土曜日, 1月 15

うる星やつら

じつを言えばうる星やつら自体に──さらには高橋留美子の作品全般についても──興味はなく、本放送の当時は完全にスルー対象だったものの、パトレイバーをきっかけに押井守作品を片っ端から物色したとき、その中のひとつとしてたまたまターゲットとなった…という次第。
もちろんビューティフルドリーマーについては言及するまでもないが、今回の件とは直接関係がないのでパス…と思ったけど、BD化の企画がお流れになったという話にその後なにか変化はあったのだろうかと思って検索してみたところ、今だに新たな動きなし…というか、公式によると“延期”じゃなく“中止”だから、この先どんなに待ってもムダなのか? 原作者に拒絶反応を示されたという話は聞くけど、完全に関係が破綻して永久封印されるキャンディ・キャンディ状態に陥ったのだろうか…まぁ「(描き込み密度などの意味において)映像がスゴい!」というタイプの作品でもないし、DVD持ってるから改めてBD買い直す必要もないんだけどさ。

そんなBDと並んで、TVシリーズの中で“押井テイストが最も濃厚”と紹介されていたのが第101話「みじめ!愛とさすらいの母」である。上述の第1次押井守ブーム(笑)の際、この回が収録された巻だけをレンタル視聴し、確かに評判通りの内容で満足する一方、同じ巻に収録されていた他の3話にもいちおう目を通した(←なにしろ貧乏性なので、できるだけレンタル料金の元を取ってやろうというわけだ)ところ、俺の心の琴線に触れたのが第98話「そして誰もいなくなったっちゃ!?」だった。
マザーグース“クックロビン”の歌詞に準えて謎の連続殺人事件が起こる…というミステリ仕立ての構成で、脚本を書いたのは伊藤和典(←この名前も最近さっぱり聞かないなぁ…まぁ俺もガメラ3、.hack、絶対少年の3連続コケで見限ったクチだけど)で押井は関わっていないらしいが、かなり押井テイストに近い雰囲気だったんだよね。

超長期シリーズだけに、DVDもBOX売りだけかと思ったら、単品でも扱っているんだな…ただし在庫が確認できたのは、この北米版のみ。

パタリロ!

幼少期のギャグのルーツとしては、俺的にドリフと並んで外すことのできない存在である。もちろん最初に触れたのは原作コミックではなく、アニメの方。それもシリーズ前半(木曜19:00~)の頃はスルーしており、本格的に見始めたのは“ぼくパタリロ!”に改題されて土曜19:30に移転してから。
確か当時は、基本的にクイズダービーを見ていたはずなので、見始めるには何らかのキッカケがあったはずなんだが、記憶は不鮮明…タイムボカンシリーズ(←18:30~。当時はイッパツマンだったっけ?)とひょうきん族(20:00~。パタリロがタケちゃんマンのコスプレするネタがあったけど、あれDVD化の際とか権利関係は大丈夫だったんだろうか?)の間に挟まれていたから、たまたまチャンネルが合ったとか? その後は何度も再放送されて、全話を繰り返し視聴することになるわけだが。

それから長い年月が流れ、CSで再放送された際に久しぶりに見直した(←ついでにDVDレコーダーでの録画も行なったため、後年に発売されたDVD-BOXは購入せず)ところ、改めて「良くできた作品だ」と衝撃を受けた。 原作キャラデザの再現度などは(アクションなどで作画に負担をかける内容じゃないとはいえ)当時の作品としては、かなりハイレベルの域ではないかと。
もちろん原作のストーリーが優れていた(←後に原作を、かなり長い期間にわたって読み続けたが、やはり全盛期と言えるのは、アニメ化された初期エピソード~大長編となったキーン・バンコラン編あたりまでだろう)ことは言うまでもないけどね。

