土曜日, 2月 11

ナポレオン~覇道進撃 2

15日までの期間限定ポイントは、200ポイントあまりという微妙なところ。だがキャンぺーンのほうは、恒例の<週末の楽天カード使用で3倍(ツールバー検索でさらに+1倍)>以外では、楽天ブックスの<ゴールド会員ならポイント3倍(←これはBDなどの倍率で、コミックなどは5倍。ただし2000円以上の購入が必要)だけで、合計6倍という話にならない低倍率。
よって今回も(←この文章も、先月のコピペ改変だったりする…笑)──抗議の意味も込めて──高額なBDではなく、ちょうど昨日、書店に見当たらず買い損ねてしまった、コレを買って済ませることに決定。



まぁ、どちらにせよ購入ランクに到達した作品がない状態だったので、ある意味では都合が良かったとも言えるな。

金曜日, 2月 10

風の邦、星の渚 下―レーズスフェント興亡記

ニュータイプアニメディア立ち読みの代償として、V書店にて購入。
そもそも(さほど気乗りがしなかったにも拘わらず)アニメ雑誌の立ち読みを急いだのは、例によって少数しか入荷しないと予想されたナポレオン~覇道進撃~第2巻を、売り切れてしまう前に速攻で確保するのが目的だったのに、発売日である今日の夕方には、すでに在庫ナシだったという…そんなわけで仕方なく、けっこう前巻が面白かったコレを、代わりに購入することに。

「ファーストコンタクトSF」と銘打っている割に、上巻はSF色は控えめで、レーズを(本当に)泉の精あたりに置き換えれば、もう完全に正統派のファンタジーになってしまう感じだったが、それで何ら問題が生じることも無く、このままファンタジー路線に徹して終わらせたほうが無難…とさえ思えたほど。
一方、これまでに敷かれたレーズの設定に関する伏線から憶測すると、下巻ではSF色が濃厚になって、せっかく築きあげたファンタジー系の世界観が台無しになってしまわないか心配だったりする…まぁ、そこは作者の力量に期待するしかあるまい。

さて読み終わったが…SFにならなかった(笑)。あとがきによれば、そもそも歴史モノという依頼を受けて書き始めたんだけど、「大量の資料集を読み込んだところで、本職を納得させられるような作品を書くのは無理」と悟って、自分らしい要素を加えた結果、こういうものになったそうな…まぁ面白かったから別にいいんだけどさ。
しかし、背表紙やオビのあらすじ紹介で“ファーストコンタクトSF”と表記したのは明らかに偽りありで、訴えられても仕方ないレベル(←それを回避するために、“異色の”という枕詞を付け加えたのだろうか?)。
確かに“異質な知性体との接触”ではあるものの、どちらかといえば異質なのは(無知で迷信深い中世ヨーロッパの)地球人たちの側であり、むしろ科学知識と合理的思考を合わせ持ったレーズのほうが、読者の価値観に近しいという逆転現象が生じている…これが作者の意図なのかどうかは不明だけど。

とはいえ地球人キャラ全員を頑迷固陋にしてしまうと話が進まない&読者にストレスが溜まるわけで、さすがに主要キャラについては、けっこう話の分かる性格に設定されており(←それゆえに、あの世界の一般人からは白眼視されがちなワケだが)、また相応に分量のある作品という事もあって、読み終わる頃にはキャラに愛着を持てるようになっていた。
これに関しては、解説にあるように、作者はラノベ出身だから、キャラを魅力的に描くことに通じている…という面もあるだろうな。その一方で、悪い意味でラノベっぽくなる(←たとえばレーズが、都合がいいだけの安易なツンデレキャラになるとか)のは避けるよう、かなり慎重な調整を行なったのでは無いかと憶測。
しかし、そういった点を含めても、ルドガーを主人公──作品世界内の視点で言うなら“街のあるじ”──として引き立たせるために、リュシアンは思いっきり割を食わされてるよなぁ…最初の頃はエルメントルーデに懸想したり、教会の価値観に縛られていたりと、いけ好かない印象だったけど、それすらもルドガーを持ち上げる意図に基づいたものだし、なにより死後の扱いがヒドすぎ。
そして、その差別的扱いが次の世代まで引き継がれているとか、もう踏んだり蹴ったり。アイエはクリューに、いずれ彼がレーズと会うことになると告げたにも拘わらず、実際にエピローグでレーズが姿を見せるのは、リュシアンの息子であるクリューではなく、ルドガーの養子ダリウスを救うためだという…。せめて、この次世代コンビについては互角の条件で競わせてやりたいものだ…シャマイエトー(2代目)を巡って三角関係になるとか(笑)。

アニメ化は…難しいだろうなぁ。近ごろはライトファンタジーですら当たらないというのが定説だし。こんな本格派…というには微妙だが、内容が地味なのは間違いないわけで。キャラ萌えで釣るには、レーズもエルメントルーデも少しばかり難があるしなぁ…ルムが処女厨から叩かれるのは、まず確実か。
いっそハガレン青エクの流れで、兄弟モノとして腐女子受けを狙う方向で攻めてみるとか? すると日5枠で、ハインシウス役は藤原啓治というのがお約束…って、ちょっとイメージ違うな。本文を読んでいるときは、土師孝也の声で脳内変換されていたし。ちなみにルドガーは緑川光だったけど、これもイマドキの腐女子を釣るには、いささか古いな(苦笑)。

ニュータイプ&アニメディア3月号

今日は有休。夕方ごろに家を出て通勤電車に乗り、まず手始めにK1書店を覗いてみたが、予想通りアニメ雑誌は全てシュリンクされていた。
次に訪れたV書店にも大した期待は抱いていなかったのだが、3誌いずれも見本誌形式で立ち読み可能という嬉しい誤算…いつまで続くか分かったものじゃないが、どうやら今のところは立ち読みに寛容な姿勢へ方向転換したのは間違い無さそうだ。
まぁ明日は明日の風が吹くとして、さっそくニュータイプの続きを読み始めたものの、その途中で猛烈な睡魔に襲われる…おかげで思ったよりも時間を食ってしまい、読み終えた頃には肉体的にも精神的にも疲労困憊した状態に。
だが最後の力を振り絞って(笑)アニメディアを流し読み…幸い(と言うべきか)目当てだったリリカルなのは関連の記事は皆無であり、ざっと目を通すだけで済んだ。

リリカルなのはに関しては、むしろ巻頭ピンナップを付けてくれたニュータイプのほうが、扱いが良かったな…やはり学研よりも角川を優先ということかね?
ピンナップ自体も、劣化する以前のキャラデザで描かれており、文句ナシの出来ばえ…劇場版A'sは、なんとか全編この絵柄で統一してもらえないものか。
ちなみに今年も(←ここのところ冬の恒例行事と化している感がある)TV版の無印およびA'sを観直したのだが、改めて見ると、作画修正されたはずのDVD版でさえ(ちょっと気になってしまう程度には)キャラデザの差異が残っているんだよな。まぁ1クール丸ごとを完全にフォローするのは無理筋だったとしても、映画1本分ぐらいなら何とか可能なのでは…と期待したい。

表紙&巻頭特集はTIGER&BUNNY。しかし、こんな「いかにも腐女子向けです」と言わんばかりのキモい表紙では、男性読者が手に取りづらくないか心配だ(笑)。

記事のほうも、今後の構想について大雑把に列挙されていただけで、とくに目を惹くものは無かった。

今期は不作ということもあり、他にも目ぼしい記事は少なく、読みごたえがあったのは、銀翼のファムの別冊付録と、幾原邦彦のインタビューぐらい。
前者は地名(←地図あり)や専門用語など、世界設定に関する詳細な情報が掲載されており、ようやく作品の世界観把握することができた…って、こういうのは本来なら公式でフォローすべきだろ(笑)。ただでさえ設定の多い作品(しかも続編モノ)なんだし。

