土曜日, 12月 31

銀魂’ 07(完全生産限定版)

月末までの期間限定ポイントは約300ポイントと、流してしまうには少し惜しいため、使ってしまうことに決定。
キャンぺーンのほうは、毎度恒例の<週末の楽天カード使用で3倍(ツールバー検索でさらに+1倍)>に、楽天ブックスは全品ポイント3倍、さらに<パソコンでお買い物でポイント2倍<アニメDVD対象商品全品ポイント3倍セール>が加わって、合計で9倍という、やや低めの倍率。
しかしまぁ来年以降、<週末の楽天カード使用で3倍(ツールバー検索でさらに+1倍)>土曜日限定となるような向かい風の状況では、これでも良しと我慢するしか無いか…。

それにしても楽天カードの件は痛い(←別件だが、楽天証券も投資信託資産形成ポイントのサービスが終了となるらしいので、楽天グループ全体が余裕の無い状況なのかも)。日付の巡り合わせにも左右されるだろうけど、その期間内に消費しなければならない限定ポイントの数値が確定するまで約5日は見ておく必要があることを考慮すると、その後に回ってくる土曜日は一度だけという可能性が高い…すなわち、使うタイミングは一度きり、一発勝負のバクチとなるわけだ。
うーむ、困った。即座にamazonへの乗り換えを検討するほどの事態では無いが、購入意欲をジワジワと萎えさせる効果はありそうだ。せめて何か別の、気前のいい企画でも代わりに始まってくれないものかねぇ…。

さて、今回は合計倍率が10倍未満と低かったこともあり、価格の安いコレを選択。

いっそ、ことごとく本屋で売り切れていたヴァルプルギス第4巻を買うという手もあったのだが──まぁ倍率が5倍未満とかだったなら、抗議の意味も込めて実行していたかも(苦笑)──さすがに思いとどまった。
ついでに、秋クールも終わったことだし総括しておくと、ほかに購入レベルまで到達した作品はWORKING'!!ぐらいかね…Fate/Zeroは、バラ売りしてくれたなら1本ぐらい(聖杯問答あたりの回が収録された巻を)買っただろうに、さすがにBOXを買うほどの高評価では無かったし。
それにしても、ベン・トーが売れないのは予想ついたが、まさかホライゾンがあんなに売れるとはね…。ぺルソナも含めて、やはり俺と世間一般では嗜好の隔たりが大きいようだ(笑)。一方でイカ娘は、想像以上に失速してるみたいだな…まぁ確かにバカ売れすべきと思えるほどの作品とは思えんが、1期と比べてそこまで落ち込むほどヒドいとも思えんのよね。せいぜい1期最終巻から逓減するぐらいが妥当かと予想してたのに。

木曜日, 12月 29

シューティングゲームサイドVol.0

アワーズ立ち読みの代償として、V書店で取り寄せ注文。だが、店員から商品の確認のため見せられた画面は、俺も普段ネット注文の時に使っている画面と同じで、しかも“在庫あり”だったというオチ(←以前にチェックしたときは“在庫切れ、注文不可”だったので、てっきり無理かとあきらめたのに…)。

アワーズ2月号

今日は休日。ついに、ようやく、やっとVer.M/WLevel.11が完成し、制作レポートも書き上がって、ひと息つくことができた。明日も連休だし、これで落ち着いて新年を迎えられそうではあるが、今年分のノルマは今年のうちに消化しておこうと、夕方に通勤電車で出かけ、V書店でアワーズを立ち読み。

それでも町は廻っている
ややレトロな味わいの世界観を有する本作において、こういう今どきの題材を扱った話は、やや異色か? その点を除けば“可も不可もなし”という評価。推理モノの要素も無かったし。

醒誕祭-せいたんさい-(水上悟志)
読み切り第4弾。いろいろなバリエーションの話を試したいのかも知れんが、それにしても黒すぎだ。しかも特にヒネリのあるオチが付くワケわけでもなく、普通に人類滅亡ENDって…。

ナポレオン~覇道進撃~
ロリコンの親友が、16歳の小娘と結婚する条件として、その母親であるババァと俺がチューすることになった。なにを言ってるのか分からないと思うが(ry
ナポ敗北という誤報に伴って企てられた陰謀の後始末と、ジュノーの結婚というプライベートな題材とを、ひとつの話として上手くまとめた手腕は、相変わらず見事。
なまじ完成度が高かったから、本編では描く余地が無かったのかも知れないけど、大陸軍戦報に記されていたカルノーの振る舞い(←陰謀を過小評価したナポが、寛大なところを示そうとして赦したところ、プライドを傷つけられたカルノーが自ら職を辞したという、漫才のような顛末)も見たかった…描き方によっては、さぞ笑える話になるだろうに。
しかし陰謀に荷担した顔ぶれを見ると、ナポ側の味方がミュラだけってのはヤバいよね(←これも、後の伏線とも取れるか…)。それを踏まえたうえで、対比として(陰謀や裏切りとは無縁の)“親友としての”ジュノーの話を持ってきたというのが、これまた憎い構成。

ドリフターズ
最初のぺージがダバ絵だったので「また休載か!?」と思ってしまった(笑…えねえ)。
信長の性格からして、新兵器や戦術に興味津々になるのは正しいんだろけど、作品内における技術水準をどの辺りに定めるのかは難しいところだな…やはり英雄に活躍の余地があってこそ面白いのであって、兵器の技術レベルだけで勝敗が決してような事態になってしまっては、興ざめというものだもんね。

#16 Level.11完成

やれやれ、なんとか年内に更新できた(汗)。ようやく完成したと思ったらテストプレイで問題が発覚し、そのたびにmap修正と再テスト、さらに画像や動画の撮り直し…を、一体どれだけ繰り返したことか。できれば今年中に完成させたかったのに、えらく長引いてしまったものだ。
その間にも季節は流れて、一気に秋を通り越して冬になり、HDDの温度を気にしなくても済むようになった代わりに、今度は寒さで指が悴んで、キーを打つのが億劫になったという…(苦笑)。また本スレでVer.DSの話題が出たものの、未だSをクリアした者は無し、Dですら難しいという評価が散見されたのは予想外だったな…Version.DDはDifficultのDで、Version.SのSはSuper difficultというわけか。まぁそんな事実を突きつけられたところで、すでにできあがっている分のVer.M/Wを、より簡単に作り直すつもりは今さら無いけどね(笑)。

というわけで本題に入って、前回の続きである第8区画から。ここは少し複雑な事情を抱えており、結果として完成が大幅に遅れてしまった。

Level.11の外世界におけるモンスターの数が上限を超えてしまった際、ウォーターエレメンタルプレーン側への配置を諦めたうえ、さらにアースエレメンタルプレーン側でも1体のモンスターを削減する必要が生じたんだよね。
で、もとは別々だった2つの区画を強引に合体させ、それぞれに1体ずつ配置されていたモンスターの片方を削除し、残ったもう一方で両方の区画を担当させることにしたわけだ。しかし、これは言うほど簡単じゃなくて、まず区画デザインを統合するのが非常に困難だった…そもそもキツキツに犇めきあった状態で、かろうじて全ての区画が容量内に収まっていたものだから、ちょっと動かそうとするだけで、そりゃもうあちこちに支障が生じて大騒ぎになってしまう(苦笑)。
最大限の努力は試みたつもりだけど、けっきょく“ワープポイントを設置してショートカットを阻止する”といった野暮な手法にも頼らざるを得なかったのは、いささか心残り。

では統合の経緯について補足しつつ、実際の攻略について解説しよう。まず、これが統合される前の第8区画右側エリア。色々いじり回したので、かなり変わっている印象がある。

基本コンセプトとしては、スタンダードに横方向の“交戦抜き”を行わせる第4区画に対し、その縦方向バ-ジョンを…という分かりやすいもの。ただし(その性質上)上からしか掘れなかった横方向バージョンと異なり、こちらは左右両側からアプローチさせることが可能なので、プレイヤーにとっては“交戦抜き”の手間が倍増することになる…はずだったのだが、実際にプレイしてみると、想定していなかった要素が見つかった。
通路となる部分を事前に掘っておき、最後に敵の足元を掘って通路に落とす…という目論見のはずが、敵を落とした上で“交戦抜き”を行えば、簡単に掘り進められることが判明し、“プレイヤーに手間をかけさせる”という意味での難易度が下がってしまったのである。
この点を改良すべく長い時間をかけて、さまざまな試行錯誤が繰り返されたものの、最終的に満足が得られたのは、それらのアイデアを複合的に盛り込んだ形にすることだった。

まず最初に考えたのが、Ladderの使用を禁じること。落とし穴の途中にLadderを設置できてしまうと、そこを足場にして待ち構えることで、頭乗せによって敵を容易に穴の中へ誘導できてしまうのである。
 
これでは“先に穴の中に降りて人面石を掘っておき、後から敵を招き入れる”という極めて簡単な方法が許されてしまう(←上の画像参照)ため、Ladderが置けないように、穴の中にメッセージSHOPを配置する…これは、アースエレメンタルプレーンの背景として“建物の壁”パーツを用いるという発想が、まだ無かった頃に思いついたアイデアだが、けっきょく最後まで生き残ることになった。
【ORACLE OF MRON】
(MRONの神託)
Have you forgotten
something?
なんか
忘れてねえか?






これも具体的に何が問題なのか言及されていない、予言する側に極めて都合のいい“後出しジャンケン”型の言い回しだな。WizIVの中でも特にクラシック版では、他にも幾つかのイベントの際に登場するけど、何の手がかりにもなってくれない点は同じ(←唯一の例外として、真のエンディングを迎えた際には「もう何も忘れてないよ」的なフォローが入るけど)。
これに対し本作では、この区画を攻略するために必ず行なっておかねばならないアクションというものが幾つかあり、それを忘れていないか注意を喚起している点で、元ネタよりは親切(あるいは実用的)と言えなくもない…まぁ具体的に、どうすればいいかを教えてくれるわけじゃないので、かえって混乱するだけかも知れないが(笑)。

さて次は、最終的に“ゴールに隣接する場所で交戦抜きを行なう”というマップの構造に基づいた、根本的な問題。
まず敵を落とし、次に自分も降りて人面石を掘ったあと、最後に交戦抜きをするためのスペースで待ち構えていれば、わざわざ事前に交戦抜きを使って、穴の中の人面石を掘っておく必要は無いんだよね。
 

この問題についての対策その1は、(上記と矛盾するようだが)Ladderを使わせること。ただし、先に穴へ降りて設置するという安易な方法は認めず、あくまで事前に交戦抜きを用いて、穴の外側からアプローチしなければならない状況を作り出すよう心がけた。
それには、まず下に降りるための足場を途中で寸断する。敵がゴール付近まで降りられるようにするためには、足場の代わりとなるLadderを設置するしか無いわけだ。そして“頭乗せ”によるバイパスも封じるため、寸断されている場所の真下には、深さ3ブロックの縦穴を設けた。
またLadderの使用を制限すべく、下側の通路すべてを壁パーツ背景にしておくことも重要。せっかくバイパスを封じるための縦穴なのに、Ladderなんて設置されたら台無しだからね。


穴の深さが2ブロックしか無い場合、以下のような方法でクリアできてしまうのでNG
 
敵が頭の上に乗ってくるまで、ひたすら2段ジャンプを繰り返し(画像左)、敵が乗ってきたら一緒に着地する(画像右)。

 
敵が左のくぼみに移るのを待って、再び2段ジャンプを繰り返す(画像左)。いずれ、敵のほうから接触してきて交戦状態になるので、そこで左の壁を抜けると、壁に重なった状態で外世界フィ-ルドに戻る(画像右)。あとは左に進めばクリア。

さて、壁パーツが背景であることからLadderの使用は不可能なように見えるが、ただひとつ抜け道が存在する…すなわち、人面石を掘った跡のブロックに設置すればいいのだ。
そして“Ladderは、移動方向(もしくは、直前に移動した方向)に向けて設置される”という性質上、このマップのデザインでは、横から交戦抜きを行なってアプローチする以外に、うまく設置することはできない。
 
事前に交戦抜きで進入し、左下の人面石を掘る(画像左)。外に戻ったら、その1ブロック下から再び突入し、左横にLadderを設置する(画像右)。

先に敵を落としてもクリアできてしまうという問題への対策その2は、すべり台とワープポイントの導入である。
人面石の直下をすべり台にすることで、足元を掘られて落下した敵は、身動きがとれなくなる(画像左)。そうなると、こちらは必然的に隣のスペースに降り立つことになるが、そのスペースをワープポイントに設定しておけば(画像右)、降り立つことも、その足元の人面石を掘ることもできず手詰まりとなるわけだ。
 

で、これを回避するには、事前に外側から“交戦抜き”で人面石を掘っておき(画像左)、後から敵を落とす(画像右)しかない…というワケ。
   
これは我ながら非常にいいアイデアであり、これだけで問題点は解決されるものの、先行して他の区画に設置されているワープポイントとの混線を避ける必要があるため、けっきょく3段目にしか設置できなかった。まぁ1段目と2段目に何の仕掛けも無いというのは、プレイヤーの油断を誘うには良いかも知れない…と、肯定的に捉えることにしよう。
そして対策その1のアイデアもボツにせず、4段目の仕掛けとして採用する。このように多様な要素を盛り込んだほうが、手応えがあって楽しめるだろうと思う反面、攻略の難易度は上昇してしまうだろうから、痛し痒しだな。
ともあれ、事前にこれらの処置をしっかりと済ませたうえで(←上記メッセージSHOP参照)敵を下に落とし、その左下の(ただ1ヶ所だけ、壁が1ブロックの厚さしかない)くぼみに追いやって“交戦抜き”を行なえば、やっと左側のエリアに入ることができる。

それでは、左側エリアの解説に移ろう。統合される前のデザインは、こんな感じ。

あまり統合後と変わりないが、そのコンセプトは「縦に長い通路なので、Ladderを使わなければ上に進めない」と錯覚させ、ムダ遣いを促す…という点にある。
そう言うからには、もちろんLadder無しで上に行く方法が存在する…まぁ要するに“交戦抜き”の応用技なんだけど、個人的には、かなり気に入っているアイデアのひとつ。

 
まずは最下層にいる敵の第1グループを倒すと、すぐに次のグループが上から自由落下してくるので、これに2段ジャンプで食らいつく(画像左)。この敵も全滅させたら、通常の交戦抜きと同じ要領で、左右いずれかの壁をMantleで抜けて離脱。
そうして外世界に戻ると、壁の中に食い込んだ状態になっている(画像右)ので、また次に落下してくる敵グループに対し、2段ジャンプで食らいつく…これを繰り返すことで、少しずつ壁を登っていけるわけだ。

いま思ったんだけど、これってMight&Magicの、急な崖を登るときのテクニックに似ているような気が。なるべく滑り落ちないように横移動で粘りつつ、行動可能になり次第すぐにジャンプの呪文を使用…を何度も繰り返しながら、少しずつ登っていく方法ね。
素直にフライの呪文を覚えたほうが早いのは分かっているものの、あれって(←達人クラス以上の、ほかの風属性魔法も含めて)使い道に乏しいし、ネクロマンサーは他にも優先して上達させたいスキルが多数あるので、ついついジャンプ(=見習レベルの風属性魔法)で妥協してしまう。便利だと思えるのは、アルヴァーの山頂にいるオーガの残党を掃討するのと、ヤールドレイクの洞窟に進入する時ぐらいだし…まぁ地上を這いずり回っている敵を眼下に見下ろしつつ、メテオシャワーで爆撃して一方的に嬲り殺すのも楽しいんだけどさ(笑)。

…と、そろそろ脱線は終わりにして、統合による変更点も踏まえた上での、攻略の詳細を記述しよう。
まずスタート地点を左に行くと、敵がドアに閉じこめられている。これは敵の出現ポイントを明確にしておくための処置であり、“その足元の人面石を掘っておけば、次に出現した敵グループは、自動的に落下していくことになる”ということを示すもの。
まずはブラックタワーSphinxから手に入れたKeyを用いてドアを開き、敵を解放する。次に敵の出現ポイント直下の人面石を忘れずに(←上記メッセ-ジSHOP参照)掘ったうえで、右側エリアを攻略。
敵をLadder経由で、左右のエリアをつなぐ壁の隣まで追いやったら(画像左)、交戦抜きで壁を突破する。この際、左の1ブロックすべり台を通り抜けて(画像右)その下にいる敵と交戦するようにすれば、穴に落ちる心配をしなくて済む。
 

離脱するときに敵を全滅させておけば、間髪入れず左側エリアの縦通路を敵の第2グループが落下してくるので、大急ぎで左下に進んで待ち構えること。そして上述したような左側エリア攻略法に従って縦通路を上っていけば、出口に到達することができる。
なお、敵の出現ポイント側からダイレクトに出口には行けないよう、縦通路の上側をワープポイントで完全に塞ぐことにした。その厚さは3ブロックに及ぶので、たとえ敵が落下する絶妙のタイミングで“交戦抜き”が決まったとしても(←テストプレイでは何度やっても無理だったが、いちおう念のため)、いずれかのワープポイントに引っかかって、ハズレ処理区画へ飛ばされるはず。

第9区画には、出口が2つある。ひとつは普通の出口で、中に入ると道が分岐しており、それぞれ第10区画と第11区画に通じている。
その隣にあるメッセージSHOPは、やはり余った枠をパロディとして利用したもので、こちらはWizVのギリシャ語(あるいはラテン語?)メッセージが元ネタ。
Adix non
voite monous!

A voice
cries out:
"Aparre
modus cloni"
一方通行の
入り口だ!

声が
叫んだ。
「出でよ、
クローン」








どちらの文も、ネット上の辞書では正確に訳せなかったので、正規のギリシャ語やラテン語とは異なるのかも? まぁ後者については、“cloni”さえ意味が通じれば充分だろう(笑)。いちおう、この隣にある塔の中にはCLONEが待ち構えているので、情報としては間違っていない。そして前者のほうも、大して重要な情報じゃないから、べつに意味が分からなくても何ら支障は無い…つか、これまでの区画も全て一方通行だったのに、今さら言われてもな(笑)。
パロディとしても、あまり上手い使い方じゃないのは承知の上だが、後者だけではメッセージの量が少し寂しかったので、同じギリシャ語(ラテン語?)つながりのネタとして、ついでに入れちゃえ!…ぐらいの軽い気持ちで混入したというのが本音。

もうひとつの出口は第12区画へと通じているが、これは8枚のドアとテクタイトの壁によって遮られている。第10および第11区画で手に入る計4本のKeyをうまく使い、すべてのドアを開いた後に“交戦抜き”を用いなければ進入できないようになっているのだ。

これは第10区画と第11区画が、いずれもLadderの使い方がモノを言うデザインであることから、思いついたアイデア。
片方でLadderをムダ遣いしてしまうと、もう一方で必要な分が不足して手詰まりになる。そこで、この両者を第9区画と第12区画の間に並行配置すれば、お互いに足を引っ張りあって難しくなるだろう…と考えたわけだ。

まぁこうして構造が複雑化したことで、塔内マップの処理が面倒になったり、その後に行われたテストプレイの結果、第11区画で使用しなければならないLadderの数は想定よりも少ないことが判明したり…と、いろいろ紆余曲折もあったわけだが、とりあえず無事にまとまって、ヤレヤレといったところ。

第9区画自体のコンセプトは、点在するワープポイントに注意しつつ人面石を掘り進んで、最下層にいる敵を引きずり上げる…という、比較的スタンダードなもの。
ただしワープポイントそのものを通路の一部として活用することによって、Mattockをムダ遣いせず済ませられる点に工夫の余地がある。人面石の厚さは9層にも達するが、最善のルートを見極めることができれば、消費するMattockを6本まで減らせるのだ。


最下層の足元には逆さツララが敷き詰められているため、「敵が来るのを呑気に待って、“頭乗せ”で上に行かせる」という方法には無理がある。そんなわけで、ここでもLadderを使用。
 

第10区画と第11区画をクリアしてKeyを持ち帰ったら、まずは左に並んだドアの列の中に、必ずMantleを使用した状態で(←これは、もしMantle未使用の状態でドアに触れてしまうと、進行方向にあるドア1枚だけを開いてしまい、Keyのムダ遣いになってしまうため)突入し、1枚ずつ間隔を空けるようにして、ドアを上下2枚ずつ開いていく。足場となるドアを1ブロックおきに残しておかないと、ジャンプで上に戻れなくなるので注意。
 

次に敵を左上の人面石の上まで追い込み、その足元をMattockで掘る(画像左)。敵がハマったら交戦して下に抜け、残ったドアをKeyで開きながら、敵を少しずつ落とし込んでいくこと。
 

こうして一番下まで連れ込んだ敵に、通常通り“交戦抜き”を仕掛ければ、ようやく第12区画の入り口に到達することができる。ただし塔内は例によって通路が存在しないため、その前に第10区画でSilver Roseを手に入れておく必要がある。
 

次の第10区画は、もともと全く違うマップデザインとして完成していたのだが、こうしてレポートを書くためにテストプレイしてみたところ、想定されていたはずの攻略法が通用しないと判明し、全面的に作り直す羽目になった…というシロモノ。
制作時のメモには「Ladder3つでクリア」と記されていたのに、どうやっても4つ使わなければクリアできないんだよねー。しかも、その“4つ使う方法”というのも、パズル的要素とは無縁の単なるゴリ押し攻略だった事から、とても採用する気になれず、そのままアッサリと没に…。
けっきょく制作時に何らかの勘違いがあったのか、それとも俺が正しい解き方を思い出せないだけなのか、不明のまま終わってしまったのでモヤモヤが残るな…やっぱり、思いついたら即座に攻略法を明記しておかないとダメだね。

そんな顛末を経て、急きょ新たに作成されたのが、このマップ。

Ladderを3つ使用する”というコンセプトだけは、没になったマップを引き継いだけれども、かなり突貫工事で仕上げた為、ほかの区画に較べてパズル的な深みには欠けると言わざるを得ない。そんな経緯もあって、導入されたアイデアの多くは、なんとか没マップをクリアしようと試行錯誤した際に用いた、さまざまなテクニックを応用したものである。

では具体的な攻略の手順について。まずスタート地点を道なりに右へ進むと、1ブロックすべり台によって隔絶された場所で、敵が身動きの取れない状態になっている。こいつを倒しても、また右上の出現ポイントから次のグループが落ちてきて、同じ場所にハマるので状況は進展しない(画像左)。そこで、こいつの落下コース上にLadderを設置し、途中で落下をくい止める必要がある。
まずはMantleを使用してから、敵の頭に乗って⑥→⑨と2段ジャンプし、鍾乳石をくぐり抜けて、この位置にLadderを設置(画像右)。なお、敵の頭上からダイレクトに2段ジャンプしようとすると、ワープポイントに阻害されてしまう。

こうして敵を倒したら、次は自分が中段まで上がらなければならない。先ほどのように敵の頭には乗れないので、左下から助走2段ジャンプを使って、鍾乳石に飛び込む必要がある。
この“事前にMantleを使って、天井の壁をすり抜けられる状態で助走2段ジャンプを行なう”というのが、この区画のアイデアのひとつなんだけど、ほとんどMantle使用状態がデフォのアースエレメンタルプレーンでは、あまり意味のない仕様だな…どこか別の(Mantleを使おうと思わないような)場所に組み込んだほうが、効果的かも。

さて、右上にある出口はテクタイトに囲まれているため、例によって“交戦抜き”を用いなければ進入できないわけだが、隣接する足場が見当たらず、このままでは敵を誘い込めない。そして中段右から右上への移動は、ワープポイントや1ブロックすべり台によって妨げられているため、左上から遠回りする必要がある。
というわけで中段の通路を突破しなければならないのだが、これが地味にクセ者…真っすぐに行けばワープポイントに邪魔されるので、1ブロックすべり台の上にLadderを設置するしかない。ところが、この位置(画像左)から普通に、設置する方向を指定するために①キーを押すと、すべり台にハマり込んでしまう。
ここは第7区画と同じ要領で、この位置まで敵を誘い込み、ひとまず“交戦抜き”で上に抜ける(画像右)。


そして敵が右に移動したら(画像左)、さらに交戦抜きを仕掛けて再び上に抜ける(画像右)。こうして天井に重なった状態から左下に進めば、その際に入力した①キーが方向指定の扱いとなるので、無事にLadderを設置できるというわけだ。


こうやって設置したハシゴを渡り、右上までやって来たら、そこから思い切って右にジャンプ。敵の出現ポイントと重なるように、3つ目のLadderを設置する(画像左)。
あとは、うろついている敵を捕捉して全滅させると、次のグループがハシゴに引っかかった状態で出現するので(画像右)、これに飛びついて交戦抜きを行えば、出口に辿り着くことができる。


最後に付け加えておくと、この区画のXARENは第9区画からトレードしてきたもので、本来ここに配置されいたのはLIVING ROCKであった。それをわざわざ交換したのは、この区画を訪れなければならない理由の強化が目的。
Level.1(ウィザードリィ地下1階区画)やLevel.8(エアーエレメンタルプレーン区画)の塔内では、手に入ったKeyをその場ですぐに使用し、ドアを開いて進むよう想定されているが、もしMantleを用いてドアを通過すれば、Keyを温存することができてしまう。そうなれば、第10区画や第11区画で苦労して、Keyを手に入れなくて済む可能性があるわけだ。
まぁ、そういう事ができないようにMantleの数はギリギリまで絞り込んだつもりだけど、実際どうなるかは試してみなければ分からないし、石橋を叩いて渡る意味でも、今のうちに打てるだけの手は打っておくことにした。
第11区画については、Mattockの収支がプラスになるよう設計…ここをパスしてしまうと、次の第12区画でMattockが不足してクリアできなくなるため、どうしても訪れる必要がある。そして第10区画のほうは、上記のようにXARENをトレード配置することで、MattockだけでなくSilver Roseの確保も必須となり、Ladder3本という手痛い代償を要求されるにも拘らず、ここに来ないという選択肢はあり得ないわけだ。

パズルよりもアクション性が重視され、縦方向のアプローチが主体という点で、第11区画のコンセプトは第8区画に近いだろうか?

ゴールに該当するのは、右下の出入口である。ここへ到達するためには、例によって“交戦抜き”を用いるしか無いが、出入口に隣接するスぺースまで敵を誘い込むのに際し、途中の通路をふさぐ人面石を、すべて掘っておく必要がある。


その際、上段の人面石については(第4区画と同じように)直上の通路から“交戦抜き”を行なって、ひとつずつ掘っていかなければならないので、かなり面倒。
 

このために必要となる大量のMattockは、上側の3×3に並んだ出入口から進入できる部屋の中に配置されている。この3×3に並んだ出入口にアクセスする方法については、以下の2通りが考えられるだろう。
(1)まずは最上段の人面石を掘り、敵が近づいてきたら“フェイント落とし”で敵を落とす。
 
この位置で①キーと⑨キーを交互に連打して、穴をふさぐように往復しながら、敵が来るのを待つ。敵が頭の上に乗ったところで右上に戻ると、足場を失った敵は、そのまま落下するしかない…これが“フェイント落とし”

敵の落下を確認したら、ただちにMirrorを使用して加速状態に入り、こちらも落下して敵を追いかける。空中で敵に追いついたら、そのまま“交戦抜き”の要領で右もしくは左に抜ければよい。
 
どうでもいいけど、Mirrorを使ったとき、移動速度だけじゃなく落下速度まで速くなるのが謎…明らかに、物理法則に反してるだろ!(笑) あるいはMirrorの効果は“AGLが倍増する”という額面どおりのものではなくて、“使い手と、その周辺の時間の流れ自体を早める”とでも解釈すべきなのだろうか…。

(2)前もって、出入口に隣接する場所にLadderを設置しておき(画像左)、次に“フェイント落とし”を用いて敵を落とす。あとは普通に“交戦抜き”を使って進入すればOK(画像右)。
 
注意しなければならないのは、一度Ladderを設置してしまうと、そこから下には敵を落とすことができないという点。なので、Ladderを設置する予定の場所よりも下にある出入口は、必ず事前にクリアしておく必要がある。

当初は(2)の方法をメインに想定しており、「Ladderを3つ使用して、合計6つの出入口をクリア。残った3つの出入口を、(1)の方法で」という前提でアイテムを配置したのだが、実際にプレイしてみると、思いのほか(1)の方法が有効だったので、もう少し(2)の割合を減らして、Ladderは2つ使うという前提に変更した。
Mirror使用中の加速状態では、次のキー入力を受け付ける待ち時間も短縮されてしまうため、“フェイント落とし”を仕掛けるために穴の付近を往復(←①キーと⑨キーを相互に連打)しようとしても、失敗して落ちてしまうことが多い。その事もあり“Mirror1枚につき、クリアできる出入口は1つ”という基準で算定したところ、アースエレメンタルプレーンで手に入るMirrorは5枚(←うち1枚は、第7区画で使用済み)なので、9つのうち5つをクリアできることになる。そして残った4つの出入口には、Ladderを2つ使ってアクセスすればよい…という配分だ。

いよいよ大詰めとなる第12区画では、パズルとしての難易度がピークに達するのはもちろん、残りアイテムの所持数という点でも、過酷な締めつけが待っている。これまでの行程で取りこぼしやムダ遣いがあった場合、この区画を攻略するのに必要なだけのMattockが足りず、手詰まりとなる可能性もあるわけだ。

さて、この区画の構造についてだが、基本的な考え方は「出口に隣接する場所までの通路を掘り進んだうえで、敵を誘い込んで交戦抜き」という、第4区画や第11区画のコンセプトの延長線上にある。
ただし重大な相違点は、出口と隣接する場所に、敵とダイレクトに接触できるようなスぺースが設けられていないこと…すなわち、普通に敵を誘い込んでも“交戦抜き”を行えないわけだ(画像左)。
では、どうすればいいのか? その答えは「スぺースのある場所(画像右)で“交戦抜き”を始め、敵が移動するごとに“交戦抜き”を繰り返しながら進んでいく」というもの…と、こう書くだけなら簡単だが、実際には敵の動きに合わせて、的確なタイミングで移動と接触をひたすら繰り返さなければならず、かなりの集中力が要求される。
 
おまけに、通路は途中で何度か折れ曲がっており、そのたびに敵が前に進むか後戻りするかというランダム要素も加わるため、敵が望みの方向に進んでくれるまで、気長に待たなければならない場合もあるのだ。


その前に、あらかじめ出口に至る通路を切り拓いておかなければならないわけだが、まず下から1つ目と2つ目の人面石は、敵を最下段で誘いこんで普通に“交戦抜き”を行えば、簡単に掘ることができる。
しかし残る6つの人面石については、そう甘くはない…基本的な流れこそ同じものの、床面が平坦ではなく、すべり台によって分断されているので、手軽に行き来することができないのだ。そのため、すべり台ひとつひとつに対して順番にアプローチするという複雑、かつ面倒な作業が必要となる。
具体的に見ていこう。上段の人面石を掘って敵を落とし、その直下に位置するポケット(←すべり台によって隔絶されている場所)にハメるわけだが、このように縦一列の人面石すべてを掘ったうえで、最後に最上段の石を掘って落とす(←あるいはフェイント落としを使う)…という正攻法は、Mattockをムダ遣いすることになってしまう。
 

よりクレバーな方法としては、まず初めに最上段の、このあたりを掘って、敵をその下のモザイク地帯に招き入れる(画像左)。敵がモザイクの最下層まで降りたら“交戦抜き”を仕掛け、SHIFTキーと④(または⑥)キーの同時押しテクニックを使って、正面を向いたまま横方向に離脱する。そして外世界へ戻った瞬間に、Mattockを使用して敵の足下の人面石を掘り、敵をポケットに落とすのだ(画像右)。
 

こうすれば、中間層の人面石を掘らずに済むため、Mattockを大幅に節約することができる。あとはセオリーどおり、ポケットにハマった敵を“交戦抜き”して、通路をふさぐ人面石を掘り崩せばよい(画像左)。
そして用済みになった敵を全滅させ、次のグループが最上段に出現したら、先ほど掘った穴の下で待ちかまえて、またモザイク地帯に誘い込む(画像右)。
 
以下、同じようにして敵を第3グループまで全滅させ、6つの人面石すべてを取り除いたら、敵の第4グループを右上に追い込み、足元を掘って通路に落とす。あとは上記のように、交戦抜きと離脱を繰り返しながら、出口を目指せばよい。

いよいよ最後となる第13区画…といってもパズル的な難易度だけを考えるなら、恐らくは第12区画などよりも簡単であり、どちらかと言えばアクション性や構造的トリックで苦しめるタイプに属する。

まず目につくのが、右下にある塔の入り口だろう。そこに通じる道は人面石と1ブロックすべり台によって塞がれているため、ここはセオリーどおり、左から歩いてくるXARENを第3グループまで全滅させる。そして手に入れたMattockLadderで障害を取り除き、つづいて出現した第4グループで“交戦抜き”を行なうのだと見当がつくはず。
しかし、すべり台の上にあるドアを開いた後でなければLadderを設置することはできないので、ドアを開くためのKeyを、どこかで探してくる必要がある…というわけで、天井の上にズラリと並んだ入り口への進入を試みることになるわけだが、そのためには地上を歩いているXARENと、天井に沿って横移動しているCorrosiveSlimeの、両方を利用しなければならない。
当初はXARENの頭の上に乗って一緒に移動しつつ、CorrosiveSlimeが近づいてきたら2段ジャンプで食らいつき、そのまま上方向に“交戦抜き”することで、天井をすり抜けて入り口にアプローチできる…という方法を想定していたのだが、実際に試してみると、頭乗り(=横移動)の時点で1段分のジャンプとしてカウントされてしまうらしく、そこから更に2段ジャンプしてCorrosiveSlimeと交戦するのは不可能だった。
となると、ここは妥協策としてHourglassを使用し、動きの止まったXARENを足場にして2段ジャンプするという方法を用いるしかあるまい。
 
Hourglassについては、入手してから即座に使用するような展開というのも興ざめなので、なるべく早いうちに入手できるよう設定し、その意図を悟られないよう心がけた。
まずはウォーターエレメンタルプレーンにいる、Dragon Turtleの所持アイテムをGoldから変更…もともと「ドラゴンなんだから所持品は豪勢に」という安直な理由でGoldホルダーに決めたわけだがHourglassもマジックアイテムの中では比較的価値のある品だし、とくに問題は無いだろう。D&Dにおいては「水属性は、時間を司る」という設定だから、むしろ好都合とも言える。

もうひとつの入手先として、第3区画の左上スぺースを利用し、SHOPを新設することにした…まぁ新規と言ってもSHOPの数に余裕は無かったので、重要度の低かったWizパロディのネタをひとつ(←第6区画の「希望は消えうせちまった!」ってヤツね)つぶすことになったわけだが。

とはいえ、代わりに設けたSHOPも同じくWizネタなので、パロディの総量に変化は無かったりする(笑)。
A flaming red
sphere hovers above
a golden circle
etched into the
floor.The circle is
divided up into 9
parts, each bearing
an inscription.
床に刻まれた
黄金の円の上に、
燃えさかる黄色い
球が漂っている。
円は9つの部分に
分かれ、その
それぞれに
碑文がたっていた。
A:THE PHYSICAL肉体(Red Potion)
B:THE SPIRITUAL精神(Deg-Mittar)
C:THE EPHEMERAL短命(Corrosion)
D:THE PAST過去(Demons Ring)
E:THE PRESENT現在(Hourglass)
F:THE FUTURE未来(Candle)
G:THE KNOWLEDGE知識(Spectacles)
H:THE PASSION情熱(Mirror)
I:THE SUSTENANCE食物(Food)





















元ネタであるWizVの地下8階では、4大属性の領域それぞれにこの封印が存在したけれど、本作で設置されているのは、このアースエレメンタルプレーン区画のみ。また元ネタでは、列挙された要素の中から、各属性と関連のあるものを正しく選択することで封印が解け、ゲートキーパーが解放されたわけだが、もちろん本作では再現されておらず、その要素からイメージされる商品を普通に売買できるだけである。
さて、その要素に対応した商品だが、まず肉体はストレートに、体力回復薬であるRed Potionを充てた。そして精神は、精神系の攻撃魔法であるDeg-Mittarに。同じく短命には、標的の病気の進行を早めるというCorrosionに、それぞれ設定する。
次に、時間に関連する3要素については一括で扱い、いずれも戦闘補助系のアイテムを充てがうことにした。すなわち現在には、時間を停止するHourglassを、過去には使い手が生まれる前の姿=すなわち透明化するDemons Ringを設定したのである。同じように未来も、使い手が死んだ後の姿=すなわち遺体ということで、スケルトンに変身するCandleを充てがった…これはVer.DのLevel.5にもあったアステカII 太陽の神殿のパロディなんだけど、ちょっと分かりにくいか。


残る3つのうち知識は、モンスターの情報を教えてくれるSpectaclesに、食料は、そのままズバリFoodに設定。そして熱情は、なんだか我慢できなくて身体をあくせく動かしそうなイメージがあるので(笑)、Mirrorとする…これについては、第11区画の攻略を容易にするかも知れない反面、せっかくCloneを倒して手に入れたばかりのMirrorを売却してしまう可能性もあるので、ニュートラルな要素と考えるべきだろう。
なお元ネタのWizVでは、このイベントが発生する場所に入ろうとすると、Cloneが立ちふさがったわけだが、なるべく本作でも似たような構造にすることを試みた…具体的には、このSHOPが設置された第3区画の直前にある塔内の部屋に、Cloneを配置したのである(←まぁ正確には、もともと前半に登場し、ここにも配置されていた“Self in Mirror”と、後半に登場する予定だった“Clone”とを、名前だけ交換したんだけどね)。

さて話を戻すと、第13区画の天井に横並びになっている入り口は、塔内で(一方通行に)つながっており、その最も外側にある(←つまり、正解となる唯一の入り口以外からは進入不可能な)部屋に、目標となるKeyが置かれている。


これを首尾よく手に入れてドアを開き、Ladderを設置して敵を誘い込むことができれば、あとは交戦抜きで決まり。
 

こうして右下の塔に入ると、そこに待ち受けていたのは…

ここで逢ったが百年目! でも今はDragon-SlayerCrossも装備してないから、とりあえず1回死んでやり直しだな…と、自殺するつもりで突撃したら、なぜかアッサリ勝利!
しかも、なぜか死体は消失してしまい、おまけにエンディングも始まらない…

じつはコイツ、bmpファイルとBGM設定を変更してKing Dragonに見せかけているが、その正体(パラメータ)はMarivouxなのである!(←動画の右上に表示されている、敵の名称とHPに注目) グラフィックのサイズを縮小し、一般モンスターとして登場させた為、本来のボスキャラとしての出番は与えないつもりだったのだが、こうしてガルシスのフェイクという意外な使い道が見つかったわけだ。
この条件に合致するボスキャラとしてはRed Dragonも候補に挙がっており、そちらのほうが体力的にも、また炎を吐く点からも本物のKing Dragonに近いはずなのに、なぜ敢えてMarivouxのほうを選んだのか?
それはズバリ、あまり見分けがつかないと、プレイヤーが本当にガルシスを倒したと勘違いして、死体やエンディングを確認せずにゲームを終了してしまうリスクが無視できないからである…たとえ、必要なアイテムを装備していないのに勝ってしまったり、炎を吐かないことに違和感を抱かなかったとしても、さすがに一撃で倒せてしまったら「おかしい」と思ってくれるはず。