唯一の難点に思えるのが、一部のギャグ演出のテンションの低さ…まぁ当時はまだアニメ全般が黎明期だったし、今ほど多様な演出スタイルが開発されていなかったから仕方ない面もあるが。
とくに問題なのは、ナレーションが基本的に文字のみで、説明不足に感じられたこと…本放送の当時は小学生だったが、それぐらいの年齢だと、まだまだ文字よりも映像そのものや音声を情報源として頼ってしまうんだろうな。
文字ナレが出ているときはBGMも無いが多く、流れが途切れてしまうし、なにより賑やかさに欠けるのはギャグ作品として痛すぎる…ちびまる子ちゃん魔方陣グルグルのように、ナレーションに音声を入れたり、ギャグ演出の一環としてナレ自体にボケやツッコミ役を担当させるようになるのは、もうしばらく後になってからか。
まぁスタッフも試行錯誤していたんだろうけどね。当初は声のみだったクックロビン音頭にBGMが付いて、とうとうED曲にまで昇格したように、放送途中で改善された要素もあるし(←こういう事ができるのは、長期シリーズのメリットだな)。

というわけで、当然ながらマザーグース“クックロビン”を知るキッカケとなった作品はパタリロである。ただし、その元ネタの存在や歌詞の意味について知るには、さらに別の作品との出会いを待たなければならなかった…。

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むぅ、原作も含めたほうがいいだろうと思ってテキストリンクを選択したのだが、やはり圧倒的に多いな。価格の高い順にソートすれば、アニメDVD-BOXが先頭に来ると思ったけど、原作の全巻セットのほうが高いのか…。

#03 Fly Me to the M…

一昨日から昨日にかけての泊まり勤務の途中、ようやく問題点を解決する糸口が見えてきたので、さっそく帰宅して作成に取りかかろう…と思っていたはずなのに、なぜか途中下車して繁華街のゲーセンに繰り出し、ほぼ半日かけてダライアスバーストを30クレジットほどプレイしまくってしまう(あれー?)。
まぁその甲斐あってカウンターの成功率も上がってきたし、もうカメやゴブリンシャークなんて怖くないぜ…でもデメニギスは安定しないままだし、グレートシングは損害こそ減ったものの、相変わらずワンコインでは辛い。意外に苦戦するのがダークフレイムで、初顔合わせだったイカにも痛い目に遭わされた。
言うまでもなく、クリアした後は必ず席を立つようにしているが、途中にオレ以外でプレイしたのは1人だけ(←しかも素人)。ギャラリーが付いたことは2、3回あったけど、よりによってダークフレイムやGT相手に墜とされまくってる時にかぎって現れるので困る…できればマッドホイールやカメを華麗に屠っている姿を見てもらいたいのだが(笑)。

そんなわけで帰宅後しばらくは、疲労と充実感が入り交じって魂の抜けた状態だったものの、どうにか復旧して作業開始。
まずはLevel.2のマップ作成から。

Level.2の一部(暫定)

見ての通り、基本的にはウィザードリィⅣの地下9階が元ネタだけど、壁に厚みのないWizと、壁も1ブロックとして配置しなければならないXANADUでは勝手が異なるため、一部アレンジを加えることになった。
最大のキモについては、とりあえず動画で説明した方が早い。


こうやって飛行モンスターの頭に乗った状態で、縦の通路を上昇していく。本家シナリオⅠのLevel.5にある縦長の通路にハマってしまい、Mantariの上に乗って脱出するテクニックがヒントだな。
ところが実際に作ってみたところ、この縦の通路と、途中に並んでいる小部屋の配置との間に微妙なズレが生じてしまい、できるだけアラが目立たないようアレンジすべく試行錯誤を繰り返すうちに、またもや時間を浪費してしまった。

飛行モンスターの選定については、まずウィザードリィⅢのBIRD系から。
【BIRD】
ID名前
0STRANGE BIRD
1VULTURE
2HARPY
3ROC