後者については、ピングドラムという作品とは無関係に(←なにしろ早々に視聴を打ち切ったし)興味深い内容だった。まぁ最後まで視聴していれば、このインタビューをより深く読み込むことができたのかも知れないが、さすがにそれだけの理由で、もう一度アレを見ようとまでは思えない(苦笑)。
あの演出スタイルについては、まず作画の負担を軽減するためというのが一番の理由であり、独自性の追求そのものが目的ではない…との事。まぁ実際そういう面もあるだろうし、「シャフトのパクリ」なんて見当違いな批判をする連中をスルーするには、そう言っておくのが無難かもね(笑)。
震災があった日には、この作品を作るのを諦めなければならないか…とも考えたけれど、新たな方向性(←そのキッカケとなったのが、2番目のキャッチコピーらしい)を見出だしたおかげで、どうにか作り続けることができたとか。その一方で、誰にも知られないまま“お流れ”になった企画も(アニメに限った話ではなく)あるのは間違い無いな。
それにしても、幾原が作品論のレベルを越えて、社会論的な話題を語ったのは初めてじゃないか?(もちろん俺は特に幾原のファンというわけでもないから、たまたま目に触れる機会が無かっただけかも知れないけど) 理由としては色々と考えられるが、まず第一に挙げられるのは、幾原自身が長いこと業界から姿を消しており、そもそも発言する機会が無かったというだけの事だろう。
で、幾原の言う“ '95年の出来事”については、なかなか難しいものがある。一介のクリエイター(←幾原に限らず)が丸ごと抱えて相手にするには大きすぎるテーマであるし、そういう“時代の雰囲気”に最も敏感だった作品であろうエヴァにしても、実際に作り手が“時代の雰囲気”というものを徹底的に感じ取り吟味したうえで生み出されたものか、それとも全く偶然に本質を捉えたことで“時代の申し子”的な存在となり得たのか、見分けがつかないし…。更に言うなら“ '95年の出来事”でさえ、決定的な要因というわけではなく、むしろ一連の時代の流れの中で浮かび上がった表層の一面に過ぎないとも考えられるわけで。
まぁ確かなことは、かつてウテナがエヴァになれなかったように、ピングドラムも今の時代を象徴する作品とまでは至らなかったという事だな…そういう作品が今後、現れるかどうか分からないが。

キャラ人気投票は、先月号で危惧された通り、特集の影響を受けてギルクラの主人公&ヒロインが男女両部門ともトップを独占という、興ざめな結果に…この分だと、来月の男性部門はTIGER&BUNNYで決まりだな(苦笑)。
まだ今期のキャラが登場するのは難しいかと思いきや、偽物語のような続編モノは、前シリーズからファンが、お馴染みのキャラに対して迷わず投票できる強みで、早々とランクインを達成していた。

ブラックロックシューターは、製作会社であるウルトラスーパーピクチャーズ(←しかし、すごい名前だな…)について。
将来的には、ピクサと渡り合える規模の会社に育てたいというのは、本気で言ってるのか、単に大風呂敷を広げただけか…半ば冗談とはいえ、Ordetを設立した理由が“ヤマカンを何とかするため”という時点で、本気に取ってもらえないだろ(笑)。

一方のアニメディアは、巻頭特集が妖狐×僕SS(←表紙)、うたプリ、青エクといった、いかにも「らしい」ラインナップ。
ただし宇宙兄弟(←こういうタイトルは本来、どちらかと言えばニュータイプに向いている気がするけど)とか、ファイ・ブレインちはやふるのようにマイナーな作品も取り扱われており、結局いつもの“広く浅く”というスタンスと言える。
立ち読みしていた俺の隣に来て、アニメディアを手に取った女の子2人組は、宇宙兄弟めだかボックスのアニメ化を知って無邪気に喜んでいたが、このように(ネットではなく)アニメ雑誌から情報を得ている層も、まだまだ多いのだろう。
とくに自前でPCを持つのが難しい学生などは、雑誌に頼るしか無い状況だろうから、そういう読者が存在している限り、当分アニメ雑誌の需要が無くなることはないのだろうな。

