木曜日, 7月 1

アワーズ8月号

臨時シフトがキツいのは毎度のことなんだけど、今日はとくに厳しかった…よくもまぁ無事に務めあげられたものだわ。人事異動に関連するかたちで欠員の多発した今日は特別とはいえ、それとは別件で病欠者が発生しており、今後しばらくは穴埋めに駆り出される機会が増えるだろうとのこと。
臨時シフトも、たまに引き受ける程度ならいい小遣い稼ぎになるんだけど、あまり連続するようでは、こちらの身がもたなくなるので勘弁してくれ…。

そんなわけで帰宅後は爆睡。午後8時半ごろに目が覚めて(←すでにディスカウントスーパーが閉まっている時間であり、ストックの尽きた素麺を補充できない状況。明日の昼飯どうしよう…)、V書店へ向かう。
アワーズが1冊だけ残っていた他にも、メガミマガジン娘TYPEも立ち読み可能という選り取りみどり状態で、しかも代償としては「去年はいい年になるだろう」も在庫アリという完璧なまでの品揃えに感動しつつ、とりあえず今日のところは、アワーズを優先して片付けることにした。

裸者と裸者 ─孤児部隊の世界永久戦争─(原作:打海文三/作画:七竈アン)
同じ少年兵を描いた作品でも、伊藤計劃の作品(「The Indifference Engine」など)に感じられたリアリティが、この作品から感じられないのは何故? 小説とコミックというメディアの違い?(←だとすれば、コミカライズ版ではなく原作小説を読めば印象が変わるのだろうか?) あるいは舞台が(SFとして脚色されてはいるものの)現実世界か、架空の日本であるかの差?(←ほかの作品でもそうだけど、舞台が“架空の日本”というだけで、作りモノっぽさが2割ほど増す気がする)
それとも、作品のカラーが悲観的か楽観的かという問題? ハッピーエンド至上主義者を自認する俺だけど、この手の作品については圧倒的な「現実の壁」が存在するわけで、安易にメデタシメデタシとかやられると、かえって嘘っぽく感じられるんだよね…だから伊藤作品のように「積極的に読みたいと思うようなタイプではないものの、いざ読み始めると引き込まれてしまう」と評価されるのが、理想的なのではないかと。
まぁ「いずれ規制で描けなくなる可能性があるので、今のうちに描いておこうと思った」という作者インタビューから推測すると、この先は悲惨な展開が待っているのかもしれない(←アワーズなら、幼女レイプぐらい平然と載せそうだし)以上、第1話だけ読んで判断するのは早計か。
しかし、この「今こそ描かなければならない」みたいな勘違い使命感はイタいね。「今、そこにいる僕」を作った時の大地丙太郎も「(商売の問題じゃなく)こういう作品を残していく必要がある」みたいなこと言ってたけど、けっきょくアッサリ忘れ去られてしまっているわけで。

惑星のさみだれ
騎士たちの別れのシーンは泣かせる…初代デジモンの最終回を思い出したわ。正直、ヴァンデモン編やラスト2話など一部のエピソードを除いては凡作という評価だったけど、たとえ大して面白くないエピソードであっても、それらを積み重ねること自体に意味があって、その重みがラストの感動を引き起こすんだよね(マクロス7とかも、そうだったな)。ましてやこの作品の場合、積み重ねてきたのが優良エピソードぞろいだけあって、感慨もひとしおだよ。
アニムスとは違って、アニマの転生先については特に伏線なし?

アリョーシャ!
本格的にカルチャーギャップコメディとしてエンジンかかり始めたものの、血なまぐさい連中も引き続き(ギャグ要員のようではあるが)登場するのかね? まぁどちらにせよ大して面白くなりそうにないので、今回で切り。

それでも町は廻っている
あっさりと事件の真相を見破り、それを踏まえた上で(自分も絡んだ)色恋沙汰を無難に解きほぐし、ありものの未編集フィルムをやり繰りして映画を1本なんとかデッチ上げるとは、アクロバティックすぎる…さすが名探偵(笑)。まぁそういう枝葉の部分はサッサと片づけて、映画の内容で笑わせようと意図した上での構成なんだろうし、実際に笑わせてもらったので大いに結構だけど。

天にひびき
冒頭のシーンが「ここがあの女のハウスね?」にしか見えない(笑)…いや、元ネタよく知らないんだけど、たぶん修羅場展開やらかしそうな地雷系ヒロインなのだろうと勝手に想像。で、こっちの新キャラは全然そんな感じじゃなくて、身構えていたのに見事に肩すかし食らったという…まぁドロドロ展開なんて願い下げなんで、この方がいいんだけどさ。
個人的にはずっと「低空飛行」という評価のまま惰性で読み続けているだけなので、ここいらでテコ入れに新キャラ投入し、状況を掻き乱して話を進めるという方法も悪くないと思う。

ナポレオン~獅子の時代~
ミュラの性格なんて、ウジェーヌくんの腕を落とせなかったエピソードからも明らかだろうに、意外やナポレオンにとってはそうでも無かったらしい…しかし「お前も兵士だったんだな。ゴロツキかと思ってた」はヒデェ(笑)。
その後の(負傷して搬送されている)ランヌを冗談半分で殺そうとする、小者っぷりを見せたシーンとセットで、ミュラの「騎兵としては優秀だが、それ以上の器ではない」という人物評を描くことで、その惨めな最期の伏線になっているようにも思えた。

ドリフターズ
もう文句ナシに面白いな…今月で単行本購入レベルに到達ということで。やはりエルフは弓矢のほうが得意なのか…ムキになって対抗する与一が笑える。
だが今月のキモはなんと言っても、火薬の作り方にまつわる一連のシーンだな。俺も新人指導で味わった経験あるけど、こういう“知らない相手にモノを教える”行為って、けっこう快感なんだよね…あるいは、テクノロジーが伝達される光景(←もしくはテクノロジー自体?)に対して知的好奇心が疼くのだろうか? そして死者(≒死体)への対処に見える合理的思考とか、それによって彼我の死生観の違いを思い知らされる流れは、無神論者の現代日本人としては激しく同意できるのが、これまた読んでいて心地良いわけで。

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