土曜日, 1月 14

ヴァルプルギスの後悔〈Fire4.〉

15日までの期間限定ポイントは約400ポイントと多めであり、使わずに流すという選択肢はあり得えない状況。
だがキャンぺーンのほうは既報どおり、恒例の<週末の楽天カード使用で3倍(ツールバー検索でさらに+1倍)>が、今年から土曜日のみ対象に改悪され、それ以外では楽天ブックスの<ゴールド会員ならポイント3倍(←ただし2000円以上の購入が必要)だけで、合計6倍という話にならない低倍率。
よって今回は──抗議の意味も込めて(笑)──高額なBDではなく、ちょうど買い損ねたまま各書店から姿を消してしまった、コレを買って済ませることに決定。細かい額をクレジットカードで払うのも面倒だし、期間限定ポイントで足りなかった分も全てポイントで購入することにした。

金曜日, 1月 13

アニメージュ2月号

今日は有休。昼過ぎに家を出て、通勤電車に乗って図書館に赴き、アニメージュを読む。まだ冬クールの新作を取捨選択している最中なので、無駄なぺージを読むことになるリスクはあったものの、次の夜勤明け~休日、有休に至る実質3連休は、Ver.M/Wの制作に専念したい──Ver.Sのクリア報告を受けて、珍しくやる気になっている事もあるけど(笑)──と思い、今日のうちに他の用事を片づけておこうと考えた。

表紙は…誰だよ、これ(笑)。

ちょっとアダルトに描かれたシャナ? それともアクセル・ワールドのヒロイン?(←名前知らねえ)…と思ったら、普通にでした。
肩の露出したエロティックな衣装やポーズは、清純派(笑)路線のけいおんでは御法度というイメージがあったけど、これが最後ということでタガを外したか?

新年号の恒例として、キャラ人気投票第100位までを一挙掲載。けいおん勢が首位を死守するなど意地を見せたものの、果たして映画の放映が終わった後、これらの票はどこに流れるのだろう?
 今月の時点では(けいおんを除けば)実質的に萌え系は全滅状態で、ようやく23~24位にイカ娘はがないの肉が顔を見せるという有り様だったけど。

一方、やはり上位ランク入りが最も多かったのは、イナイレ勢…まぁ登場キャラの多さが武器のひとつだからな。ただし記事のほうは、巻頭特集(映画けいおん)、新作紹介特集よりもさらに後ろという、最近では珍しく控え気味の掲載位置。
内容は、劇場版で主要ゲストキャラを演じた沢城&福山のインタビューなど。両者とも“たまたまゲスト出演しただけの作品なので、適当にリップサービスで当たり障りのないことを話しただけ”という感じでは無く、演じるに当たって事前に、しっかり作品を読み込む努力をしていたという印象…作品のテーマやキャラ名について、かなり詳しく言及していたし。

イナイレの掲載位置の件だけじゃなく、009 RE:CYBORGの神山監督インタビュー記事や、この人に話を聞きたいが久しぶりに載っていた事なども含めて、今月号は久しぶりに“往年のアニメージュ”らしい雰囲気が感じられる誌面だった。
ブログを読む限り、この人に話を聞きたいの連載を継続することについては、本人にも迷いがあるように見受けられるが、これから先どうなるんだろね? また来月も休載らしいし…。
ともあれ、今月の対談相手は岡田麿里なんだけど、これがまた何とも論評に困る内容。シリーズ構成を勤めたtrue tearsでは、ほかの脚本家たち(←監督である西村純二自身も含む)との間で相当な意見の相違があり、それらを取り入れた結果、最終的に主人公が誰とくっつくか──といっても、実質的に候補は一人しかいないだろ!(苦笑)──まで変更することになったそうだが、何で今さら、そんな寝た子を起こすようなこと言うかね…。
いちおう、その“ほかの脚本家たち”の提案が面白いと思ったから採用した…と、彼らを立てるような言い方をしているものの、どうも奥歯にモノが挟まっているような、スッキリしない印象を受ける。true tearsという作品に対する世間的な評価は(その後に大ヒットを飛ばしたあの花あたりと比較すれば)決して高いわけじゃないし、その責任を他のスタッフに転嫁したいんじゃないか…と勘ぐりたくなるような、言い訳がましさが感じられるんだよな。
ちなみに下積み時代には、数多くのぺンネームでさまざまな仕事(←エロゲのライターも含む)をこなしていた一方、上司に無断拝借されたぺンネームなどもあったそうで、もし今後「岡田麿里 全仕事」みたいな企画が持ち上がった際には、いちいち確認するのが大変そうだ。

009 RE:CYBORGのほうは、当初は押井守が監督で、神山は脚本に回る予定だったそうだが、けっきょく今の形に落ちついたらしい。それはそれで見てみたかった気もするけど、もともと押井の作風はサイボーグ009の『神々との闘い編』に影響を受けた面も大きく、だからこそ自身で“009”を手がけるのは難しかったのでは…との事。
すでに911を起点とすることさえ時代遅れではないか…と危惧する神山の感覚は間違ってないと思うものの、それよりもさらに昔の、冷戦時代の遺物たる“009”を今の時代にフィットするよう描けるのか? そんな疑問に対して、正解にたどり着くためのキーワードとして神山が提示したのが、なんと“加速装置”って、おい! まったく見当がつかないだけに──東のエデンの前科も忘れて(笑)──思わず期待が高まってしまったけど、さてどうなる事やら。
そして「最後にして最高のゼロゼロナンバーサイボーグが、なぜ日本人(ジョー)なのか?」という、もうひとつの疑問への答えも気になるところ。今の時代にあって、“日本”に根ざした主人公(もしくは作品そのもの)が、世界に対して何らかの新たな価値観を提示することができるのか、まぁ気長に待つとしよう。
しかしProduction I.Gももへの手紙が大コケする予感しかしないので、その点からも非常に期待される(←ハズレてもらっちゃ困るという意味で)作品になるんじゃないかと。

木曜日, 1月 12

Version.Sのクリア報告きた!

本スレにクリア報告が来たことで、この上ない喜びを感じてしまった。なによりも自分のために作ったmapだから、自分が楽しめた時点で目的を達したとはいえ、その楽しみを他人と共有できるというのは、やはり非常に嬉しいことなんだな…コミュニケーションの原点とでも言うか。
できることなら個々のアイデアについて、感想と難易度の評価──引っかかったかどうかも含めて(笑)──を訊いてみたいところではあるのだが、やはり本スレを私物化するような書き込みを、長々と行なうような真似は自重すべきかね…ここにコメントしてもらえれば、それが一番いいんだろうけど。

そして“自分にとって面白いmapを作ること”が至上命題であるからには、この事によってVer.M/Wの難易度に何らかの調整が加わることはない…ということは明言しておこう。
それにしても、ここまで長引くとは予想外だった。Ver.Dが(こちらは予想通りとはいえ)かなり早いうちにクリア報告が上がってきたので、もっと難しくするべきだと考えたのだが。過去ログを調べてみると、Ver.D作り始めてから完成するまでが約1ヶ月で、それから1週間足らずで最初のクリア報告が上がってた(笑)…こりゃあ「次のmapは、もっと難しくしなきゃ駄目だな」と思うのも当たり前だわ。
で、その次回作=Ver.Sのほうは制作開始から完成までが約5ヶ月半で、それから──解いた人が、実際にプレイし始めてからの所要時間は不明だけど──クリア報告が上がるまで約2年と5ヶ月かかっている。
制作に要した時間の、約5分の1の時間で解かれてしまったVer.Dに対し、制作期間の5倍以上の時間をクリアに要したVer.S…振れ幅が極端すぎて参考にならないが、果たして今後、Ver.M/Wのクリア報告を、どれだけ待ち焦がれることになるのだろうか…?

往年のRPGブーム当時を経験した猛者たちであれば、もっと難しい作品とも渡り合ったはずだろうから、Ver.Sぐらいの難易度なら(多少は手応えを感じさせつつも)結構あっさり解かれるだろうと予測していたのに、見事に外れたな…。
まぁブーム当時は、PC雑誌内の特集や連載記事の中で、攻略のヒントが(←時には正解そのものがズバリ)掲載されていたワケだし、実際にはプレイヤーの多くがそれらを参考にしており、完全にノーヒントで解けるような強者はそれほど多くなかった…という事なんだろうか。
もしそうなら、自力ではクリアできない者に対するフォローを、もっと積極的に行なうべきだったかも…。たとえばドルアーガの塔にしても、初めてアーケード版が稼動した頃は、大部分が謎に包まれている状態から手探りで(←当時は個人レベルか、せいぜい店舗ごとのコミュニティ単位で)攻略を進めるしか無かったから、クリアまで相当の時間を要したのに対し、インターネットで情報を交換できる現在にあっては、PS版の闇ドルアーガもアッサリと解かれてしまったわけで。
そんな感じで、皆で「あーでもない、こーでもない」と状況報告や解き方の情報を交換しつつ攻略を進める…というのも楽しそうなんだけど、一方で「自分の力だけでクリアしたい(あるいは、自分のペースでプレイしたい)。早く解いた人に、ネタバレされたくない」という人の気持ちも分かるし、攻略に要する時間が短縮するということは、作品としての寿命が縮むことも意味するから、難しいところだな。

だが、敢えて製作者としてのワガママを言わせてもらえれば、やっぱりプレイした人の感想をもっと聞きたいんだよね…って、話がループしてるな(苦笑)。本スレはネタバレNGの場所として維持しつつ、どこか別の場所を設けて、そこに感想を投じるようにできるのが理想なんだけど…以前は、ここにコメントを貰えればいいと考えたものの、中途半端に終わってしまったし(←ウザがられるのを覚悟で、もっと積極的にアピールすべきだったか?)
今なら、ブログやサイトよりもTwitterを活用すべきなのかね。賛同してくれたプレイヤーが状況報告や感想をつぶやいて、俺やネタバレOKな人だけが、それらをまとめて読めるようにする…みたいな感じで(←Twitterは使ってないのでよく知らないんだけど、そういう使い方は可能なのかどうか?)。
恐らくVer.M/Wが最後の作品になるだろうから、どういう方法が最善なのか、慎重に考えてみる必要があるな…。

水曜日, 1月 11

#17 Walhalla

今回は、Level.8の上側およそ3分の1を占めるエアーエレメンタルプレーン区画に関する解説。これで3つ目のプレーンということになるが、実際にmapが作られた&ゲームを進行するうえで訪れるのは、ここが一番最初である。
なお、コズミックキューブにおける魔女のクエストアイテム残り2つ──Odin's SpearDisrupt-Mace)とBunny's WeaponVorpal-Weapon)──についても、ここで手に入れることができる。
それらを入手したうえで一度コズミックキューブに戻り、Battle-Suitsと交換した(&その他のQアイテムも一式そろえた)後、改めてここを訪れてエレメンタルプレーン巡りの旅を始めることになるので、ここには合わせて2回、来なければならない。

それでは、まずLevel.8に到達する過程から述べよう。コズミックキューブ区画を普通に突破していくと、その終点には以下のようなCaveが存在している(画像左)。
これは元ネタであるWizIVのコズミックキューブ(画像右)と同様、ワープポイント(←元ネタではシュート)で完全に塞がれているため、通常の方法で入ることは不可能。


右にあるメッセージSHOPは、元ネタと同じく出口の方向を指し示すものだが、これは何のヒントにもなってくれない。
This way to
the egress

← ← ← ← ← ← ←
出口は
こちら!