さて、右下の塔にいたのがフェイクだとすれば、はたして本物はどこに? そのヒントとなるのが、ファイヤーエレメンタルプレーンのメッセージSHOPで提示される数列である。
【MATRIX】
D D 2 G W W W W
2 2 2 2 B B 3 2
1 2 2 2 9 A 4 3
C 5 4 5 6 7 6 W
9 8 7 8 A 9 8 W
F 8 B B B B B B
B 8 8 B B B B B
C D E D D D D D











XANADU
(シナリオII)を極めたプレイヤーなら、8×8といえば塔内マップだと、容易に連想できるだろう。そして数字が区画の番号(回る順番)を意味するのだと分かれば、最下段に並ぶ“D”が、第13区画の天井の上に並んだ入り口から進入できる、ひと連なりの部屋に該当することも見当がつく。
さて、ここで改めて数列を見直してみると、“D”の列の中に“E”がひとつだけ混じっている。つまり部屋の出口のうち、どれかひとつは次の区画に通じていることを示しているわけだが、その正解を見極めるのは結構むずかしい。
外世界では、中央付近に並んだ入り口は左右両端のような特徴が無いし、進入するには“交戦抜き”を用いる必要がある。かと言って、片っ端から出口を出て、外世界の状況を確かめても手がかりは乏しい…なにしろ第14区画は(まさに、こうしてプレイヤーを惑わせるという目的のために)第13区画と酷似した構造にデザインされたのだから。


相違点と言えるのは、まず最下段にXARENが配置されていない事だけど、塔の出入口からでは、最下段は視界に入らないので判別が不可能(画像左)。ただし第13区画側でCorrosiveSlimeを倒していたならば、天井沿いに往復しているのは鈍速なBlobのはずなので、通常速度で移動する“CorrosiveSlime”を見て奇妙に思うかも知れない。
やはり確実なのは(前もってSAVEしたうえで)手当たり次第に、実際に下へ降りてみることだろう。そこでXARENの第4グループを全滅させ、手に入れたSilver Roseを本来の使い方…すなわち出入口の真下のテクタイトを、人面石へ変えることに用いる(画像右)。
 
ところが、ここで回避不可能なパラドックスが生じることになる。第14区画の相違点──XARENがいないこと──を確かめるには、どうしても第13区画のXARENを全滅させる必要があるわけで、結果的に相違点は消失してしまうことになるのだ。

もうひとつ相違点となる可能性が考えられるのは、Ladderの位置である。Silver Roseを手に入れるためにXARENを全滅させてしまうと、CorrosiveSlimeと交戦するのに必要な足場が確保できず、天井への“交戦抜き”が不可能になってしまう。
そこで代わりに、Ladderを使って新たな足場を築く必要があるわけだが、その具体的な設置ポイントとしては、合計3ヶ所の候補──正解となる塔の入り口の真下と、その左右1ブロックずつ──が考えられ、それ以上は絞り切ることができない。
 
仕方ないので、とりあえず塔の真下にハシゴを設置したものの、もしプレイヤーが左右いずれかのズレた位置にLadderを立てたなら、第14区画を調べたとき、ハシゴの位置が違っていることに気づくかも知れない。

こうしてCorrosiveSlimeのグループ名、あるいはハシゴの位置が違っていることに気づき、ここが第14区画だという確信を得られたなら、残る問題は右下の塔に入る方法だけだ。
Silver Roseは使用済み、XARENがいないので“交戦抜き”も不可能という状況は八方ふさがりのように思えるが、天井付近を往復しているCorrosiveSlimeをうまく利用すれば、“交戦抜き”を行なうことができる…まずはMattockKeyを使って、敵の進入路を作っておく。そして敵が左から近づいてきたら、右上のポケットから左に飛び出して、体当たりを試みること(画像左)。うまく行けば、進路を阻害された敵は右下に方向転換し、進入路にハマり込んでくれるのだ(画像右)。
体当たりに成功しても、敵が右下に向かってくれるとは限らないので、その場合は敵が天井や床で何度かハネ返って、また(天井に沿って往復する)初期のコースに戻るまで待ってから、再びチャレンジを繰り返す。
 
敵が進入路にハマり込んだら、逃げ出さないよう出口に立ちふさがってフタをする。そのうち敵が右に移動するので、“交戦抜き”を用いて塔の中へ突入。そこには(今度こそ)本物のガルシスがいるので、これを倒せば、晴れてVer.M/Wのクリア達成となる。

なお、最下段を除いて背景が柱パーツなのは、第5区画で述べたように、敵が“飛行”することには違和感があり、飽くまで“斜面に沿って動いているだけ”という解釈であるため。
最後に余談をひとつ。ヒントの数列は当然ながら16進数であり、第10区画から第14区画にアルファベットのA~Eを充てたことは言うまでもないが、Eの次の“F”がFAKEの、さらにその次の“G”がGALSISの、それぞれ頭文字としてのダブルミーニングになっていると気づいた時は、思わず心の中で小躍りしてしまった。

【アイテム収支一覧表】
区画MattockLadder
持ち越し入手消費残り持ち越し入手消費残り
10+10-280+1-10
28+5-1120+404
312+40164+1-23
416+11-9183+104
518+10194004
619+3-1214+206
721+4-7186+1-25
818+3-6155+1-15
9150-7850-14
108+20104+1-32
1110+18-1513200~-20~2
12130-1300~2000~2
13・140+2-200~2+1-10~2