4グループのうち3つの枠を、これら3種の確定名に割り当て、残り1枠を不確定名に配分する。グラフィックデータに関しては、鳥類であるAchaierai,BOOBRIE,Kelkedorlなどが候補に上ったものの、いずれも飛ぶよりは歩行が得意なタイプに見えて、いざ縦の通路を飛行させてみると違和感がありあり…。
そこで、やむなく次善の策としてWYVERNを選択。純正の鳥類に見えるかと問われると厳しいが、実際に動いているところを見てみると、これが結構しっくり来たので文句なく決定した。
第4グループのRocは善のモンスター(←WizⅢ)の設定を全て適用するつもりは無いけど、こいつに関してはD&Dでもそうだし)なので、カルマモンスター扱いに…といってもHPが69000もあるから容易に勝てないだろうけど、これは迂闊に倒してしまって“空飛ぶ足場”が失われ、クリア不可能になることを防ぐためである。
蛇足だが、Rocのパラメータは大半が69ロックというダジャレだったりする…これは、ぶっちゃけ細かい数値をいちいち考えるのが面倒だから(笑)。

もう1種類の飛行モンスターとして考えていたのがBee Giantで、これにNO-SEE-UMBlack Bat(←グラフィックが似ているのである)を割り当てるつもりだった。
しかし後述の理由により、これはストッパー役に回すべきだろうと判断。改めて候補を洗い出してみたものの、Wizの全シナリオ──といっても俺がプレイしたのは、正史のシナリオ5まで(=要するにPS&SS版のみ)だが──のうち、地下1~3階あたりに登場して飛行能力を持ち、さらに外見的に似通ったモンスターがXANADUに登場するもの…となると、なかなか苦しい。
で、悩んだ末にチョイスしたのがGiant Fly。これはもともと、前半グループをBLACKFLY、後半グループをオリジナル(←WizにもXANADUにも登場しないという意味)モンスターであるBeelzebubに割り当て、Level.1に登場させるつもりだったんだが、まぁ許容範囲のシフトだろう。まともに勝てないような強敵を後半グループに設定することで“空飛ぶ足場”の消失を防止しようというのは、上述のRocと同様。
【BLACKFLY】
ID名前
0FlyingCreature
1BLACKFLY
2LordOfTheFlies
3Beelzebub









ちなみにモンスター名の表記については、ウィザードリィから引用した名前については基本的に元ネタ通り(=すべて大文字)としている。また字数制限に引っかかった場合などは、まず区切りスペースの省略を行なうが、代わりに頭文字だけを大文字とすることで、少しでも読みやすくなるようにした。
第3グループのLordOfTheFlies(“蝿の王”…といってもゴールディングじゃないぞ)は、Beelzebubの不確定名。基本的に本作では、確定名と不確定名が同一の種族であることを分かりやすくするため、なるべく両者のパラメータを一致させるよう意図しているが、こいつらに関しては前者がPoison、後者がCorrosionと、異なる魔法を使う。また“魔法を使う敵は、できるだけその魔法のScrollをアイテムとして所持させる”ということも意図しており(←これも「所持アイテムを考えるのが面倒だから」という理由が大きい)、こいつらにもそのパターンが当てはまる。
なお出現数は9体だが、最後の1体を除いては全て分身体という設定──GS美神に登場したベルゼブブと同じ──である。

さて、足場として利用されるべき飛行モンスターが、その縦通路から簡単に逸脱してしまっては手詰まりになる危険があるため、それを防ぐためのストッパー役を通路の端に配置することにした。
これは「通常のモンスターを適当に置けばいいだろう」と軽く考えていたものの、実際にプレイ画面を見てみると、とくに理由もなく同じ場所に突っ立ったままというのは、やはり違和感を拭いがたいものがあった。
想定していた2種類のストッパー役のうち、ZOMBIEについては“死体のフリをして待ち構えている”という(やや強引な)解釈で乗り切ることにしたものの、もう一方のMAGEには同じ理屈は通用しないし…。
というわけでMAGEは降板させ、動かない必然性を有するであろう植物系・鉱物系のモンスターを探してみたが、せいぜいWizⅤGOLEMとかPINK MUSHROOMぐらいしか見あたらない。
もちろんCREEPING COINという、これ以上は望めないほどの好条件(←元ネタでも、地下2階に登場するとか)を兼ね備えたモンスターが存在するものの、これはGOLDのグラフィックデータを使用することでプレイヤーの混乱を招くことが期待されており、それゆえに(少なくとも最初は)塔内で遭遇しなければ意味が無い…外世界の通路上に、いきなりGOLDがデンと置かれていれば誰だって怪しむだろ(笑)。
そこで着眼点を変え、上述のようにNO-SEE-UMを“空飛ぶ足場”の役からトレードしてくることを思いついた…虫の大群みたいなものなら、動かず一ヶ所にとどまり続けても不思議じゃないだろう。

こうして飛行モンスターの上に乗って移動することを何度か繰り返すと、やがて中央部へと辿りつく。元ネタであるウィザードリィⅣの地下9階では、その奥に地獄への入り口が開いていたのに対し、なぜか本作ではマリネラ王宮が構えられているのだが、この発想の由来については、昔話を含めた長い話になるので、別項に譲ることにしよう。
ただひとつ言えることは、Version.M/WのMは、マリネラのMだということ…ちなみにSHOP名に用いるため綴りを調べてみたところ、マリネラはMarinera(マリネーラ;ペルーの国民音楽のことだそうな)とは無関係で、Malyneraと表記する独自の言葉らしい。

水曜日, 1月 12

サンデー&マガジン

今日は通常日勤。帰宅後は食事と仮眠をとり、半額セールが始まる時期を見計らってスーパーへ遠征するという、標準的な水曜日の行動パターンを遂行。
しかし予定より早く仮眠から目覚めてしまい、恐らくフライングだろうなと思いつつ出かけたところ、ちょうど立ち読みを終えて食品売り場に戻った時点でセールが始まっており、半額のシールを貼られた寿司パックがずらりと並んでいるという、ここ最近めっきり見かけなかった光景が展開していた。
まぁ今日はシャレにならないくらい冷え込みが厳しかった(←俺はマフラーしない派だけど、今日ばかりは宗旨替えするのも已む無しと思える状況)ので、これぐらいの恩恵を得られなければ割りに合わんわな…って、あれ? ひょっとして半額寿司ゲットできたのは、冷え込みがキツくて客が少ないからだったりするのだろうか?

ハヤテ
睡眠時間が1時間って…本当にそんな生活を持続できれば、もっとxanaducloneのオリジナルマップ制作やら何やらに時間を回せるだろうけど、実際には平均5~6時間(←メインの睡眠が3~4時間、プラス仮眠が1~3時間)でも、慢性的な睡眠不足に陥って集中力を維持できていない有り様なわけで。まぁ俺の場合、時間に余裕ができるとダラけてしまうから、あまり意味のない仮定だけどさ。
意外だったのは、マリアが日中は怠惰に過ごしていたことだな…昼寝までしてるし。基本スキルの高さを考慮しなければ、子育てしてるみさえさんの方が働き者なんじゃないか?

絶チル
紅葉の想い人は、皆本でも賢木でもなく局長でした!…という、あらゆる選択肢の中でも最低のオチをつけたせいで、このエピソード全体の評価が台なしに。まさに今週のだぶるじぇいで語られた(後述)“オチのためのオチ”以外の何物でもないし。

ネギま
単体でも強力きわまりなかったはずの敵が、量産されたりクローンになると何故か弱体化する法則(笑)…量産型MSとか、エンディミオンの覚醒のラダマンス・ネメスとかね。クローンが登場すると、それをオリジナルが「気に入らない」とか言って反逆フラグが立つという法則もあるな。

絶望先生
やり遂げるよりも、途中で挫折した物事のほうが強く印象に残るというツァイガルニク効果とやらがテーマ…なんだけど、近ごろ記憶力の減退が著しく、完遂しようが中座しようが等しく忘却しまくりの俺としては感覚的に同意しづらい内容だったし、ストーリー自体も面白くなかったので、ハズレ評価という扱い。

だぶるじぇい
「キャラが立ってない」だの何だの、シロウト風情が偉そうに批評する姿は見るに耐えないな…って全部ブーメランになって返ってくるから困る(笑)。そんな評論家ヅラして語りたがる連中を大量に相手しなければならないんだから、相良の言うようにホントに大変だわ。
しかし今回もオチが弱い…あるいは劇中の「オチをつけなければならないという、作者の思い込みだけで作られたオチ」という評価は、この話そのものを指したメタネタなのか?

楽天アフィリエイト

これで何度目だ楽天オークション!? とりあえず貼るだけで10ポイントもらえるらしいので、ありがたく頂戴するけどさ。



同じぐらい必死なように見えるのが、アフィリエイトの商品リンク。まだ前回のキャンペーンも10口ぶん応募し終わってないのに、新たに最大10口ぶんのキャンペーンを始めるとか…(苦笑)。

火曜日, 1月 11

ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト

アニメディア立ち読みの代償として、K2書店で購入。

オビやチラシに書かれたあらすじの文章を考えたのは作者か、それとも編集者の仕事なのだろうか? どちらにせよ“6人の少年少女”なんてフレーズが含まれていれば、シリーズのファンとしては嫌でもパンドラを想起させられてしまう。
それが期待のハードルを高めてしまった結果、本来よりもさらに厳しい評価となってしまうのは避けられないわけで、ちょっと迂闊ではなかったかと…あるいは確信犯的なもの(←読者を釣るエサ、あるいは敢えて比較することで自身の過去作を越えようという作者の決意表明)だとか?
キャラの関係がパンドラのように6人ワンセットではなく3人×2であり、そもそも絆が希薄であること。また万騎の正体(←バレバレだけど)や雪乃の唐突な裏切りなど、こちらが充分に咀嚼して飲み込むよりも早くどんどん事態が進展するせいで、話の流れを追いかけるだけで精一杯になってしまい、読み終わった後に何も残らなかった…というのが実際のところ。「ただ話が始まって、そして終わった」というだけで、その中で語られるべきテーマやキャラクター描写といった肝心なものを素通りしてしまったような。
けっこう激しく戦ったのに、終わってみれば誰ひとり死者がいなかったというのもマイナス要素だろうか…これもパンドラとの比較になってしまうけど。「キャラを殺さなきゃ盛り上げられないのか」という、陳腐な批判に対して反論できない悲しさ。

なんだか“パンドラの劣化版”みたいな評価になってしまったが、あとがきを読むと少し印象が違ってくる。
>勝ち抜け合戦で選ばれるのはたった一人で誰かが叶えてしまえば他の者には絶望しか残らないようなものではない、全く別のなにかが求められているような気がする。
この記述を読んで思い起こしたのが、宇野常寛が「ゼロ年代の想像力」の中で語った時系列──いわゆるセカイ系の後に、それを否定する形でバトルロワイヤル系が登場し、さらにそれを乗り越える新たな価値観が生まれるだろうという仮説──である。
現実を見渡してみると(小泉改革が中途で挫折したように)すでにバトルロワイヤル的な価値観は過去のものとなり、今や世界には再び(セカイ系の雰囲気に覆われた90年代末と似たような)絶望と諦観が蔓延しているようにも見える。
つまり、すでに寿命を迎えたバトルロワイヤル系価値観が一過性のものでしか無かったのに対し、先に生まれて今もなお生き残っているセカイ系価値観のほうが、より(広く長い範囲に渡って受け入れられ)普遍的である…と解釈できないこともない。
だが仮にそうだとすれば、より状況は危機的と言えよう。セカイ系で語られた絶望を打ち破るべく、一縷の望みを託されたバトルロワイヤル系までもが失敗に終わってしまい、より深い手詰まり感だけが残ったわけで。
>じゃあそれはなんだ、というともちろんわからないのだが、なんだろう、我々はもうそれを知っているような気がしてならないのである。今は鼻で笑われるようなこと、みんなから馬鹿にされるようなこと、そこに何かがあるような気がするんだがなー。
ここでもまた、宇野が提示した価値観との共通点があるように思える…すなわち「より身近で素朴なコミュニティの再構築から始めよう」というような。もちろん“過去や現在を分析すること”と“未来を予測すること”とでは難易度が全く異なってくるわけで、正解を見出すのは容易ではないだろうけど。
オレ自身はペシミストだから、そういう“原初的な価値観への再帰”が起こるとするなら、それこそ「派手にドカンと来る世界の終わり」によって既存の価値観が崩壊した後のことではないかと、ひそかに期待しているわけだが(笑)。
そこまで極端な悲観論に与しない者にとっては、今年は期待の持てる年になるかも知れない…アニメ雑誌によれば「今年はオリジナル作品の数が増える」との事で、それは単に原作資源の枯渇という理由が大きいのだろうけれど、そんな苦し紛れの状況の中からあるいは(かつてエヴァがそうだったように)時代の本質を突くような傑作が生まれないとも限らないし。
今期だとフラクタル、そして今後に予定されている作品としては、やはりバトルロワイヤル物を代表する作品となったコードギアスの続編に注目せざるを得ないだろう…と、ちょっと脱線しすぎか。
>(壊したから新しい、って時代も過ぎてるしな。中途半端に作ってるだけなんじゃないか?)
(でも他にやれることもないんで。まぁいいじゃん)

これはターンAか、あるいは「もはや新しいオリジナルなんて存在し得ない」というコピー世代の嘆きか。
ともあれ“容易に答えの出ない手詰まり状況”と“バトルロワイヤルの時代が終わって、ふたたび巡ってきた絶望(=セカイ系)の時代”とが合わさった結果、もう一度パンドラの劣化版みたいな話を書くことが、作者にとって(次の“何か”へ進むために必要な)不可避のステップだったのかも知れないな…と思ったり。

最後にツッコミを入れておきたいのが巻頭のカラー挿し絵…また絵柄が変わってるし(笑)。まぁ、どういう需要を意識したのか不明だったロリ化路線からは方針を変更したようだけど、今回は新たな問題が…。
かつてパンドラでも明らかだったように、横山版三国志車田正美並みのキャラ描き分けスキルしか持たない緒方に対して「6人の登場人物をキッチリ描き分けろ」というのは無理筋に過ぎる。
その対策であろうか、今回は珍しくキャラの外観に関して“黒髪のロングストレート”なんてベタな属性が与えられており、これで少なくとも女性陣3人については見分けがつくはず。1人目が黒髪ロング、2人目は主人公の藤花となれば、残るは一人だけだし…と思ったら甘かった
なんと主人公である藤花が分からないという衝撃的すぎるオチが待っていたわけで…つーか、最初に見て思ったのが「なんでブギーポップに竜宮レナがいるんだ?」だったという(笑)。

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アニメディア2月号

今日は休日。昨日と一昨日は連続して休日出勤だったので疲労しているはずなのだが、今日も午前中から職場に顔を出して休暇の申請(←珍しく空きがあり、余裕で取得できた)を行ない、その帰りに途中下車して、繁華街のゲーセンでダライアスバーストをプレイしまくる…2ndおよびGaidenシルバーホーク登場の報告をきっかけに、あっさり前言を撤回しクロニクル攻略に入れ込んでいたりするんだな、困ったことに(笑)。
といっても急に腕前が上達するわけもなく、プライドを捨ててコンティニューし放題のゴリ押し攻略へと舵を切ってしまった…だってなぁ、今日もグレートシングや紫グラトンにボコボコ墜とされた現実を見据えると、ワンコインクリアの壁は高すぎる。
しかしコンティニューを解禁したことでミスを恐れずカウンターを狙いに行けるようになり、サイドカウンターなら五分五分の確率で成功できる程度にはなった。また(フォーミュラの最大火力に頼ったとはいえ)、これまで連敗中だったデュアルスピンにも初勝利できたし、ディザスタージョーも初顔合わせで撃沈することに成功(←これは自機がミサイル装備で相性の良かったこともあるが、けっきょく亜種戦艦の強さはオリジナルと大差ないのかも)。
だが(これまでの戦闘経験が乏しいこともあり)上述のようにグレートシングや紫グラトンには全く歯が立たず、またデメニギス系にも翻弄されっ放しで、とても攻略ペースは順調とは言えない状況…。

帰宅後は充分な食事と休憩をとり、日が暮れる頃に再び出かける。まずは最近ご無沙汰の歯医者へ顔を出し、定期検診を予約した。職場の人手不足が深刻化し、休日出勤が日常茶飯事となって以来、確実に休暇を取れるメドが立たなくなったこともあり、予約を入れるのを滞らせていたんだよね。でも上述したように今朝は休暇をゲットできたし、このタイミングを逃すと次はいつ機会が巡ってくるか見通しが全く立たないため、最優先で予定にねじ込むことにしたわけだ。
その次は、職場の健康診断が近いので、視力の確認を兼ねてコンタクトレンズの定期健診に向かう。ここ最近はダライアスバーストやらPCの作業やらでモニターを睨む時間が長くなったせいか、かなり視力が落ちたような気がしていたんだけど、検診の結果は両眼とも1.2で、なんとかセーフとの事。

こうして用事を済ませた後、立ち読みモードに移行。まず覗いたのが、コンタクトレンズ店と交差点をはさんで向かい側にあるO書店…ここは近ごろ寛容じゃなくなった印象だったが、今回はニュータイプ、アニメディアともに立ち読み可能というパラダイス状態! にもかかわらず、立ち読みの代償となるブギーポップこえでおしごと第5巻も見当たらなかったことで、泣く泣くあきらめて退散する羽目に…。
その後はS1書店、Jスーパー施設内の書店、K2書店と順番に調べて回ったところ、どうやらニュータイプのほうが立ち読みは困難で、こえでおしごと第5巻は全く在庫がないことが判明した。
とりあえず今日のところは、最後に訪れたK2書店でアニメディアを立ち読みし、代償としてブギーポップを購入することにする。ちなみにこえでおしごと第5巻の初回限定版なら、まだK2書店に1冊売れ残っていたんだけど、やっぱり特典CDに興味持てないので…。つーか今だに限定版が売れ残っているということは、売れ行きが良くて品薄なのではなく、単に最初から品数が少ないだけなんじゃないかと。

表紙&巻頭特集は薄桜鬼…とるろ剣!? 今年はメモリアルイヤーということで何やら新しい企画が色々と動いているらしいけど、今どきの歴女ブームの中で居場所があるんだろうか?

2010アニメキャラアワードではけいおんが6冠を達成するなど、改めて昨年はけいおん尽くしの一年だったと思い知らされた…まぁ商業的なヒット作品としては化物語ABもあるはずなんだが、このあたりのタイトルは本当に、アニメ雑誌の読者層への受けがあまり良くないようで。
いっぽう今月のキャラ人気投票では、けいおん勢は軒並み順位を下げており“過去の作品”となりつつある傾向も伺える。ただし薄桜鬼はともかく、やはり過去作であるはずのデュラララ勢が上位に踏みとどまっている点から分析すると、ディープな腐女子層の支持は根強く残っている反面、けいおん支持層の多くを占めるであろう萌えオタやライトな女性ファンの票は別の作品へとシフトしつつある…といったところだろうか。
その逃げ出した票の行方については、けいおんに代わってランクを急上昇させた新規タイトルが見当たらないことからすると、各自の好みの作品バラバラに散ってしまったと思われる。

作画スタッフ関連の連載では、イカ娘の総作画監督を務めた石川雅一へのインタビュー。驚いたのは、こどものじかんのキャラデザ&作画監督もやっていたという事実。こじかは輪郭がクドく感じられたのと、微妙に萌えポイントを外していた(←これは原作に起因する面もあるから、一概に批判すべきではないが)ことでオレ的に評価は低かったのに、ずいぶんと化けたものだ…まぁ監督からは徹底して、イカ娘を可愛く描くことに全力を入れるよう指示されたらしいので、その結果でもあるんだろうけど、それにしても柔らかさの感じられる描線は、とてもこじかと同じ人間が描いたとは信じられん(笑)。

ガンダムシリーズを紹介する連載では、今回はターンAガンダムをピックアップ。歴代の主人公メカと同じく、ビームサーベルなどの武器を携えた(いわゆる“カッコいい”)ポーズを描いてみたところ、これが全く似合わなかったせいで、全く新しい演出スタイルを模索しなければならなかったという苦労話が語られている…その成果が“MSの巨大さを感じさせるような描き方”であり、牛を運んだり吊り橋の代わりになったり洗濯物を干したりといった数々の名シーンは、こうして生まれたそうな。

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