金曜日, 5月 27

あきそら第6巻

電撃大王立ち読みの代償として、D書店にて購入。

前日「品揃えが悪い」と不満を述べたからでも無いだろうけど、何故か今日になって急にラインナップが充実していた(笑)。
まずはローゼンメイデン第5巻が特装版、通常版ともに平積み状態で入荷…特装版を売るために通常版の出荷を絞り込んでいたけど、セールス期間が終了したとか? まぁ、どっちにしても大して売れてないみたいだが。
次にこいこい★生徒会第3巻が、1冊のみ棚差しで入荷。すぐに売れてしまう可能性が高いものの、今月の連載を読んだら購入意欲が萎えたので、後回しでいいや。
そして最後が、このあきそら第6巻。なぜか新刊コーナーではなく、既刊コーナーのところに1冊だけ棚差しになっていたけど、昨日チェックしたときには間違いなく無かったはず…バックヤードにあった予備在庫が補充されたとか? まぁ真相はともかく、「6月以降は重版しないよ」商法に乗っかり、品切れリスクを避けて早めに買っておくことにした。

作品自体が規制関連でゴタゴタした影響か、どうにも後味の悪い終わり方だな…ハッピーエンドを期待していたのに。当然そうなると、そこに至る過程においてイチャイチャ描写なんてあるはずも無し(←まぁ、巫女さんの集団に逆レイプされそうになるとか、相変わらずアレな展開はあったけど)。
とりあえず父親が“人間のクズ”系の人で、長々と鬱展開を引っ張る…という最悪の予想は回避されたのは、まだマシと思うべきか。それどころか“ソラが辿る可能性のある、最悪の運命”を体現したキャラだったというのは、意外に深い…。

まぁ一番驚いたのは、作者が伊藤計劃の友人だったという事なんだけどね。

電撃大王7月号

今日は休日。昨日に引き続き、通勤電車に乗って沿線の書店を順番にチェックして回ったものの、V書店、K1書店ともに電撃大王はシュリンクされており立ち読みは不可能。けっきょく、またもやD書店を頼ることになってしまった(苦笑)。

いつもより分厚いような印象で、かなり読破するのに手こずるという予感がしたものの、実際に読んでみるとそんなことは無かった…どうも読んでいて面白く感じられなかったので、適当に流し読みしてしまったんだよね。
とくにRewrite:SIDE-R、C3-シーキューブ-、恋と選挙とチョコレートSLC、クラスメイトと迷宮の不適切な攻略法、リコとハルと温泉とイルカなどの比較的新しい連載作品で顕著なんだけど、立ち読みできない回があったことで記憶が断続的になってしまい、作品に対する思い入れも確立しないまま…というのが問題なんだろうな。
さらに新連載の世界で一番正しい吸血鬼の飼い方(まいたけ)や特別読み切りの魔法少女マコちゃん☆(前田理想)も含めての話になるが、作品に新味が感じられないという点も大きい。
ただでさえ同じ雑誌の中に、似たり寄ったりの作品がずらりと並んでいるワケだし、萌え系というジャンル自体に対する飽き(←これはアニメに対しても同様で、今期だとAチャンネルとかそふてにっあたりが、どれも同じに見えてしまって面白く感じられず、早々に視聴を打ち切ってしまったという…TIGER&BUNNYのような非・萌え系が人気を博してるらしいのも、同じように感じている者が多いからだったりして)や、ジャンルやアイデアの枯渇によるオリジナリティの欠如(そしてテンプレやパロディばかりが溢れかえる)、それにひょっとして、震災に“冷や水をぶっかけられた”こともあるかも知れないな。

ただし、早く読み終わったおかげで気力・体力ともに余裕があり、先日読み残していたガンダムエースを片付けることができたのも事実。

こいこい★生徒会
単行本発売記念で表紙&特別付録…と気合いが入ってるんだけど、本編のほうはイマイチで、むしろ単行本を買う意欲が減退してしまったという裏目っぷり。
“どう見ても事後です”的な状況は、じつは早とちりでした…というベタベタな話で、平常な気分であったならニヤニヤしながら読めたかも知れないが、上記のように萌えの濫造&垂れ流しに辟易していたところだったので、いささか厳しい評価になってしまった。

よつばと!
右目で手のひら、左目でトイレットペーパーの芯を見ると、手に穴が開いているように見える…って懐かしいな。
“とりあえず無断でクリを拾って、もしバレたらその時に考える”というのは、完全に犯罪者の発想(←しかも、いちばんアタマが悪い部類)だろ…さすがに、これはギャグとして見過ごせるレベルを逸脱してるぞ。こんなのが許されるのは小学生まで…そうか、風香&しまうーじゃなくて、恵那&みうらにすれば良かったんだ。

GUNSLINGER GIRL
ジャン(&リコ)VSジャコモのガチ対決。リコの生命が危機にさらされ、ジャンは復讐を取るかリコを救うか極限の選択を迫られる…というベタなシチュエーションを予想していたんだけど、とくに紆余曲折もなくアッサリと決着直前まで進んでしまい、かえって次回以降の展開が読めなくなってしまったな。

百花繚乱 戦国乙女(漫画:しなのゆら/脚本・キャラクターデザイン:白組)
テレビアニメ版の放送に合わせて、性懲りもなく復活? 確かにアニメ版はけっこう好きだけど、それはキャラのかわいいさとバカ話回の可笑しさによるところが大きく、このコミカライズ版とは方向性が真逆なんだよね…要するに、絵柄もストーリーもハードな(そして何より、まったく面白くない)コレは、お呼びじゃないっていう。

木曜日, 5月 26

ガンダムエース7月号

今日は夜勤明け+残業というハードスケジュール…だが終わってみれば体調はすこぶる良好で、そのままD書店へ突撃しての立ち読みにすら余裕で耐えられそうな予感があった。しかし立ち読みの代償となる本の在庫について考慮する必要があったことから、まずは家路につき、その過程で途中下車してK1書店とV書店の状況確認を優先することに。
結果としてその判断は誤りであり、どちらの店でもガンダムエースおよび少年エースは立ち読み不可であった(←V書店は、いつものようにアフタヌーンなら読めたんだけどね…)ため、けっきょくD書店に頼る羽目になったわけだが(苦笑)。

