とはいえ今月は下旬にかけて、またしても夜勤明け+残業の過酷なシフトがあったり、例年よりも早く健康診断が実施されたり(←それに備えて、コンタクトレンズの定期健診に行く必要あり)、貸し出しの予約に出遅れたせいでSFマガジン先月号が今だに回って来なかったり…と、スケジュールが山積みなので、なるべく早めに他の用事を片付けておきたいという事情がある。
そんなわけで、勤務終了後に遅めの昼食を摂って体調を整えたうえ、D書店に赴いてニュータイプおよびアニメディアを立ち読み。いちおう発売直後にV書店とO書店はチェックしたものの、(今月は特にアニメディアがネックとなって)いずれも両誌まとめて立ち読み可能という状態には無かったので、例によってD書店に頼ることに。
しかし今後は、安易にD書店ばかり依存できなくなる恐れがあるかも…というのは、シュリンクされている雑誌の割合が、以前よりも明らかに増えていたからである(←発売直後には普通に読めたアフタヌーン今月号までが、今さらシュリンクされていたし)。まぁ最近は、代償として購入する書籍を確保するのも困難な状況が続いている──毎月のように「不作」を連呼しているような気がする(苦笑)──わけで、需要と供給が足並み揃えて縮小しているのなら問題は無いのかも知れないけどさ。
さて、D書店での状況は互角──両誌とも見本誌形式で、他の立ち読ミストの手に取られていない──だったので、他店で立ち読み不可だったアニメディアを優先して読破することに。
創刊から31周年記念ということで、巻頭特集は読者が選ぶ31年ベストアニメ(←毎年やっている気がするけど、今回“スペシャル総選挙!”と銘打っていたのは、たまたまタイミングが一致したAKBの総選挙に便乗?)。第1位となって表紙を飾ったのがけいおん(←恐らく、これが表紙になる最後の機会だろうな)というのは、主要読者層の視野を考えれば、妥当なところか。
もちろんアニメ史を語るうえで、この時代を象徴する作品として位置づけられるのは間違いないだろうが、再アニメ化される可能性が低い(←無理やり再開させたはずの原作も、なんだか不完全燃焼のまま終わってしまったようだし)ことを考慮すれば、意外と数年後にはコロっと忘れ去られていたりして(笑)。
同じく銀魂も、経緯を考えると再アニメ化は難しそうだし、やはり生き残りは厳しいかね…まぁけいおんと違って原作が継続するなら、そこから連想する形で、アニメ版も忘却を免れるという希望はあるかも。
結局、いわゆるオワコンになることを避けるには、継続的に続編をリリースされるのが一番なんだろうけど、そういった続編モノも、前シリーズと同等以上の成果をあげたケースは少ないことから(←この点でも、けいおんや銀魂は優秀と言えるか)、やはり残る手法としては、コナンやワンピースのように原作を超長期で継続させるか、プリキュアのようにシリーズを重ねる中でブランドイメージの定着を図るか、あるいはエヴァのようなレジェンド級に到達するしか無いか…。
過去シリーズの膨大なライブラリを生かしつつ、コンスタントに供給される関連商品と連動する形でブランドイメージを維持・拡大できるという点では、やはりガンダムは理想的なコンテンツの代表かね…今回もSEEDがランクインしていたけど、これはHDリマスター版の放映中というタイミングの良さもあるか? エヴァにしても、いちおう今回もランキングの圏内ではあったが、Qの公開された後ならばもっと票が伸びたかも。
これらのタイトルを除けば、さほど長期的でもない視野に基づいて選ばれたような作品ばかりが目立つ、単なる人気投票だな…まぁ毎年おなじことを言ってる気がするけど(苦笑)。
その意味では、むしろ(その“単なる人気投票”という認識を共有されているであろう)通常のキャラ人気投票のほうが、分かりやすいと言える…とはいえ、今月はトップが銀さん、2位と3位に夏目&ニャンコ先生という、どちらかと言えば息の長い作品のキャラが上位に並んだというのは、単なる偶然だろうか?
銀さんは上位の常連だったから不思議じゃないとしても、ここにきて夏目コンビが躍進した理由は気にかかる…ひょっとすると総選挙のほうに引っ張られる形で、こちらも(主要読者層が可能な限り)歴代のベストを選ぶという観点から、投じられた票が多かったのかも知れない。まぁアクセル・ワールドや黒子など、今期の作品で初めてランク入りしてきたキャラもいるし、すべての票がそういうワケでも無いんだろうけどね。
銀さんに夏目、プラス黒子といった顔ぶれは、いかにもアニメディアらしいという印象だな。先月号で巻頭特集&表紙を飾った黒子が下位にとどまった点も同様で、もしこれがニュータイプだったなら、あっさり1位ゲットという結果だったに違いない(笑)。
アニメディア 2012年 07月号 [雑誌] |
そんなニュータイプのキャラ人気投票においても、やはりアクセル・ワールドが新規にランク入り──しかも女性部門の黒雪姫だけではなく、ハルユキまでが男性部門に登場するという大番狂わせ(笑)──を果たしており、これは萌えオタ限定ではなく、もっと広い範囲で今期の人気作としての地位を固めつつあるということだろうか?
いちおう原作が電撃文庫ということで、広義の角川補正と捉えられなくも無いが、それよりも今期の作品としては、氷菓やエウレカAOあたりが、露骨に補正を受けている感じだな。とくに前者は、今月の表紙&巻頭特集という扱いだし。
男性部門では、ライダーが不動の1位。来月号では人気がピークを迎えるだろうな…作品そのものが終わりを迎えるタイミングなので、追悼特集を組むほどの余裕は無いと思われるが、それなりのスペースは確保して語られるだろうと予想。
アクセル・ワールドに話を戻すと、今月は別冊付録で、やや多めのページを用いて取り上げられる好遇ぶり。ただし、兄弟作であるソードアート・オンラインとワンセット扱いということで、双方を冊子の両端に分けて掲載していたせいもあり、中央に載っていたトータル・イクリプスのほうが重視されているような印象を受けてしまった。
そのトータル・イクリプスは、インタビューを読む限り、かなり用意周到にアニメ化の企画を進めてきた模様。確かに、世界観の複雑さや内容のヤバさ、それに単純に分量的な問題を考えても、本編をアニメ化するのはリスク高いわな。まずは比較的新しい作品であり、ユーザーの抵抗感も少ない外伝からアニメ化することで反応を伺う…という戦略は間違っていないかも。(本編のアニメ化が、相当にハードルの高い作業となることには変わりないだろうが)
記事内では、ファン代表として諫山創(←進撃の巨人の作者)のコメントも掲載されていたけど、シリーズの魅力を熱く語るあまり、思いっきりネタバレをかましていたのはヒドい…一応すでにネット情報で聞きかじっていた(←コミカライズ版については、たまたま該当するシーンの描かれた回は電撃大王を立ち読みできなかったので、実際に目にしたことは無いのだが)ので実質的なダメージは無いものの、編集部なり原作サイドなりは、原稿をチェックしなかったのだろうか?
Recommendationのコーナーで取り上げられていたのは、LUPIN the Third 峰不二子という女。基本的には作品を褒めるスタンスだったはず(←まぁ実際には、このコーナーに限らずアニメ雑誌というものは須らく、作品の宣伝が目的みたいなものだけど)なのに、どうにも歯切れが悪い。
まず近年のTVスペシャルの方向性に疑問を呈し(←この点に関しては、もはや業界サイドでも前提として折り込まれているんだな…苦笑)、それと対比する形で〝不二子〟を持ち上げるのかと思いきや、こちらについても──オブラートに包んだ物言いではあるが──肩透かしだったと不満げに述べている。
この筆者は7話まで視聴済み、俺は4話まで見て打ち切ったという違いはあるが、「第一印象で抱かせた期待感に、本編が追いつけていない」という点では一致しているわけで、結局は“そういう作品”だったという事なのだろう…早めに切ったのは正解だったか。
「ネガティブな記事ばかりではマズい」という編集部の判断でも無いだろうけど、山本沙代(監督)、岡田麿里(シリーズ構成)、沢城みゆき(主演)の三者が〝不二子〟を語り尽くす座談会…という企画が、別のページに掲載されていた。
監督とマリーが下ネタを含む際どい話題を展開したのに対し、みゆきちは関わらないよう距離を置いていたような印象だったが、これはイメージダウンを避けるためかね? まぁ、どうでもいい事だが。
よくよく考えてみれば、ハズレ作品ばかりの岡田麿里(←比較的評価が高いtrue tearsやあの花も引っくるめて、オレ的には全て駄作という扱い)と、ミチコとハッチンでやらかした監督が組んで、良い作品が生まれるワケ無いんだよなー(笑)…それが見事に騙されたのだから、〝不二子〟という作品の企画自体と、作画・演出スタイルのチョイス(←第一印象の高評価は、ビジュアルイメージに依るところが大きいし)だけはバツグンに良かったんだな…つくづく惜しい。
みゆきちと言えば、図書館戦争への出演をきっかけに、原作者である有川浩との親交を深めていた…というのは意外だった。劇場版・図書館戦争の記事によれば、それが作品やキャラの方向性にも影響を与えたとか。
009 RE:CYBORGは、3D作画を担当するサンジゲンによる、キャラのCG作画についての解説…こういう技術面の話題よりも、作品のテーマとかストーリーに関してもっと知りたいところなのだが、もちろん逆の意見もあるだろうし、そこはバランスと割り切ろう。
劇場版リリカルなのはに関しては、両誌ともページあり、ただし目新しい情報は無し…と足並みを揃えており、やはり放映直前までは徹底して情報を規制するつもりらしい。とりあえずニュータイプの来月号では大々的に特集を組んでくれるようなので、せいぜい期待しておこう。
それにしても、今月号の版権イラストに描かれたヴォルケンのキャラデザに、何とも言いようのない違和感が…いや、1stの巨眼のように「見るからにアンバランス」というわけじゃ無いんだけどさ。むしろ反対に、バランスが崩れないよう(≒旧TVシリーズの絵柄から逸脱しないよう?)意識し過ぎた結果として、3人が3人とも似通ってしまい、特徴の欠落した…言うなればハンコ絵に近いような印象を受けた。
まぁ1stがそうだったように、いざ動いているところを見れば、多少の違和感なんて気にならないとは思うけどね。
Newtype (ニュータイプ) 2012年 07月号 [雑誌] |
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