← ← ← ← ← ← ←





同様の(また矢印の方向が違うだけの)メッセージはコズミックキューブ各所に散在しているものの、(これも元ネタと同様に)いずれも誤った方向を指すダミーだったり、方向は正しくても直接そちらに進むことはできないという、プレイヤーを混乱させるだけの代物である。

で、肝心の脱出方法は? 元ネタではHHG of AUNTY OCK(オックおばさんの聖なる手榴弾)を用いて、壁を吹き飛ばすことで強引に突破したわけだが、本作では代わりに、出口Cave付近でFire Crystalを使用するという、身も蓋もない方法を用いるのが正解。
なお同じワープアイテムであるBlack Onyx別の用途で必要となるし、そもそも出口CaveがあるのはLevel.9なので、Black Onyxを使っても逆(Level.10)方向に行ってしまうから意味が無い。
いちおうコズミックキューブ内は、正確な位置を把握できない造りとなっている(←それぞれの区画の間には厚さ4ブロック以上の壁があるため、隣接する区画を見ることはできず、最上段や最下段のレンガブロックにも接していない)し、さらに“当てずっぽうでFire Crystalを使いまくる”という手段も封じるべく、正しい位置(=出口Cave付近)以外からワープした場合、飛び込んだ場所から身動きが取れないようなマップデザインとした。
そのFire Crystalだが、本作においては、わずか2個しか配置されていないレアアイテムであり、いずれもLevel.1(ウィザードリィ地下1階区画)に潜むMURPHY'S GHOSTが所持している。そして上述したように、エアーエレメンタルプレーンには2回訪れる必要があるため、これらのアイテムを取りこぼしたり、ムダ遣いする余裕は無いわけだ。

それでは、エアーエレメンタルプレーンの解説に移る。Might&Magicのエアーエレメンタルプレーンには“見えない地面”が存在しており、さほど“空を飛んでいる”という感覚は得られなかった(←むしろウォーターエレメンタルプレーンのほうが、自由に上下移動できた)し、それどころか“地面”に起伏があり、高低差の激しい場所では“落下”ダメージまで受けてしまうという謎仕様…これは、ひょっとしてギャグのつもりなのだろうか?
これに対して本作はガチで足場なし、ひたすら飛び回って空中を移動しなければならないようにした。直接的にアイデアの源となったのはパックランドの高次周で、飛行機に乗った敵を利用して池を越えるというテクニック。まぁLevel.2Level.3で用いた“空飛ぶ足場”(←縦方向)と、Level.5に登場したロードランナー系の頭乗り(←横方向)を混ぜ合わせただけ…とも言えるが。

そういう環境なので、棲息しているモンスターも必然的に飛行能力を備えているものの、好き勝手に飛び回られると“足場”としての役目を果たせないので、その飛行コースを制限するための地形(ポケット)を、各所に設置する。
また背景については、通路など通常の空きスペースに幅広く用いられているシマ模様入りのブロックではなく、ウォーターエレメンタルプレーンと同様、本家ではアイテムショップの周囲など限定的にしか使われなかった純粋に青一色のパーツを使用し、青空っぽさを演出した。

具体的に見ていこう。まずコズミックキューブの出口付近でFire Crystalを用いると、最初の足場がある地点…エアーエレメンタルプレーン区画・左側エリアの、やや左下あたりにワープアウトできる。
ここにはメッセージSHOPがあり、ほかのエレメンタルプレーンと同様、WizVに登場したトランプのロードたちの一人、エアーエレメンタルを司っていたTHE LORD OF CLUBSがいる。
【*THE LORD OF CLUBS*】 (クラブのロード)
It is AIR ELEMENTAL
PLANE here.
Someone calls here
Heaven or Asgard.
After the pure soul
of dead person is
released from gyve
of the body and
rise, it arrive and
is going to get an
eternal ease here.
But the visitor with
life is attracted
by a weight of the
body, and it is not
escaped by fate to
FALL to the ground.
ここはエアー
エレメンタルプレーン
だ。
あるいは天国や
アスガルドと
呼ぶ者もいる。
穢れなき死者の魂は、
肉体という
枷から解放されて
浮かび上がり、
ここに辿り着いて
永遠の安らぎを得る。
だが生きたまま
ここを訪れた者は、
肉体という重りに
引かれ、地上へ
落下する運命から
逃れられぬ。




















“肉体の重さ=魂を縛る枷”というのは、まぁベタな宗教的イメージだな…取りあえず、落下の危険について警告できれば良しということで。
そうして最初の足場で立ち往生していると、そのうちモンスターが近づいてくるはずなので、タイミングを見計らってその頭上に乗り、そのまま次の足場まで運んでもらうことになる。

これを繰り返しながら進んでいくのが、この区画の基本的な攻略法であり、このように足場として利用する以上、うかつにモンスターを倒すわけには行かないのだが、一方でこの区画に登場するモンスターの中には、Winged-bootsのように貴重なアイテムを所持している者もおり、それらは確実に倒さなくてはならない。