オリジン
はて? アムロを殺すことしか頭になかったシャアが、急に変心してキシリア殺害を決意する過程の不自然さを、もうちょっと説得力あるように改善したい…というような趣旨の発言をしていたと思ったが、俺の記憶違いですか安彦センセー?(笑) 
さらに紫チベのブリッジが爆発→紫チベがドロスに激突→ドロスまで沈没…と、ドミノ倒しで被害が拡大する展開のデタラメさは、もはやギャグと言っていいレベル(←Vガンの、ルペ・シノのブルッケング→ピピニーデンのビルケナウ→ラステオの連爆を思い出したわ)。ザンジバルが沈んだのは飽くまでサラミスの砲撃によるものであり、シャアの銃撃とは無関係…というアニメ版に比べて、明らかに劣化してるだろ。

徳光マンガ
オリジンでは、デラーズの離脱が描かれていない。デラーズ艦隊が離脱しなかったとすれば、ア・バオア・クー各所の戦況は、連鎖的にジオン有利へと変わるはずだから、これでジオン勝利!と妄想して浮かれる徳光に対し、「Nフィールドは壊滅してるだろ」と編集のツッコミ。
だがオリジンはアニメ版と異なり、ドロスが健在なので大丈夫!と徳光が反撃したものの、今月のオリジンでドロスは…(←上述)というオチ。徳光(&編集)の意図ではないだろうけど、オリジンの展開のひどさを踏まえた上で読むと、さらに笑えてしまうな。

ガンダムエース作家チャリティーサイン会レポート
曽野の作品って妙にバタくさいと思っていたが、ほんとにアメリカ帰りだったのね…ものすごく納得してしまったよ。

ガンダムEXA(作:千葉智宏/画:ときた洸一)
新連載。相変わらずの千葉テイストだったので速攻切り。

福井×樋口真嗣対談
樋口が表紙絵を手がけた、角川文庫版ユニコーンの完結を記念しての対談。後半の話題は震災関連にシフトし、聞き手が氷川竜介だったこともあって、震災の影響によって今後のエンタメ作品が抱えるであろうテーマの変遷を予想するなど、なかなか興味深い話となった。
震災を目の当たりにした人間は(直接の被災者でなくても)PTSDに罹った状態となり「何かしなければ!」という衝動に駆られたりするとか、悲惨な状況から目を背けるため急いで復旧を進めようとしたり忘れようとすることで歪みが生じるとかね。
とりあえず福井は、日本(の政府や企業)のシステムを信頼しすぎだな…俺自身、(政府や東電とは比べるべくもない小規模なものだが)組織というものに所属して、その内情に触れていると、「上に立つ連中も、自分と大して違わないような、俗っぽい小物」という樋口のスタンスのほうが正しいと思える。

ガンダムさん
“大和田先生の体調不良により、サイン会は中止”というハシラに、どんなオチがつくのだろうと期待してしまったが、普通の告知だったので肩すかし。
本編もページ少ない(←ゾックがシカトしているように見えて、じつは背中側でした…というオチもバレバレだった)し、ほんとに調子が悪いようだ。つーか明らかに、ここ最近は仕事し過ぎだったろ…オーバーワークを強要した角川(以外の出版社も)には反省を促したい。

ハイブリッド4コマ
中国でも単行本が出版だそうで…って、そこまで面白いか? ともあれ今月も“前半のUC関連は面白いのに、それ以外の後半はダメダメ”という二極化状態が継続中。
良かったネタは、ナイスミドルを自称して照れるカーディアス、“バナージ必要ない”に一票を投じるハロ、「漢と見込んだ」と言われて急にシリアス系の絵柄&セリフ回しに豹変するリディあたりか。

ジオン公国幼年学校
ジオン国内にも経済格差があり、発展した首都に住む者たちに比べ、それ以外の地域に住まう貧困層は不満を抱いている…というような描写は、あまり今まで見かけなかったな。
映像作品においては、おもにスペースノイドの独立要求や組織の権力闘争、あるいは虐殺(浄化)などが戦争の目的であるように描かれてきて、あまり経済的な問題にスポットが当たることは無かったし…制作サイドの力量と視野、それに映像媒体やエンタメ作品で扱いにくい題材であるというのも理由だろうけど。
それに、受け手側にも素養が求められるか…やはり社会人となって、組織や法律など社会の基盤にある様々な概念に触れたり、自分でカネを稼いだりしないと、こういう問題を実感・理解することは難しいだろうし。逆に言えば社会人ガンダムファンが主要な購入層である雑誌だからこそ、そういったテーマを内包した作品を掲載することのかもね。
何にせよ、連載が始まるまでは(始まってからも?)イロモノ扱いしていたけど、けっこう深く考えさせる内容を含んでいることには正直、認識を改めざるを得ない。だが問題は、これから…これまでは戦勝気分に浮かれているような状況だったが、これからは敗走の連続と戦死者の山が待ち構えているわけで。ここに至ってもなお、主人公以下の美形キャラどもが、敗色濃厚な戦場で泥まみれになる姿が想像できないんだよね…はてさて。

逆襲のシャア BEYOND THE TIME
こちらも経済や社会の問題を織り交ぜることで、紛争が勃発する経緯と、それに主人公が荷担する理由を描こうとしているようだが…そこそこ丁寧かつ説得力のある様相を見せていた先月と異なり、今月の展開はいささか唐突の感を拭えない。
敵に内通していたとはいえ、同僚(しかも妊婦)を始末する片棒を担いでおいて、顔色ひとつ変えないというのは、よほど強固な信念の持ち主でなければあり得ないだろうに、そこまでの心理に至った過程(←社会の現状に対する義憤であれ、シャアに対する愛ゆえの視野狭窄であれ)がすっ飛ばされているんだよな…。
そして今回、一部のコマにおいて作画が荒れ気味だったのが気になる。デビュー当初(←SEEDのコミカライズ版を描いていた頃)は、作画の丁寧さに感心したものだが…。新キャラ(←レズンとギュネイ)が登場したと言っても、基本的に逆シャア本編からの使い回しで済ませられるはずだから、デザインに時間を食ったということも無さそうだし。

新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光
話が飛んで、いきなりウイングゼロとエピオンの最終決戦…って、オリジン終了後に雑誌を支える目玉のひとつとなる予定のタイトルが、そんな絵に描いたような打ち切り最終回になるわけ無いだろ!(笑)
もちろん本当は、新商品の宣伝でした…というオチ。

新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop
震災の影響を受けてストーリーの一部を変更したらしい…具体的に“どの部分か”までは言及されなかったが、終盤のモビルドール軍団250機を蹴散らすシーンだろうか? もとは通常のMS(つまり有人機)だったけど、それでは大虐殺になるので躊躇したとか…まぁもともとWガン世界における無名の一般将兵(MSパイロット)なんて、それこそ特撮ヒーロー物における戦闘員並みに不遇な扱いなワケだが(笑)。
かと言って、エンドレスワルツやSEEDのように不殺の描写をされても、それは要するに主人公のチートぶりや甘っちょろい理想論を描くための引き立て役であって、それもまた“上から目線”ぶりが鼻につくけどね。
MA形態での戦闘が行われたことで、なんとか“MSの、航空兵器に対する優位性”に説得力を持たせようとアレコレ記述されていたが、これはヤブ蛇というか、語れば語るほど胡散臭くなってしまうような…(苦笑)。
とりあえず映像を見せられれば「そう描かれているんだから」と納得するしかないアニメと違って、文字という間接的な媒体では“いったん文字を脳内に入れて、それを映像に変換することで理解する”というプロセスが必要であり、その際、あまりに説得力の乏しい描写については拒絶反応が起こってしまうのだろう。

ジョニーライデンの帰還
単行本第2巻を買って読み直したおかげで、ようやく各勢力のメンツとストーリーの流れを把握できた(←おいおい)。これで今回どんな話が来ても大丈夫!と意気込んで臨んだのに、ユーマもジャコビアスも出番なかったという…(笑)。
でもまぁ、連載初期から気がかりだったリミアの出自が、ようやく語られたことは喜ばしい…ロイ・グリンウッドって「お固い(←小林源文あたりが描きそうな)軍人のイメージに反して、じつはものすごく子煩悩だったりして」とか勝手に想像してたんだけど、幼すぎて記憶に残っていないとは切ないな。
そんな家庭環境をもたらした、一年戦争とは一体なんだったのか知りたい…という想いには共感できるものがあって(←ツンデレな態度で付き合うレッドもいい)、やはり俺としてはギレン暗殺計画のようにマクロ視点や謎解きに重点をおいた作風もいいけど、どちらかと言えば光芒のア・バオア・クーのように、大局に翻弄される中で必死に生きようとする個々人の姿や、そこで生まれるささやかな心のドラマといった、ミクロ視点に立った作品のほうが好みだな。まぁこの作品は、その両方を取り入れた作りを目指しているようだけど。
チャリティーイベント(上述)の際の話によれば、作者は被災地域と縁があるらしいけど、そういった心情も今回のエピソードに反映されているのかも?

超超お父さんドズル~やらせはんぞう物語~
気がつけば「つまらない」という評価が定着していた…一旦こうなってしまうと、単行本購入レベルまで巻き返すのは至難の業だぞ。ただし今回が低評価なのは、決してナゾナゾを解けなかったからではない!
Q1:踏まれてるのに立派なものってなーんだ?
Q2:透明人間の職業は?

(…今どきは、こういうのも検索エンジンを使えば一発で解決するんだな)

カイのメモリー
いきなり敵(?)の攻勢が始まるという急展開…だが相変わらずページ数は超少ない。でもまぁ正直、この時代の視点でのカイが、ギレンの演説に対してどのようなアンサーを提示するのか?という点には興味を抱かざるを得ないので、次回に期待したいところ。

藤子・F・不二雄大全集 チンプイ 2

ガンダムエース立ち読みの代償として、D書店にて購入。

先に回ったK1書店およびV書店ではガンダムエース少年エースともに立ち読み不可だったわけだが、後日に電撃大王あるいはアワーズが読めた場合の可能性を考慮して、現時点における両書店の在庫状況を記しておこう。

だぶるじぇい第4巻
K1書店には見当たらなかった一方、V書店には平積みで在庫あり。

ローゼンメイデン第5巻
K1書店、V書店ともに平積みで在庫あり…ただし特装版のみで通常版は見当たらず。
出版社側が、利益率の大きいであろう特装版だけしか売りたくないのか。あるいは逆に、読者側が通常版しか買わなかったのか…どちらにせよ、すでにブームは過ぎ去ったことを認められない出版社側の読み違いのせいで、深刻な需給ギャップが生じている模様。もう少し待てば、恐らく通常版も出回るようになるだろうから、慌てる必要は無いだろう。

あきそら第6巻
K1書店には在庫あり。ただしV書店は1冊のみ棚差し状態だったので、こちらは期待しないほうが良さげ。初版のはずなのにオビが付いていなかった事から、中古を待つという手もあるな。

サンデー&マガジン

25日は泊まり勤務のため、スーパー遠征は不可。26日以降に繰り越して、神のみBD第5巻の回収がてらコンビニで読むつもりだったのだが、マガジンについては通勤電車の乗車中に拾い読みすることができた。
新連載があったものの、いかにもマガジンらしい下品でアタマ悪そうな内容だったので、数ページ読んだだけで見切りをつける。さらに絶望先生休載であったことから、予想以上に呆気なく読み終わってしまった。

サンデーのほうは当初の予定通り、神のみBD第5巻の回収がてら、自宅近くのコンビニで立ち読み。ついでに、残り金額の少なくなった図書カードを買い足すべく、金券ショップめぐり。あいにく(図書カードより値引き率のいい)図書券は入荷していなかったものの、スーパーの商品券を購入することができた(←わずか2000円分だけど)ので良しとする。

だぶるじぇい
後半はページが足りなくなったのか、唐突な展開の連続で、読んでいてストーリーの消化が追いつかない状態。だが、それがかえって不条理ギャグとしての印象を与えるよう巧く機能したことで、夢オチという締め方にも特に不満を感じなかった…これも作者の計算の上なのだろうか?
とりあえず、事情説明を試みることも無しに(未来の衣服を手に入れるため)いきなり自分そっくりの相手を気絶させようとする副部長こえぇ…。そして未来ではつまようじの溝掘りが、独立した部として存在していたというオチが可笑しかった。

銀の匙
馬は体の一部が調子悪くなっただけで、あっさり死んだりする。いっぽう牛は、脳が腐っても生きていたりするらしい…どっちもイヤだなぁ(笑)。
“畜産獣医に必要な資質は、殺れるかどうか”だとか、死んだ家畜のためにきちんと葬式をあげてやりたいという農家の心情とか、相変わらず容赦ない死生観が提示されているな。
主人公が挫折した経緯は、予想よりもシンプルだった…まぁその方が、立ち直る過程の描写を長々とやらなくて済むか。挫折や立ち直りを描くこと自体が、この作品の主眼というわけでは無いだろうし。

火曜日, 5月 24

楽天アフィリエイト

毎度おなじみ楽天オークションだけど、今回は予算を絞り込んできたのか、いつものように一律10ポイントではなく3万ポイント山分けだとか。



特に面白そうなリンクは見当たらなかったので、適当にチョイス。

もうひとつ、新しいテンプレートを導入することで50ポイントもらえるキャンペーンも実施されていたけど、手続きが面倒そうなのでパス。

げんしけん 二代目の壱(第10巻)

アフタヌーン立ち読みの代償として、D書店で購入。重版予定ナシということで早めに確保したかったあきそら第6巻はもちろん、だぶるじぇい第4巻ローゼンメイデン第5巻と、購入候補は選り取りみどりだったはずなのに、どれも置いてなくて選択の余地が無かったという…(苦笑)。
こうなると、なるべくD書店以外の店を利用するよう努める必要がありそうだ。

読み終えてから数日後、荻上の過去の行状を再確認したくなって、久しぶりに既刊をまとめて読み直してしまったわ。
閑話休題、本棚のスペースに余裕がない状況なので、“終わった”作品(←実際に終了した場合だけじゃなく“オレ的に終わった”…つまり単行本を買ったり読むこと自体をやめた場合も含む)は自動的に本棚の奥へ収納される運命なんだけど、たまに“復活”するタイトルもあったりする。この作品のように新シリーズの連載が始まるケースやら、絶望先生のように、いちど購入レベルから脱落したものの再び盛り返して、また買うことになったりとかね。
で、問題なのは、すでに“終わった”ものとして本棚の奥に収納してしまった巻の扱いである。できることなら、新たに買った巻といっしょに並べて置きたいところなんだけど、実際のところ、収納した時点ではその場所をいちいち記憶していない(←もう一度読み直すかどうかも怪しい)ため、数ある本棚を引っくり返して探し出し、現役(=棚の最前面)に復帰させるのは、ひと苦労なんだよなー。幸い、今回に関しては場所を覚えていたので何とかなったけど。

アフタヌーン7月号

早出の予備待機シフトという、立ち読みするには絶好の勤務だったのは喜ばしいんだけど、明日は泊まり勤務+残業で、しかも休日を挟んだ次の日(←予備シフト)にも泊まり勤務を充てがわれるとか、今月の月末進行は窮屈になりそう…まぁ立ち読みできる雑誌があればの話なんだけどね(←笑えねぇ)。

げんしけん 二代目
単行本発売記念の表紙&巻頭カラー。藪崎さんの評価アップが止まりません! 相手の本性を見抜いた上でやんわりと受け流したのかどうかは明確に描かれていないけど、そうだとすれば大した洞察力と胆力だな…けっこうな修羅場を経験してきたからこそ磨かれた能力なんだろうか?
荻上を優しく介抱する笹原も含めて、みんな成長していることを改めて認識させられた…と思いきや、必ずしも時の流れがプラスに作用するとは限らないのか、斑目まさかのオタク卒業?

天地明察
ストーリーは順当に進展しているものの、なんか急激に作画が劣化したような…? 絵の好みを云々するタイプの作品じゃないとはいえ、手放しで絶賛していたところに水を差された気分。

ああっ女神さまっ
作者、衝撃の「じつはアフタヌーンは青年誌だったのです!」発言(笑)。これで晴れて、螢一の脱・童貞に至る過程が描かれる…って、誰もこの作品にそんなの望んでないか。

イコン
とりあえず、早々と暗黒面に堕ちることは無かったようで、ひと安心。主人公と同等(もしくは、それ以上)に頭の回るライバルキャラも登場して、今後の頭脳戦もいっそう盛り上がりそうだし、これは期待のハードルを上げるしかない!

臨死!! 江古田ちゃん
ヌードモデルの仕事で「わりと何でもやってくれる人」と紹介されたことに、近代国家にあるまじき奴隷扱いだと嘆くネタが面白かった。

まちあわせ(田中雄一)
読み切り。112ページと聞いて、読む前からウンザリさせられたが(←今月は四季賞別冊もあるのに!)いざ読み始めてみると惹き込まれて、一気に読み終えてしまった。
リアル系の絵柄や安易なハッピーエンドじゃないストーリー、10万年後にポストヒューマンが登場というスケール感など、これぞアフタヌーン!という作品で、恋愛モノとSFを両立させつつ描き切った手腕は高く評価したい。

おから
四季賞受賞作。こちらも絵柄、題材、キャラ設定(←挫折を味わった主人公とか、単純に悪人と言い切れない脇役とか)などをリアル寄りに描いた、いかにも“評価されて受賞しそうな作品”という感じだな。
技術的には褒められても、面白い(あるいは「読みたい」)と思えるタイプの作品じゃないという…。

面を打て!
うえやまとち特別賞受賞作。ヘタレ主人公が努力してライバルに勝つまでを描くという、ベタベタなスポ魂もの。だからこそ逆に、作者の技量を推し量る基準として最適でもある…のだろうか?
そういう王道ジャンルの強みもあってか、今回の受賞作の中では最も“読ませる力”で優っていたものの、唯一のネックだったのが作画レベルだな…キャラの表情とかヒドかったし。

日曜日, 5月 22

#07 Write Mark

前回から、ずいぶん間が空いてしまった(汗)…ぶっちゃけ、この制作レポートをまとめるのは相当の時間と精神力を消耗するため、それなら実際にmapを制作しているほうが気楽だったりするんだよねー(笑)。なので、ついつい制作ばかり進んでしまって、こっちは放ったらかしになってしまうという…。
そうこうしているうちに今年も暖かくなって、HDD Lifeが温度警告を発するようになったし…そうなるとPCを長時間連続で使うのは難しくなるので、こまめにPCの電源を落として自然冷却し、その間はアナログの作業(←mapの構想、辞書でSHOPメッセージの英文をチェック、ポメラを使ってレポートの下書き、などなど…)をするという風に、作業内容を分担する必要があるな。

さて、今回はLevel.4である。


Level.4

タイトルのWRITE MARKとは、イシターの復活に登場する特殊呪文。床面に目印を刻む効果があり、おもに道に迷うのを防ぐため用いられる…んだけど、今日の今日まで一度も使ったことが無かったりする(笑)。
なにしろ今回の件でも、実際にmapを作り終えた後しばらくしてから、唐突に「そういえばWRITE MARKってあったよな…あれっ、ちょうどM/Wじゃん!」と思いついたという、嘘のような本当の話。まさにアイデアが“降りてくる”という感覚を実感できた瞬間であった。

そもそもの発端は、アイデアを求めてVer.SのLevel.11を思い起こしていた時のこと。全く同じようにARCH-DEVILの配置された部屋が、縦に並んで貫通路を構成しており、その中で正しい道を見分けるためには、何体かのARCH-DEVILを各部屋ごとに異なるパターンで倒し、各部屋の差別化を図るのが有効…というLevel.7区画は、とくに俺のお気に入りだった。
そこで「このアイデアをもう少しアップデートできないか?」と考えた末に思いついたのが、このmapである。
今回も、固定タイプのモンスターを目印として活用するわけだが、これはもともと“非モンスター用のグラフィックをモンスターとして用いる”というネタ(←CREEPING COINとかActive Caveね)の一環として、Mimicを登場させることは当初からの決定事項であり、ちょうど良いのでここに配置することにした。

【Mimic】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0Treasure Box?(なし)(Gold)
1Box Beast(なし)(Gold)
2Biting Box(なし)(Gold)
3Mimic(Deg-Needle)(Gold)









似たような名前なので紛らわしいが、第1グループと第2グループは同一種で、前者が不確定名、後者が確定名の関係にある。もともとMimicにはTreasure Box Beastという別名があり(←といっても、ゲームブック版ドルアーガの他に、この呼称は見当たらないようだが)そのままでは文字制限に引っかかるので分割したところ、ちょうど不確定名/確定名っぽい名前になったので、そのまま使うことにしたというわけ。
で、Box Beastは(偶然にも)韻を踏んでいるから、同じように韻を踏んだ名前がもうひとつ何かないか…と考えた末、第3グループのBiting Boxを思いついたという次第。
所持アイテムをGoldにしたのは、ミミック( 3 3 9)というダジャレを使いたかったから。ただしストレートに3390Goldを所持させることはできない(上限は2550Goldまで…つーか、そんなに持たせるのはゲームバランス的に駄目だわな)ため、これもネタを分割して330Gold390Goldに設定した。
前半グループは、プレイヤーを混乱させるために全く同じ配列を保つ必要があることから、UN=6とする。いかにも“宝箱に擬態している”という雰囲気だが、先にCREEPING COINを登場させている以上、プレイヤーを騙せるとは期待していない。
グラフィックについては、もちろん宝箱の画像をそのままコピペして用いた。


Level.4塔内マップ(第1区画)

大まかな構造としては、縦の貫通路を構成する各部屋に、それぞれ全く同じ形にMimicを配置して区別がつかないようにしておき、その左右の部屋に個別の通行証アイテム(←今回はLadder)を配置することで、すべての部屋を巡回しなければクリアできない仕組みになっている。
いちおうセーブ&リセットを繰り返したり、単に運任せで突破することも不可能ではないが、効率的な攻略を心がけるのであれば、各部屋のMimicを、見分けがつくように何匹かずつ倒しておき、正しい順番で部屋を回るという戦術が必須だろう(←本作においてFoodの供給量をギリギリまで絞り込んでいるのは、この点でプレッシャーをかけるという意味もある)。
また塔の入口付近にはドアが設置されており、中へ入るためにはKeyが必要となる。しかもドアは足場も兼ねているため、うかつに開いてしまうと、そこよりも向こうにある出入口とは行き来することができなくなってしまうのだ。
 
従って、全てのルートを踏破するには、奥にあるドアから順番に開放していくことが必要となる。

もう少し具体的に解説すると、まず第1区画は、塔の入口の上にドアが並んでいる。塔内の部屋割りは、

出口←縦貫通路←入り口(Ladder,Keyあり)

となっており、8つある入り口すべてに入らなければ、Ladderを8つ揃えることはできない。ゆえに、奥(左)側を後回しにして手前(右)側の入り口のドアを先に開けてしまうと、奥の入口から入る部屋のLadderを回収できなくなるので、手詰まりとなってしまうわけだ。
いっぽう出口側に関しては、縦貫通路から自在にアクセスできるため、どの出口から出ても問題ない。ただし、8つある出口のうち7つはハズレであり、下方の迷宮エリアに出てしまう。
迷宮エリアでは基本的に何の収穫も得られず、上に戻る行程でFoodをムダに消耗するだけであるから、なるべく早めに唯一の正しい出口を発見し、最小のタイムロスで戻れるようにするのが望ましい。

さて、mapの作成にあたって、すでに完成している他のLevelとの連絡(つまりはCaveの位置を合わせること)を最優先する必要があるのは言うまでもない。
もちろん今回も例外ではなく、Level.3およびLevel.5に設置されたCaveの位置から、このLevelのスタート地点とゴールは自動的に決定されるわけだ。それらを基点として、上記のアイデアに従ってmapを作成した結果、おもに左下側のL字状の部分が余白として残った。

Level.4(暫定1)

この余白部分については特にこだわる必要が無いので、適当な迷宮をWizから引用することに。そこで選ばれたのが、WizⅡで地下3階の外周部を構成している迷宮である。
この外周のうち、左下側を中心としたL字型の部分を、上記のL字状の余白に当てはめ、それを手がかりにして、残りの部分も隣接する迷宮を当てはめて行けば埋まるだろう…という目論見だ。
だが実際にやってみると、これが非常に手こずることになった。Wiz迷宮側の左端と右端、および下端と上端とのつながりが分かりにくく、うまく元ネタを再現できないことに加え、xanadu側のmapの一部も、左端と右端とのつながりを考慮しなければならず、もう何が何やら…。

WizⅡ地下3階の下端


同じく上端

これらのつながった状態が、どうにも分かりにくい…って、こうやって

スクショを撮って、つなぎ合わせれば良かったのか! 今ごろ気づいたわ(←バカ)。
時すでに遅し…だが、再現を諦めたうえで工夫した結果、これはこれで予想外に面白い仕上がりとなった。その方法とは、とりあえず元ネタの迷路のうち、形状を判別できる分だけをパーツ単位で再現し、それをパッチワーク的に組み合わせていくという手法。類似する地形パーツが何度も現れることで、位置の把握が困難となり「ワープポイントに引っかかったのではないか?」という疑心を抱かせる効果も期待できる。

基本的にはハズレ扱いとして作った迷宮エリアだが、ほんとうに何の意味も無いのでは、せっかく作った労力がムダに思えるし、プレイヤーにも評価してもらえない可能性がある(←とくに目を惹くようなアイデアも無い、ただの複雑な迷路に過ぎないわけで)。
そこで唯一、ここに足を踏み入れることで得られる収穫として、後半の攻略のヒントをひとつだけ設置することにした。ただし、既に1ブロックの隙もなく迷路を構築してしまった(←外れルートの出口である、7つの塔を建てるスペースさえ確保するのに苦労したぐらいである)ため、新たにメッセージSHOPを建てる余裕など無い。
そこで“イロの迷路”区画(後述)を抜ける正しい順番を、ひそかに迷路の壁に記しておくという方法を採った。

ここでモンスターにも触れておこう。第1区画の空中にはGARGOYLEが飛び回っている。コイツはWizⅠWizⅤに(ついでにWizⅣにも)登場しているが、ここではWizⅠからの引用とした。
これに関しては、①後述のようにグループ枠3つ分が埋まってしまっているので、確定名と不確定名が同じ“GARGOYLE”であるWizⅠ版なら、枠を1つしか使わなくて済む。②あまりキャラの立っていないGARGOYLEに、2つも枠を与えるのは勿体ない…というのが理由である。
まぁD&D原理主義の観点からすると、そこそこD&D版ガーゴイルのスペックに忠実なWizⅠ版に比べて、出現数の多さだけが取り柄でカモ扱いされているWizⅤ版や、なぜか石化能力を追加されたWizⅣ版は異端に思えるんだよね。あと、WizⅤ版の不確定名がSMALL FIGUREというのも、なにか釈然としないし。

“悪魔っぽいヴィジュアル”つながりということで、第2・第3グループにはKARKIDORI(第2グループは、不確定名であるDEMONIC FIGURE)を採用。
種属やスペック(←使用魔法レベルや魔法抵抗力など)的に同等とはいえ、出現数の少ないLESSER DEMONのほうを先に登場させるべきじゃないのかという気もするが、他のネタとの擦り合わせ(←詳しくは後述)もあり、ここはKARKIDORIを先行させることにした。
まぁ元ネタの登場階を見ても、KARKIDORIが地下4階クラスなのに対し、LESSER DEMONは地下9階クラスだし…って、WizⅤWizⅠで階数を比較するのは無理があるか。

最後の第4グループはBeastとした。これは実質的にガーゴイルだから最初(第1グループ)に戻ったとも言えるが、ブラックオニキスのネタバレを防ぐためには、最初の時点では遭遇できないよう対処しておく必要がある。具体的には、移動・飛行能力を与えず出現ポイントにとどまるよう設定(ACT=0)し、さらに2段ジャンプしても視界に入らないような天井高くに足場を作って、その上に出現ポイントを設置した。
能力値についても、出現数は少ない(1~2体)が高レベルのプレイヤーキャラと渡り合える高い防御力(D.L.=14)を有するなど、なるべく元ネタの再現を心がける。
【DEMONIC FIGURE】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0GARGOYLE(なし)(Gold)
1DEMONIC FIGUREMAHALITO(Deg-Fire)(Mirror)
2KALKYDRIMAHALITO(Deg-Fire)(Mirror)
3Beast(なし)(Gold)









所持アイテムについては、とくに意味はない。差異化を図るためにガーゴイル系をGoldとする一方、KALKYDRIには別の物を何か…と考えた末、難易度バランス的に適度だろうということでMirrorに決定した。

グラフィックは“翼のある悪魔”ということでAarakocraを選択。同じ系統としてShadow Daemonも候補に挙がったものの、こちらはGREATER DEMON役での登場が内定しているため、今回は採用を見送り。
 
こうしてアニメーションパターンを比較しても、Aarakocraが“翼を羽ばたかせて飛んでいる”というイメージなのに対し、Shadow Daemonは“羽ばたきとか関係なしに、そのまま浮かんでいる”という印象なんだよね。
 
Wizのデーモン連中やブラックオニキスBeastも、あまり飛行が得意なようには見えないが、

少なくともGARGOYLEだけは空を飛ぶのが好きそうなので、これを手がかりに採用を決定したというわけだ。

さて、第1区画を右に進むとDINKがうろついている。これはWizⅡの設定に準拠して、魔法には完全な抵抗力を持つものの、戦闘能力は皆無に等しい。WizⅣに準拠して防御力も最大にしようとか、ホークウィンド卿を仕止めたように低確率でクリティカルが発生するような設定にしようかとも考えたが、このLevelには他にもクリティカル使いが登場する(←後述)ので、ここは遠慮しておこう。
なおDINKKeyを所持しており、これを手に入れなければ、第1区画の攻略を始めることができない。
第3グループからは、老人つながりでLEPRECHAUNに変更となるが、こいつは“靴造りに没頭している”という伝承に従ってBootsを持たせることにした以外、能力的にはWizⅢに準拠している。
Wizでは善のモンスターだったので、当然ながらカルマ持ち…簡単に能力値上昇アイテムを与えるほど、甘くはないのだ(笑)。なお第3グループ(不確定名)は、元ネタではTINY FIGUREだけど、敢えてSeelie Courtに変更した。これは人間に害を与えない(少なくとも、あからさまに敵対的ではない)妖精の総称であり、カルマ持ちであることを警告するヒントになっているわけだ。
【LITTLE OLD MAN】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0LITTLE OLD MAN(なし)(Key)
1DINK(なし)(Key)
2Seelie CourtHALITO(Fire)(Boots)
3LEPRECHAUNHALITO(Fire)(Boots)









余談だが、Seelie Courtの反対語がUnseelie Courtであり、これは後のLevelに登場する、敵対的な(=倒しても構わない)妖精の不確定名として使用される予定。
さらに脱線すると、xanaduと同期のアクションRPGであるメルヘン・ヴェールに“アンシーリー・コート”という名前の敵キャラが登場したことで、そういう名前の妖精が存在するのかと勘違いしていたけど、特定の種族名ではなく、飽くまで“人間にとって明らかに危険な妖精”の総称である。
グラフィックは、xanadu版のDinkをそのまま横すべりで採用。杖を持つ魔術師然とした姿には違和感もあるけど、まぁ分かりやすいのが一番ということで。
  
左から、xanadu版Dink、Wiz版DINK、LEPRECHAUN

さて、無事に第1区画をクリアし、通行証アイテムである8個のLadderが揃ったら、それを使って1ブロックすべり台ゾーンを突破し、第2区画に通ずる塔へと進むことになる。
この塔の付近には、2-HEADS SNAKEがうろついている。これは見たまんまAMPHISBAENAのグラフィックを使用しており、WizⅢのスネーク系(←MOAT MONSTERを除く)をひと通り含んでいる。
 
HYDRAに関しては、xanadu版Hydraとの兼ね合いもあるが、あっちのほうが異端ということで(←切り落とされた首だけが飛び回っているのって、ヒドラというより“ゼルダ”のグリオークじゃないかと)。
【LARGE SNAKE】
ID名前所持アイテム
0LARGE SNAKE(Food)
1ANACONDA(Food)
22-HEADED SNAKE(Fake Poison)
3HYDRA(Real Poison)









ANACONDAのように比較的ノーマルなモンスターは、本作においては自動的にタンパク質供給源の役割を押しつけられるのが宿命である(笑)。
そして後半グループには、元ネタで毒攻撃を行なってくるのを反映して、毒薬を所持させる。ただし本物を持っているのは、元ネタでも高EXP&レアアイテム獲得が期待できるHYDRAのみ。

2つの区画をつなぐ塔は、このLevelにおいて唯一のマトモな広さをもつ塔だったりする…なにしろ縦貫通路と、それに隣接する横幅3フロア分(×2)が使用済みなので、残りは横幅2フロア分しか無いんだもんな。
ここではMimicの後半グループが本領を発揮する。第3グループのBox Beastはワープ攻撃(UN=7)を行ない、どんどん出現位置を変えるため、ますます本物の宝箱との区別が難しくなるのだ。
さらに第4グループのMimicは、Deg-Needleまで使ってくる。こいつらは塔の出口側の部屋に配置されているため戦わざるを得ないのだが、真下の部屋から回り込んで即座に出口から脱出することで、まともに戦わずに済ませることも可能。
ただし真下の部屋にはLEPRECHAUNがおり、しかも通路は全てドアで塞がれているので、全滅させてからKeyを使わないと出られない(←ザナクロのバージョンによっては、触れるだけでドアを開けるけど)。
つまり戦闘を回避するには、KRM上昇のリスクを負わなければならないわけだ。さらに塔の奥に進入するためにも、同じ構造の部屋を抜ける必要がある。だが奥の部屋には毒薬ホルダーが集中して配置されており、後ほど予備のKeyを手に入れて事前に装備した状態で突入すれば、虐殺を避けつつKRMを下げることができる。

ついでなので、ここで残る4種のモンスターにも言及しておきたいのだが、それには脱線が伴う。というのは、この顔ぶれ
【FIGHTER】
ID名前所持アイテム
0MAN IN ARMOR(Long Sword)
1MAN AT ARMS(Long Sword)
2LVL 4 FIGHTER(Battle Axe)
3LVL 7 FIGHTER(Ladder)









【MAGE】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0MAN IN ROBESHALITO(Fire)(Fire)
1LVL 1 MAGEHALITO(Fire)(Fire)
2MAGICIANHALITO(Fire)(Fire)
3LVL 7 MAGEDALTO(Deg-Thunder)(Ladder)









【PRIEST】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0PRIESTBADIOS(Needle)(Needle)
1LVL 1 PRIESTBADIOS(Needle)(Needle)
2LVL 3 PRIESTBADIOS(Needle)(Fake Poison)
3HIGH PRIESTBADI(Death)(Ladder)









【NINJA】
ID名前所持アイテム
0KIMONOED MAN(Food)
1LVL 1 NINJA(Food)
2LVL 3 NINJA(Real Poison)
3HIGH NINJA(Ladder)









を見れば分かるように、これはWizⅠの地下4階でBLUE RIBBONを守っている連中が元ネタなのである。
Level.1の塔内はWizⅠの地下1階を模した造りになっているわけだが、その奥にある出口を抜けるとエレベーターに該当するCaveが開いており、そこから別ルートでLevel.2から3を経由して、Level.4のモンスター配備センター区画へと到達できるようになっているのだ。
ここは元ネタの通り、地下1階からのエレベーター(=Level.1からのCave)を基点とした縦に長い通路となっており、その下端には地下9階まで通ずるプライベートエレベーター(=後半に通ずるCave)が、上端にはその通行証となるアイテムを守る強敵が、それぞれ配置されている。

なお両端をつなぐ縦の通路については、普通に長ったらしい通路というのも退屈なので、もともと他で用いるつもりだった独立のアイデアを流用することにした。
それは対となる2本の通路を設定し、本道である一方には無数のトラップ(ワープポイント)を仕掛け、もう一方の側にあるヒント(柱)を参照することで、それを回避できる…というもの。

ヒント側の通路(中央)の、柱がある場所に対応するように、本道(右側)にワープポイントが仕掛けられており、誤ってワープポイントに入るとハズレ処理用の区画(左側)に飛ばされ、逆さツララのダメージを受けることになる。

ヒントを参考にワープポイントを回避し、上端にあるモンスター配備センター区画までたどり着くと、ここを守る4種のモンスター(上述)と戦闘になる。ここはCave以外に脱出方法のない閉鎖区画になっており、しかも狭い上にモンスターの出現ポイントが中央にあるため、モンスターを倒した後ひとまず区画の外へ出なければ、次のグループが出現しない。

つまり、モンスターを全滅させては脱出→ふたたびLevel.1から、エレベーターCaveを通ってLevel.4へ→縦通路を上ってモンスター配備センター区画に…という手順を4回にわたって繰り返さなければ、第4グループの所持する通行証アイテム(Ladder)を揃えることができないわけだ。

では個別のモンスターの解説に移ろう。まずFIGHTER系は、WizⅢの序盤に登場するMAN AT ARMSと、同じくWizⅤの序盤に登場するLVL 4 FIGHTERを選択。これは他にほとんど候補が無かったので、あっさり決まった。
グラフィックに関しては、前述のようにSir Gawaineを使用。WizⅤからBERSERKERを採用して、グラフィックもxanadu版BERSERKERにするという案もあったのだが、それなら後半にWizⅢBERSERKERを出した方がいいだろうと考え、不採用とした…後半の方がモンスターの需要が多いので、なるべくネタは温存しておきたいのである。
所持アイテムについては、アレンジ版のグラフィックを参考にして、
 
MAN AT ARMSにはLong Sword、LVL 4 FIGHTERにはBattle Axeを持たせる。

次にMAGE系。まずWizⅠからLVL 1 MAGEを出すことは即決として、悩んだのが第3グループ。
WizⅢWITCHあるいはNECROMANCER(←さすがにGARIAN MAGEは却下)、もしくはWizVMAGICIANあるいはCONJURERなどが候補に挙がった中から、けっきょくMAGICIANに決定。
決め手となったのは“最初の3グループまではグループ攻撃呪文(=Deg系)を使わせず、あまり強力な印象を与えないほうが、第4グループのLVL 7 MAGEDALTO(Deg-Thunder)を使ったときのインパクトが強まるのではないか”という考え。
しかし問題は、WizⅠ~Ⅲのイメージ(←クラシック版、アレンジ版ともに)に従ってMAGE系のグラフィックをADEPT(画像左)で統一するつもりだったのが、初っぱなからつまずいてしまった事…まぁ“魔術師といっても全員がジジィというわけじゃなく、レベルの低い奴は若い”というWizⅤのほうが、説得力あるけどね。そもそもWizⅢ(クラシック版)でWITCHELVEN MAGEのグラフィックに、ヒゲ爺(画像中央)を充てた時点で無理があるわけだし。
  
こうして並べてみると、クラシック版WizⅠ~ⅢMAGE全般にADEPTというのは適役だが、さすがにMAGICIAN(画像右)となると違和感を拭えないな…。
所持アイテムについては、“低レベルのスペルキャスターは、アンチョコとして自分の使用魔法のScrollを持ち歩いている”という設定に準拠。

つづいてPRIEST系だが、これはWizⅠだけでキレイに候補が埋まった。
グラフィックはDispaterを採用。ややイメージは異なるけれど、XANADUには僧侶系の敵キャラが他にいないので仕方ない。

所持アイテムのチョイスは、LVL 1 PRIESTについては上述のMAGE系と同じ。ただしLVL 3 PRIESTだけは、元ネタが(なぜか)毒攻撃を行うという点を優先し、毒薬を持たせた。

最後にNINJA系だが、これも同じくWizⅠからの引用で、必要にして充分な編成を組むことができた。
グラフィックについては、Level.3CORSAIRの説明でも触れたように、もともとNINJA役にはAtmieを考えていたので、そのまま変更せず採用。ただし、Atmieが右手で剣を構えている

のに対し、なぜかNINJAは左手に剣を携えているため、本来の画像を水平反転させることで対応した。
 
またGARIAN GUARDも同じく左利きであったことから、CORSAIRについても同様の処置をとる。
 

所持アイテムの選考に関して、LVL 3 NINJAについては他の毒使いと同様。元ネタが、地下4階における経験値稼ぎのカモであることを考慮し、本物の毒薬を持たせることに。
LVL 1 NINJAは特にイメージが湧かなかった事から、やや強引だがFoodホルダーに設定した。このLevelはムダに遠距離を走り回らされる可能性が高いので食糧は豊富にあったほうが良いだろうし、忍者といえば非常食──かた焼きセンベイとか兵糧丸とか──を携帯しているに違いない!という安直な発想もあった。ちなみに数量は“ニンジャ( 2 4 8)”にちなんで2480Foodという、これまたダジャレで決定(笑)。
NINJA最大の特長であるクリティカル能力は、攻撃力を15(=Vorpal Weapon)に設定することで再現を試みた。

さて、mapの説明に戻る。第2区画は第1区画とは逆に、外世界への出口側がドアによって塞がれており、それに伴って塔内も微妙に異なった構造となっている。
まず外世界だが、このように(画像左)入口側の塔は高所にあって、ドアを足場とした2段ジャンプを行うことでしか進入できない。第1区画と同様、うかつにドアを開くと足場が失われて、そこよりも右側にある塔へ登ることができなくなるのだ(画像右)。
 

ただし8つ並んでいる塔は全て、最初の部屋が縦貫通路としてつながっているため、どの塔から進入したとしても違いは無く、とりあえずドアが1枚でも残っていれば進入すること自体は問題ない。

Level.4塔内マップ(第2区画)

問題なのは、縦貫通路から次の(左側にある)部屋への道が一方通行であり、しかもその2つ目の部屋は、出口のほかに何も無いため見分けがつかないという点。肝心の通行証アイテム(Ladder)は3番目の(さらに左にある)部屋に配置されているから、当てずっぽうで突入するやり方では、なかなか全てのアイテムを回収するのは難しい。

Ladder,Keyあり←→出口←入り口(縦貫通路)

そこで、第1区画と同様のWrite Mark戦術…つまり、1番目の部屋に同じように並んでいるMimicを、別々のパターンで倒すことで、各部屋の見分けをつける作戦が効果を発揮するわけだ。
だが今回は第1区画と違って、入り口の選択については制約がないため、常に同じ塔(←最後まで足場の残る、いちばん左の塔が望ましい)から進入し、そこから縦貫通路を1ブロック上がった部屋、次は2ブロック上がった部屋…と、ひとつずつ順番に踏破していく方法も有効だったりする。
どちらにせよ注意しなければならないのは、入口側と異なり、出口側の選択は完全に自由というわけではない点。Ladderが8つ揃う前に、いちばん左の出口に出てしまう(=ドアを開けてしまう)と、足場が失われて残りの塔へアクセスできなくなるため、このルートは最後まで残しておく必要がある。

こうして無事に第2区画も抜ければ、このLevelのゴールに辿り着く。ここにはCaveが2つあり、まずはLevel.5へ進んだ後、またここへ戻ってきて、今度はLevel.1へ帰る…というのが、順当な攻略コースとなるだろう。つまり

Level.1で階段ルートを選択
  ↓
Level.2へ(1つ目のCrownゲット)
  ↓
Level.3(2つ目のCrownゲット)
  ↓
Level.4
  ↓
Level.5(3つ目と4つ目のCrownゲット)
  ↓
Level.4へ戻る
  ↓
Level.1へ戻り、エレベータールートを選択
  ↓
Level.4モンスター配備センター区画
  ↓
後半(コズミックキューブ)へ

こういう流れだな。