月曜日, 2月 28

藤子・F・不二雄大全集 チンプイ 1

ガンダムエース少年エース立ち読みの代償として、D書店で購入。

予想していたことだが、アニメ版で見た覚えのあるエピソードばかり…(笑)。しかしアニメ版に比べると(キャラデザ、言動の両面において)チンプイが可愛くないぞ。まぁセリフに関しては、スペースの限られた吹き出しの中に収めなければならない制約上、呼び捨てやタメ口といった乱暴な言葉づかいを仕方なく用いるケースもあるんだろうけどね。
純粋に“子供の友だち”として描くことを指向したアニメ版に対し、原作はオバQウメ星デンカのような“厚かましい居候”系の流れを受け継いだ…というスタンスの違いか? あるいは(SFも手がける作者ゆえに)“異質な知性体”としての要素を描きたかったとか。いずれにせよ、ゲストキャラ連中やワンダユウさん(←オレの一番好きなキャラである)が引っかき回し役としてのポジションを固めるようになると、チンプイはむしろ常識のある、エリの味方としてのカラーが濃厚になっていくわけだが。

巻末解説は、藤子不二雄ランドの編集長だった嶋中行雄ということで、創刊の経緯や裏事情など、読みどころ多し。
児童向けというコンセプトに合致しない作品や、作者自身がクオリティに満足していなかったであろう作品はFFランドへの収録を許されなかったそうで、もし存命中であればF全集の企画も通らなかったかも…との事。

>「では今、藤本先生が注目しておられる、認められている児童まんがには何がありますか?」と尋ねたところ、鳥山明さんの『Dr.スランプ』は凄く面白いです」という返事が返ってきました。
ドラゴンボール(←とくに、完全にバトル漫画と化した以降の話)については、どう思っただろうか? それにしても当時コロコロコミックあたりで連載していた連中は、ここまで言われると立つ瀬が無いな(笑)。

>僕がこだわったのは『チンプイ』のロゴですね。先生は「チチンプイプイのチンプイです」とまでは説明なさらなかったんですけれども、“科法”ということで、何かマジカルなイメージと、あと『眠れる森の美女』のイバラなんかのイメージもありました。
これは完全に初耳…というか、ロゴなんて眼中に無かったわ(笑)。

>先生ご自身は『チンプイ』をすぐに完結させるおつもりはなかったんじゃないでしょうか。とても乗って描いておられた作品ですし、我々も描き続けていただけるのでしたら連載雑誌は用意できましたしね。
…だそうで、仮に作者がもう少し長生きできたとしても、最終回は描かれなかった可能性が高そうだな。

>その『チンプイ』の結末なんですが、(中略)「アニメ(映画)の中で結論じみたことは出しているんだけど…」とおっしゃっていました。
うーむ、『エリさま 活動大写真』はテレ朝チャンネルで放送されたっけ…どうも記憶があやふやだ。
死後の世界なんて信じちゃいないけど、もし本当に存在するのであれば、俺の死後の楽しみのひとつはチンプイの最終回を読ませてもらうことだな(←そしてもうひとつは、人類補完機構のつづきを読みたい)。

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