まず最初に遭遇するのが、Walkureである。THE LORD OF CLUBSも“アスガルド”に言及しているし、北欧神話の出身で飛行能力を備えた最もメジャーなのモンスターと言えば、これしか考えられないだろう。もちろん出現数は、神話に準拠して9体に固定。
グラフィックについては、“翼を生やした女性型”ということでHarpy(画像左)をチョイス。所持アイテムはWinged-bootsだが、喜んで今すぐ使おうとした横着者は、あとでファイヤーエレメンタルプレーンに到達したとき泣きを見ることになるはず(笑)。
 
第2グループはArchon。原典であるグノーシス派に準拠してか“偽りの卑小な神(あるいは天使)”という設定で登場する場合が多いようだけど、本作では敢えて、少数派であるD&D(画像右)の設定に従い、善良な存在(=カルマモンスター)とした。
まぁD&D版は、炎の剣を創り出したり、対象を無理やり善良な性格に改変する怪光線を発射したりと、なかなか面白い独自の魔法を使ってくるのだが、さすがに再現できないので、普通に接近戦と魔法で攻撃を行わせる。とはいえ飽くまで善良なので、いちおう戦闘行動はUN=11(逃走型)に設定。
所持アイテムは、こちらもWinged-boots。ただし出現数が(Walkureと違って、とくに意味もなく)MAXである9体に固定されているため、手に入れるためには多大なカルマを背負い込まなければならない。

Archonが出たのなら、その次は同じグノーシスの神であるポイメンデミウルゴスだろう…という案もあったのだが、あまり気乗りがせずボツに。
外観がHarpyと全く似ていない(←たしかシモンズの「炎のミューズ」では、ポイメンは両生類のような姿と記述されていたような記憶がある)とか、もっともらしい理由はあるのだが、本音は(きわめて個人的な嗜好により)ガルガリンドミニオンを出したかった…というだけの話だったりする。しかも、べつに原典や天使としての設定を尊重したわけではなく、ただ単に「語感がカッコいいから」という厨二テイストあふるる動機に基づいた決定なのだから、救いようがない(笑)。
余談だが、ドミニオンという名前を聞いたのは、間違いなく士郎正宗のアレが最初である。一方のガルガリンについては、記憶が不鮮明だったので検索してみたところ、まず一番早かったのがシルエットミラージュ('97年)の6面ボスなのは間違いない。その次が曖昧で、都市シリーズのほうが先に発売されたようだけど(←ガルガリンが登場した「風水街都 香港」は'98年の作品)、俺が都市シリーズを知ったキッカケは「閉鎖都市 巴里」('99年)なので、 「香港」を読んだのはそれよりも後という事になり、ひょっとしてジーンシャフト('01年)のほうが早かった可能性もある…って、ホントにどーでもいいな(笑)。

高位の天使ということで、各パラメータは相応に高く設定されており、所持アイテムについても、それを準用することにした。たとえばDominionsは、攻撃力・防御力・使用魔法いずれもレベル14(=それぞれDisrupt-Mace、+2 Full-Plate、Deg-Corrosionに該当)で統一されており、またDisrupt-Maceを所持している…というわけだ。
前述の通り、このエアーエレメンタルプレーンを訪れる目的のひとつは、Disrupt-MaceVorpal-Weaponを手に入れることであるが、これらの天使軍団から奪い取るという方法も、一応は可能というワケね…もちろん正面から戦って勝つのは困難だし、しかもArchonと同じように出現数はMAX9体固定でカルマ持ちという絶望的な設定なので、実質的にミスディレクションでしか無いんだけど。
【Angelic Figure】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0Walkure(なし)(Winged-boots)
1Archon(Deg-Poison)(Winged-boots)
2Dominions(Deg-Corrosion)(Disrupt-Mace)
3Galgalim(Deg-Tilte)(Vorpal-Weapon)









Archonは(いかにもカルマ持ちらしく)行動パターンは逃走型だったものの、そのArchonが倒されたという前提で登場する後半グループの連中は、(カルマモンスターではあるが)容赦なく攻撃してくるようUNを設定。
外観に関しては、「どうせ天使なんて、どれも似たようなモンだろう」と甘く考えていたが、調べてみるとガルガリンは“燃えさかる車輪の姿”として描かれることが多いとか…おいおい。まぁ都市シリーズでは“有翼の人間”という一般的なイメージで登場しているし、それほど気にする必要も無いか。

さて上述のように、足場モンスターたちが往復する飛行コースの両端には、逸脱を防止するためのポケットを設けた。これらはプレイヤーが足場として利用できないよう、1ブロックすべり台で構成されており、またLevel.9(あるいはLevel.7)からワープによって侵入することを妨げる役割も兼ねている。
すなわち、もともとLevel.97の大部分はテクタイトによって塞がれているわけだが、それ以外の数少ないスぺースについても、上述したようなポケットがLevel.8の並行座標上に配置されているため、ワープアウトするや否や、1ブロックすべり台に足元を絡み取られて、動けなくなってしまうのだ。

