水曜日, 6月 1

メガミマガジン&娘TYPE

日付が改まってしまったけど、31日の分。晩飯時に比較的長い休憩時間がある泊まり勤務だったので、これを利用してD書店へ繰り出し、娘TYPEメガミマガジンを立ち読みすることができた。

メガミマガジン表紙&巻頭特集が電波女。ただし最もページ数が多かったのは、その後のアイマス特集娘TYPEのほうは手堅くシュタゲが表紙&巻頭で、ほかにも手広い作品を取り上げており、そのせいか露骨な角川補正は感じなかった…日常GOSICK、そらおとなども、せいぜい他社の作品と同程度の扱いだったし。
両誌とも取り上げていて印象に残った作品は、DOG DAYSとか緋弾のアリア、それに星空へ架かる橋も、作品の人気としては空気っぽい(←オレ的にショタ作品扱いだからかもしれんが…笑)あたりか。

あの花は、実際の注目度に比べると特に扱いが大きいわけでも無かったけど、まぁキャラよりもストーリー主体の作品だから、最終回のあとから取り上げたほうが効果的かもね…一応めんまのピンナップはあったけど、さすがにエロ要素は無し。Cも似たようなものだったし、ノイタミナのブランドイメージ的にエロい絵はNGって事なのかも。
同じく今期の注目作であるはずのTIGER&BUNNYは、両誌とも扱いナシ。ブルーローズもドラゴンキッドもいい娘なんだけど、リアル寄りなキャラデザのせいで、萌えオタの取っつきは悪そうなんだよな…まぁ作品の評価はウナギ登りだから、こちらも来月以降の動向が気になるところ。
俺的にイチオシである戦国乙女の扱いが小さ過ぎて泣ける…いちおう主人公トリオのピンナップはあったけど、それだけで雑誌を買おうとは思えないし。
夏以降の新作は、ビジュアルの段階で期待できそうなのはR-15ぐらいか…どうもキャラデザの古くさい作品が多い印象。まぁ始まってみないと、何とも言えないが。

いちばん読みごたえがあったのはメガミマガジンの、別冊付録によるまどか☆マギカ特集。声優座談会によると、野中もOPとキャラデザに騙されたクチで、いざ杏子が登場することになってアフレコスタジオに行ってみると、アフレコ現場の雰囲気がヘビーだった(←マミが死ぬ回を録り終えた後だから)ので、面食らったとの事。
本編で語られなかった、さまざまな裏設定も興味深かった…魔女たちの設定(←意外な弱点とか)なんて、よくもまぁこれだけ独創的なアイデアを詰め込んだものだ。ワルプルギスの夜は、もともと1人の魔女だったけど、今は何人の魔女が融合しているような状態だそうな。
魔法少女たちの用いる魔法には、魔法少女になった時点で会得したものと後から修得したタイプとがあり、前者は各人のバックグラウンドを反映するらしい…ゆえに、じつは父親と同じく他人を信じることが意志の根底にあった杏子は、それを否定した瞬間に、前者の魔法が失われてしまい、いま使っている魔法は全て後者に属するものだとか。

虚淵はインタビューの度に、ブラスレイターについて言及してるな…まぁ実際、あの作品を制作した経験(←とくに言及されていたのが板野一郎からの影響)と、とその結果──あまり売れなかったこと──に対する反省は、まどマギという作品を生むための通過儀礼として必要だったんだろうな。
ブラスレイターという作品は、そもそも(ジャンルやキャラなどの)目に見えやすい部分において、売れる要素が致命的に不足していたけれども、それだけじゃなく“いかに上手くエンタメとして昇華させるか”というノウハウ的な面にも問題があったことは間違いない。
ただでさえ“真・善・美”みたいなお行儀の良いテーマが受け入れられにくい時代に、それをオブラートに包むこともせずダイレクトに描こうとしたら、拒否反応を示されるのも当然なわけで。
そして重要なのは「まどか☆マギカのテーマは“折衝”です」と明言されたこと。他者(=異質な存在)とコミュニケーションできないことに対する絶望を訴えたセカイ系の時代から、その絶望を大前提として、それでもなお各人が、互いの信じる価値観を主張して衝突するバトルロワイヤル系…という宇野史観に則って考えるなら、相手を理解をする事をあきらめた上で「なんとか(バトルロワイヤル的に衝突することなく)共存の道を模索しつづけることが重要」というスタンスは、バトルロワイヤル系の行き詰まりの延長上に現れた、正統な後継者(←少なくとも、その可能性の一つ)に見えないことも無いな…確かに。
ただ、そういう観点から分析した批評が現れる前に、脚本家本人からネタばらし的に(←なにしろ公式の意見なんだから、誰が何と言おうと“正解”だし)明かされてしまった事については疑問も残る。まぁ今後(かつてエヴァが辿ったように)、まどマギの2匹目のドジョウを狙った類似作品が量産されれば、その過程で“折衝”というテーマがより深く追究される一方、ユーザーにもその概念が浸透し、新たなジャンルのひとつとして確立されるのかも知れないが…そのあたりは歴史の証明待ちということになるな。

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