火曜日, 2月 17

#03 Version.SのSは・・・

トイポップは最初スペースオペラ風の世界観だったとか、レイディアントシルバーガンの「シルバーガン」がいつの間にか消えてしまった等のように、作っていく過程で内容が変遷してしまうというのは、良くある事だろう。
Version.Sの名前の由来となったSもそれらと同様で、最初はメインに据えるつもりの要素だったのに、気がついてみれば脇に後退し、別のSに取って代わられていた。
それは何かといえば、じつは行商だったりする。

【行商(ぎょうしょう)】peddling/hawking

あれ? ・・・まあShoppingだと単なる「買い物」だわな。
言い訳じみて聞こえるが、Shopそのものが目玉(少なくとも、現状で最大の労力を費やしている要素である)ということで。
特に時間と気力を消耗するのが英文メッセージの作成で、これは前作を作った時も同様。自慢じゃないが英語赤点の常連だったので、この手の作業を能率的に進められず、しかも出来上がったものに全く自信がないという悲惨な状況。
同期のハイドライドⅡや夢幻の心臓Ⅱは日本語表示だったのに、なんでxanaduは(しかもシナリオⅡまで)英語なんだよ!?などと逆ギレする事もしばしば。
「だったら、やらなきゃいいじゃん」と言われそうだが、むしろ前作よりメッセージの数は増えてたりするし。けっきょく、「疲れるけど面白い」って事なのよね。マップ上の仕掛けをさり気にアピールしたり、自分の嗜好を盛り込んだりと、いちばん自由度の高い作業でもあるからだろうな。

話を戻すと、こうなった発端のひとつは、map553より後のマップで行商が行なえず、ちょっとした禁断症状に陥ったことにある。
個人的には行商には反対(少なくとも慎重であるべきと考える)派なのだが、いざ行なえない状況が続いてみると、「こういう方法ならアリかも」などと考え出してしまったのだ。
以下、実例を交えつつ説明していくことにしよう。

【SHOP 99】
(ショップ99)
A:99-Spectacleses990000-Gold
B:99-Red Potions9990000-Gold
C:99-Lamps9990000-Gold
D:99-Hourglasses9990000-Gold
E:99-Candles990000-Gold










前作でボツになった店名(終了認定証を参照)を、新たなアイデアをともなう形で復活採用。
前作のSHOPにあったまとめ買いのアイデアを発展させたものであり、取り扱い数量を多くすることで、ある種の電撃戦(謎のアイテムショップで買ったレアアイテムを高値で売却し、序盤から大金を手に入れる)を防止する効果もある。
Level.1のSHOPでWinged-bootsを安い値段に設定せざるを得なかったという前作の反省を踏まえたものだが、それだけではなく思わぬ副次的効果も生まれた。それは次のSHOPとの連動によって作用する。

【TEMPLE OF MAGICIANS】
(魔法使いのテンプル)
A:Scroll of Death(Death×999)9990000-Gold
After the first
defeat of GALSIS,
most artifacts of
legend were lost.

Only this
remains now.

In the rumor,
greedy dragons
possess
other artifacts.
ガルシスが最初に
敗北した戦いの後、
伝説の宝具の
大部分は失われた。

いま残っているのは、
これだけである。

噂では、残りの宝具は
強欲なドラゴンたちが
所有しているらしい。

















先回りして答えを言ってしまうと、ここでしかDeathは手に入らない。そしてメッセージのヒントからは、残りのフラグアイテム(Dragon Slayer、Battle-Suits、+7 Large-Shield)もまた、「強欲なドラゴン」とやらに大金を払って入手するしかないことが推察される。
CHR=100でCrossを使用するとしても、これらを揃えるだけで2000万Goldが必要で、その大部分は、SHOP 99に指定のアイテムを集めることで工面することになるわけだ。
Hourglassはともかく、なぜRed PotionLampといった基本的なアイテムまで高値指定されていたかという疑問も、これで氷解するだろう。つまり、これらのアイテムを極力使わない縛りプレイを強要するシステムなのであって、このことに気づいた瞬間のプレイヤーの心境を想像してみると、作った甲斐があるというものである。

複雑な文章を英語に訳すのは難しいが、こういうシンプル過ぎるのも悩む。この場合の「~の」は所有格でいいのか、それともofを使うべきなのか? 「魔法使い」は一般的な“Magician”なのか“Wizard”のほうが良いのか?
また数量が問答無用で999個になっているが、これは実際の個数ではなく、アーティファクトの潜在的な性質(魔法的な重さ、あるいは所有者にペナルティを与える効果)という解釈で。同様のものとしては、こういうのもある。
【PENDRAGON'S SHOP】
(ペンドラゴンの店)
A:Vorpal-Weapon(Vorpal-Weapon×999)9990000-Gold
The hero who
obtains this sword
will become
the next KING.
However if
others try to
touch this,
catastrophe
will come.
この剣を
手に入れた者が、
次の
なるであろう。
しかし
資格の無い者が
触れようとすれば、
大いなる災いを
招くだろう。














しかしnext kingという俗っぽい響きは何とかならんか・・・。

あるいは単純に、物理的な重量を表わす場合として
【SPEAR SHOP"GUNGNIR"】
(槍の店"グングニル")
A:Spear
1000-Gold
B:10-Spears(Spear×10)9800-Gold
C:100-Spears(Spear×100)95000-Gold
D:Heavy-Spear(Heavy-Spear×999)10000-Gold
Heavy-Spear is
really very HEAVY.
If your strength
is weak,
I never recommend
this for you.
Heavy-Spearは
本当に
とても重いです。
腕力が弱いのなら、
とてもお薦め
できません。















ちょっとややこしいが、通常のSpearについては行商用に一括購入(または売却)するためのもので、こっちは実際の数量をあらわしている。
まとめ買いすると1本あたりの単価は安くなる設定だが、現時点では価格は暫定のもの。行商する事でどの程度の差益が生み出されるかというバランス調整が、これまた頭の痛い問題なんだよね。
この他にも、より深いLevelで手に入れたアイテム類を売却するための行商用SHOPを幾つか設定する予定だが、ここでは省略。中には行商用と見せかけて利益を得られない価格設定だったり、そもそも他の売却先が存在しないトラップ商品も混ぜるつもり。

ボツになったアイデアでは、Armor全般について「数量」を「重量」と見なして扱うということも考えた。つまり、
Leather-Armor(Leather-Armor×30)
Ring-Mail(Ring-Mail×50)
Full-Plate(Full-Plate×70)
+2 Leather(+2 Leather×20)
+2 Ring-Mail(+2 Ring-Mail×40)
+2 Full-Plate(+2 Full-Plate×60)









こんな感じで、材質の重いArmorほど「重量」が増えることと、同じ材質でも魔法の掛かったArmorは軽いという、D&D以来の伝統を導入するわけだ。
しかし今回は行商が主要テーマとなる関係上、「数量」と「重量」が混同されてしまうデメリットが大きいという結論に達し、このアイデアは不採用、一部のアイテムにのみネタとして用いることにした。

少し話を戻して、定数を揃えるタイプのアイテム(小クエストと言うべきか)を扱うSHOPがもうひとつ。
【USED SHOP "ZODIAC"】
(中古商品店"ゾディアック")
I deal in these
goods by the DOZEN.
これらの商品は
ダース単位で取り扱っています。
A:Daggers(Dagger×12)10000-Gold
B:Short-Swords(Short-Sword×12)10000-Gold
C:Long-Swords(Long-Sword×12)30000-Gold
D:Broad-Swords(Broad-Sword×12)90000-Gold
E:Mittars(Mittar×12)12000-Gold
F:Chain-Mails(Chain-Mail×12)90000-Gold














いかにも赤い宝箱から出てきそうなアイテムばかり扱っているが、1ダース全てをモンスターから得られるとは限らない。
1個だけは塔内に隠されているかも知れないし、そもそも全部で11個だけしか無いという可能性もあるわけだ。

次にRed Potionとも関連するのだが、
【FOOD SHOP】
(食料品店)
A:100-Food100-Gold
B:1000-Food1000-Gold
Disasters caused by
the magic of GALSIS
and its servant
monsters ruined
fertile farmland.
And now we are not
able hardly to
harvest crops.
ガルシスの魔力によって
引き起こされた
天変地異と、
その配下の怪物によって、
肥沃だった農地は荒れはて、
今や我々は、
ほとんど作物を収穫することが
出来ません。














行商可能という状況下ではほとんど存在価値が失われるFoodの要素を、価格を高騰させることで無視できない課題に引き上げる。
ある程度レベル(HP、WIS、アイテムEXP)アップした後は、Foodを買って消費するよりも、餓死寸前になってからRed Potionを飲むほうが安上がりなわけだが、本作ではRed Potionが貴重品扱いなので、それも難しい。
まだテストプレイも行なっていないので確信は持てないが、おそらくレベルアップを極限まで控え、Foodも買わずHEALERSでの回復を多用することになるのではないだろうか。

楽しいけれどさすがに疲れてきたので、そろそろお遊びも入れてみる。
ふざけるなと怒られそうだが、こういうのも混ぜないと、モチベーションを保つのが難しいのも事実なのよ。
【MAGIC SHOP "SNOW RAIN"】
(魔術ショップ "スノー・レイン")
A:PHOTON LANCER
GENOCIDE SHIFT
(Deg-Thunder×100)5000000GP
B:DIABOLIC EMISSION(Deg-Tilte×30)7500000GP
Mistress of the
night sky said that
she was able to use
a lot of magics,but
in xanadu was not
able to use only
magic of REINFORCE.
私は数多くの
魔法を使えるが、
リインフォース
魔法だけは
ザナドゥでは使えない、と
夜天の主は言った。














えー、今ちょうどサウンドステージ02の後半なので、そろそろSnow Rain聞いてボロ泣きする予定。
夜天の主なら、もっとたくさんの呪文を取り扱うべきのような気もするが、とりあえずxanaduつながりで思いついた物のみ列挙。
しかし「ミストレス」と言うと、ロングドレス着て豪華な屋敷でパーティ開いてるオバサンってイメージがあるな。普通に「マスター」にしたいけど、この辺は英語だと厳格だよね。エヴァの「ファーストチルドレン」も“1st child”らしいし。
なのは本スレで何度かリインフォースの名前の由来が話題になったけど、俺以外の誰もハイドライドⅡネタを挙げてくれなかったのは寂しかった。解毒の呪文“DETOXICATE”も当時は意味不明だったけど、今や「デトックス」で普通に通じるし、時代の流れを感じるわ。

関連して、さらに2つ。
【SWORD SHOP "LAEVATEIN"】
(剣の店"レヴァンティン")
A:100-Giant-Slayers4976000-Gold
B:100-Luck-Blades4976000-Gold
Blazing Flame
general said that
a special sale was
done in her shop,
and the price of
all goods was
49760Gold per one.
当店では
特別セールを
実施中で、
全ての商品の
価格が、1本あたり
49760ゴールドです、と
烈火の将は言った。













【WEAPON SHOP "GRAF EISEN"】
(武器店"グラーフアイゼン")
A:Disrupt-Mace(Disrupt-Mace×999)9500000-Gold
The Iron Hammer
Knight said that
Disrupt-Mace
disrupted
everything by the
extraordinary
WEIGHT.
Disrupt-Maceは、
とてつもない
重量によって
全てを
崩壊させるのだと、
鉄槌の騎士は言った。












英語のファンサイトによると「烈火の将」は“Blazing(Flame)general”らしい。将といっても少人数なんだからcaptainのほうがしっくり来ないか? 指輪物語の魔王も“black captain”だったし。その点、「鉄槌の騎士」は分かりやすくて助かる。
シグナムはダジャレなんて言うキャラじゃないが、なぜか取り扱い商品を考えたらこうなってしまった。Disrupt-Maceは上述のHeavy-Spearと同じく、数量ではなく重量という設定。

すっかり長くなってしまったが、ひとまず今回はここまで。

0 件のコメント: