土曜日, 4月 23

アフタヌーン6月号

今日は予備シフト。待機勤務を充てがわれてラッキー♪と思っていたら、滅多に発生しないタイプのトラブルに巻き込まれた…まぁ他の誰かの責任(もしくは偶発的事故)として扱われる種類のモノだったから、とくに俺が不利益をこうむったワケじゃないけど、どうも近ごろムダにトラブル続きのような気がするぞ。
ともあれ、そんな勤務を終えて帰宅する途中、K1書店を覗いたもののアフタヌーンはシュリンクされており立ち読み不可。その後は家で食事と仮眠を済ませ、万全のコンディションで出かけたV書店はフリー状態だったので、ここでアフタヌーンを立ち読み。

ヴィンランド・サガ
あれから3年が過ぎた…って、またかよ(笑)。ますますクヌート殿下の悪者ぶりに、磨きがかかっていそうだ。
「旦那様が帰ってきたら、奴隷の身分から解放される」というのは、露骨に旦那様の死亡フラグだなぁ…と思ったら、先に大旦那が亡くなりました(笑)。この展開は予想外だったけど、どちらにせよ次回は(やっと)風雲急を告げそうだな。

天地明察(冲方丁,槇えびし)
終戦のローレライ
以来、ようやく当たりと思えるようなコミカライズ企画が来てくれた…冲方作品にかぎって言えば、初の成功じゃないか?(←“女の子がドカドカバキューン”ってパターンばかりだしなぁ…これは作画担当じゃなく、原作の責任だろうけど)。
神社の絵馬が、数学者たちのコミュニティネットワークとして機能していた…という話が、まず面白い。
ちょっと天然が入りつつも、才能があり円満な隣人関係を築いている主人公には好感が持てるし、その主人公を打ちのめした謎のライバルの存在…という導入部の引きも、王道で文句なし。
作画のほうも、特別に上手いとか俺好みというわけじゃないけど、適度な(良い意味でアフタヌーン的な)リアルな絵柄であり、必要にして十分といったところ。このクオリティを保ってくれるなら、単行本の購入は余裕で確定…少なくとも、低迷気味だったアフタヌーンを読み続ける強力な動機になったのは間違いない。

げんしけん 二代目
すでにプロ作家である荻上との合同サークルという形で参加したら、まるで彼女の人気に便乗したかのように見られると気づき、うろたえる藪崎さんは相変わらず善い人だ…つい口走ってしまった「ただ単に、一緒に参加したかっただけなのに」という本音を、荻上に聞かせてやりたい(笑)。
そんなほのぼのムードも、最後に登場したキャラ(←誰だっけ? 素で思い出せん…)のせいで、次回は一転して修羅場?

ぼくらのよあけ
またハックスと同じパターンか…なんでこの作者って、人間の暗黒面を描くのが好きなんだろう? イジメの手口の描写がやたら生々しくて、読んでてウンザリさせられたわ。
フィクションとは(建て前としては“現実に立ち向かう力を養うためのもの”なんだろうけど)、少なくとも最近の風潮としては“嫌な現実を忘れるためのもの”と化しているのが実際のところであって、フィクションの中にまで不快な要素を持ち込んでもらいたくない…というのが正直な気持ち。
というわけで、せっかく6月に単行本第1巻の発売が決まったというのに、買うかどうかは微妙な情勢…。間が悪いと言うべきか、今月号で天地明察という当たり作品が登場したことにより、そちらにアフタヌーン最後の希望を託せばいいや…という気分になってしまったんだよね(←当時はジャンプ最後の希望だった封神演義が、富樫がHUNTER×HUNTERを引っさげて帰ってきたことで急速に色褪せたような感じ)。
ところでAIの名前がデンスケというのは、どうしても電脳コイルを思わせるわけだが、狙って名付けたのだろうか?

臨死!! 江古田ちゃん
サポートセンター編のゲストキャラ、オタッ娘ちゃんの話が可笑しい。まぁ俺も仕事中にストレス溜まると、やたらテンション上がって意味不明の言葉を絶叫したくなる衝動に駆られたりするから、気持ちは分からんでもない(笑)…もちろん、自分の本性を暴露するような危ないマネしないよう、自制してるけどね。

ああっ女神さまっ
なぜかリフトウォー・サーガの、マクロスのセリフを思い出した(←構造上、どんな罠にも抜け道はある…とか何とかってヤツね)。
で、そのマクロスがやったように、罠が効力を発揮する前まで時間を遡って脱出したりして…とか考えたんだけど(←“現在”を司るベルダンディーに、そういう能力があるのかは知らんが)、第三者の介入という、やや掟破りな手法を用いてきたか…次回で明かされるであろう理由は、かなりバカバカしいものになりそうな予感。

イコン
ジョジョ系バトル作品の面白さの本質は、戦闘における強弱の基準が一義的ではないこと…知恵を絞ったり相性の良し悪しによって、どちらに勝負が転ぶか分からないワクワク感にある。
てっきり、この作品もその系列に属するとばかり思っていたのだが、どうやら見通しが甘かったらしい。強さの基準どころか、キャラの立ち位置さえ容易には把握できないし…“こわいオニーサン”よりも“優しげなオネーサン”の方がおっかなかったり。かと思えば、そのオネーサンの甘い言葉を信じれば本当に見逃してもらえるんじゃないか?と思えたり。
果ては“物語がどこに向かうのか?”という方向性さえ、見当がつかなくなってきたぞ。主人公が早々と暗黒面に堕ちる気配を見せるとか、頭脳系バトル物のテンプレ展開(=弱いけど頭の回る主人公が、特殊能力を上手く活用することで状況を切り抜けていく…みたいな)に収まらないながれになりつつあるし。
まぁその“先の読めなさ”こそが、久しく忘れていたワクワク感を喚起させているんだけどさ。何を読んでも「これは、このパターンだな」という既視感に陥って、素直に楽しめなかった身としては、そんな甘っちょろい認識が通用しない暴走ぶりを、素直に歓迎したい。

となりのアナリスト(矢野稔貴)
四季賞受賞者による読み切り。妄想・自虐ネタを乱発する非モテ系主人公…というありがちなパターンかと思いきや、じつはヒロインがアダルトグッズ販売を手がけていたという、エロマンガでよくある設定──その場合、新製品のテストと称して、実際に試す展開になるのがお約束だな(笑)──も混入。
そのどちらにも偏ることなく、内向的だった主人公が勇気を持ってヒロインに告白し、メデタシメデタシ…というポジティブな方向に進んだことで、なかなか読後感の良い仕上がりとなった。新人ということで絵柄はまだまだ未熟だが、この作品の中でも、前半より後半は上達しているように見えた──単に俺が見慣れただけかも知れないが(笑)──ことから、まぁ期待できるのではないかと。

0 件のコメント: