためには、余計なことは全て後回しにするしかない。
経験値の制限があって最優先するしかない一部の戦闘を除き、ほかのイベントは全て放置して25階を目指し、「船」で必要な額の金貨を稼ぐのだ。もし途中で墜落もしくは置き去りにされて最初からやり直すことになったとしても、ほかのイベントに関わらなかった分だけ、時間的なロスは少なくて済む。

ところで、ここで稼がねばならない金貨は62枚なのに対し、実際に手に入るのは30枚単位であるから、達成時には90枚となる可能性が高い…つまり、差し引きで28枚の余りが生じるワケだ。このうち、30階の酒場における飲み代として6枚を確保すると、残りは22枚となる。
とりあえず比較的マシな使い道として思いつくのは、18階でグリーンアミュレットを売却しないでおく(=金貨5枚のマイナス)ぐらいか。そうして29階で僧衣をゲットすれば、30階の魔術師会議での対応も安定するし、フクロウのマスクも確実に入手できる(あまり役に立たないが)。あとはイラニスタンの油を1本だけ買っておき、29階で包囲された時に使えば、無駄にダメージを受けなくて済むな。
あるいは体力ポイントの消耗が激しくて、第1巻から持ち越したポーションや食事だけでは回復が追いつかず、泣く泣く21階でポーションを追加購入することに…というケースも考えられそうだ。こうなると、足りなくなった資金を補充するために「船」のイベントをもうひとつ消化するというリスクを冒すしかないワケで、やはり状況に応じて臨機応変に…としか言いようがないか。

最後に「船」の描かれた挿絵について。どうしても見た目は宮崎メカっぽく思えてしまうのだが、果たしてインスパイアされたものなのかどうか…? ちなみに旧版が発売されたのは1986年10月31日(←奥付を参照)で、天空の城ラピュタが上映されたのは同年の8月2日からだったりする。
それにしても当時は、ひそかにローパーが描かれていることには気がつかなかったな(←旧版を貸した友人が気づいて、返す時に教えてくれた)。しかも律儀に、乗り込もうとする連中の行列に並んでいるぞ(笑)…ということは、あんな姿だけど実は知性を有しているのかね? 一種の搭載兵器のような扱い(=現地に着いたら、適当に放して暴れさせるだけ)ではなく、ほかの狂戦士たちと同等の存在であり、ケンタウルスの集落に対して包囲戦を仕掛けた時なども、きちんと作戦に従って行動したとか。
そう言えば、ボードゲーム版でもマジシャン系に分類されていたっけ…って、あれは明らかに各グループの人数を調整するための処置だろうけどさ(笑)。第3巻で戦った際の記述を読むかぎりでは、知性があるとは思えないし。