金曜日, 10月 22

ex.02 思ったより大がかりな作業

前回も述べたように、作り始めた時点では一部のbmpファイルとパラメータを変更するだけの簡単な改良だけで済ませるつもりだったはずが、なぜか睡眠時間を削って没頭してもなかなか終わらない…。
とりあえず昨日から今日にかけての泊まり勤務は待機シフトだし、また運転免許の更新のため電車とバスを乗り継いで遠出しなければならなかったりと、ポメラをいじり回す時間だけは余裕で確保できる見通しだったので、この作業レポートの作成は後回しにして、自宅でPCと向き合える時間の大半を制作の実作業に優先的に振り向けることにした。
その甲斐もあって、どうにか完成が見えてきたところなんだけど、明日から月末進行がスタートするので作業が滞るのは避けられない見通し…今月中に完成させてテストプレイに突入したいところなのだが。
作業レポートについては、上述のように自宅外での空き時間を多く確保できたことで、後追いながら順調に仕上がってきており、暇を見ては適宜アップしていくつもり。

というわけで本題。Level.2は、全8種をドラゴンバスター関連ネタで。まずスケルトン役だが、シナリオⅡに登場する3種のスケルトン系は、いずれも盾やスカートアーマーを装備しているので却下。シンプルに剣だけを振り回しているドラバス版のイメージに一番近い、シナリオⅠのSkeletonを採用する。
HobgoblinがLevel.4へ移籍することに伴い、ビショップ役をWightに変更。もともと“斧を持ってる”ぐらいしか共通点なかったしな(笑)。どうせ変えるならビショップとウィザードを兼用できるデザインのキャラにしようと考え、両者の特徴の最大公約数的なキャラデザとして、最終的にWightに決定した。
またルームガーダーとして、ファフネルを追加。Fire DrakeKentro Saurusのどちらを選ぶか迷って、けっきょく前者に。ファフネルとしては少し痩せすぎに見えるけど、背中に長いトゲの生えてるKentro Saurusよりマシだろうという判断だ。そして炎のブレスの代用として、Fireの呪文をドカドカ吐かせる。

ルームガーダー戦は元ネタのイメージ(←つまりタイマン勝負)に近づけるため、出現数を1体だけに絞り、その代わりHPと経験値を大幅に増やすことで対応。ただしウィザードに限っては出現数を4体に増やし、UN(戦闘パターン)を10番(←魔法をフラフラとランダムに飛ばす)にすることで、浮遊剣による攻撃のイメージを再現してみた。
また元ネタでは、グリーン&パープルウィザードおよびスケルトンにはファイヤーボールが通用しないので、これらのMGR値を全て100とする。
さらにACTを0にして外世界での動きを完全に(←移動だけでなくアニメーションも)封じると、まさに元ネタのルームガーダーそのままの雰囲気が再現できて、思わずニンマリしてしまった。

一般モンスターとしては、まずクローラー役をCRAWLERに。第3グループは強化タイプの性質を再現するため、体力とAGLを高めに。同じく第4グループは、剣では倒せないコレオ・クローラーの性質を再現すべく、D.L.(防御レベル)をBattle-Suits並みに設定した。
そしてゴーレム役も、同様にGolemで。Tasloiも悪くは無かったが、やはり本物には敵わないという事だな。

リーペン役は、Giant StriderAchaierai、さらにAXE BEAKの3候補がドングリの背比べ状態だったものの、アニメーションしている姿を見ると、脚を交互に動かして走行しているようなAchairaiが、いちばん違和感が少ないと思えたのでこれに決定。
なお第3グループはシルバー(元ネタでは体力強化型)、第4グループはオリジナル設定で雛鳥(カルマモンスター)とした。

スティングレイ役として、同じエイ系であるMantariを採用すれば、魚つながりでケイブシャーク役も兼ねる(←やや強引だが)ことができると考えたものの、結局これは不採用に…敵キャラとしての特徴に欠けたのが痛かった。
というわけで“剣では倒せない”という強烈な特徴の持ち主であるロックと、同系統で外観も似ているアイフルの役をセットにしてBgirlを採用。
剣で倒せないのはスライムも同じだが、これは(バットスネークと同様に)イシターあるいはドルアーガ区画のほうで採用されていることから、重複を避けるため採用を見送り。

最後の1種は、テストール役であるChaggrin。これも“回転中は剣で倒せない”という分かりやすい特徴が採用された理由なんだけど、その性質をザナドゥのシステムに落とし込むのは少しばかり厄介。
とりあえず正面防御力をMAXに、逆に側面と背後の防御力をゼロにする。体力と攻撃力は通常程度のまま、AGLを引き上げて高速体当たりを再現。UN(戦闘行動パターン)は、直進と停止を交互に繰り返す3番が元ネタに比較的近いので、これを選択…と、考えてみるとこれはイノサイも同じだなと気づいたので、防御力を平均化したタイプを前半グループに割り当て、イノサイ役も兼ねさせることに。
また第4グループは、こちらも幼生(カルマモンスター)に。まさか同じLevel内に、カルマ持ちが複数種いるとは予想できまい…って、オレ自身が以前Ver.Sでやったネタじゃん(笑)。

さてmapの改変は、当初の構想よりも複雑なものとなった。まずファイヤーボール(Fire)のスクロールなどが、ルームガーダーを倒して直接入手できるようになったことで、旧版でこれらのアイテムを配置していた部屋が不要となったため、それらをメインの塔と接続。

またモンスターの外観が変更されたことで、ゲームブック版ドルアーガのコロシアム区画が再現できなくなってしまった。そこで代わりとして新たに隠し塔を設定し、そこにVorpal-weaponを配置。
ただし、この変更の過程でバグが生じ、どうやっても旧版の入り口を削除できない状態に…いろいろ試行錯誤の末、結局これを仕様として組み込む形でデザインし直すことにした。
旧版で入り口があった場所のすぐ隣に、ダミーの塔を新たに設置し、その奥にある隠し部屋にDaggerを置く。そして旧版ではあまり意味のなかったクローヴィス夫人のメッセージSHOPで、この場所に関するヒントを提示した。

【THE MISSING SWORD】 (失われた剣)
Mrs.clovis said that
If you wanted
to obtain
VORPAL-WEAPON,
it was necessary
to discover
THE TRUE ENTRANCE
of SECRET ROOM.

She added that
the entrance at
which you saw
was an imitation
deluded by GALSIS,
and you had to
break that ILLUSION.
クローヴィス夫人は言った。
もしあなたが
ヴォーパル・ウェポン
手に入れたいのなら、
秘密の部屋に通じる
真の入り口

見つけ出す必要がある。

そして彼女は、
あなたの目に映る入り口は、
ガルシスの作り出した
偽物であり、
そのまやかし
打ち破らなければならない
と、付け加えた。



















“ニセの扉のすぐ隣に、本物の扉が隠されている”というシチュエーションは、イースⅡのティアルマスに似ているのでパロディネタにしようかとも思ったが、さほど面白くないしムダに複雑になるだけと判断、採用は見送った。
まぁこのヒントでピンと来なくても、Acidを使ってローラー作戦を行ない、きっちりマッピングすれば簡単に見つかってしまうだろうけど。もちろん早期に手に入ってしまうとゲームバランスが崩壊するので、Boiardoにガッチリ守らせる。さらに侵入が想定される入り口側にカルマモンスターを集中配置。まぁ、これについてはAcidをうまく使えば反対側から侵入できるので効果は薄いが、あくまでプレイヤーを手間取らせること自体を目的としたゲーム的演出の一環だな。

旧版では、Level.1のCaveからやって来ると、100均SHOPを通過してすぐにLevel.3のCaveに向かうシンプルかつ一方通行のデザインだったが、今回は分岐点を設置。右に進めばLevel.3のCaveへ、左はドラゴンバスター区画へダイレクトに進入できるよう改変した。
もちろん初めて来た段階で挑むには過酷すぎるので、旧版のメッセージSHOP(←Level.3の第3区画のヒントを示したもの)を該当区画に移設し、新たに警告用のメッセージSHOPを配置する。

【NEW SIGNPOST】 (真新しい道標)
Right road : to
THE TOWER OF DRUAGA

Left road : to
THE MOUNTAIN
OF DRAGON

NOTICE!

The road to THE
MOUNTAIN OF DRAGON
is one-way traffic,
and you will NOT be
able to RETURN if
you advance once.
Moreover,this road
is more dangerous.
右の道:
ドルアーガの塔

左の道:
ドラゴン山

警告!

ドラゴン山
への道は
一方通行であり、
一度進めば
二度と
戻ってくることは
できません

しかも、この道は
より危険です。




















さて、こうすると旧版でドラゴンバスター区画に通じていたルート(←Level.3のCaveから進入する)が余剰になるわけだが、こちらは“ドラゴンと戦わずに、メイン塔に進入できるルート”とした。
各区画のつながりについて、新旧の違いをまとめると以下の通りになる

旧Version.D
Level.1→Level.2(100均SHOP)→Level.3へ
Level.3→Level.2(ドラゴンバスター区画)→ドラゴン山→メイン塔
Level.5→Level.2(ドルアーガ・コロシアム区画)

Version.D-ex
Level.1→Level.2(100均SHOP) ┬→Level.3へ
                   ↓
                 ドラゴンバスター区画→ドラゴン山→メイン塔
Level.3→Level.2(メイン塔)
Level.5→Level.2(Vorpal-Weaponの隠し部屋)

旧版でドラゴン役のRed Dragonを倒せるようになる頃には、メイン塔にいる標準的なLevel.2モンスターは雑魚に成り下がり、単なる虐殺になってしまった──まぁ、だからこそ配置モンスターにKephyce Childを混ぜて、「気がついたら殺してしまっていた」というトラップに効果が増したのも事実だが──という点を改善する狙いがある。
この改変により、ドラゴンバスター区画を突破する前にCLOVIS'S SHOPへ到達してしまう可能性が高まったため、取り扱い商品を変更…ここで早々にDeg-PoisonDeg-Corrosionを購入できてしまうと、ドラゴンバスター区画で回転ファイヤーボール(Deg-Fire)を入手する意義が薄れてしまうからね。

最後にドラゴン役について。旧版においてはRed Dragonが務めていたわけだが、これは消去法による選択──ほかにシナリオ2のボスで炎を吐けるのは、外観がドラゴンと全く似つかないHydraと、最終ボスの骨ガルシスだけしかいない──の結果であって、グラフィックの差し替えが可能という前提であれば、最もイメージの近い(←2足歩行タイプのドラゴンだし)シナリオ1版のKing Dragonを採用すべきだろう。
しかしKing Dragonの絵をRed Dragonと差し替えた場合、Level.6(ドルアーガ面)ではKing Dragonシルバードラゴン役として登場することになり、これは明らかに違和感がある…もっと言うなら、むしろブラックドラゴン役が最適ではないか(カラーリング的に)。
ここで注目すべきなのは、上述したようなLevel.2のmap改変により、ドラゴンを倒さなくてもメイン塔へ侵入することが可能になったこと。これは要するに、ドラゴン役を旧版より強化──たとえばHydraに担当させるとか──しても、ゲームバランス上の問題は生じないわけだ。
というわけでHydraのグラフィックをKing Dragonに差し替え、Level.2のドラゴン役とLevel.6のブラックドラゴン役を担当させることに決定。
ちなみにドラゴン役をWhite Dragonにするという案も検討したのだが、確かに2足歩行のヴィジュアルは元ネタのイメージに合致するものの、やはり炎を吐かなくては物足りない…との事で、これは却下された。

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