それらの在り処についてのヒントは、コズミックキューブ内の某所──要するに“まだ未定”という意味だ(笑)──にいるEVIL EYESから得ることができる。元ネタでは情報料を払う必要があったのに対し、本作のEVIL EYESは無料でヒントをくれるイイ奴である…まぁXANADUのシステム上、そうするしか無かったんだけどね(笑)。
メッセージの容量がSHOP1軒では収まり切らず、2軒分をフルに費やしてしまったぐらいなので、商品を取り扱う余裕など無い…まぁ元ネタで売られていた2種類のROBEや、盗むことができるGOLD MEDALLIONに該当するアイテムはXANADUに見当たらないため、どちらにせよ再現は難しかったわけだが。
まず1軒目のメッセージSHOPでは、Qアイテムのうち2種類についてのヒントが提示される。その前半は
【EVIL EYES】 (イビルアイズ) | |
---|---|
My eyes see what mortal eyes cannot. Through the mists I see... One equipment lies guarded on the untrodden lair of a old dragon! | 我が瞳、 死すべき瞳に 見えざるものを見る。 霧の向こうに、見えるぞ… 装備のひとつが、 人跡未踏の 古き竜の寝ぐらで 守られている! |
というもので、+7 Large Shieldを所持しているのがDRAGON ZOMBIEであることを示している。なるべく元ネタ(“ETHEREAL FISTS OF COPPERY DEMON”)の語感に近い文章にしようと、思いついた言葉を片っ端から翻訳サイトに放り込んでみたのだけれど、芳しい成果は得られず、結局あまり原型をとどめない内容になってしまった。
Qアイテムのうち+7 Large Shieldは、Deathと並んで最も実用性が高いと思われる(←ゆえにVer.Dでも、手に入るのは一番最後とした)ので、簡単には見つからない場所に配置されている。
まずはコズミックキューブの後半で、正しい分岐を選択すれば、このような区画に到達できる(←これまた正確なルートまでは未定だが、塔の部屋数の都合上から、Level.9であることは決定済み)。

右にあるメッセージSHOPでは、以下のような文章が提示される。元ネタがWizⅡの地下1階、MAGIC ARMORに接触するためのヒントであることは言うまでもない。
The SHIELD you seek,to bring to the fray. Lies 4 steps ahead, but 3steps away. | そなたが求めるSHIELDは、 4歩先にてそなたを待つ。 しかるに3歩を 越えて歩んでも、 その場所まではたどり着けぬ。 |
元ネタのワープゾーンは一歩手前に戻されるだけだったが、本作では少し厳しくなっており、ハズレルート処理区画へと飛ばされる(←これ自体が、ひとつの引っかけにもなっているわけで…詳しくは後述)。
このワープゾーンを突破する方法を考えるのが、最初の試練となる。もちろんXANADUにはMALORの呪文など存在しないため、ワープで越えることはできない。ということで、ここは“通路上を往復しているモンスターが、ワープゾーンと重なっている瞬間に交戦することで通り抜ける”のが正解。
こうしてワープゾーンを突破し、左下にある塔の入り口を抜けると、また同じような区画となっている。これを繰り返しながら進むわけだが、区画ごとにワープゾーンの位置が微妙に異なっており、

のように、敵と交戦するタイミングを計りにくい位置に設定されているケースもある。何度もワープで飛ばされたり逆さツララのダメージを受けることにより、プレイヤーがストレスを蓄積する展開になればしめたもの。+7 Large Shieldを守る、真の罠の存在に気づかないまま通り過ぎてしまうことになる。
その真の罠とは、3つ目の区画にあるワープゾーンである。他の区画にあるワープゾーンは、ハズレルート処理区画へと飛ばされるのに対し、この区画のワープゾーンだけは、(見た目はハズレルート処理区画にそっくりだが)当たりルートに通じており、ここを抜けることが唯一、+7 Large Shieldを所持するDRAGONの居場所へたどり着く方法なのだ。
これに気づかず「どうせまたハズレルートだろ」と早合点してリセットしてしまったり、ワープゾーン自体を(モンスターと交戦することで)突破してしまうと、+7 Large Shieldを手に入れることはできない。
ちなみに、当たりルートの存在に気づかずそのまま進むと、その先の区画にはワープゾーン以外の脱出手段が無いため、けっきょくワープゾーンからハズレルート処理区画へ飛ぶことになる。
またヒントメッセージはダブルミーニングになっており、“4 steps ahead”は「次の区画へ通じる塔の入り口が、4ブロック目に存在する」という表向きの意味と、「+7 Large Shieldは、4つ先の区画にある(ただし、当たりルートの存在に気づかなければ到達できない)」という裏の意味の、両方を兼ねている。
グラフィックに関しては、もちろんドラゴン系の中から選ぶとして、すでにLITTLE DRAGONとMIST DRAGONが使用済みであることから、もうCOPPER DRAGONしか残っていないんだけど、どうもカラーリング的にしっくりこない上に、Ver.D-exで採用済みという事もあって、あまり気が乗らない。
そこで、デカキャラであるRed Dragonの画像を縮小してみたらどうだろう?と試してみたところ、なかなか悪くない印象…圧縮の過程で色味が変化してしまうのか、“炎の朱色”と言うには、やや茶色がかったカラーリングになってしまった(画像左)が、DRAGON ZOMBIEの“腐ってる”感を表現するには、むしろ程良い色合いと思えなくもないな(笑)。
それに色の変更を完全に自由な形で認めてしまうと、収拾がつかなくなる(←Wizパロディのモンスターの場合、元ネタの画像ファイルから抽出した色をXANADUモンスター側に塗ることで、よりオリジナルに近づけることが可能になる等)ため、ここは自重して圧縮のみ許容することにした。
ついでに、とりあえずROCKLOUSEを充てたものの、今ひとつ「これじゃない」感が拭えなかったSPIDER系について、同様にMarivouxの画像を圧縮してみると、これが見事にハマったので即座にチェンジした(画像右)。


DRAGON ZOMBIE以外のグループについては、グラフィック的に“赤系統のドラゴン”という縛りが生じたことで、ほとんど考える必要もなく決定…せいぜいFIREDRAKEについて、WizⅢとWizⅤのどちらから引用するか迷ったぐらいである。
ここで決め手となったのは、「出現ポイントが到達の困難な場所である以上、そこそこ重要なアイテムを持たせるべきだろう」との考え。となると“中堅どころ”という印象のWizⅤ版より、登場が終盤でレアアイテムの所有確率も高そうなWizⅢ版のほうが、妥当だろう。
【RED DRAGON】 | ||||
---|---|---|---|---|
ID | 名前 | 使用する魔法 | 所持アイテム | |
0 | DRAGON | ブレス(Deg-Thunder) | (+4 Large Shield) | |
1 | FIREDRAKE | ブレス(Deg-Thunder) | (+4 Large Shield) | |
2 | FIRE DRAGON | ブレス(Deg-Poison) | (+5 Large Shield) | |
3 | DRAGON ZOMBIE | ブレス(Deg-Poison) | (+7 Large Shield) |
所持アイテムのチョイスとしては、そこそこ強力そうな装備類の中から適当に…みたいな方向で。べつにShieldで統一しようというつもりも無かったのだが、稀少性を感じさせつつ、攻略の難易度にあまり影響を与えないものと言えば、Shield系が一番なんだよね(←武器とヨロイはSHOP販売が基本。魔法とマジックアイテムは攻略に関連したり、所有していても不自然じゃない敵に持たせるケースが多いせいで、逆に“それ以外”のケースを設定することが難しくなってしまったのである)。
途中の各区画に配置されているモンスターは、以下の通り。
魔法(←それもDeg系)の使い手が多いのは、ワープポイントを突破するために交戦する際、避けられないダメージを与えることが目的…これも逆さツララと同様、プレイヤーのストレスを増加させ、当たりルートの存在を気づかせないようにするのが目的だ。
【PRIEST】 | ||||
---|---|---|---|---|
ID | 名前 | 使用する魔法 | 所持アイテム | |
0 | SOLEMN FIGURE | BADIALMA(Deluge) | (Deluge) | |
1 | DRUID | BARIKO(Deg-Mittar) | (Deg-Mittar) | |
2 | GNOME PRIEST | BADIAL(Mittar) | (Lamp) | |
3 | PRIEST OF FUNG | BADI(Death) | (Gold) |
まず1番手はPRIEST軍団。最初からいきなりDeg系の使い手をぶつけて、交戦する際にダメージを強制されるのも酷だろうと考え、通常魔法が主体のモンスターを選んだ。
ただし第2グループのDRUIDだけは、BARIKO(Deg-Mittar)を使ってくる。これはBARIKOがWizⅤ限定のマイナー呪文であり、さらに使い手も少ない(←プリースト呪文の使用上限がレベル4なのはTOGA LLAMAぐらいだが、これはグラフィックの問題から採用できない。そこで次善の策として、本来ならレベル5呪文を使えるDRUIDに、BARIKOを唱えさせることにした)ため、ここで登場させるしか無かったのだ。
第1グループと第2グループは同一の存在であり、大半のパラメータは一致している。名前については、単に第1グループが不確定名というだけの話で、使用魔法が異なる(←所持アイテムも、それに準拠)のは、元ネタの再現性を高めたい&攻撃バリエーションをなるべく豊富にしたいから。
グラフィックに関しては、Level.4のモンスター配備センター区画にいた連中と同様、PRIESTの標準であるDispaterで。

つづく2番手はMAGE系。
【MAGE】 | ||||
---|---|---|---|---|
ID | 名前 | 使用する魔法 | 所持アイテム | |
0 | MAN IN ROBES | TZALIK(Thunder) | (Thunder) | |
1 | WARLOCK | LAHALITO(Deg-Thunder) | (Rod) | |
2 | ELVEN MAGE | MADALTO(Deg-Poison) | (Rod) | |
3 | DARK WIZARD | LADALTO(Deg-Corrosion) | (Rod) |
ここから、いよいよDeg系魔法の使い手が猛威をふるうようになってくる。倒せば倒すほど、より強力な使い手が新たに出現するわけで、あえて倒さずにスルーするのが正解(←とくに今回の場合、第1グループは通常魔法しか使ってこないし)なんだけど、おそらく気がついた時には手遅れだろう。
なぜなら区画内は9ブロックの横幅しか無く、その中央にモンスター出現ポイントが設置されているため、出現ポイントを画面外にスクロールアウトさせる(=次のグループを出現させる)ことができない。従って、次に登場するグループの強さを知るには、いったん区画外へ離脱するしか無いわけだが、そうやって離脱して再び戻ってくるまでに、レベル間の移動(=強制SAVE)は不可避だからである。
なおコズミックキューブ内の区画は基本的に全てこの仕様となっており、同じモンスターを2グループ以上連続して倒すことができない。さらにPRIEST系のようにメジャーなモンスターは、キューブ内の全レベルに出現するうえに見た目(グラフィック)も同じであるため、「どのレベルにどのモンスターがいて、それは何グループ目なのか」を正確に把握することが、非常に困難となっている。
というわけで、こちらもグラフィックはMAGE系の標準であるADEPTを使用。

数多いMAGE系モンスターの中からWARLOCKとDARK WIZARDが選ばれた理由は、WizⅤ限定のマイナー呪文であるTZALIKとLADALTOの使い手であるからに他ならない。
とくにDARK WIZARDは、唯一のLADALTO使いであるがゆえに、コズミックキューブ内に登場するMAGE系の中でも最強に位置づけられる。元ネタのWizⅤにおいても、単純な打撃力(=1ラウンドあたりで与えられる最大ダメージ×出現数)だけ見れば、並みのデーモン連中より強力だったりすることを考えれば違和感がないとも言えるが、あいにくXANADUにはMONTINOのように効果的な対抗手段が存在しない(←敢えて言うなら、HourglassとDemons Ringぐらい)ので、こちらもDeg系魔法で反撃するという荒っぽい対策しか取りようがない。
幸いなのは、MAGE連中は(元ネタに準拠して)所持アイテムがショボいため、魔法で倒してしまっても問題ないことだな…“そいつが実際に所持していそうな品物を、出現アイテムとして設定する”というコンセプトからすると、DaggerやROBE(=Cloth)あたりも候補だったけど、ここは(ほかに登場させる機会もなさそうな)Rodが最適だろうと判断した。
3番手は妖精系。能力的には全くのザコだが、後半グループはカルマ持ちであることに注意が必要。
【SMALL FIGURE】 | ||||
---|---|---|---|---|
ID | 名前 | 使用する魔法 | 所持アイテム | |
0 | SMALL FIGURE | (Needle) | (Candle) | |
1 | DEMON IMP | (Needle) | (Candle) | |
2 | Seelie Court | (なし) | (Demons Ring) | |
3 | Brownie | (なし) | (Demons Ring) |
こいつらの本領は、この後…Deathを入手する過程で発揮されるのだが、その件に関しては後述。
DEMON IMPは、元ネタではHALITOを唱えてくるけど、ここは“炎の魔法”というより“最弱の魔法”という解釈を優先し、Needleとした。状況によっては殺さずに放置し、防具のEXP稼ぎに利用することになるかも…。
グラフィックとしては、“単体では弱小な妖精たちが群れを成している”というイメージから、Grimlockに決定。

所持アイテムについては、一般的な妖精のイメージから連想されるような、“変化・透明化”系の効果をもつマジックアイテムを選択した。
当たりルートに進んだ場合の最終関門となるのが、この美女軍団である。
【BEAUTY】 | ||||
---|---|---|---|---|
ID | 名前 | 使用する魔法 | 所持アイテム | |
0 | Leanan-Sidhe | (なし) | (Mirror) | |
1 | ROYAL LADY | LAHALITO(Deg-Thunder) | (Rod) | |
2 | UNSEEN ENTITY | (Deg-Mittar) | (Red Potion) | |
3 | BANSHEE | (Deg-Mittar) | (Red Potion) |
後半グループのBANSHEE(画像中央)は全く移動能力を持たない(←伝承のバンシーの中には、空を飛び回りながら泣き叫ぶタイプもいるらしいけど、どちらかといえばあまり動き回らない印象であることに由来)ため、ワープゾーンに重なることが無い。
ゆえに“重なった瞬間に交戦して、反対側に抜ける”というテクニックが使えず、DRAGONを目の前にして手詰まりとなってしまうのだ。まぁさすがにノーヒントで手詰まりというのは悪質なので、ほかの場所にもこのモンスターを先行登場させることで、一応のヒントとする。
グラフィックとしては、女性型ということでNEREID(画像左)を採用し、それに基づいて、残る前半グループの選定を行なった。



ROYAL LADY(画像右)は鉄板として、計算外だったのはROYAL LADYに不確定名が存在しないこと…こうなると第1グループは別のモンスターを充てる必要があるものの、なかなかイメージに合致するモンスターが見当たらない(←雑魚モンスターにソーンというわけには行かないし、WITCHはMargeのほうがイメージに近い。それ以外の女性型モンスターは、いずれもピンと来ない)ことから、Wizネタを離れてオリジナルで行くことにした。
そして閃いたのが「バンシーとブラウニーが登場するのだから、ここはジーンダイバーつながりでリャナンシーなんてどうよ?」というアイデア(←あいにくティル・ナ・ノーグは女性型どころかモンスターですら無いので、プグラシュティク3兄弟が揃わないんだよなー)。
斯くして、どうにかグループを埋めることはできた。なおBANSHEEの使用魔法がDeg-Mittarなのは、“泣き叫び”が精神系の攻撃というイメージから。所持アイテムに関しては、とくに設定面と因果関係のあるようなものが思いつかなかったので、かなり適当。
そしてこちらは、ハズレルートに入ってしまった場合の4番手となるSAMURAI系。
【SAMURAI】 | ||||
---|---|---|---|---|
ID | 名前 | 使用する魔法 | 所持アイテム | |
0 | MAN IN ARMOR | HALITO(Fire) | (Food) | |
1 | RONIN | HALITO(Fire) | (Food) | |
2 | SAMURAI | MOLITO(Deg-Deluge) | (Magic Glove) | |
3 | MIFUNE | MOLITO(Deg-Deluge) | (+6 Small Shield) |
第4グループのMIFUNEは“レアアイテム所持率が高い”という元ネタに準拠して+6 Small Shieldを所持しているが、これは当たりルートの存在に気づかなかったプレイヤーに、ヒントメッセージで言及された“そなたが求めるSHIELD”であると勘違いさせることを期待した、トラップも兼ねている。
RONINの所持アイテムはFoodだが、数量はゼロ! 浪人だけあって、俸禄が支給されていないのだ(笑)。
SAMURAIの所持アイテムがMagic Gloveなのは、本家XANADUからの流用(←グラフィックも同じ)。

こっちのほうが集団でMOLITO(Deg-Deluge)を唱えまくってくる分、単体でしか出現しないMIFUNEより、よっぽど手ごわい…というのも元ネタどおりである。
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