水曜日, 7月 21

電撃大王GENESIS 2010 SUMMER

歯の治療を終えた後、いささか眠気を感じたものの、やや無理をして家を出る…まだ歯が完全に固着していない状態で眠ってしまって、歯ぎしりなんてしようものなら、せっかくの治療がムダになるからね。
というわけで通勤電車に乗り込んだものの、まだ出勤時間には余裕があったので、V書店を覗くために最寄り駅で途中下車。ここは近ごろ立ち読みに寛容という気配を感じていたし、ついでに定期券の更新手続きができるというメリットも計算した上での行動だったんだけど、これがドンピシャで、空き時間をピッタリ消化する形でGENESISの立ち読みと更新手続きを完了。

美少年で名探偵でドエス(平野耕太)
表紙とポスターを描いた時点で力尽きたのか、本編は話の導入部だけで終了。“得体の知れない主人公が出てきて、得体の知れない事件の解決に着手した”って事ぐらいしか分からねぇよ! 肝心の部分は全部「次回までに考えておきます」状態なんじゃないかと(笑)。

緋色のマリオネッタ
父親に犯された忌まわしい記憶を封印するために生じた二重人格…って、すっかり手垢の付きまくったアイデアだな。それでも絵柄さえ好みであれば、面白く感じられたのだろう…と、この後の作品を読んで思った。シスターが私服に着替えたらガラリとイメージ変わったあたりは、けっこう萌えポイント高かったんだけど、キャラ全般の描き込み具合に粗っぽい印象を受けたのがマイナス。

あかとき星レジデンス
次第に地球の文化と、それを紹介してくれる地球人に親しみを覚えていく宇宙人…なんともベタな話なんだけど、安定して面白い。けっきょく作画(キャラデザ)さえ好みであれば、特にヒネったストーリーや設定なんて必要ないという事か。

妄想少年観測少女(大月悠祐子)
ギャラクシーエンジェルは大好きだったけど、本性を現して以降のノリにはついて行けないというのが正直なところ。それでも白雪セブンのフェチ描写は、まだ“あくまでギャグですから”という建て前で踏みとどまっていたものの、今回は完全にアクセル踏み抜いてやりたい放題だし。人肌を塗りたい/塗られたいというニッチ過ぎる趣味は、どこに需要あるんだ…。

スズログ
こういうサイバーパンク系も、そう多くないストーリーパターンを消費し尽くしてしまっている感があるなぁ…せめて目新しいアイデアのひとつでもあれば、もうちょっと評価できたのだろうけど。

あしたの今日子さん
2本目の話は、マーリンさんをクローズアップ。確かに出番をもっと増やして、かつ可愛く描いて欲しいところではあるんだが、今回のスク水着用みたいな安っぽい媚売りは遠慮願いたい。

やさしいセカイのつくりかた
IQの高さを持て余して学生時代に苦労した主人公教師が、似たような境遇のヒロインに対しお節介を焼くものの、結局は別の道を選ぶことに…という微妙な距離感の話が1本目で、そこそこ雰囲気は良かった。2本目はギャル系のヒロインが、主人公と1本目のヒロインの関わりを目撃し、嫉妬未満のハッキリしない感情を抱えて懊悩した末、自分らしさを求めて一歩を踏み出す…という、かなりどうでもいい話。これも絵柄は好みなんだけど、単行本を買うには今一歩なにかが足りないんだよな。

夢のクロエ
ステロな高笑いお嬢様かと思いきや、じつは実家は没落しつつあり、節約と地味な生活が身に付いているという、なんとも俺好みのサブヒロイン(←だよね?ヒロインと友達になったわけだし)登場。例によって“なんだかスゴイ衣装”のスゴさが伝わってこないのは問題だが、今号の掲載作品の中では上位の評価。どうでもいいけど“ドライアード”は女の子タイプの妖精で、“知性ある老木”はエントorトレントじゃないのかとツッコミ。

ユメキ
やはり、年上お姉さんに憧れる少年の純愛モノにはならなかったか(笑)…まぁ予想はしてたけどね。つーか初回こそインパクトあったものの、連載になってしまえば毎回同じオチだと読めてしまうわけで、ほとんど意味ないのでは?

エアリセ∞(榎宮祐)
ババアかと思ったらジジイでした…って誰得レベル高すぎだろ! 今回は“男に騙されていた女の子”っていうパターン多いな。もっと相思相愛とかハッピーエンドなのを読みたいのに。

きつねとゆりこ(菅野マナミ)
引っ込み思案の性格を治すために演劇部に入ったとか、それでも話すのは苦手でスケッチブックにセリフを書いてコミュニケーション取ろうとするとか、そんな彼女を見かねて力になろうとするキツネの霊とか、どこぞのギャルゲーで見たような要素のオンパレード。リアルタイムでプレイした経験のある奴が読んだら噴飯モノなんじゃ無いだろうか? こだわりのない俺は、普通に楽しめたけどね(笑)。今のご時世、あんまりオリジナリティーとか考えないほうが、気楽に作品と関わることができて幸せなのかも。

動研。~菜ノ花高校動画研究部~
現実のはねる水面の動きは、アニメにおいて確立された描かれ方とは異なるのか。でも“何を描いているか”を分かりやすく伝えるためには、あえてリアリティにこだわるよりも、多用されている表現のほうが良いという考え方もあるはずで、難しいな。
サボってる部員との衝突みたいな展開に走らないのが、ハックスと違うところ。余計な脱線はせず、手堅く部活モノ・恋愛モノとして平均点をキープしながら、キャラデザの良さで評価ポイントを稼ぐという意図なのだとすれば、(少なくとも今のところ)別に間違ってはいないか。

時の消失請負人
今回のテーマは坂本龍馬。この作品の雰囲気と食い合わせが悪いように感じてしまったのは、メジャーすぎる題材だからか、それとも日本が舞台だからか。あるいはぺージが足りなくて龍馬という人物の魅力を充分に描き切れないまま幕切れを迎えてしまい、話にのめり込めなかった事も考えられる。謎解きとしてもイマイチで、けっきょくライバルの歴史干渉者のしわざでした…というヒネリのない真相、しかも長期連載化を目論むかのごとき引っ張り方というのは、あまり感心せんな。

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