土曜日, 2月 5

ガンダムエース3月号

今日は遅出勤務。早めに家を出発し、出勤時間までD書店で立ち読みするという毎度おなじみの行動パターンである。もちろん当初の予定ではヤングエースを読むつもりだったのだが、イレギュラーな事態──前回の来店時には存在しなかったはずのガンダムエースの見本誌が置かれていた──の発生を受けて、急遽こちらを優先して片づけることに。
ちょっと早く家を出すぎて、これならヤングエースを読破しても時間が余るかと思っていたんだけれど、相手がガンダムエースとなると逆に時間が足りず、Wガン小説富野ですといった文章系のページは後日(←2/07の夜勤明け)に先送りとなってしまった。

安彦×庵野対談
オリジンが(またまた)休載なので、その代わりとして企画。
ほかのガンダムシリーズも手がけたことで、変質してしまうことが避けられなかった富野に対し、ファースト終了後にガンダムから離れていた安彦は、当時のエッセンスがそのまま冷凍保存されていた…という解釈は面白いな。まぁ実際には──オリジンの独自エピソードなんかを読めば嫌でも分かるように──それは“ファースト的なもの”というよりも、単なる“安彦(作品)らしさ”であって、失望を禁じ得なかったわけだが。

ガンダムさん
ガンダム創世はクライマックス間近だそうで…やはりブームの頂点であるアニメ新世紀宣言と劇場版公開で〆るのがキレイだわな。今回はそのための“引き”に徹しており、燃え的にもギャグ的にも特に見どころはナシ。
どうでもいいけど、先日覗いた古本屋に第6巻だけが10冊以上入荷していたのは、いったい何だったんだろう?

UCバンデシネ
今だにミネバの正体バレまで到達せず…このペースだと、さすがに今回はアニメ第2巻のエピソードを消化するよりも、第3巻の発売のほうが早そうなのだが、目次コメントによると作者は追いつく気マンマンのようで。
リディに「誰かに似てる」と指摘されて焦るシーンなど、ミネバの表情を崩して描いたコマが何ヶ所かあったけど、最初に見た時ほどのインパクトは無いな…かと言って、それ以外の部分はかなり忠実にコミカライズされているため、かえって「これならアニメ版だけ見れば(買えば)いいや」と思ってしまうのが困りもの。

ジオン公国幼年学校
屈辱や劣等感をバネにして成長する人間も確かに存在するだろうから、そういうタイプの性格だと見極めた上で適切に“教育”するのは間違いじゃないな…俺のように、正反対の性格の持ち主に行なうのは全く逆効果だけど(←それを理解できない連中にウンザリさせられたのが、俺が前の会社を辞した一因だったりする)。
苦しんでいるところに登場して、荒んだ心を癒してくれる女性キャラなんて、悲惨な結末を迎えてさらに深く傷ついてしまうフラグにしか見えない…この作品の場合は特に(笑)。
しかし国家総動員体制での戦争中、その第一人者たる士官を育成する機関において、実益に乏しいであろう芸術科目が存続しているものなのだろうか? 戦史研究科を廃止されたヤン・ウェンリーを思い出したのだが。まぁ音楽関連なら軍楽隊の隊員という需要もあるだろうから、全廃するわけにも行かないのかもね。
主人公は平常な心理状態を保っているように見えたが、けっきょく母親と教師の不倫現場には遭遇しなかったのか(←立ち読みできなかったので分からんのよね)。まぁ「来るぞ来るぞ」と盛り上げておいて肩すかしを食らわせ、関心を持続させる手法というのも、いかにも昼ドラっぽいやり方ではあるか。

逆襲のシャア BEYOND THE TIME
隕石を落とされる側の立場を体感し、そもそも隕石落としに荷担することになった理由は何だったのかを思い出そうと、最初にシャアと出会ったNT研時代の記憶へと場面転換。連邦に対する反感はあったようだけど、あの程度ならべつにスペースノイドとしては普通の感覚だろうし、やはりネオジオンに身を投じたのは、シャアとの出会いがキッカケなんだろうな。
ここで重要なのは、あくまで思想的にシャアに共感したのか、それとも単に“惚れた男がやろうとしている事だから”なのかということ…もし後者であれば、もうこの作品に評価できる部分は何ひとつ無い。

新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop
BC、AD、そしてAC…やはりUCやその他の紀年法はスルーなのね(笑)。「ターンAの設定に盲従したくない」というクリエイターとしての矜持なのか、あるいは単に、各シリーズがWガンよりも過去なのか未来なのかを擦り合わせるのが面倒(もしくは想像の余地を残した方が良いという判断)なのか。
そしてカトル女体化の理由についても背景を知りたいところだな。男性ファン受けを狙ったのか? だとすれば読者層は、本家Wガンに較べて男性の割合が多いのか? 腐女子ファンの反応をどのように想定しているのか? そして実際の反応は? …などなど疑問は尽きない。

ジョニーライデンの帰還
ゴップじつは切れ者”説が、さらに補強されました(笑)。確かに諸勢力が目まぐるしく盛衰を繰り広げた中で、したたかに生き残ったとすれば只者では無いか。理由の一つとしてヤシマ財閥とのコネが挙げられていたけど、ひょっとしてブライトが(軍組織の秩序を無視してかなり勝手に動き回ったにも拘わらず)生き残れたのも、同じ理由だったりして…。
ただし、そもそも“ゴップがこの時代まで(肉体的にも政治的にも)生き残っている”という設定自体が本作の独自解釈だろうし、鵜呑みにして良いものかどうか判断が難しいな…その点では「フィクション(劇中劇)ですから」と最初から逃げ道を用意していたギレン暗殺計画よりも、難易度が一段高いわけだ。
それゆえに、キマイラ関連の真相という大風呂敷をどう着地させるか?というのも、また難しそうだな。ガンダムUCという大がかりなバックグラウンドを何とか破綻なく描き切ったことで、ビスト財団という(これまでに築き上げられた宇宙世紀世界を覆しかねない)トンデモ設定をオフィシャルな存在として軟着陸させることができたように、傑作として支持される作品を作ることさえ出来れば、あとは自然に、宇宙世紀の史実のひとつとして受け入れられていくのだろうけど。
謎の青ゲルググはアナハイム製である可能性が濃厚…と言われても、作中の登場人物たちはともかく、アナハイムの最盛期(=ほぼ全ての登場MSを手がけた時代)を知っている身としては、別に意外でも何でもないわけで。機体のダメージコントロール技術に関するネタも、どう受け止めるべきか悩ましいところ。本作に登場するザクがマスターグレード準拠のデザインで描かれている以上、モノコック構造という初期の設定も有名無実化しているのだろうから、比較すべき基準が分からないんだよね。
ジョニー・ライデンがいる世界”に登場するザクは、ファーストの(安彦や大河原が描いた)ザクの延長上のデザインであるべきだろ…というのがMSV世代としての心情であって、MGやFZ、F2のラインで描かれると、どうしても違和感があるわけで。せっかくの企画なんだから、あくまで旧MSVのデザインをリスペクトしつつ、解像度だけを上げる方向でリメイクして欲しかった。

ぎゃぐシャア
今回は特に、クェスがシャアに言い寄る→ナナイの気配を感じて怯えるシャア…という同じパターンを、手を変え品を変えて繰り返しただけのように思えたけど、そろそろネタ切れかね? ここは新キャラ投入でテコ入れを図るのが定番だな…といっても、ほかにネオジオン陣営でメインキャラと言えるのはギュネイぐらいか。レズンとか単なる脇役扱いだったし、登場させてもネタに困るだけだろうなぁ…まぁ本編の放映時間を考えれば、端役を描くのに回す時間なんて無いのは当然なんだけど。

残念!シャア少佐
レギュラー化して連載にも慣れてきたのか、ギャグの切れ味が増して安定してきた印象。昔ほど物資が潤沢ではないと言って補給要請に難色を示すドズルに対し、シャアが「地球では毎週、新型の水陸両用MSが登場しているようですが」と返すネタが笑える。
そんなわけで補給にやって来たガデムは「物資が欲しければ“様”づけで呼べ」とか、大人げ無いこと言い出すし…と思ったら、パプアがホワイトベースに攻撃されるや「“様”づけしなきゃ助けてやらない」と逆襲に転じるシャアも、同じぐらい大人げない(笑)。
マゼランを大破させてルナツーの艦船ゲートを封鎖するまでは良かったけど、そのままでは木馬も出て来れないことに気づいて、ガンキャノンと協力してマゼランを持ち上げる羽目になるシャアザクも、間が抜けていて素晴らしい。

SDガンダムブラザーズ
人間キャラじゃなくてMSが登場する4コマは珍しいな。武装のバリエーションを誇るVガンに、ファースト先輩がビームジャベリンを薦めるネタはなかなか。

ハイブリッド4コマ
今回で当たりだったのは、ダグザに銃を突きつけられたミネバが「やらせはせんぞ!」と父親譲りのセリフを発して、正体がバレてしまうネタぐらい。ダグザの頭髪は携帯電話だった!とか、それこそ携帯電話が出回り始めた頃から(江戸むらさき特急なんかで)の使い古されたネタだし、全般的に低空飛行という印象…来月には単行本第2巻が発売されるというのに、ここで評価が下がるのはマズいな。
まぁ描けば描くほどネタが切れて苦しくなるわ、後発の作品は追いかけて来るわ…と、いろいろ悩まされるのは先行者としての宿命だけど。

超超お父さんドズル~やらせはんぞう物語~
どちらがミネバに好かれているかをめぐって争う、デギンとドズル。デギンの頭に一本だけ残っている髪の毛を引っこ抜くと、ファイナルモードが発動して宇宙消滅まであと20秒!というネタには強引に笑わされたものの、それ以外はイマイチ…やはりミネバが赤ちゃんのままでは、面白い話にするのは難しいと再確認させられた。

カイのメモリー
ランチタイムの幕間劇ということで、またもや本人だけにしか分からない思わせぶりなセリフの応酬。これは、いくら何でも焦らし過ぎだろう。
サイド3でハロが売れるとは思えないのに、再販を決定したメーカーはマーケットリサーチしたのか?という疑問はもっともだな。アメリカや日本のように“国家としては憎悪されているけど、文化面では憧れの対象”という捻れた心理状態であるケースも考えられるけど、そういう分野に関する描写や設定は、あまり歴代のガンダムシリーズでは語られてこなかったか。
最後に登場したのはウォン・リーだったのね…マジで「誰こいつ?」と思ってしまった。

超級! 機動武闘伝Gガンダム
東方先生との修行の描写は、さほど熱くも可笑しくもなくて肩透かし…まぁ今からパワー全開してしまうと後がツラくなるから、現時点では抑え目にしておくのが正解かもね。ラストの「ガンダムのケリはガンダムでつけるんだ」は、そこだけを見ると燃える展開なんだけど、そのセリフを吐いたウルベが小悪党だという真相を知ってしまった今では、まったく違った印象になるな。

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