月曜日, 10月 11

天体戦士サンレッド第11巻

アニメディア立ち読みの代償として、O書店で購入。

せっかくなので、この感想も楽天ブックスのブログキャンペーンに応募するとしよう。こちらは前回と違って、紛れもなく①この秋読んだイチオシ本・漫画にカテゴライズされ迷うことはない…のだが、本来なら“イチオシ”という枕詞は唯一無二の存在に対して使用すべきであって、この企画に2口以上“イチオシ”カテゴリーで応募するというのは、もとの言葉の意味からするとオカシイはずなんだよな。まぁ楽天の担当者も、そこまで堅苦しいことは言わないだろうけど。

さて、個人的に前巻の評価はイマイチだったのだが、その原因は新キャラの魅力不足に負うところが大きい。で、その連中は今回も引きつづき登場しているものの、はにわ戦隊の連中はウザい、ノースキングはキモい、闇の使者は話が長いわりにオチが弱い…と、相変わらずマイナス評価しか出てこないわけで。なるべくなら今後は再登場させず、このままフェードアウトすることを希望。

ただし、はにわ連中のウザさを我慢すれば、その登場エピソード自体は良回だったのも事実…かよ子さんの仕事の大変さをたまたま知ってしまい、困惑するサンレッド。その心境を分析し、円グラフ状態で多摩川の空へ大写しにしたハニワ連中に、サンレッドの怒りのキックが炸裂!(笑) 円グラフの一番小さい項目が「奥歯に挟まったニラが取れねぇ」というオチも秀逸だった。

今回からの新キャラとしては、チーム・アフリカが出オチくさいな…とくに“草食系”怪人(←オーソドックスに肉弾戦を挑む“肉食系”怪人に対し、こちらは頭を使うべきと主張しつつ作戦会議ばかり)の連中。 いわゆる“草食系男子”から連想して思いついたネタなんだろうけど、もともとサンレッドの世界観というか企画コンセプト自体が「特撮ヒーロー物の“お約束”に対するズレ」を基礎としている以上、そこへ更に「お約束からズレている」ことが特徴というキャラを登場させても、屋上屋を重ねるだけで、今ひとつ面白さに欠けるっていう…。

逆に今回からの新キャラで良かったのはディメンジョンドア──作者にTRPG履歴を問いたくなるネーミングである(笑)──だな。サンレッドを異次元に閉じ込めるという、珍しくまともなピンチに陥れたのに、食事や遊び相手(ウサコッツ)を差し入れるとか一体なにを企んでいるんだ(笑)と思ったら、じつはレッドさんのサプライズ誕生パーティをフロシャイム総出で準備していた…という心温まるオチでした。
レッドは物心つく前に両親を亡くしており、誕生日が不明…というのは鬱展開の伏線にも見えるけど、この作品でそんな誰得エピソードやらないか。

そしてウナギ怪人サンダーウナ。愛用の武器・エレキステッキは高圧電流を発するが、それ単体で武器として成立しており、べつに怪人の身体から電力を供給する必要はない…というか“ウナギ怪人”であって“電気ウナギ”ではない、という肩透かしっぷりが、いかにもフロシャイムの怪人らしい(笑)。

怪人ではなくヒーロー系の新キャラとしては、森林戦隊グリーンレンジャーのリーダー、ナチュラルグリーンが登場。「グリーンって、戦隊モノでも地味じゃないですか」とか身も蓋もないことを言いつつ、武器としてブーメランを使用するなどリスペクトも抜かりは無い。
・・・で、その投げたブーメランが敵に命中する直前で反転し、後ろで傍観してたサンレッドを直撃するわけだが(笑)。

いっぽうレギュラーキャラの中では、ファミレスで子供を大声で叱るDQN親に説教したり、タケノコ掘りで土属性としての本領を発揮し株を上げたアントキラー先輩と、長風呂して水分を吸い込み、お肌ツヤツヤになったカーメンマン(←「カーメンじゃなくて乾麺だな」とツッコんだのは、恐らく俺で100万人目)がポイント高し。
逆に、せっかく「TVのヒーローモノのような感じで」と対決の段取りしたのに、サンレッドのパンチ1発で台無しにされたサキューンは可哀想だった。

だが今回で最大の注目エピソードが、レッドとかよ子さんの馴れ初めであることに異論の余地はあるまい…いやぁ、姉さん女房だったというのも驚いた(←でも言われてみれば納得)けど、まさかかよ子さんの方から家に連れ込んだとは!
まぁ略奪愛というわけじゃなし、売り言葉に買い言葉で、その場の勢いで持って行っちゃったんだから仕方ないか。しかしそういう経緯なら、レッドがヒモやってても文句は言われないわな。


価格にブレの生じやすいBDは仕方ないとして、定価に固定されている(←amazonのように古本や業者売りを並列に取り扱ってるわけでもなし)はずの書籍でも価格が表示されないのは、さすがにどうかと思う。

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