木曜日, 6月 6

ドルアーガの塔 FLOOR.24

【FLOOR.24】
モンスター①アイアンゴーレム(技量ポイント:10、体力ポイント:8)※
②バンパイヤ(技量ポイント:11、体力ポイント:10)※※
トラップモンスター培養槽(飛び込むと、リザードマンに変身してしまう)
宝物①金貨20枚
②鉛板の通行証(門番の守っているドアを通ることができる)
③銀の短剣(バンパイヤを殺せる)
④銀のフォーク(バンパイヤを殺せる。金貨300枚の価値)
出現方法①②剣もしくは黒竜の牙でアイアンゴーレムを倒す
③モンスター培養槽を倒す
④敵に囚われ、収容所に入れられる
階移動階段⇔23,25階
※5回ずつ攻撃し合っても倒せない場合(リメイク版では、ゴーレムの攻撃を4回防いだ時点で)盾を破壊されてしまう。
※※銀の武器を持っていないときの数値(この場合、倒しても経験値は得られない)。銀の武器があれば瞬殺。

迷路タイプの22階、小部屋が連なる23階と来て、次なる24階は、フロア丸ごとを1つのイベントのために用いる様式。
ところで、この階は旧版とリメイク版で微妙にマップが異なっており、旧版では外壁に沿って通路がグルリと一周していたのに対し、リメイク版では逆L字型の通路が、階段がある南東と北側のドアをつなぐように走っている。
これは本当に些細な違いのように思えるが、これによって省略されてしまった南西のコーナー部分には、旧版では食事スポットがあったんだよね(資金に余裕がないリメイク版において、ポーションを消費せずに体力を回復できる食事スポットの存在は、非常に貴重なのに…)。ちなみに、ここで削減された分のパラグラフは、「船」に乗った際のイベントのひとつ、女人族の国での選択肢を増やすのに回されたものと推測される。

さて、どちらにせよ通路を進んで行けば、北側のドアを守るアイアンゴーレムと出くわすことになるワケだけど、その対処法が悩みどころ。一般的に“ゴーレム=強敵”というケースが多いし、とくにアイアンゴーレムなんてゴーレム系の中でも最強クラスというイメージがあるのに反して、本作では(能力値だけ見ると)かなり弱いのだが、いかにもゴーレムらしいパワフルな特殊能力がひそかに設定されており、もし運悪く戦闘が長引いてしまった場合、こちらのシールドが破壊されてしまうのだ。
これが旧版ならば、21階に戻って新しいシールドを買い直すだけで済む話なんだけど、例によってリメイク版では、そんな資金の余裕なんて無いわけで…。とりあえず21階〜28階においては、アイアンゴーレムに挑むのは後回しにして、まずは他のイベントを全て片付けてしまうべきだろう。29階から先では、一定の区域ごとに体力回復スポットが設置されているので、小まめに回復を心がければ、たとえシールドが無く(受けるダメージが増え)ても、死に至るようなことは滅多に無いはず。
とはいえ、余計なダメージを喰らわないで済ませられるなら、それに越したことは無いワケで、40階でのゴルルグ戦などを想定すると、やはりシールドは持っておきたい…というわけで、ここではアイテムに頼ることで、リスクを回避することができる。
まずはイラニスタンの油を用いた場合だが、メリットとしては経験値を得られること。逆にデメリットは、ゴーレムが所持しているアイテム──金貨20枚と鉛板の通行証──まで台無しになってしまうこと(←そういえばパンタクルでも、火界の術を使ったせいで、アイテムを焼き尽くしてしまうケースがあったな)。まぁ鉛板の通行証については、この先で絶対に必要になるわけでも無いから、燃やしちゃっても別に構わないのだが、金貨20枚を回収できない以上、イラニスタンの油を買うために金貨10枚をロスする計算になる。
一方、黒竜の牙を使用した場合の結果は正反対…つまり経験値を獲得できない反面、アイテムは無事に入手することができる。黒竜の牙の購入費である金貨10枚をマイナスしても、この戦闘で金貨20枚を得られるから、差し引き10枚のプラスとなるわけだ。経験値については調整する方法がいくらでも他にあるので、総合的に考えれば、この方法が最も無難だろう。
それにしても、門番であるアイアンゴーレム自身が、その通行証を持っているというのは矛盾しているような…さっきまで自分が持っていたはずの通行証を見せたら「ドウゾ オハイリクダサイ」とか大ボケかますし(←ツッコミどころ?)。まぁ“ゴーレム=愚鈍”というイメージも強いわけで、ある意味ではイメージに忠実な振る舞いと言えなくもないか。
実際のところは、通行証に「ゴーレムを倒したかどうか判定する、フラグアイテムとしての役割も兼ねさせよう」という意図なんだろうけど、第3巻に較べるとまだまだ試行錯誤の段階なのは仕方あるまい…48階のミラーナイトなんて、わざわざ「倒したあと、死体を立たせておく」みたいな面倒なことまでやって、齟齬が生じないよう努めているわけで。

それはさておき、ゴーレムの守りを突破して北側のドアから進入するか、もしくは、何らかの理由で放り込まれていた南側の収容所から引きずり出されると、オーク鬼によって北側の部屋(生体実験室)の中に引き入れられ、バンパイヤの調合した怪しげな薬を飲まされそうになる。20階におけるドルアーガゴルルグの会話からすると、多分これは「肉体的にもモンスターとして改造する」効果のある薬だろうな…こんなもの飲ませるより、モンスター培養槽に沈めてしまった方が、手っ取り早いと思うのだが(笑)。ともあれ、そのモンスター培養槽を引っくり返して室内をパニック状態に陥れ、そのスキを突いてバンパイヤに襲いかかれば、この部屋から脱出することができる。
しかし、バンパイヤは呆気ないね…銀の武器を持っていれば、サイコロを振るまでもなく一撃で倒せるし。一方、もし銀の武器がない状態で戦う羽目になった場合は、けっこう手強いうえに、勝っても経験値を得られないという両極端な扱い。ひょっとすると、初出であるボードゲーム版ではそこそこ強かった(←4階クラスのデーモン系)のに対し、イシターの復活では最弱だったことから、その両方の印象を再現しようとしたのかも知れない…と憶測。
余談だが、ボードゲーム版で追加されたオリジナルモンスターのうち、サラマンダーオーグル(オーク鬼)はゲームブック版のみ、逆にバットスネークイシターの復活にしか登場しないんだよね。なので、その両方に登場しているバンパイヤこそが、じつは真の勝ち組だったりして(笑)。

なお、バンパイヤは無制限に何度でも復活するため、極めて容易に経験値を稼ぐことができる。この方法は、ダメージを受けるリスクが無いどころか、サイコロを振るという最低限の労力さえ払わずに無限アップできてしまうので、限りなくブラックに近いグレーという気もするが、たとえば第2巻からプレイを始めて、原戦力ポイントを決めるサイコロで“1”の目が出てしまったようなケースでは、やむを得ないんじゃないかと(笑)。
バンパイヤを殺したら外に出て、すぐにまた部屋に戻ってバンパイヤを殺し…を30回ほど繰り返してレベルを上げておかなければ、とてもじゃないが安心して塔内を歩き回れないだろうし。

また──これは、ほとんど蛇足というレベルだが──個人的には“経験値を稼ぐために同じ敵を何度も倒すのは、なるべく避ける(ただし、経験値の上限が指定されている場合は例外)”ということに拘わりたいので、そんな俺ルールに準拠した場合、この部屋は経験値の調整として利用できる。
具体的に言うと、第2巻の終了処理(=経験値をゼロに戻し、代わりに原戦力ポイントを1上げる)が行なわれる前に経験値を30に到達させるためには、33階のレッドナイトとの戦いで、経験値を21まで上げておきたいところ(←レッドナイトは経験値が20以上になると出現しなくなるので、この時点での経験値は、20または21が上限となる)なのだが、そのためには、28階のミノタウルス戦に突入する直前に、経験値を奇数にしておくべきという事になる。ゆえに、もし経験値が偶数だったならば、ここでバンパイヤを1回倒すことで、無駄なダメージを食らうことなく奇数に合わせられるというワケだ。

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