しかもご丁寧に、そのポケットを往来するモンスターの出現ポイントも隣接しているため、このワープで初めてLevel.8を訪れた(=モンスターの出現位置が設定された)場合、出現ポイントを画面外にフェードアウトさせないかぎりモンスターは出現しない…要するに“モンスターと交戦することで、すべり台から離脱する”という手も使えないワケね。
なお敵の頭の上に乗って進む際、もし間違った方向を選んだり、ハシゴに移り損ねてそのまま進んでしまうと、その先にはポケットしか存在しないため、基本的に はリセットしてやり直すしかない…いちおう、ポケットの直前で2段ジャンプして1ブロックすべり台に取り付き、そのままジャンプ状態を継続すれば落下だけは免れるものの、その後、敵が引き返していくタイミングに合わせて再び頭の上に乗るのは、極めて難しいと思われる。

ただし、その次の頭乗りポイントについては、この区画の分岐点であるため、左右どちらを選んでも、行く先にはハシゴが設置されている。
ここで“足場”役として登場するのは、エアーエレメンタルプレーンの住人たち。まず第1グループのAerial Servantは、D&Dでの設定に準拠(←ほかのゲームにも登場しているのかは知らない)し、魔法は使用しないが怪力の持ち主ということで、攻撃力を高めに設定。所持アイテムは、こちらもWinged-bootsなので、倒すのは必須。
次の第2グループは、同じく風の精霊であるDJINNI(画像左)。こいつに関しては、Wiz版では魔法を使用するがD&D版では使用しない(←ただし、自らの身体を竜巻に変化させてダメージを与える攻撃を行なったり、金属を創造するなどの非攻撃魔法は使用)…と、元ネタでも解釈の分かれるところなのだが、ここはAerial Servantとの差別化を最優先する一方、EFREETI(後述)との類似性を持たせることができる点も考慮し、Wiz基準を選択することにした。
所持アイテムについては、D&Dではジニー召喚用アイテムとしてリングが登場する(←ジニーサモーニングリング)ことから、Demons Ringに決定。
【DJINNI/EFREETI】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0Aerial Servant(なし)(Winged-boots)
1DJINNIMADALTO (Deg-Poison)(Demons Ring)
2FIERY ENTITYLAHALITO (Deg-Thunder)(Lamp)
3EFREETILAHALITO (Deg-Thunder)(Lamp)









後半グループは所属プレーンが反転し、炎の魔神EFREETI(画像右;不確定名のFIERY ENTITYを含む)が登場…といっても、対立する属性世界に出現したエレメンタルの例に漏れず、ACT=0で身動きが取れない。これは、敵の頭の上に乗って移動するのが大前提であるエアーエレメンタルプレーンの攻略において致命的であり、ゆえに前グループであるDJINNIを、迂闊に倒すのは厳禁。
D&Dでは、イフリートの召喚アイテムとして登場するのはボトルだが、あいにく本作はシナリオIベースじゃないのでBottleを持たせるわけにはいかない…というわけで次案として、アラジンと魔法のランプから連想してLampホルダーに設定した。DJINNIと合わせて、Winged-bootsをムダ遣いするリスクを冒してまで倒す必要は無いだろう。
  
グラフィックに関しては“おぼろげな人型”というイメージからSHAMBLING(画像中央を採用。

先ほどの分岐で左右どちらを選んだとしても、その次に待ち受けているのは、本家XANADUD&DでもおなじみのSalamanderである。
グループ枠を埋める必要があるため、ここはD&D版に準拠し、FrostFlameの両タイプを採用。それぞれに不確定名の分も割り当てることで頭数は揃ったものの、確定名のほうはフルネームが長くなり過ぎてしまい、一部を省略せざるを得なかった…まぁグラフィックも本家XANADU(画像左)からそのまま流用しているので、見れば分かるだろうけど。
 
しかし、こうして改めて見ると、意外にも体色は赤色じゃなく灰色ベースで、むしろFrost Salamanderに見えるな…夢幻の心臓II版サラマンダー(画像右)も、本体は青灰色だったりするし。
当時のハードウェアは色数の制限が厳しくて、微妙に異なるような色は使用できなかっただろうから、炎そのものを赤色で表現することを優先した結果、本体についてはカブらないような色にするしか無かったのかも…って、本体の水色と背景の青色を塗り分けられているじゃねーか!(笑) それならば本体を赤色にして、炎を朱色なりオレンジ色なりに塗り分けるようなことも、不可能じゃ無さそうだが。

Wizにはサラマンダーが登場しなかった事から、不確定名については自前で考える必要があったわけだが、とくにヒネリも無くGIANT LIZARDとした。
Flameだけなら、Wizを参考にしてFIERY FIGURE(ARCHDEMON)とかRAGING BLAZE(FIRE ELEMENTAL)を流用するという手もあったんだろうけど、Frost側に──たとえばHOWLING WIND(AIR ELEMENTAL)といった風属性と、冷気属性であるFROZEN SLIME(FREEZIE)をミックスして“FROZEN WIND”(凍てつく風)みたいな──それっぽい名前を適当につけることに違和感があったんだよね。
それならば“GIANT LIZARD”のように無難、かつ双方に該当する名前にしたほうが、両者が同じ系統であることを示唆できるメリットもあるだろうと考えた。そして同じ理由から、Might&Magicに登場するサラマンダーのサブタイプ、ファイヤーリザードあるいはファイアーニュートを引用するという案もボツに。
【Salamander】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0GIANT LIZARD冷気 (Deg-Poison)(Crystal)
1FrostSalamand.冷気 (Deg-Poison)(Crystal)
2GIANT LIZARD高熱 (Deg-Fire)(Crystal)
3FlameSalamand.高熱 (Deg-Fire)(Crystal)









魔法に関しては、身体から放たれる冷気/高熱により毎ラウンド自動的にダメージを与える…というD&D版の設定を引用する形で、Deg系魔法を使用させる。
ただしD&D版では、両者の冷気/高熱ダメージは同等(←どちらも毎ラウンド1d8)であるのに対し、こちらはFlame(Deg-Fireを使用)とFrost(Deg-Poisonを使用)でダメージ量に差が生じてしまうんだよね。しかも先に登場するFrostのほうが、与えてくるダメージが大きいというのは、難易度バランス的にも少し問題あるし…まぁD&D版では(ヒットダイスや通常攻撃ダメージなど)多くの点でFlameよりもFrostのほうが強いから、それほど間違っているわけでは無いかも知れないけど。
所持アイテムについては、WizIIIに登場したSALAMANDER RINGの効果──炎属性に対する耐性アップ──からのイメージで、MGRを上昇させるCrystalに決定。Winged-bootsを持っていないこともあり、敢えて戦う必要性の低い相手と言えよう。

ちなみに各モンスターのAGLについては、D&D版の飛行速度を参考として設定した。
モンスター名D&Dにおける飛行速度XANADUにおけるAGL
Aerial Servant720' (360')200
Archon360' (120')170
DJINNI/EFREETI240' (80')160
Salamander120' (40')*80








翼を生やしていないせいか、どうもSalamanderに関しては「有翼のモンスターたちに比べれば動きが鈍い」というイメージが拭いがたい…と思ったら、なんとD&D版では、そもそも飛行能力を持っていなかったというオチ(笑)。仕方ないので通常の移動速度から数値を引用した(*)けど、そりゃ遅くて当たり前だわ…XANADU版では、普通に飛び回っていたのにねぇ。
そんなわけで、あまりレベルアップしてこちらのAGLを上げ過ぎると、AGLの低いSalamanderは相対的に動きが鈍ってしまい、うまく“頭乗り”ができなくなる恐れもある。こうなるとエアーエレメンタル区画の攻略は困難となるため、メッセージSHOPを設けて警告することにした。
【BOLTAC'S TRADING POST (I)】 (ボルタック商店)
A:MURAMASA BLADE!(MurasameBlade)150000GP
B:ROD of FLAME(Deg-Fire)25000GP
C:PLATE MAIL+2(+2 Full-Plate×625)150000GP
XANADU is not large
so that you think.
It is nonsense that
you GO so RAPIDLY.
せまい
ザナドゥ
そんなに急いで
どこへ行く?











閑話休題、Salamanderの頭乗りに成功して、区画の天井にある塔に入ると、デカキャラ四天王の一番手であるGuinが待ち構えている…以前にも述べたように、これはGuin→羽→飛行→風の属性という連想に基づくもの。
こいつを倒すと、すぐに外世界への出口になっており、そこからはエアーエレメンタルプレーン区画・中央エリアの下側に通じている。

ここでは再び、敵の頭乗りを繰り返しながら上を目指すことになるわけだが、今回は少し様子が異なっており、なんと連続して4体の敵を、一気に乗り継いで行かなければならない!
もちろん、これは正攻法でクリアするのは(極めて低い確率に頼ったうえ、正確なキーさばきも欠かせないため)至難のワザであり、普通なら妥協してHourglassを使うことになるだろう…それでも、ある程度は敵の動きを見極めたうえで、運の要素も絡んでくる(←いちばん上を往復している敵の位置は、下の足場から2段ジャンプしても把握できないため)のだが。
 
しかも困ったことに、最上段のSalamanderを除いた3体は、いずれもWinged-bootsホルダーなので、どうしても倒しておく必要がある。下から2体目までは、何度か“頭乗り”を繰り返すうちに比較的容易に交戦できるはずだが、上から2体目のAerial Servantについては、やはりHourglassに頼らなければ接触は難しいだろう。

さて、なんとか4連続の頭乗りを成功させて最上層まで辿り着くと、そこにはDragon Caveがあり、Level.11のウォーターエレメンタルプレーン区画に通じている。
前述したように、本作において4つのプレーンは死後の世界をモチーフにしていることから、このDragon Caveは“天界(エアーエレメンタルプレーン)から冥界(それ以外の3つのプレーン)に通ずる門”という位置づけとなっており、隣接するメッセージSHOPの内容は、そのことを示唆するもの。
【THE DEJIN WIND KING】 (風の王 デジン)
Enter and abandon
all hope!
(A traditional
intourist greeting)

Dante was here!

Bring your
marshmallows?
この門をくぐる者は
全ての望みを捨てよ!
(訪問者への伝統的な
挨拶ってやつさ)

ダンテもかつてここにあり!

マシュマロはちゃんと
串に刺したか?












元ネタは(ダンテの「神曲」で描写された、冥界の門に刻まれた文句のパロディであるところの)、WizIVの地下9階にある、地獄の門の一連のメッセージ。
まぁ門を抜けると直ちに灼熱地獄だった元ネタとは異なり、本作で通じている先はアケローン川(=ウォーターエレメンタルプレーン)なので、最後のマシュマロうんぬんに関しては、本当に単なるパロディとしての存在価値しか無いな…だからといって無くしてしまうと、今度は中途半端な気がするし文章量的にも寂しいため、賑やかしの意味も込めて、入れることにした次第。
もちろん、初めてエアーエレメンタルプレーンに来た時点ではQアイテムが一式そろっていない(=Dragon Caveを突破できない)はずなので、ここを訪れるのは無駄足でしかない…つまり、上述の分岐点で右側を選ぶのはダメということだ。

というわけで以下は、分岐を正しい方向(=左側)に進んだ場合の話。こちらも3つ目(Salamander)の頭乗りに成功して、天井にある入り口から塔に入ると、エアーエレメンタルプレーン区画・右下エリアに出る。

ここも他のエリアと同じように、敵の頭の上に乗って右へ進むわけだが、その行く先には1ブロックすべり台が2×2の形に配置されている。ここでは、まず左上のすべり台に跳び乗った後、⑦キーを押しっ放しにして、すべり台から落下しないようジャンプ状態を維持しつつ、素早くキーを①(または③)→⑦(または⑨)と入力して、下側の1ブロックすべり台に足場を移す。
そのあとは再び⑦(もしくは⑨)キーを押しっ放しにして、ジャンプ状態を維持しながら待っていると、やがてポケットに入った敵が引き返してくる。そこから先については幾つかのケースが考えられるので、状況に応じて対処することが必要。

まず第一に、進路を遮られた敵が、180°ターンして戻って行った時。この場合は、さらにジャンプ状態を継続しつつ、今いちど敵が戻って来てくれるのを待つことになる。
第二のケースは、同じく進行を遮られた敵が、上に行ってしまった時。この場合、敵が折りかえし戻ってきてくれる可能性もある(←そうなったら、下記の第三のケースを参照)とはいえ、その確率は高くないので、いつまで待っても帰って来ないようなら、あきらめてリセットし、もう一度やり直すしかない。
そして最後に、第三のケースは敵が下に降りていった時。こうなると敵は下にあるポケットにハマった後、やがて上昇し始めるので、これに飛び乗って上に運んでもらえば、この区画の秘宝が隠されたピラミッド状の塔まで辿り着くことができる。

長々と文字で説明するよりも、動画を見たほうが早いな。

ともあれ第三のケースになって、頭乗り状態で真上に進んでいくと、その進路上にはメッセージSHOPが設置されている。ここでは裏設定が語られるだけなので、無理に入らなくても構わないのだが、どちらにせよこの位置で一旦停止し、敵の上昇を押しとどめる必要はある(←ぶつかってきた敵と交戦することになるので、そのまま上に離脱すること)。
そうして敵が足止め状態になっているスキに、その敵を足場にして右方向へ2段ジャンプを行なえば、塔の中に飛び込むことができる。
【*** Walhalla ***】 (*** ヴァルハラ ***)
In ancient times,
The gods
who lived when here
was called ASGARD
died out
by great battle to
be called RAGNAROK.
And only Weapons
which they used
are still enshrined
in this hall.
GUNGNIR:
Odin's Spear
MJOLNIR:
Thor's Hammer
LAEVATEINN:
Surt's Sword
かつて、ここが
アスガルド
呼ばれていた頃に
住んでいた神々は、
ラグナロクと呼ばれる
戦いによって
滅び去り、
彼らの使っていた
武器だけが、
今もここに
安置されている。
グングニル
  オーディンの槍
ミョルニル
    トールの鎚
レーヴァテイン
    スルトの剣




















GUNGNIROdin's Spearというのは、魔女の原料探しクエストにおける最大のヒント…つーか、あまりにもヒネリのない直接的な物言いであり、俺の基準としては奮発に思えるんだけど、今に至るまでVer.Sを誰もクリアできていないという実状を考えれば、これぐらいで妥当なのかもね…。
そのVer.Sではエクスカリバー扱いされていたVorpal-Weaponだけど、本作では、炎の巨人ユミルの剣であるレーヴァティンに設定した。北欧神話を調べてみると、けっこう数多くの魔剣・名剣が登場していたものの、やはりラグナロクの際、世界樹イグドラシルを焼き払ったといわれるこの剣こそ、究極にして最強だろうということで。
しかし恥ずかしながら、ヴァルハラというのは北欧神話における9つの世界のひとつ(あるいは、それに匹敵する広さを有する領域)だろうと、何となく思い込んでいたよ…まさかアスガルドの中にある城館だったとは(苦笑)。
まぁ責任転嫁させてもらうと、この勘違いを引き起こした原因の大半が銀英伝にあることは間違いない…戦死した帝国軍人すべてが行き着く場所と信じられている以上、その膨大な人数(←まぁ作品のスケールを考えれば妥当なんだけど)を収容できるだけの、広大なイメージを抱いてしまうのは当然だろ!
…と、逆ギレしても仕方ないので話を戻すと、このメッセージSHOPを設置した目的は、区画のスタート地点でTHE LORD OF CLUBSが言及した“Asgurd”に関連させつつ、この塔に関する裏設定を説明するため。
そして時代背景(?)をラグナロクの後に設定したのは、「所有者が亡くなっていた方が、これらの武器の入手イベントを、簡単な処理で済ませられるから」という安直な理由による。
そういえばワルキューレの冒険も、舞台となるのはラグナロクより後の時代(←以下の書籍における、冨士宏の独自解釈)だったけど、これは単なる偶然の一致。


だが、やはり北欧神話ネタで攻める以上は「ワルキューレ」に全く触れないのも勿体ないということで、ゲームブック版より最凶最悪のモンスターに登場願うことにした。
【PHOENIX】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0Pyramid Guardドレイン (Deg-Tilte)(Key)
1Ghost Phoenixドレイン (Deg-Tilte)(Key)
2BIRD OF FLAMES高熱 (Deg-Fire)(Elixir)
3PHOENIX高熱 (Deg-Fire)(Elixir)









本家のファミコン版ではなく、ゲームブック版のオリジナルモンスターからの引用という点に、疑問を抱く向きもあるかも知れないが、そもそも本家「ワルキューレ」にしたところで、北欧神話と全く無関係の(それどころか、一般的なファンタジーRPGのイメージとも縁遠いような)オリジナルモンスターが登場するわけで、その点では目くそ鼻クソと言えるだろう(笑)。
世界観にしても、常識的にはワルキューレ→北欧神話→雪と氷の世界…というイメージのはずなのに、なぜか砂漠やらピラミッドやら出てくるし…とか言ってるオレ自身が、塔のデザインをピラミッド型にしたり、Ghost Phoenixの不確定名をPyramid Guardに設定している時点で、まるで説得力が無いんだけどさ(苦笑)。
まぁ塔については、北欧神話で描写されているヴァルハラの外観をそのまま引用しても、ゲーム内では他の城や塔と大差ないデザインになってしまいそうだし、それならば、いっそパロディでも独自のデザインを追求したほうが面白かろう…と考えたから。そして不確定名については、墓守りということで“Grave Guardian”にしようか(←“GG”と韻を踏んでいるのが、俺好み)とも考えたのだけれど、こちらもWizIVパロディを優先ということで。

さて、ゲームブック版の詳細に関しては別項に譲るとして、ここではゴーストフェニックスについて。その厨二くさいネーミングと、ゲームブック史上でも最悪(…なんて断定できるほど、数多くのゲームブックをプレイしたわけじゃないが)の特殊攻撃能力から、強烈な印象を残した難敵であり、またファイヤーエレメンタルプレーンで本家PHOENIXの登場が確定している事もあって、そのライバル(←Flame SalamanderFrost Salamanderの関係のようなものだ)であるコイツの採用は、すんなりと決まった。

その最大の特徴である“エクスぺリエンス・ドレイン”は、毎ラウンド、自動的に(←回避や運だめしの余地なし)標的の原体力ポイント、原攻撃力ポイント、原魔力ポイントを1ポイントずつ吸収するというトンでもない能力であり、おかげでパーティーの戦力は大幅にダウンしてしまったんだよね。
サドンデスにせよ体力ポイントを消耗した結果にせよ、はっきりゲームオーバーを宣告されたのであれば、素直に受け入れたうえで新たに再チャレンジしようという気にもなるだろうけど、能力値を引き下げられた生殺し状態のままズルズルと生き延び、そのまま次の巻にSAVEされてしまったのだから、死ぬよりヒドい(苦笑)。
いや、まともに攻撃が命中しないほどにドレインを食らいまくっていた時点で、本来ならばそのままゴーストフェニックスにナブり殺されていたはずなのに、よりによってアテナがクリティカルヒットなんて出して勝っちゃったもんだから…と、遠い昔のことを愚痴っても仕方ない。
あいにく(あるいは「幸い」と言うべきか)XANADUのゲームシステムでは、この厄介きわまりない能力は再現できないため、ありきたりな“Deg系魔法で攻撃してくる、やや強めの敵”という位置づけになっている。

グラフィックに関しては、鳥型ということでLevel.2BIRD系と同じようにWYVERN(画像中央)を充てることにした。
  
出現するのは塔内のみなので、羽ばたかないBOOBRIE(画像右)のほうがイメージに合うかと思ったけど、やはりフェニックスたるもの、立派な翼が無いとカッコ悪いんだよな。

所持アイテムに関しては、元ネタのゴーストフェニックスブロンズ、シルバー、ゴールドの3匹が存在し、各々がその名を冠するキーを持っていたことから、それに準じて本作でもKeyを所持させ、それぞれが配置されている部屋のドアを開けるために使用する…という構造にした。
こうすると、Mantleを使ってドアを通り抜けることでKeyを温存できてしまい、アースエレメンタルプレーン区画の攻略で不都合が生じる可能性については、前述の通り。その対策として考えたのが、Rodを所持させるという代案である(←けっきょくボツになったわけだが)。
これはWizVPHOENIX(画像左)が、地下7階の“”の領域に出現し(←“”の鳥という設定よりも“”であることを優先したんだろうな)、謎かけ(リドル)に正解することでSTAFF of AIRをゲットできることに準えたもの。
しかし(これも前述の通り)どちらにせよMattockSilver Roseを手に入れなければならない造りにしたことで、Keyを節約するメリットは消失したため、やはりここはKeyを持たせようと決めた。


塔の入り口は下側中央の部屋に通じており、さっそく1匹目のGhost Phoenix(←正確には、不確定名のPyramid Guard。これはブロンズ・ゴーストフェニックスに該当)がお出迎え。これを倒して、手に入れたKeyで三方のドアを開いたら、まずは左右の部屋から先にチェックする。
それぞれ、立ちふさがるGhost Phoenix(←シルバー&ゴールド・ゴーストフェニックスに該当)と戦いつつ、その奥に安置されているGUNGNIR(=Disrupt-Mace)とLAEVATEINN(=Vorpal-Weapon)を回収し、離脱。
なお、上の部屋へ行くのは後回しにするように…ここに安置されているのはMJOLNIR(=Hammer)だけなので、慌てて回収する必要もない。しかも下側は出口になっているので、いったん入ってしまうと、下の部屋に戻れない(=武器を回収できない)のだ。
この出口の行き先は、エアーエレメンタルプレーン区画・左側エリアの右下に位置する、閉ざされた場所。そこにはLevel.7への一方通行Caveが開いており、この区画からコズミックキューブに戻る唯一の手段となっている。