木曜日, 2月 9

棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ (3)

ヤングエースニュータイプ立ち読みの代償として、D書店にて購入。
第3巻の発売に合わせて増刷されたのか、第1巻&第2巻(←こちらは棚差しだったけど)といっしょに、かなりの冊数が平積みされていたのは、ちょっと驚きだった。個人的には、アニメ化をきっかけに存在を知ったGA -芸術科アートデザインクラス- と、同じ作者の作品ということで試しに買ってみた…という程度の位置づけなんだけど、巷間では──休載したせいで読者が離れたら…というカバー裏の自虐ネタ(※)とは裏腹に──人気作だったりするのだろうか? 

※…銀河鉄道999のOP/EDパロディだが、歌詞を微妙に変えてるのは、あの原作者に因縁つけられるのを回避するためだな、たぶん(笑)。

ヤングエース3月号

今日は休日。SKET DANCEを見ながら遅い昼食(←と言っても、古くなって半額に値下げされたバナナだけ)を食った後、通勤電車に乗ってD書店へ。
見本誌形式で立ち読み可能であることを事前に確認済みの、ヤングエースを読むのが目的だったけれど、質的にも量的にも物足りなかったので、ついでにニュータイプにも手を伸ばし(←こちらも見本誌形式。ちなみにアニメディアは立ち読み不可)、3分の1まで読み終えることができた…さすがに今期は不作だけあって、読み飛ばした記事も多かったんだよね。

ワールドゲイズ クリップス(五十嵐藍)
巻頭カラー&新連載。まだ導入部なので拙速な判断は慎むべきなんだろうけど、主人公が2人そろって(ギャグとして描かれているのではなく、本当の意味での)ダメ人間なのだとすれば、読んでも不快な気分になるだけという可能性が高そうだ。

Fate/Zero
雁夜おじさんの過去エピソード。見どころはロリ桜の全裸だけだな…ところが、それも後ろに掲載されていたこすもす小学生集団混浴シーン(←パンツ先生の妄想だけど)のせいで、あっさり埋没してしまった(笑)。

ナナマル サンバツ
巻中カラー。大人数が参加する大会などでは、まず予選としてぺーパーテストを行うのがの定番だそうな(←要するに、足切り)。
出題内容は、予選ということで基本を押さえたものらしいが、それゆえに上級者は満点を取ることも難しくない。そこで、順位が並ぶのを避ける工夫として、最後に近似値の問いを出題するとの事…しかし、よりによって(いかに妹とはいえ)女の子の体重を問題にしなくても(笑)。

新世紀エヴァンゲリオン
やや後ろのほうに掲載されていたせいで、てっきり休載かと早合点してしまった…まぁ今やってるのは、初号機が生命の樹に還元されてガフの部屋が開くあたり、それも原作通りにやっているだけなので、とくに盛り上がる状況でも無いから致し方ないか。

もぎたて☆アイドル人間
冬なのに半裸スタイルを貫こうとするビジュアル系バンドメンバーのバカっぷりが少し笑えたぐらいで、その他はスベり気味というハズレ回。

O/A〔オー・エー〕
本筋は特に面白くなかったが、ゆたかがライバルに「本気で頂点を目指せ」とハッパをかけられたり、一方はるみは(もしそうなったら)ゆたかに置き去りにされるのでは…という不安に襲われる描写は、終盤への布石とも取れるな。
まぁ、そこそこ長期連載を成し遂げている貴重なオリジナル作品だけに、そう簡単に終わらないとは思うけど。

バカップル ー私たちの影響力ー(スタジオニナナ)
今月号の読み切りの中では唯一、及第点に達した作品…と言っても話についてはベタであり、褒めるべき点はキャラデザぐらい。
しかも表情のバリエーションに乏しく、基本的に全て(どんなセリフや状況だろうと)笑顔というのがマイナス要素…コマごとに見合った表情を、きちんと描き分ける技術を身につけることが、今後の課題だろう。