【FLOOR.27】 | |
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モンスター | ①リザードマン2匹(技量ポイント:12、体力ポイント:10) ②シルバードラゴン(技量ポイント:12、体力ポイント:12)※ |
トラップ | 床下の穴(フックつきのロープを使わずに飛び下りると、ポーションの瓶が全て割れてしまう) |
宝物 | ①フルート(霧の精霊を呼び出す)※※ ②フックつきのロープ(特定の場所で、特殊な階移動が可能) |
出現方法 | ①②ハメルーンのフルートを聞く |
階移動 | ①階段⇔25,26,28階 ②窓→28階 ③床下の穴→26階 |
※※力ずくで奪った場合、効果を発揮しない
20階で騙されたドルアーガが、リベンジのために用意した場所…という設定の27階だが、それ以前は何に使われていたんだろう?(笑) タウルスやメスロンと違って、単なるフルート吹きに過ぎないハメルーンを閉じ込めておくのに、わざわざフロアひとつ丸ごと使うというのは大げさだろうし…まぁ、あまり容赦なくツッコミを入れるのも野暮というものか。
初プレイ時には、23階でヒント(←乞食の歌)を聞いていたにも拘わらず、見事に引っかかって悔しい思いをさせられたけど、その腹いせにドルアーガの分身をおちょくる(←バケツを引っくり返して泣きそうになる演技を、完全にスルーして東に戻る…を何度も繰り返す)というような、セコい真似はしないように(笑)。
それは冗談としても、このフロア自体をスルーするというのは、じつは悪い選択では無かったりする…なにしろ、過酷な戦いを強いられる割に、得られるのは経験値だけという、実入りの少ない階なんだよね。とくにリメイク版では、こんなところで浪費(←それなりに手傷を負わされてポーションを買うことになるだろうし、リザードマン戦に備えてイラニスタンの油も用意しておいた方がいい)してしまうと、ますますアルカニウム鉱が遠のいてしまう事になる。
ただし、ここで得られなかった分の経験値については後ほど33階のレッドナイト戦で帳尻を合わせることになるワケだけど、これは全く緊張感に欠ける戦いであり、それを何度も繰り返さなければならないというのは、なかなか退屈だったりする(まぁ同じ敵と何度も戦う“作業”なんてCRPGじゃ当たり前だし、難易度が上昇するに連れて“正解”以外の行動を取る自由が狭まるというのもよくある事だから、批判的な物言いは控えるべきか)。なので、資金繰りを深く考えなくても何とかなるであろう旧版ならば、単純に「刺激が欲しいから」という理由だけでも、この罠に敢えて飛び込む動機としては充分だろう。
もちろん、敵を突破してハメルーンの部屋に到達できれば、フルートが手に入る(=金貨100枚と交換すれば、イラニスタンの油とレッドおよびブルーポーションをそれぞれ1本ずつ買っても、なお余る計算になる)わけで、何とか元を取れると言えなくもない。
とはいえ、これは第1巻でフックつきのロープを入手していない場合の話であって、もしロープを持っているのなら、わざわざ敵が待ち構えているところを強行突破なんてしなくても、26階から直接ハメルーンの部屋にアプローチすれば済むのだが(笑)。
フルートと交換して得られる金貨100枚のうち、10枚をイラニスタンの油の購入資金として計上しているのは、リザードマン2匹と正面から斬り合うのが──20階の頃に較べて少しはレベルアップしているとしても──かなりキツいと思われるためである。
ブルーポーション(金貨30枚)で体力ポイントが10ポイント回復、同じくレッドポーション(金貨50枚)で原体力ポイントまで回復するので、極めて乱暴な計算だが“金貨10枚=体力ポイント4ポイント”ぐらい? そして、リザードマンを2匹まとめて相手にした際、1匹目を仕留めるまでに食らうダメージは、恐らく4ポイント(=金貨10枚)を上回るはずだから、普通に2匹と戦ったあとポーションで回復するよりも、先にイラニスタンの油を使って1匹片づけたほうが、負担が少なくて済むのは明らか…という事ね。ついでに、サイコロを振る回数も間違いなく減らせるし(笑)。
同じ理由で、つづくシルバードラゴン戦についても、もし使えるのならリアフェールなりNARROの呪文なりを用いたほうが無難。とくにリアフェールを持っていれば、この階の危険度が大幅に下がることになるので、安心して(?)罠に突撃できる。
リアフェールに関しては、他作品で似たような効果として思いつくのは、ソーサリーシリーズのGAKの呪文かね…あちらと違って経験値の概念が存在する本作では、“倒さずに追い払う”という選択肢にネガティブな印象が伴うのは否定できないが、ドラゴンの体力ポイントの高さや、その気になれば何度も/いつでも戦えること、それに倒しても宝物が得られないことを知ったならば、それほど悪い判断では無いと思えるだろう。
しかし、RPGを含めたファンタジー全般において高確率で成立しているはずの“ドラゴン=いっぱい財宝を持っている”という図式が、このシルバードラゴンについては当てはまらないんだよね…本作においても、15階のクオックスは金庫のカギを守っていたし、53階のブラックドラゴンも(一応は)レッドポーションを持っていたのに。あるいは、これは本作の原典であるボードゲーム版において、宝物の出現条件が「負けると宝物が出現」とか「宝物は持っていません。悪しからず」という、変テコなモンスター(←あれは確か、シルバードラゴンじゃなくてクオックスだったような記憶がある)を、リスペクトしたものだろうか?
ところで、リアフェールは原作におけるパールの代用品だと思われるが、相手の動きを止められる(=その気になれば、一方的にボコることが可能な)パールに較べると、リアフェールは相手を追い払えるだけ(=倒せない)であり、パワーダウンしている印象。
他作品でパールに似たような効果と言えば、ワルキューレの冒険で星笛の術というのがあったな。でも、やはり動きを止める→自動的に勝利というのは安易すぎて、面白くなかったというのが実感。それを知ってか知らずか鈴木直人作品では、パンタクルの馬佐呂やスーパー・ブラックオニキスにおけるARZONの呪文のように(敵の動きを止めるのではなく)自分や味方の動きを加速することで、攻撃回数を増やすという方式が用いられている。
原作でも、パールによって動きの止まったドラゴンは(星笛の術のように)一撃で倒せるわけではなく、何度もグサグサと突き刺してやる必要があるわけで、その点では星笛の術よりも馬佐呂やARZONのほうが近い気もするな。
では最後に、シルバードラゴンがいる部屋の挿絵についてツッコミを…いや、もともと本編の設定(1ブロック=5メートル)と、挿絵に描かれている空間の縮尺が明らかに異なっている(←だいたい1ブロック=2~3メートルぐらい?)ことについて、パオトさんとアンフ君の間で暗黙の了解があるというのは分かるけど、この絵はさすがにヒドすぎる(笑)。
東西の長さは8ブロック(=40メートル)という設定のはずなのに、どう見たって10メートルも無いだろ!
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