火曜日, 5月 28

ドルアーガの塔 FLOOR.21

【FLOOR.21】
宝物①鎧一式(プレートメール、ヘルメット、ガントレット、いずれも防具ポイント:2)
②ドクロの盾(防具ポイント:1)
③モンスターの盾(防具ポイント:3)
④巨大な目の盾(防具ポイント:4)
⑤食料10食分
⑥レッドポーション(体力ポイントを原体力ポイントまで回復)
⑦ホワイトポーション(体力ポイントを6ポイント回復)
⑧ブルーポーション(体力ポイントを10ポイント回復)
⑨シミター(武器ポイント:5)
⑩レッドソード(武器ポイント:4)
⑪黒竜の牙(スケルトン6体が現れて敵を攻撃)
⑫イラニスタンの油(敵1体を焼き殺す)
⑬グリーンアミュレット(ワープする祭壇を利用できるようになる)
⑭ウイングブーツ(攻撃力と防御力が1ポイントずつ増加)
⑮霧の玉4つ(霧を発生させ、敵の目をくらます)
⑯アルカニウム鉱(不明)※
⑰情報
出現方法①赤い羽飾りの店で金貨100枚を払う
②③④赤い羽飾りの店で金貨50枚を払う
⑤自由な野良犬の店で金貨30枚を払う
⑥雨の妹の店で金貨50枚を払う
⑦⑧雨の妹の店で金貨30枚を払う
⑨三本の抜き身の店で金貨50枚を払う
⑩三本の抜き身の店で金貨30枚を払う
⑪⑫⑬トウトアモンの黒き祭りの店で金貨10枚を払う
⑭トウトアモンの黒き祭りの店で金貨50枚を払う
⑮トウトアモンの黒き祭りの店で金貨100枚を払う
⑯トウトアモンの黒き祭りの店で金貨500枚を払う
⑰ジプシーの老婆と話す
階移動①階段⇔22階
②エレベーター⇔25,28階※※
※リメイク版のみ
※※使い方を知っている必要あり

ここからは第2巻に突入。すでに第1巻において、食堂・コロシアム・宿屋といった施設が登場することで、モンスターたちが普通に生活を営んでいる様子が描写されてきたワケだが、この21階の商店街や25階の「船」による遠出イベントによって、ドルアーガの配下たちが近隣に勢力を拡大しつつ人間たちを隷属させている状況が、より具体的に描かれ、リアリティを感じることができるようになったと思える。まぁ、そのせいで逆に「第3巻の立体迷路って、何のために造られたんだ?」(←ただひたすら、あちこちにギルを走り回らせるという目的だけに特化しているとしか思えない)という違和感が強調されることにもなってしまったが(笑)。

一方、作り手側の観点に立つと、第2巻のスタート地点であるこの階には、
①普通に第1巻をクリアして、ここにやって来た。
②第1巻の20階における行動選択の結果、あるいは第2巻において降伏したり囚われた結果として24階に送られ、そこから逃亡してきた。
③第2巻から本作をプレイし始めた。
…といった多様な経緯のプレイヤーが訪れることが想定され、それらの状況をある程度均一化するために、商店街という施設が効果的だという考えもあったのではないかと思われる。
なお、②のケースでは、唯一の所持品である銀のフォークを売却することで金貨300枚が得られるし、③のケースでは、①のプレイヤーとの格差を埋め合わせるためとして、同じく金貨300枚が与えられている。この金をどのように用いるかという事だが、まずは金貨100枚で鎧一式を購入し、次に金貨50枚ずつを払ってシミター、目玉の盾、ウイングブーツを買うのが無難だろう。残った金貨50枚の使い道については取りあえず保留しておき、その後のプレイ状況に応じてポーションなりマジックアイテムなりを購入すればいい。
旧版ならば、ここからでも立て直せるだろうし、リメイク版にしても、ベストの状況から逸脱してしまった時点でアルカニウム鉱は諦めざるを得ないため、逆に気楽だろう。普通にプレイしていれば、どんどん金貨が貯まっていって、むしろ使い道に困るほどだったりするし(笑)…初プレイ当時はポーションを10本ほど買いまくった上に、それでも金が余ったから仕方なく食料を追加購入したものの、けっきょく手をつけないまま終わったなぁ(←もったいない話だ)。

だがリメイク版でアルカニウム鉱の購入を目指すのであれば、事情は一変する。ムダ遣いが一切できないどころか、可能な限りポーションの消耗も控えるために、各階にある食事スポットを有効利用するなど、徹底した切り詰めを行なう一方で、カネを稼ぐ方法も極限まで考え抜く必要があるのだ。
まず、この階ではクルスの助言に従って、不要な武器──斧と鎚矛、それにレッドソードおよびホワイトソード(←それぞれ金貨20枚ずつ)、そして十文字槍(金貨30枚)──をすべて売り払い、合計で110枚の金貨を稼ぐこと。第1巻から持ち越してきた分の48枚と合わせて、これで158枚となる。

しかし「使えない武器は金に替えろ」という助言は、ほんとに身も蓋もないな(笑)。まぁ他にも、14階のフレイヤーとの会話でプロ野球ネタをやったり、28階のミノタウルス戦で呪文の選択肢の中に“NAMCO”なんてのがあったけど、それでも作品世界の雰囲気がぶち壊しにならずに済んだのは、こういったパロディやメタフィクションによる脱線は飽くまで瑣末な部分であり、それ以外の大部分に関しては、きちんと世界観に沿った手堅い記述が行なわれていたからだろう。
反面、そういった世界観の醸成にさほど労力を注いでいない(言わば、“ゲームブック”の“ブック”の部分が希薄な)タイプの作品──具体的にタイトルを挙げると、スーパー・ブラックオニキスとかパンタクル2とか──では、ちょっとふざけた文体やネタが目につくと、たちまち雰囲気が台無しになってしまうように思える。

ちなみに、リメイク版ではジプシーの老婆のセリフが一部修正されており、ギルが“未来の王”となることを示唆する第3巻エンディングの伏線や、クルスが仲間になるフラグ──に見せかけた、旧版をプレイしていない者に向けてのミスリード(笑)──が追加された。
そして、細かいところでは赤い羽飾りの店のイラストに描かれていた値札の数字も、ひそかに修正されていたりする…旧版では、なぜか金貨の枚数の5分の2だったんだよね。ということは、換金レートは1ドル(旧版)=金貨2.5枚(リメイク版)なんだろうか? …もちろん、この「ドル」とは我々の現実世界における基軸通貨のことではなく、この作品世界において闇の住人たちが使用している、ドルアーガの名前を冠した通貨のことである(笑)。

0 件のコメント: